9-nine- ここのつはるそらゆきのみち。   作:紅葉555

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心は力

 

「────ってこと! 香坂さんが心配そうだったから、そんなことはないって伝えただけだ」

 

 一度何故か制裁を受けたあと、そこそこみんなが落ち着き始めたタイミングで、この事情を全て話す。

 

 天ちゃんにとってはあの出来事はトラウマだろうから、できるだけ連想させるようなワードを取り消して。

 

「あ、あの…………」

 

 一連の流れを聞いた九條さんは、あのマジで怖かった無言を威圧を取り消して、いつもの雰囲気に戻っている。

 

「早とちりしてしまってごめんなさい……」

 

「いや、いいんです。もう全ては過ぎ去ったことなので」

 

 普段は優しくていい子なんだけど、極限まで怒らせたらマジで怖いタイプだな。でもちゃんと説明をして理解してもらえると、すんなりと引いてくれる。

 

 うーん…………怖い。

 

 なんて考えていると、その流れで残りの二人からも一応謝られた。希亜からはゴーストの流れからのコレだから……と若干言い訳のしにくい所を持ち出されて。

 

 ちなみに香坂(エデン)さんは、冗談が過ぎました。と笑いながらだった。

 

 マジで勘弁して下さい、その軽い冗談で俺は死にかけたんです。そりゃ友達が軽々しく女遊びなんてしてたら怒りたくもなるだろうけど…………俺そんなことしてないのに。

 

 なんて言っても仕方ない、もう済んだことなんだ。

 

 と話が一段落したところで、改めて新海が口を開く。

 

「それで……やっぱり考えるべきは俺たちのこれからの行動だと思う。何から優先してするべきか……それを決めたい」

 

「……」

 

 確かにな、これからは俺たちどうするべきか。どうしたらあのユーザー達を捕えられるか。

 

 とりあえずはこれ一本に絞るしかない。

 

「思ったんだけどさ、新海はソフィとは連絡が取れないのか? 監視されてるんだろ?」

 

「ソフィ……? なんで?」

 

「いや、一個人を監視することが出来るんなら、こっちが指定した人間を監視することも出来るんじゃないかって思って」

 

 簡単に新海の行動を本当に見ているのなら、それは新海だけに限らずに他の人達にも出来るはずだ。つまりソフィを経由すればどこでも誰でも情報を集められるんじゃ? 

 

「確かに……、でも悪い、竹内。実は昨日から別件でソフィを呼んでるんだけど、アイツ全然反応しないんだ」

 

「今までは反応があったのか?」

 

「あった。呼んだら来てたし、普通に会話もしてた」

 

 それが突如として現れなくなった……か。

 

 なにか理由があるのか? ってそんなこと考えても何も解決しないわな。どうせ俺たちが何か出来る訳でもなし。

 

「まぁ…………しょうがない、な」

 

「でもさ、竹内。さっき高峰が言ってたことも大事だとは思うんだ」

 

「そうか! 新海翔! ならば伝授しよう……我が真神流をッ!!」

 

「いや、いいです」

 

 ……冷った。ヒエヒエのドライな対応だな。

 

「決定打だ、()()()。アーティファクトの回収は九條の能力があるとして、問題はそれが上手くいくように立ち回らなければいけないこと。その力が俺たちは圧倒的に低すぎる」

 

「ふむ…………一理あるな。九條女子の奥義を抜きにしても、難しい局面ではある」

 

 このメンバーだと…………戦闘員は俺と新海、そして高峰。能力を加味したら希亜やゴーストもそう……か? ギリキリ香坂さんもなんとかイケそうだけど……女の子たちには無理して欲しくない。

 

 となると……まともな戦闘員は高峰くらい……か。

 

「やっぱり、俺たちが急激な成長を期待できるとしたらアーティファクトを使った能力の練度だと思う。そこに賭けるしかない」

 

 今更身体的な強化をしたところで、焼け石に水だ。もちろん何もしないよりは断然マシだと思うが……

 

「確か……アーティファクトの力は心によって左右されるんだったよな?」

 

「あっ、うん。ソフィさんはそう言ってたよ。心を強く持てばアーティファクトはそれに応えてくれるって」

 

 いつの間にか隣にちょこんと座っていた九條さんがそう口にする。

 

「兄上よぅ、あの人無意識に隣にお座りになられましたぜ?」

 

「気付かないふりをして差し上げろ、きっと本人すら気がついてない」

 

 そっか…………だとしたら……

 

「だったら俺たちがやることは、能力の強化。つまり……日常生活の改変だ!」

 

 そう言葉にすると、この場にいるほとんどの人が首を傾げる。

 

 あ、うん。ちょっと待ってね、今説明するから。

 

「心の持ちようで力の影響が変わるんなら、より良くするために普段の生活を思い切って変えてみるんだよ! 例えば、普段は絶対に行かないようなところに行って見識を広げたり、普段は絶対やらないことをやってみたり!」

 

 知らないことを知ることで、違った考えも養われるかもしれない。

 

「ふむ、つまりは新たな自分へと進化を遂げる……と? そういう事だな?」

 

「あぁ、その解釈で構わない」

 

「条件が心というモノである以上は、私たちの人生全てが直接能力に起用される…………えぇ、悪くないと思うわ」

 

「私の知らないことを知る。…………確かに、それは大事かも。能力の使い方だって、視界や記憶を読み取ろうだなんて、思いつきもしなかったから」

 

「私の能力……も、も、もっともっと自由な……発想……で扱えれば…………」

 

 みんな自分自身に思うところがあるようだ。

 

 もちろん俺もその中の一人なんだが……

 

「じゃあ決まりだな? まずは自分を変えてみること、これから始めてみよう」

 

 もっと柔軟な発想を得る。能力の応用の為の自主強化訓練ってとこだな。

 

「それで俺からの提案なんだが……これを実践する時は二人一組のチームにならないか?」

 

 そう提案したのは新海だった。

 

 うん、一人で固執した考えになるよりも、二人の方がお互いに気がつくことが多いだろうし……急な襲撃に対面しても、なんとかなる可能性は高い。

 

 いちいち断る理由はないだろう。

 

「そうだな、そっちの方が効率が良さそうだ。じゃあこの作戦を実行する時は誰か一人を必ず誘うこと。これでいいか?」

 

 みんなが首を縦に振ってくれる。

 

 ようやく動きだしたんだ…………俺たちの戦いが。

 

 

 

 だったらまず俺が取るべき行動は…………?

やるべき事は?

  • 知らない事を知る為に!都と見識広げの旅
  • 私の料理で体を作る!春風とお料理の特訓
  • 殻を破るため、希亜と今までの私壊し
  • もっと色々たくさん教えてくれよ?大将
  • 今こそ力を合わせる時!蓮夜と必殺技考案
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