主人公は霧雨魔理沙   作:魔王ヘカーテ

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間 紅い霧を振り払う三人目

 大いなる意思は私を創った。

 

 小さな意思達は私の姿を描き、創ってくれた。

 

『東方紅魔郷』

 

これが始まれば、私は幻想郷に存在していた事になるはずだった。

 

大いなる意思に時間があれば…の話。

 

私は存在と無の狭間に今でもいる。でも、そんなことももう終わり。

 

まず、私の手元には風符と花符の二つが存在した。この事実から私は自然を操る能力があるのではないかと考えた。見事に当たり。私は少しずつ、ほんの少しずつ自然を操れるようになった。

 

私は理解している。幻想郷という保証されない楽園を壊しているということを。

 

私はいわゆる主人公という存在の一人の予定であったのだろう。でも、大いなる意志は確かに言った。

 

「そんなんじゃぁ、愛されやしない。」って。

 

丁度いいじゃないか。ならばこれは、私の最初で最後の大いなる舞台。憎まれ役をもっともっと買わなければ。

 

そうじゃないと、面白くない。

 

私は異変の黒幕だ。

 

それだけが、その曇りなきどす黒い事実のみが私を私たらしめてくれる。

 

命は悲鳴を共鳴させそれに釣られて大地もゆらめく。そして命は変形し、私を形作ってゆく。

 

私は私という存在を確立させたいだけなのだ。言ってしまえばそれを成した後はどうでも良い。

 

あの花に引っかかり無惨に少しの肉片になってしまった者達を見るとゾクゾクする。私の体が着実に作られているという事実を実感できるからだ。

 

「なんて哀れなんでしょう。」

 

私は自分が憐れみの感情を一つも持ち合わせていないことを理解している。この狭間という虚しさでずっとずっと口元を歪ませているのだから。

 

存在することができるって普通のことじゃないのよ?

 

「だから、そんなに焦らなくても良いじゃない。博麗霊夢?」

 

「だからと言って、アンタを放っては置けないわよ!」

 

「そんな、能力の暴走状態で何が出来る?確かに素晴らしい能力だわ。空を飛ぶ程度の能力。つまりは何にも縛られない能力。でも、存在することにもしないことにも縛られていない。いや、縛る事が出来なくなってしまった。」

 

「!!」

 

「君も、私も同じ。不確実な存在。」

 

「何故こんなことを?幻想郷に存在したいのなら思念体にでもなってとっととこの中から出れば良いじゃない。」

 

「何故か?そりゃあ、私という存在を幻想郷に確立させるためだよ。元々私は異変解決者として存在する予定だったんだ。こう、なんてかな、盛大にぱぁーっていかないと。」

 

そうだ!異変解決者として存在するはずの世界から存在を拒まれ、復讐しに来たっていう設定だったら面白いぞ!

 

「私を討ち倒すのは、霧雨魔理沙かな?ねえ?博麗霊夢。」

 

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