シニア級〇年目のライスと朴念仁系お兄さまと時々同期や後輩の話 作:ブルーペッパー
連日投稿は一旦終了になります。
「しゃ、写真判定……?」
四人の壮絶なデッドヒート。その中からナリタトップロードとドトウが抜け出し、ゴール板を駆け抜けて掲示板に表示されたのは、そんな文字だった。
さっきまでの歓声は鎮まり、今度はざわざわとさざ波のような声が聞こえてくる。
「ど、どっちだ?」
「トプロの方が前にいただろ」
「いやドトウがギリ差し切ったように見えた」
「ここからじゃ分かんねえって! 大人しく判定待ってろ!」
似たようなやり取りがあちこちから聞こえ、少し騒ぎになりかけたところで、
「あ、出たぞ!」
一斉に、掲示板を指さした。
◆
ゴール板を過ぎたことは分かった。けれど、どちらが勝ったかは分からなかった。
徐々にスピードを落とし、脚を止めたウマ娘たちを襲ったのはかつてないほどの疲労だった。
ダムが決壊したように汗が溢れだす。息はいつまでも整わず、まるで陸で溺れる魚のような感覚だった。
「か、勝ったのは……」
死力は尽くした。これでもし、負けていたら。恐る恐るとメイショウドトウは顔を上げる。
掲示板を見上げるウマ娘たちが見たのは、
「同……着……?」
紅白に表示された確定の文字。そのすぐ下二つに灯るの間違いなくはナリタトップロードとメイショウドトウの番号。そして、その右に表示されたのは確かに同着の二文字。
その意味を、京都レース場にいる全員が理解するのに時間を要した。静寂が一秒、二秒と続き───
ワアアアァァアアアアア!!!!
歓声が爆発した。万雷の拍手が響く中、メイショウドトウは呆然としていた。
「い、一着……? 私が……?」
「同着、ですけどね。おめでとうございますドトウちゃん」
「トップロード、さん……あ、トトトップロードさんこそ、おめでとうございます!」
「ふふ、ありがとうございます」
息絶え絶えながらもお互いに握手する姿に、他のウマ娘たちが拍手を送る。
その中から、三着になったテイエムオペラオーが進み出た。
「二人とも。健闘を讃え合うのも美しいが、勝者としてまずすべきことがあるだろう?」
「す、すべきこと……?」
「……ああ、そうですね。行きますよドトウちゃん!」
「え───ひゃあ!?」
ナリタトップロードが握手した手をそのまま上に掲げる。
引っ張られる形で、メイショウドトウの腕も天に伸びた。
「応援、ありがとうございました!!」
「お、応援、ああありがとうございましゅ!! ……噛んだ」
勝鬨を上げた二人に、歓声は一際大きくなる。
今年、二人となった最強のウマ娘への拍手はいつまでも鳴り続けた。
◆
夢心地といった様子で地下バ道を歩くドトウへマルカブのメンバーが駆け寄っていく。
「ドトウさんおめでとう!」
「凄かったです! 憧れちゃいます!」
「わたし感動しちゃったぁ!」
「あ、ありがと、ありがとうございますぅ……!」
「ハイハイみんな、ドトウはまだお疲れデスよ!」
目を回しだしたドトウへエルが手を貸して歩いていく。ふと、アドマイヤベガの前でドトウが足を止めた。
「アヤベさん……」
「ドトウ、おめでとう。それと……ありがとう」
「こ、こちらこそ……ありがとうございました」
互いに頭を下げ合う二人。この二人の友情が、ダービー後から今日までを繋いできた。結果としてドトウはクラシックの一角を制覇した。
それ以上の目的もあったが、二人の表情を見る限り、大団円だろう。
「でも……」
ところが、少し躊躇ってから、アドマイヤベガがはっきりと告げた。
「序盤の位置取りはもっと前で良かったと思う」
「「えぇ……」」
ハマルの面々から呆れた声が出た。地下バ道にいた面々の反応も気にせずアドマイヤベガは続ける。
「仕掛けのタイミングも、坂でやるにも早すぎるわ」
「あう……」
「フォームも終盤は崩れていたし」
「うう……」
ドトウがどんどん小さくなっていくが、容赦のないダメ出しが続く。
「あれが私の真似って言われると困る」
「す、すみません……」
「……だから、今度は自分の脚で挑戦する」
「…………え?」
ポカンとするドトウに対して、アドマイヤベガは笑っていた。
「脚、ちゃんと治すわ。来年からまた走れるように」
「アヤベさん……」
「治ったら……次は私があなたに挑む番よ、菊花賞ウマ娘さん」
「……ア、アヤベさ~ん!!」
「ちょ、ちょっと!」
表情が一変して泣き顔でアドマイヤベガに抱き着くドトウ。アドマイヤベガも困惑しながらも、口元に笑みがあった。
「長かったですが、一件落着ですかね」
「そう言っていただけると、私たちも協力した甲斐がありました」
「今回はマルカブさんに尽力いただけて助かりました。私のやり方では、アドマイヤベガは救えなかった」
「あまり卑下しないでください。結果は違っても、貴方たちだけで解決は出来たと思いますよ」
「そう言っていただけると少し気が楽になります」
奈瀬トレーナーへ向けた言葉は嘘じゃない。
彼女たちだけでも解決した問題を、ドトウの発案で私たちが首を突っ込んだだけだ。お礼は嬉しいが、過剰に恩義に感じられるのは背中が痒くなる。
「さて、これで以前決めた協力関係も終わりですね」
「ええ。お互い実りある時間でした」
「同意します。……ですが、これからはまたライバルです」
奈瀬トレーナーがこちらを向いた。
「クリークは有馬記念への出走ウマ娘を決める特別レースに出ます。ライスシャワーが出るのならぶつかることになるでしょう」
「……夢の、ステイヤー同士の対決ですね」
「ええ。クリークもライスシャワーを意識しているようですし、叶うのなら有馬記念でも勝負したいものです」
手が差し出され、私はそれを握った。
「勝つのは私たちです」
「いいえ、勝つのは私とライスです」
今日まで仲間だったが、明日からはライバル。勝負の世界に生きる私たちらしい関係だった。
◆
頭に響く電子音声で、シリウスシンボリは目を開けた。
「ほう、これが……」
シリウスシンボリの前に広がるのは勝手知ったる中山レース上のターフだった。何度か芝を踏んでみるが、実際の日本の芝と変わりない感触が伝わってくる。
海外を主戦場において久しいが、日本での経験を忘れるシリウスシンボリではない。
「これが仮想空間とは、大した再現度だ」
素直に称賛する彼女がいるのは、トレセン学園を通してサトノグループが一般公開されるVRウマレーターによって構築された仮想現実の中だった。
欧州での本格導入に向けた試験運用に、シリウスシンボリはテスターの一人として参加していた。
「サトノグループか。先進的過ぎてキワモノばっか作ってる印象だったが、やるじゃないか」
芝だけではない。ターフに吹く風、太陽の日差し、気温や湿度まで忠実に再現されている。
なるほど、遠征先の環境に慣れるためのシステムとしては最適だろう。
テスターとして参加している他の海外ウマ娘たちもこの仮想現実の出来に驚嘆していた。
『一時間後、テストレースを開始しますので各自準備をお願いします』
環境の再現性の次は身体にフィードバックされる負荷の確認だ。テスターたちがウォーミングアップを始める。
シリウスシンボリも柔軟を始めようとしたところで、動きが止まる。
視線が一点に固定される。双眸に呆然とした色が浮かび、すぐさま火が点いた。
「何故」
ズンズンと歩を進める。何事かと思った他のウマ娘たちも、シリウスシンボリの視線の先にいた
鹿毛の髪、蜂蜜のような褐色の肌に黄金の瞳。目立つ外見のはずが、それまで気づかなかったほどに自然に溶け込んでいた。だが一度気づいてしまえば目が離せなくなる。濃く、壮大な存在だった。
シリウスシンボリは知っている。その名を、その強さを、その走りを。
「何故ここにいる、リガントーナ!!」
「……レースがあるから。それ以上の理由がワタシたちに必要かしら?」
かつて凱旋門賞を制し、世界最強とまで称されたウマ娘は悠々と笑って言った。
「久しぶりね、シリウスシンボリ。極東から来た気高いお星さま」
「覚えていたのか、私の名を」
「レースで走ったことのある子の名前は全員覚えているわ。ミンナの心にワタシを刻むんだもの、その逆も当然。……ああでも一人だけ、走ってないけど心に刻んでしまった子がいたわね」
黄金の瞳が電子の空を見上げる。彼女が言及する存在に、シリウスシンボリは心当たりがあった。
「エル……エルコンドルパサーか」
「楽しい子よね。走りも……特に楽しかったのは凱旋門賞の後に出した宣言だけど」
「まさか……有馬記念に出る気か、お前ほどのウマ娘が……」
「ウマ娘の格なんて、周りが勝手に決めているだけよ」
最初は誰かがウマレーターの宣伝のため呼びこんだのかと思った。だが違う。リガントーナは有馬記念に出るためにこのテストに参加したのだ。
日本から欧州に遠征したウマ娘が環境の違いに苦労するのだから、その逆も当然。リガントーナはそのハンデを埋めに来ている。万全の状態で、有馬記念へと挑む気なのだ。
「ああでも、このウマレーター? というのも面白いわね。早くレース始まらないかしら。
シリウスシンボリ、アナタの心にもう一度ワタシを刻んであげる」
そうして始まったテストレースは、凡そリガントーナの宣言通りとなった。
最初は後方に位置取ったリガントーナが最終直線で爆発的な豪脚で全員を撫で切り勝利を収めた。
弾むように走りながらも笑顔を絶やさないリガントーナ。その姿はテストに参加した全てのウマ娘に彼女の異名を思い出させた。
その走りは人々を魅了する美姫の如く。
その走りは人々が畏怖する武神の如く。
故に彼女は、
試験運用が終わった後、集まったメディアへリガントーナは告げた。
「素晴らしいねVRウマレーター! これなら、日本でも万全のワタシをミンナに魅せられる……ああ、ここに宣言しましょう。ワタシは、有馬記念に出走する。
待っていてね日本のミナサマ。待っていてね、エルコンドルパサー……!」
◆
菊花賞から数日、天皇賞(秋)をスペシャルウィークが制してから数日後、トレセン学園には朝から多くの報道陣が詰めかけていた。トレセン学園の生徒に取材するわけでもなく、結局彼らの目当てがやって来たのは昼前になってからだった。
正門に停まる一台のリムジン。要人御用達の車両から、護衛と思われる黒服の後に続いて、報道陣の本命が降りてきた。
「モンジュー! ようこそ日本へ!」
「モンジューさん! 今回の来日について一言!」
「ジャパンカップへの意気込みについてお願いします!」
詰めかける報道陣へ護衛を間に挟んだモンジューは力強く言った。
「戦いに来た。最強の座を目指してな」
モンジュー来る。
トレセン学園は欧州の大スターを迎えることとなった。
トレセン学園の職員に学内を案内されたモンジューは、昼食もそこそこにトレーニングコースへと降り立った。
トレーニングウェアに着替え、ターフの上で柔軟をこなすモンジュー。彼女を一目見ようと、観覧席には多くの学園の生徒やトレーナーが駆けつけていた。
物見遊山に来ていた一人が辺りを見渡して言った。
「やっぱり注目されてますね」
「そりゃジャパンカップの有力候補だからな。エルコンドルパサーに敗れたとはいえ、二か国ダービー制覇とクラシック級での凱旋門賞二着は伊達じゃない」
「あ、走るみたいですよ!」
ターフを駆けるモンジュー。風を切り裂くその走りに、色めきだった観衆は言葉を失った。
芝の違い、気温を始めとした環境の違い。そんなハンデを感じさせない走りだった。
コースを一周したところでモンジューは足を止めた。汗を拭い、軽く水を飲んだところで客席に向かって叫んだ。
「併走をお願いしたい! 希望する者はいないか?」
「おいモンジュー」
「いいだろうトレーナー。模擬レースするってわけじゃないんだ」
モンジューからの申し出にウマ娘たちはざわつきだす。海外のダービーウマ娘を相手に併走。次があるとは思えない機会だが、一方で恐れ多いという気持ちが勝っていた。
「別にレースの実績は問わない! ……ああいや、それでもエルコンドルパサーはダメだ。彼女との再戦は有馬記念まで取っておきたい」
「実績不問! ならアタシでもいいってわけだ!」
快活な声と共に一人のウマ娘が手を上げた。駆け足でコースに降りてきたのは、
「タップダンスシチーだ! まだジュニア級、というかメイクデビューもまだだが構わないだろう?」
「デビュー前だと? いくらなんでも───」
「立候補感謝するよ。距離はどうする?」
「モンジュー!」
「2,400! と言いたいところだが流石にまだ長いかな。でもマイルじゃ意味ないだろう。2,000mでどうだい?」
自分のトレーナーを押しのけて、いいだろう、とモンジューは首肯した。他にいないかとまた客席を向いたところで、また一人コースへとやって来た。
「ジュニア級一人じゃ張り合い無ェだろ。俺も入るぜ」
黒い髪、獣を思わせる鋭い眼光を持つ、
「シャカール! 我が同期! はは、アタシを一人にすまいと参加してくれるか!」
「バーカ。海外のダービーウマ娘との併走なんて次いつ来るか分かんねえから直にデータ獲りに来ただけだ」
「素直じゃない奴! しかし、アタシ一人じゃ張り合い無いとは言ってくれるな。もう重賞を控えているとはいえ、そっちこそジュニア級だろう」
「はははは! やはり面白いな、日本のウマ娘は!」
その二人をスタンダードにしないでくれ、という他のウマ娘たちの願いを余所に三人は走り出した。
タップダンスシチーが先行、いや逃げで一人駆けていく。大きく間を空けてエアシャカールとモンジューが横に並んでいた。
「これでジュニア級か。成程、自ら名乗り出るだけのことはある」
位置も変わることなくやって来た終盤、モンジューは素直な称賛を口にした。
「キミたちが上澄みだとしても、日本のウマ娘の実力は本物だな。ホームグラウンドなら尚更か」
「無駄口が多いな。フランスの流行か?」
「なに、確かめたかったのさ。彼女がどんな環境で鍛えてきたのか」
モンジューの視線が客席へ向く。少し泳いで、見つけた。片隅に立つマスクをしたウマ娘を。隣にトレーナーと、周りにチームメイトを伴ってモンジューたちの併走を見ていた。
「エルコンドルパサー……」
聞こえるはずがない。なのに、目が合った。モンジューから栄光を奪い去った怪鳥、彼女の口が静かに動く。
───見せてみろ。
本当にそう言ったのか定かではない。だがモンジューにはそう見えた。
だから、
「見ていろ。私の進化を!」
最終コーナー。モンジューは一気に加速した。ほぼ同じタイミングでエアシャカールも追従するが、ここにきて地力の差が出た。一度開いた差はもう縮まらない。
四バ身ほどあったタップダンスシチーとの差もあっという間になくなった。
「はははっ! 容赦がないなダービーウマ娘!」
「なに、それだけキミたちが強いということだ。だからこれは餞別……」
相手がジュニア級とか、ただの併走とか、そんな建前はモンジューから消えていた。今はただ、自分を見る好敵手へ見せつけることだけ考えていた。
「欧州の頂点、目に焼き付けろ!!」
瞬間、モンジューの雰囲気が一変する。天を震わす咆哮、地を割る末脚。その正体は、その感覚を知る者に確かに伝わった。
「まさか───!?」
圧勝。
三バ身差をつけて、モンジューたちの併走は終わりを告げた。
「エルコンドルパサー。キミに出会えたことは私の人生において至上の幸運だった。凱旋門賞の敗北は私の世界を広げた。そして敗北の悔しさは、私に力を与えた。
……“
絶句する客席へ一礼。しかしその視線はエルコンドルパサーを捉えて離さない。
「今度こそ、私はコンドルよりも高く飛んで見せよう!」
欧州王者から世界王者への、宣戦布告だった。
◆
モンジューの来日からの公開トレーニング。これを見ないわけにはいかないとマルカブのメンバーとともに見に来た。
甘く見たつもりはない。それでも今度は向こうが遠征してきた側だし、一度勝った相手だ。
併走一つでそんな慢心は吹き飛んだ。横っ面を殴り飛ばされた気分だ。
衝撃を受けたままトレーナー室まで戻り、録っていた映像をみんなで見直す。
「これほどとはな……」
「エルには分かります。モンジュー、凱旋門賞の時よりも強くなっています……!」
凱旋門賞から一か月程度。エルがまだ疲労を抜いているところだというのに、モンジュー陣営はどんな魔法を使ったのか。
その上に“
「いや、まずはジャパンカップだ。」
エルの視点で考えてばかりもいられない。先にあのモンジューに挑むのはグラスだ。
秋天を回避したことでグラスに疲労は無い。残りの時間をどう使うか思考を巡らす。
「もっしもーし!」
ノックとともに聞き覚えのある声がした。
こうして訊ねてくるのも珍しい。ドアを開けると、予想通りの顔が待っていた。
「よ、今更だが凱旋門賞おめでとさん。ちょっといいかい?」
「スピカの……」
トゥインクルシリーズで何度となくぶつかってきた、チーム・スピカのトレーナーだった。部屋に通すとモニタに映したモンジューの姿を見て口笛を吹いた。
「早速研究か。流石だねぇ……っとアグネスデジタルにメイショウドトウ、この前の南部杯に菊花賞、おめでとさん」
「ありがとうございます。そちらこそスペシャルウィークの天皇賞(秋)優勝、おめでとうございます」
「どーもどーも。ダービーウマ娘の面目躍如ってね。ま、こっちとしてはグラスワンダーに借りを返したかったんだが……ああいや話がズレていくな。本題に入ろう」
スピカのトレーナーが軽口を閉じ、真剣な眼差しでこちらを見た。
「スピカとマルカブで組まないか?」
「………………スピカはリギルと組んでいるはずでは?」
「おハナさんってば菊と秋天が終わったらハイサヨナラ次は敵同士ってね。まあ元よりその約束だったからしょうがないんだが。そっちも菊花賞終わってハマルとの協力関係は終わったんだろ?」
「確かにそうですが……」
ライスとメジロマックイーンという因縁から始まり、何度もぶつかってきたスピカとの同盟。思いがけない提案にしばし考える私へ、彼は追撃の言葉を投げた。
「モンジューの走り見ただろう? ありゃ
「では、期間はジャパンカップまで?」
「俺としては、ドリームトロフィーからの有馬記念出走枠を決めるレースまでが希望だな。あっちはあっちで強敵ぞろいだ」
スピカからはテイオーが出るからな、とスピカのトレーナーは言った。
ライスもそのレースには出走を予定している。そして相手はいずれも一時代の覇者ばかり。モンジューばかりに気を取られているわけにはいかない。
「……うちのデジタルは直近のマイルCSにも出ます。今から組むならそちらのサポートも入ることになりますが」
「構わないぜ。情けないが、今のスピカは短距離行けるメンバーがいないからどこまで協力できるか……で、返事はОKってことでいいんだな?」
「ええ。スピカメンバーとのトレーニングは刺激になるでしょう。よろしくお願いします」
「こちらこそ、しばしの同盟、よろしく頼む」
握手を交わす。
残された時間は多くはない。今は使えるものは何でも使い、ライスを、グラスを、エルの力を伸ばす。
全ては進化したモンジューに、ドリームトロフィーの古豪たちに勝つために。
再戦可能ボスは強化されるもの。
ジャパンカップな雰囲気ですが時間はマイルCSの予定。
また期間空きますが気長にお待ちください。