キレイ系お姫様が俺の部屋に来たが縮尺がおかしい   作:HIGU.V

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大きくて太い女の子の各部をメジャーで測るのが好きです。


準備

同居人が増えたわけだが、元よりインドア非モテ陰キャ現代人特有の生活だ。

仕事と買い物以外で家を出ることは稀で、歯医者とか眼科という定期的に行く物まで除けば……ここ1年で何回あったか。

 

休日や就業後帰宅してすることは、サブスクの動画サイトでアニメや映画を見るか、小説サイトで小説を読むか。気が向いたらゲームをするかだ。

友人はいないわけではないが、ゲームのボイチャかディスコでたまに話す程度の生活。

 

酒もたまーに、よく酔える9%の長いやつを買うときもある程度。

タバコは昔マイセンの3を1本もらって吸ってから、自分には合わないときっぱり。どうでもいいが、いまだにマイセンと言うとオッサン扱いされるかもしれない。

 

ギャンブルは最近ソシャゲの影響でお馬さんに数百円やってみたけど肌に合わなかった。アニメ原作のパチンコはたまに動画サイトで演出をみたりする程度で自分ではやらない。

 

加えて交際相手も就職してからは全くだ。性欲自体はある方だが、今日は色々サービスも充実しているし。どうしてもという時は、偶然あったばかりなのに恋に落ちたり、お風呂に入りに行ったら手伝いの人と恋に落ちたりすれば良い。自己投資や出会い、将来設計まで考えるより手間も少ないから楽だ。

 

 

つまるところ、金銭や時間に関しては余裕があり、その上一人暮らしをしているというのは。

このお姫様が我が家に住むというのも、昔見た漫画やアニメでまれにある『中高生男子学生の家に不思議な何かで美少女が』という文脈の作品のにある、殆どのお約束展開に喧嘩を売れるスムーズさだ。

 

いや、最近は女子高生やサキュバスとか女騎士を拾う方が流行りだったか?

ど直球にエロくない、ライト程度にエロなコンテンツを中途半端に感じるようになり、ここのところ追っていなかったから自信はないが。

 

お姫様には戸籍も無ければ社会保障番号もない。知り合いもいなければ存在も認知されていない。部屋にいてもらう点では社会的な柵はないわけだ。

先も述べたように、決して裕福ではないが金自体も収支が微マイナスになる程度ならば貯金もあるし十分以上に許容できるであろう。

 

つまり考えるべきは物と環境である。

 

 

「それで、姫様お口にあいましたか?」

 

「はい、食べたことのないフリットですが、美味しいですね」

 

自分の夜ご飯になるはずだった、鶏の唐揚げととんかつとアジフライを、数年使っていなかったちゃぶ台を出してベッドの上に置き並べた後、食事を始めた。

メニューに関しては、まぁ揚げ物は食える間に食っておけという、仕事相手としては何度も神様に不慮な事故を願った好ましくない上司の、唯一の尊敬できる薫陶によるものだ。揚げ物ばかりで少し恥ずかしいが。

 

ベッドの上に綺麗な姿勢で横座りをしている姫様は、100均のフォークとナイフをきれいに使って食べている。ちゃっちいカトラリーで申し訳無さもあるが、彼女いわく軽くて良いですね、と笑っていたので良しとする。本心かどうかはおいておくとして。

そういえば昔何かで読んだ、鏡の世界から出てきた人間は体内の酵素とかも左右反転してて、反転した世界の栄養素を吸収できなくて衰弱死とかいうのもあったが……まぁ異世界ファンタジーのマスプロ時代にそんな地雷があっても困るし、困ってから考えよう。

 

「この先の食事の水準を決める参考にしますので、正直にお答えください」

 

「……でしたら、私からも良いですか?」

 

「はい、どうぞ」

 

共同生活なんて、血の繋がってない人としたことはないが、こういうのは早めに決めておくのが良いので、忌憚ない意見が欲しい。

 

「もう少し、砕けた口調でお願いできますか? 私は食客の身になる訳ですし……少々座りが悪いと申しますか」

 

「なるほど、ですがそもそも女性と会話する時は基本敬語なんですよね。まぁ変にへりくだらない感じで良いですか?」

 

「はい、無理にとは言いません」

 

「では、楽にいきますね。姫様も好きにお話してください、自分は気にしませんので」

 

「わかりました、ありがとうございます」

 

 

本質的に二人共、なにも口調を変えていないのだがまぁ、そういう意見があると交換できたという建設的な話だ。こういう会話がありましたというのが大事で共通認識の確認が大事なのだ。うん、面倒くさい。

 

「話を戻すけれど、食事は食材もきっと違いますし、色々試して行きましょう」

 

「はい、わかりました」

 

まぁ、暫くは冷凍食品とか果物とか色々試してみよう。そも惣菜とチャーハンと目玉焼きとカレー位しか自分では料理をしない。たまにホットケーキを焼くとか味噌汁を作る程度が上限だ。オーガニック食材しか受け付けませんわ! なんて言われても無い袖は振れないのである。

 

自分の分を食べ終えた後は、体の大きさのペースから、それとも上品な所作で食べているからか、食事の減りがゆっくりな彼女を後目に家事を始める。あまり褒められたものではないが、正直部屋が汚いのである。

 

一先ずは、パソコンの適当なキーを押して立ち上げて、ブクマから動画サイトを出し、外国人向けの日本の紹介映像を流しながら、トイレの掃除に向かった。

 

「これも、なにかの魔道具ですか……」

 

興味深げにちゃぶ台から見えるアームで支えられた左のモニタを見つめる彼女。この時判明したが、全く文字は読めないし、書けないそうだ。しかし日本語をベースにしているのならば、外来語だろうと和製英語だろうと植物の学名であろうと、何のことだかわかるそうだ。つくづく便利でいいなと思う。

10万円払わなくて良くなった、あの機械音声でも問題なく翻訳して理解して聞こえるから、今後のことを考えると楽でよい。

 

ともあれ、久方ぶりにトイレと風呂を磨きに磨いた後は、彼女を呼んでユニットバスのトイレ及びシャワーの使い方を教える。鍵のかけかた、水の流し方、蛇口の使い方。石鹸は出張先からくすねてきた固形石鹸を出しておく。

 

「イラストか何かが描けたら、説明書を貼っておくんですけど」

 

「いえ、これくらいでしたら問題ありません」

 

自信あり気に胸を張る彼女。ドレスの上からでもわかるほどに実っているそれは、タピオカだろうが、スマホだろうが置けそうではある、ワイヤー下着なしにとは恐れ入る。

 

しかし、身長が私の12肋骨あたりまでしか無いのが、非常にアンマッチだ。子供のような雰囲気は感じないが、小さいというのは不思議である。ただ、そのため便座が彼女の身長からしてかなり高いし、浴槽の高さもまたぐには一苦労だろう。今度踏み台を買ってくることにする。

あと、シャワーのノズルをかける位置も、今後は下にするべきだろう。まぁ、極小ユニットバスの我が家の浴槽でも、お湯をためて入浴が余裕でできる体のサイズなのは羨ましいか。

 

ともかく、今後の着替え等は、我が家唯一の個室であるバスルームでしてもらうことにする。

 

「垢すりも簡単にできますし、湯浴みも毎日できますのね」

 

「ええまぁそういう国なので、水と安全が売りだったんです、30年位前までは」

 

小粋なジョークを飛ばしつつ、我が家の説明を続ける。ホームステイの受け入れをしたホストファミリーはきっとこんな感じだろう。次は3歩でキッチンスペースに戻り、冷蔵庫を指差す。

 

「この黒い箱は食糧庫です、下が氷室で、上が地下倉庫くらいの温度にはなってます」

 

「これは、私には少し開けるのが難しいですね」

 

私が一度締めた冷蔵庫の扉に手をかけて、ふんばりながら引っ張るちょっと可愛い様子を見ながら苦笑する。

単純計算して、彼女の身長は113cm程で、平均的な女性の身長より小さい。黄色人種ではないので大雑把に、2/3程のサイズ差がある。

それだけ小さくなったと仮定すれば、体重はサイズ差の3乗なので8/27しか体重がない。筋力は筋肉の表面積に依存するので2乗、つまり4/9しか筋力がないわけだ。この辺は空想科学読本で読んだ。

 

「では、これを挟んでおきますので、こう……」

 

「ありがとうございます」

 

今後出かける前は冷蔵庫にブックエンド、L字の物を挟むことにする。こうすれば梃子の原理で彼女でも開けやすいだろう。

 

なんだか、変な見た目だが仕方あるまい。

 

 

「あの、この調理場の炊事場はどちらに……」

 

「ん、ああ、火が付く魔道具的なのはなかったのですか? まぁこの家IHですけど」

 

彼女が料理をすることはないであろうが、念のため簡単に伝えておく。というより翻訳の都合なのか時折意識外の単語が飛んでくるのが少し面白い。

水道の流し台も見ての通り趣がある古さだが、ここも段差が大きいので今度踏み台を買ってくる必要がある。

 

 

 

「とまぁ、これが狭いながらも素敵な我が家です」

 

「えぇ、確かに手狭ですがね」

 

姫様は口元に手を当てながら、上品にかつ可笑しそうに笑いながらそう言う。

よくよく考えれば貴人の部屋というものは、そんなに広くもないものが多かった気もするし、小さい彼女からすると、むしろ広いのかもしれない。天井は特に高いので開放感があるように見えているかもしれない。

 

改めて彼女を見ても、その気になれば片手でつかめそうなサイズ感ほど小さい頭と、受話器くらいの細さしかない腕、腰回りはCD程しかない。パっと見はとにかくか弱い生き物にしか見えないのだ。

 

 

 

「それで、改めて本当に確認しますが、我が家に住むので良いのですね?」

 

「はい、ご迷惑でなければ」

 

「迷惑なわけないですが、その下賤な男などと! みたいのは」

 

「国を追われた姫に、そんな気概はもうありません」

 

少しばかり悲しげに物憂告げな表情をすると、人形のように見えてくる。なんともまぁ外見で得をしてそうなお方だ。

 

「すみません、じゃあその、簡単にルールを決めましょうか」

 

 

気を取り直して、決めるべきことを考える。共同生活をする上で何かあるであろう。

 

「では、先に質問をよろしいでしょうか?」

 

「はい、構いませんよ」

 

シュルリとドレスの袖をさがり、少しだけ遠慮がちに手を上げながら彼女は口を開く。

 

「家主様は、その配偶者などは?」

 

「いませんよ、ほら」

 

左手を見せつつそう言うが、顔を見ている視線の動きが変わらなかったので、風習が違うのだと納得する。またも異文化コミュニケーションだ。

 

「婚約者も恋人も、隠し子もなにもいません」

 

「そうですか、それは一安心です」

 

ニコリと笑いながら言っているが、冷静に考えると、姫様こそ、この世界で存在を認識されていないのだから、何かあっても、私がだまっていればバレないという状況に危機感はないのであろうか? 一瞬力づくでどうにかする考えが浮かぶものの、そういうのは不可逆なので今は置いておくことにする。

 

「私に限っては全く問題ないですけど、拗れたら大変ですしね」

 

「はい」

 

もう気にもしてないし、空から美少女でも降ってこない限り恋人なんて作る予定もなかったので、まぁ気にする必要はないであろう。今が最大に近似値の状況ではある。

 

「では、話を戻しまして。まず、基本的な話ですが、時計は読めますか?」

 

「あの針の周りに文字が書いてあるものですね」

 

電池で動くアナログ時計と、目覚まし時計がある為、数字は読めずとも時間はわかるであろう。大まかに説明をしてから本題を話していく。

 

「それで自分は週に5日、あぁ一週間は7日で」

 

「それは同じのようですね」

 

「そうですか、それで5日は仕事に行ってます、この時間からこれくらいまで」

 

「なるほど、つまりその間は……」

 

「はい、お一人でご自由に過ごしていただきます」

 

「まぁ!」

 

どこか嬉しそうに手を前に合わせて顔を綻ばせる。ずっと一緒にいられるのも疲れるだろうし、そのくらいの精神のほうが楽ではある。

 

「その間は好きに過ごしていただいて構いません。先程この家から出れないとおっしゃってましたし、そもそも外に出たら騒ぎになってしまうと思いますので。大した物はないですが、この部屋のものは自由に使ってください」

 

「お心遣い感謝いたしますわ」

 

後でゲストアカウントを作って、サブスクの映画でも見れるようにでもしておこう。

トークアプリを入れた、前に使っていたスマホを充電して、最悪の場合連絡が取れるようにして、その使い方も教えて、ああ、考えることが多い。

 

「何か欲しいものはございますか。当座の間は情報を集めるのがよいかとは思いますが」

 

日本語を覚えるならば、小児向けの学習本は安く手に入れることが出来る。タブレットとかの登場で中古の物が結構値崩れしているからだ。触れば音が出る絵本とかの方がよいか?

 

そんな、自分がいない間どのように時間をつぶしてもらうかを話そうとすると、おずおずと彼女から声が上がった

 

「その、家主様心苦しいのですが……」

 

「あ、お金なら気にしないでください、落ち着いてから考えればいいですよ」

 

「いえ、そうではなくその私、着の身着のままで逃げてきたものでその、服すらないのです」

 

 

どうやら、だいぶサブカル脳に侵されて根本的なことを忘れていたようだ。

衣食住。この場合食と住を順に案内したのに、基礎が全く持って抜けているではないか。

そんなもの、日本3大うどんを紹介する時に、讃岐と稲庭しか言わないようなものだ、三番目はもちろん────

 

「その、家主様方は、その大きさが普通……なのですよね? 女性も」

 

「……あっ」

 

別に我々はドラフでもないので、男女で体格差などはない。つまるところ、こちらの目の前にいらっしゃる縮小娘さんは、どんな服でも着こなせそうな『体型』をしているが。

 

「仕立て屋などに採寸を渡して作っていただけますか?」

 

大量生産のこの時代、自分の体に合う服を見つけるのは大変だ。

たいていの服を着こなせそうなスーパーモデルのような美女だけど、たいていの服を着れない小さいお姫様なのだ。

 

以前見たアニメで、サクッとコスプレイヤーの衣装を作ってもらうというのがあったが。あんなのできるわけありませんわよ! くそわよ!

と知り合いのコス自作勢からかえって来たくらいなので、知り合いに頼むという線は難しいだろう。

 

「……気にされないのでしたら、上着としてひと先ずこれを、洗ってはあります」

 

ひとまずと言うかたちで、サイズがというより首回りがきつくなってから、数年着てなかったYシャツ達を出す。新卒の頃に買って数年で着られなくなっても、ジムでも通い始めて痩せればいいと思ってた、輝かしかった頃の私はもういないのだ。

私服? そんなものここ数年買ってない。よれよれどころかクタクタの服ばかりだ。私用で出かけないのだからスーパーにいければそれでいいのだから。

 

「まぁ、ありがとうございます……ですが、肌着はその……」

 

特に抵抗なく受け取ってはくれたが、アウター等、と言うより部屋着は適当で良いがそれは問題であろう。というか、流石に『ソレ』に言及するのは憚れるので、自由に使って良いものとして多めに布やら、綿などを渡しておくべきかもしれない。

 

しかし、今の問題は下着だ。詳しくない自分でもわかるが死活問題であろう。昔の日本人は履いてないつけてないとかいう論もあるが。そも、大きな下着メーカーですらアンダーが65cm位で作っているはずで、それ以下のものがコンビニとかにあるのかと言われると。

 

「取り急ぎ、それだけでも買ってきますか……しかしサイズが……あっ」

 

「如何なさいましたか?」

 

 

ふと、思い出したことがある。しかしそれもどうなのかと言う羞恥と言うか罪悪感と、彼女の役に立ちたいという承認欲求が背反する。

一瞬の逡巡のあと、結局後者が勝った。『それの意味』と特殊性を恐らく大きく理解しないであろうという、下心があったからというものが大きい。

 

シーズン物を入れておく高い位置にある収納の奥の方の箱を取り出して、そこの中袋に入っていた物を袋ごと取り出す。彼女からは見えていないであろうが、箱は再びしっかりと締めてから、収納扉も閉めて彼女へと向き直る。

 

「……これ入ります?」

 

「はい、浴室お借りしますね」

 

袋の中身を一瞥しながら彼女は浴室へと向かう。

少しだけえも言われぬ感情を持て余しながら待っていると、先程渡したピンク色のYシャツが膝下まであり、袖もだいぶ余っている彼女が袋とドレスを手に出てきた。

 

「問題なさそうです、ありがとうございます。家主様」

 

「いえ……なら良かったです、きちんとした衣服はおいおい買い揃えましょう」

 

 

彼女に手渡したのは、6枚組の女児用のスポーツ下着だ。

そんなものがなぜ収納の奥にあるのかといえば、

 

 

 

 

 

まぁ、くうきよめという話である。

 

 

 






思ったより低俗な話になりそうだったので、タイトルを変えました。
話が動いてない? それは、そう
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