主人公は霧雨魔理沙   作:魔王ヘカーテ

1 / 20
序 まだ気付かない

 今日も私は博麗神社に入り浸っていた。神社に来て縁側に座り茶を飲む。それが魔法の研究、キノコの採取に並ぶ私の日課であるからだ。

 

「こうして異変がない日が続くと修行してる意味あるのかなって思っちゃいますね。」

 

そう言って団子を頬張りながら私の隣に座る巫女は博麗霊夢。十年以上前に先代博麗霊夢が失踪した際に急いで博麗の巫女に抜擢された奴で、今でこそ先代に引けをとらない強さを誇るがその強さの源が茨木華扇ということを考えるとなんだか気の毒に思える部分もある。

 

「はっはっは!確かにそうだ。ちょっとくらいさぼったってどうってことないさ。」

 

「いえ、明日も華扇さんの修行がありまして,,,。」

 

「よくやるよ。まったく。」

 

修行嫌いの霊夢のせいで華扇のとばっちりを受け、彼女と一緒に鬼のような(実際に鬼だが)華扇から逃げ回っていた日々が懐かしい。

 

「そういう魔理沙さんも毎日魔法の研究頑張っているそうじゃないですか。この前神社に来たアリスさんが言ってましたよ?捨食と捨虫を習得したのに、まだ研究。あいつは気でも狂っているのかって。」

 

「まあ、日課だからな。弾幕はパワーだ。極太のレーザーと濃密な弾幕こそ一番美しい。それを発展させ、もっと発展させ、もっともっと発展させる。そして、だれにも負けないようになる。」

 

「先代みたいに?」

 

「いいや、あいつ以上だ。もし、あいつが戻ってきたら腰ぬかさしてやるさ。」

 

私の帽子には白のリボンの他に霊夢のリボンが括り付けてある。彼女が失踪する前に私に渡してきた物だ。それは、私にまだ私が霊夢に執着していることを思い知らせてくれる。まあ、霊夢を超えてやるだなんていつまでも思っている時点でわかりっきっている話だが。

 

 私は一つ残っていた三食団子を頬張る。その団子の中には上質なこしあんがたっぷりと詰まっていた。

 

「おお、これお高いものじゃないか?中にあんこが詰まっている。」

 

「この団子、河童の里で新しく売り出したものなんです。見回りしていた時にアリスさんと会って、それで教えてくれたんですよ。」

 

「近所のおばちゃんかよ。あいつも人が変わったもんだ。てか、お前アリスとの遭遇頻度高くね?」

 

昔じゃ考えられんな。あれ?今日アリスと

 

「しまった!今日アリスにあいつのメンテナンス手伝うように言われてたんだった!」

 

私は大いに焦った。彼女を怒らせるとオーラだけで世界が破滅するかのようなヤバさを持つ。

 

「すまん!アリスとの約束思い出した!じゃあな!」

 

私は次元魔法の魔法空間から箒を取り出すとフルスロットルで彼女の家に向かった。フルスロットルで空を飛ぶのはいつぶりだろうか?

 

 

 

 




どうもお久しぶりです。長らく投稿できなかったのは大学生になるということでバタバタしていたからですごめんなさいだから殺さないで。もう一つの私の小説がちょっとアウトな方面へ突っ走っているのであっちはお休みです。ちなみに時系列はもう一つの小説と同じです。
オリキャラの方の霊夢はどんな程度の能力にしましょうか。

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。