名探偵コナン~転生者のハチャメチャ人生~   作:ルオン

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お待たせいたしました!

今回は前回の続きになります!
尚、今回の話の中に外国語があります。
外国語での会話は「〈〉」にしております。

それでは本編をどうぞ!


Memory5:墓参りと再会と不穏な影(後編)

あおいからの連絡を受けてから数十分、竜司と萩原は目的地であるビルへと到着した。

 

「ここだな」

 

「ありゃ?陣平ちゃんと零がいるぜ?」

 

車から降りた竜司と萩原は、お墓の前で別れた松田と降谷がビルの前にいるのを見つけた。

 

「陣平、零」

 

「ん?竜に萩?」

 

「どうして2人が?」

 

「先程、会社の事務員から連絡があった。先日購入したこのビルで、人が暴れていると、警察から連絡を貰ったようでな」

 

「んで、近くにいた俺等で、様子を見に来た訳さ」

 

「そこの警官が言ってた持ち主って、お前等の事だったのか」

 

「そういう事だ。ところで、中の様子は?」

 

「俺達が来てからは、特に騒ぎ声とかは聞こえてない。とりあえず、班長と景の2人も呼んだが、今の内に中を見ておこうと話していてな。同行してもらえるか?」

 

「分かった」

 

降谷の言葉に頷いた竜司は、松田と降谷、萩原と共にビルの中へと入っていく。1階の部屋を調べたが、人は誰もおらず、階段を上がる。

警戒しながら上がっていくと、少し開いた扉を見つけた。

隙間を覗くとそこには、腕をロープで縛られ気を失った外国人がいた。

 

「外人か?竜、お前んとこの職員か?」

 

「いや違うな。うちに外国人の職員はいない」

 

「怪我してるようだな」

 

「おい、大丈夫か?しっかりしろ」

 

竜司達は拘束されている外国人に声をかける。

声をかけられた外国人は目を覚まし、竜司達を見て驚く。

 

「っ!?」

 

「落ちつけ、味方だ」

 

「コイツ等は違うが、俺は刑事だ。分かるか?け・い・じ!」

 

「〈逃げろ!〉」

 

「あん?」

 

「ロシア語のようだな」

 

「〈何があった?話してくれ〉」

 

「〈ロシア語喋れるのか!?〉」

 

竜司がロシア語を喋る事に驚く外国人。

そのあいだに降谷は、外国人を拘束している縄を切り始める。

 

「〈とにかく逃げろ!奴がいる!〉」

 

「何て言ってんだ?」

 

「どうやら、誰かに拘束されたみたいだな。で、その本人様がいるようだ」

 

―ガタッ―

 

「「「「「っ!?」」」」」

 

奥の部屋から物音がし、警戒を強める5人。

 

「どうやら、お客さんは隣にいるようだ」

 

「みたいだな?」

 

「とりあえず、コレを持って先に行け。警官に止められたら、この名刺を見せろ」

 

「〈コレを持って先に行け。警官に止められたら、この名刺を見せろ〉」

 

「〈わ、分かった!〉」

 

松田が日本語で、竜司がロシア語で言いながら、互いの名刺を外国人に手渡し、逃がした。

外国人が部屋を出ていくのを確認した4人は、奥の部屋へと顔を向ける。

そして降谷は銃を、竜司は警棒を取り出した。

 

「たく、なんでも持ってんな?公安は?」

 

「つーか、何で竜は警棒持ってんだよ?」

 

「探偵事務所の所員には、警棒を常備するようにと言ってあった筈だが?お前にも渡したろ?」

 

「···········あっ」

 

「その反応········忘れたんだな?」

 

「わ、悪ぃ竜」

 

「はぁ········コレ使え」

 

竜司は溜め息をついた後、持っていた警棒を萩原に投げ渡し、懐から別な警棒を取り出した。

 

「もう1本あったのか」

 

「用心に越したことはないからな」

 

「3人とも、開けるぞ?」

 

「「「!!」」」

 

降谷の言葉に頷いた3人。

竜司は降谷の隣に、萩原と松田は2人の後ろに着く。

そして

 

バァン!

 

「動くな!」

 

降谷はドアを勢いよく開け、銃を前へ向けた。

するとそこには、フードを被った謎の人物がいた。

謎の人物がゆっくりと振り返ると、謎の人物は仮面をかぶっており、その奥には、2色の異なる液体が入った容器を取り付けた装置のような物が置いてあった。

 

「まずいな」

 

「えっ?」

 

「奥の装置、あれは爆弾だ」

 

「爆弾っ!?」

 

「中の液体が混ざり合う事で発火し、爆発する」

 

「このビルはどころか、周りの建物も巻き沿いくらうぞ」

 

「止められるか?」

 

「止められないとでも?」

 

「ふ···········そうだな」

 

軽口を言い合う降谷と松田。

それを見て口元が緩む竜司と萩原。

しかしその隙を見逃さなかった謎の人物は、右腕の中から銃を出し、銃口を竜司達4人へと向けた。

いち早く気づいた降谷は松田を庇うように、死角になる壁の方へと松田を押し倒す。

次に気づいた萩原も、降谷と松田が倒れた方へと飛び込んだ。

だが竜司だけは隠れようとせず、警棒を構えた。

 

「「「(竜司!?)」」」

 

「··············!」

パァン!

 

隠れようとしない竜司に対して驚く降谷達3人とは裏腹に、謎の人物は躊躇なく、竜司に向けて銃弾を撃つ。

降谷達3人はその場から起き上がり、竜司を引っ張ろうと手を伸ばした。

しかし

 

「ふん!」

ガギィン!

 

「ッ!?」

 

「「「はぁっ!?」」」

 

謎の人物の思惑と、降谷達3人の心配とは裏腹に、竜司は持っていた警棒で銃弾を弾き飛ばした。

普通ならあり得ない事をやってのけた竜司に困惑する謎の人物と、驚く降谷達3人。

竜司はその状態を好機と見て、謎の人物との距離を一気に詰める。

 

「ッ!!」

パァン!

 

「遅い!」

 

正気に戻った謎の人物は、再び竜司に向けて弾丸を撃つが、竜司を難なく銃弾を交わし、警棒で謎の人物の右肩を殴った。

 

「ッ!?!?!?」

 

「(まだ!)」

 

痛みに耐えながら膝をつく謎の人物に対し、竜司は銃を弾き飛ばそうと、銃目掛けて警棒を振り落とす。

しかし、それにいち早く気づいた謎の人物が転がって回避し、奥の扉を開けて逃げ出す。

それに気づいた降谷が、慌てて謎の人物を追いかける。

 

「待て!」

 

「研二!」

 

「おっと!」

 

「車のトランクに、解除キットが入ってる!取ってこい!陣平!爆弾は任せたぞ!」

 

「「おう!」」

 

竜司は車のキーを萩原に投げ渡し、降谷の後を追っていき、萩原は車に解除キットを取りに向かい、松田は持ってる道具で爆弾の解除を先に開始した。

 

「零!奴は!!」

 

「見失った!」

 

パァン!パァン!

 

「ッ!?上か!」

 

非常階段で謎の人物を見失った竜司と降谷だったが、上から銃声が聞こえ、階段を上る。

最上階に近づいた時、上から扉が落ちてきた。

先頭になって上っていた降谷は当たりそうになるが、竜司が腕を引っ張り、扉に当たらずにすんだ。

 

「すまない」

 

「礼は後だ!」

 

そう言い、上へ視線を向けた竜司は、謎の人物がビルの中へ入っていくのを見逃さず、今度は自身が先頭になって追いかけた。

警戒しながらビルの中へ入っていく竜司と降谷。

開いている扉を見つけ、警戒しながら中へ入った竜司と降谷は辺りを見渡す。

すると、奥の扉が開いているのに気づく。

 

「下へ·······まさか!?」

 

「狙いは陣平か!?」

 

竜司と降谷は急いで階段を掛け下り、爆弾があった部屋へと向かう。

部屋へとやって来た竜司と降谷は、陣平と研二の2人を守るように車の扉を前に持って構える伊達と、謎の人物が持っていた銃を奪い、謎の人物に銃口を向けた諸伏を目撃する。

 

「班長!景!」

 

「竜司!零!」

 

「無事だったかお前ら!」

 

「心配したぞ!」

 

「なんとかな!」

 

「間に合ってくれて助かった!」

 

声を掛け合う6人。

謎の人物はその隙に、再び非常階段の方へ向かって走って行く!

 

「「「待て!」」」

 

竜司は扉を投げ捨てた伊達と、諸伏と共に謎の人物を追いかける。

段々と近づいていき、竜司が謎の人物の肩を掴もうとしたその時、謎の人物は腕からワイヤーフックを隣のビルへと飛ばし、隣のビルへと翔んだ。

 

「クソっ!」

 

「避けろ3人とも!」

パァン!

 

後ろから聞こえてきた降谷の言葉の意味と、これからする行動を察した3人は、左右へと避ける。

その瞬間、降谷は謎の人物のワイヤーに目掛けて銃弾を撃つ。

それによりワイヤーが弾丸によって欠けてしまい、残ったワイヤーが謎の人物の体重に耐えきれず、千切れてしまった。

謎の人物は、隣のビルの外壁に掴まり、よじ登ろうとする。

竜司はその隙を見逃すこと無く、謎の人物の右肩に向けて警棒を投げる。

警棒は謎の人物の右肩に命中するが、謎の人物は痛みに耐えながらのめり込むように外壁の内側に入ってしまった。

 

「まだ諦めないか!」

 

「竜司!班長!頼む!」

 

降谷の声に反応した竜司と伊達が顔を向けると、上着を脱ぎながら走ってくる。

 

「マジかよ!?竜司!」

 

「行ってこい!」

 

竜司と伊達は手を合わせ、降谷は2人の手を踏み台にして跳び、隣のビルの外壁に掴まり、内側に入った。

 

「良し!」

 

「3人とも!まだコイツの仲間がいるかもしれない!松田達を頼む!」

 

「分かった!お前も気をつけろよ!」

 

そう言いながら、上へ向かって逃げていく謎の人物を追う降谷。

伊達は降谷に言われた通り、松田達の元へ向かう。

だがそこで、諸伏が伊達に言った。

 

「班長、俺は零の方に回る。あの人物のみのこなし、普通じゃない。竜司」

 

「俺も行こう。班長、頼めるか?」

 

「任せとけ!」

 

2人は班長の言葉に頷き、隣のビルへと移動を始める。

竜司は移動の途中、謎の人物に当たった事で落ちた警棒を回収し、諸伏と共に隣のビルの階段を駆け上がる。

その時だった。

 

ドガァアアアアアアアン

 

「「ッ!?零!!」」

 

屋上の方から爆発音が響き渡り、それを聞いた2人は降谷の身を心配し、急いで駆け上がって屋上へと上る。

するとそこには、ボロボロで倒れている降谷と、降谷の銃を持って、銃口を降谷に向けた謎の人物がいた。

竜司は回収した警棒を振りかぶり、謎の人物に目掛けてではなく、降谷と謎の人物の間に目掛けて投げた。

回転しながら目の前を通り過ぎた警棒に、謎の人物は驚き、たじろぐ。

そして

 

パァン!

諸伏が謎の人物の右肩に目掛けて、銃弾を撃った。

銃弾は謎の人物の右肩に見事命中し、謎の人物は肩から血を流しながら降谷の銃を落とした。

謎の人物は右肩を押さえながら、その場から逃げる。

竜司と諸伏は謎の人物を捕まえようと追いかける。

しかし、意識を取り戻した降谷が2人を止めた。

 

「待て······追いかけなくて·······いい」

 

「大丈夫か零!?」

 

「ああ·······奴の事は仲間に任せよう······それよりも、まずは爆弾だ」

 

「分かった。竜司、手を貸してくれ」

 

「了解だ」

 

竜司は諸伏と共に降谷を支え、元いたビルに向かう。

 

「スマナイ、取り逃がした」

 

「うおっ!?大丈夫かよ零!?」

 

「大丈夫だ。それより爆弾は?」

 

元いたビルの、爆弾があった部屋に辿りついた竜司たち。

降谷の姿を見て、心配する伊達。

降谷は大丈夫と言い、松田に爆弾の状態について聞く。

 

「竜の解除キットのおかげで、思った以上に進んでいるが、なんとも言えねぇ」

 

「班長、陣平ちゃんと俺はこのまま残る。周りにいる住民を、ガス漏れか何かで避難させてくれ!」

 

「駄目だろ萩原!お前はもう警察官じゃ」

 

「いや、萩原にはもしもの時の為にいてもらった方が良い」

 

「········分かった!」

 

伊達は松田の言葉に納得はできずとも、元とはいえ爆発物処理班にいた奴が1人より2人いた方が良いと判断し頷いた。

すると竜司が肩にかけていた降谷の腕をおろす。

 

「竜司?」

 

「景、零を頼む。俺もここに残る」

 

「それこそ駄目だろ竜司!お前は一般人なんだぞ!!」

 

「確かにな。だが、家の職員が残ると言ってるんだ。大事な職員を置いて逃げるなんて、俺にはできない」

 

「··········お前は一度決めたら変えないからな···········分かった!だが絶対に戻ってこい!」

 

「3人とも·······下で、待ってるから」

 

「「「·········おう」」」

 

伊達は降谷と諸伏と共に下へと向かい、竜司は萩原と共に松田のサポートについた。

爆弾は配線が何本もあり、何でも解体する松田でも手こずっていた。

 

「ふぅ·········あと少しだ」

 

「大丈夫か陣平ちゃん?」

 

「ああ。だが正直言えば自信はねぇ」

 

「大丈夫だ」

 

「竜?」

 

「お前の腕は世界一だ。それは俺達が知っている。自信持て」

 

「········ああ!」

 

竜司に言われ、解体を再開する松田。

数分後、松田は残り2秒のとこで爆弾を解除した。

 

「よし!」

 

「ふぅ········ギリギリだったな」

 

「お疲れ様、陣平」

 

「おう」

 

爆弾を解体でき、一息つく竜司たち3人。

その時だった。

タイマーを表示していたディスプレイに文字が表示され、容器に入っていた液体が、チューブに吸い上げられ始めた。

 

「なっ!?遠隔か!?」

 

「くっ!!どうする!!」

 

「こうなったら、上空に「待て竜司!」じ、陣平?」

 

竜司が装置を動かそうとしたのを松田が止める。

すると松田は、伊達からもらって噛んでいたガムを口から出し、左右の液体が混ざり合いながら出てくるようになっていた排出部にガムを詰め込んだ。

それにより、液体は止まり、出てくることも、混ざり合うこともなかった。

 

「や·········やった!やったぜ陣平ちゃん!」

 

「やったな陣平!」

 

「ああ········萩のおかげだ」

 

「俺?」

 

「ああ。警察学校時代の時のな?」

 

そう言った松田は立ち上がり、部屋を出ていき、竜司と萩原も後をついていく。

外へ出た竜司達3人は、外で待っていた降谷、諸伏、伊達の3人を見つけ、ハイタッチした。

その数十分後、竜司と萩原は事情聴取を受け、会社へと帰って行った。

こうして、謎の人物が仕掛けた謎の液体爆弾事件は、一時の幕を閉じた。

 

しかし、再び謎の人物が現れ事件が起きる事、そして新たな爆弾事件が起きる事を、この時の竜司達はまだ、知るよしもなかった。

 

to be next memory




今回はここまでです!

次回は竜司がまた事件に巻き込まれます。
次回も是非読んでください!
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