MHT/Apocrypha   作:綴れば名無し

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 例の如く清水君視点での一人語り。
最後ら辺はMHT2「新たな力の鼓動」の続きになります(向こうの続きが一部重複するかもしれません)


清水君の一人語り

 

 俺とハジメは、まぁ所謂()()()()()()だったのさ。

あいつは神の使徒(クラス)の人気者に気に入られたから、周りの連中が嫉妬してさ。

何かある度に虐められて、ハジメは笑っていつも誤魔化してたんだ。

 

 俺にはすぐにあいつの笑顔が嘘だって分かったよ。

俺があいつと同類だから分かったんだ。

他人に無関心な奴特有の、当たり障りのない感情表現。

その裏で、悔しいとか苦しいとか辛いとか…色んなこと思ってたんだろうな、あいつも…

 

「ハジメさんとはその時からお友達…だったんですか?」

 

…いいや?あの頃は俺もあいつも、お互いに無関心だった。

トータスに来る前から自分の身を守るので精一杯でよ。

人間と魔人の戦争とか、神様がどうたらとか、そんなの訳分からねえって俺が一人で頭抱えてる間もハジメに対する嫌がらせは続いてさ…

あいつは神の使徒を辞めて逃げ出しちまった。

オルクス大迷宮でモンスター共にボコボコにされなかったのは運が良かったとしか言えないな。

 

「…1つ疑問。どうして神の使徒は大迷宮に挑んだの?」

 

「…確かに、それは私も気になります幸利様」

 

 どうしてって…そりゃあ俺達が戦争どころか人殺しもしたことない素人だったからだよ。

聖教教会の教皇様はエヒト様の遣わした神々なら何とかしてくれると思ってたんだろうけど、戦いのプロである王国騎士団の団長さんが見れば俺達がド素人だって一目で分かる。

 

 だから最初は訓練場で武器の扱いとか鎧の着方とか学んでたんだ。

それから人相手は抵抗感があるって思われたのか、モンスターを相手にする事になった。

街道や荒野のモンスターでも一匹連れて来て殺すのかと最初は思ったよ。

何をトチ狂ったのか、オルクス大迷宮で実戦形式にやろうとか言い出したのさ。

発案者がメルド団長なのか、教皇に脅された国王なのかは分からなかったけど…

 

「うわぁ…」

「無謀」

「それで成果はありましたか…?」

 

 ハッハッハッ…三人とも同じような反応してくれるとは思わなかったよ。

成果は何も得られず、騎士が犬死にして使徒はメンタルズタボロにされてハイお終い。

戦う事が嫌になった奴らは作農師だった先生に付いていったり、恐怖とストレスの捌け口を俺にぶつける奴らが現れたり…勇者も俺に大して当たりが強かったかな?

 

―――んで俺を魔人族の人がスカウトしてくれて、色々あって俺は魔人族の側に付いた。

それから王国の商業都市フューレンにこっそり忍び込んでハジメと再会したんだ。

 

 初めてアイツの姿を見た時は驚いたよ。

銀髪に赤目だぞ?あの俺と同レベルで平凡な見た目だったハジメがだ。

しかも背が高くなってムキムキになってやがるし…

 

「……えっ?ハジメってあれが素じゃないの?」

「は、初耳ですぅ…!」

 

 んあ?あいつは俺と同じ黒髪で童顔、目も黒寄りの濃いブラウンだぞ。

もし聞く機会があったなら聞いてみるのもいいんじゃないか?

なんであんな見た目になってるかは本人に聞いたことはないけど…

 

―――あぁ話が逸れたな悪い悪い。

俺はあいつを人気のないところに誘い出して魔人族側に来ないかと勧誘したんだ。

正直な事を言うなら、俺と一緒にクラスの奴らに復讐して欲しかった…

俺の復讐に付き合ってくれる、同士が欲しかったんだろうな。

 

「けど、ハジメは断った?」

「…ですよね?」

 

 そりゃあもう、丁寧にお断りされちまったよ。

そうなったら俺とあいつは敵対するしかないのかなぁって思ったんだが…

ここからが笑える話でさぁ…ハジメは断ったうえで俺と友達になろうとか言いやがった。

 

「ナニソレ」

「はえ~…ハジメさん、そんな事を…」

 

「…その方は本気、だったのですか?」

 

 あぁ、ありゃ本気と書いてマジと読む奴の顔だった。

俺も驚いて声が出せなかったし、あいつの正気を疑った。

だから俺も、あいつの酔狂に乗ってやることにしたってわけ。

 

…ふぅ、こうして他人に自分語りをするのなんて何年ぶりだろうなぁ…

思い返せば故郷に居た頃からこんな風に話せる友達なんていなかったし。

 

「…可哀想」

 

「うぅぅ、大変だったんですね。ハジメさんも清水さんも…!」

 

「…心中お察しします」

 

 オイ止めろ、その可哀想なものを見る目で俺を見るんじゃあない。

下手な優しさは悪意よりもダメージデカいんだぞ!?

間違ってもそちらのお嬢さん二人は絶対ハジメにそれをやるなよ?

 

 あいつも多分見た目は変わってても中身は俺と大差ない奴だから。

何気ない一言で傷つくし、自分を卑下したり、常に他人の顔色を窺う。

…俺が言えた義理じゃないんだが…その…あいつの事、よく見てやってくれ。

 

「言われなくても、そうするつもり」

「勿論ですぅ!ハジメさんは私の先輩ですから!」

 

 先輩…先輩かぁ…ハジメの奴もそんな良い仲間に恵まれたのかぁ…

…ん?なんだよフラウ、その貴方には私が居ますよみたいな目は。

 

「そんな目はしていません。貴方の勘違いです」

 

 うわ辛辣、ちょっと目の端っこから涙出てきそうになったわ。

 

――――――おっと、そんな話をしてる内にお前さん達のお迎えが来たみたいだな。

 

「シア、アレーティア無事か!?」

 

「ハジメ!」

「ハジメさん!私達は平気ですぅ!でも、その怪我―――」

 

 おうおうジャンプ系主人公みたいな登場の仕方しやがって、モテ男だなハジメ。

後お前そのカウボーイのパチモンみたいな恰好はなんだよ?前と随分様子が違うな?

 

「清水…!――――――そりゃハンターだからな、前より強くなってんだよ俺も」

 

 へぇ、前より強く…ねえ?

ならどうだい、俺の後ろにいるクルルヤックと戦ってみるってのは―――

 

「…悪いが、今は別のクエストやってる最中なんでな…予定が合わん」

 

………そうか、それじゃ仕方ないな。

ん?どうしたよフラウ。…なに「敵を前にして戦わないつもりですか?」だってぇ?

そりゃお前ここで戦うのは簡単だが、勝ち目ある訳?今の俺らに?

 

「っ…そ、そんなのやってみなければ…!」

 

 まー落ち着いて聞けってフラウ。

ハジメとシアさんはハンターだから俺達に攻撃できないというデメリットがある。

けどアレーティアさん…君はハンターじゃない…だから―――

 

「…ハジメ達を襲うつもりなら、戦う」

 

 ですよねー。

…んでフラウ、聡明なお前のことだ。俺が気づくよりも前に、アレーティアさんと戦ったらヤバい事になるなんて…お前ならもうとっくに分かってるんじゃないか?

更に言うならレイスさんとも合流しなきゃいけない訳だし?

俺達には俺達の仕事があるんだから、此処でこいつ等と殺し合うメリットないでしょ。

 

「…分かりました。貴方の判断に、従います」

 

 うん、物分かりが良くて大変宜しい。

てな訳で…ハジメ、こっちは戦うつもりはないんだが…あ、そっちも戦う気はない?

そりゃあ良かった!無駄に血を流す事ほど残酷なものはないからネ!

え?支配種はどうなんだって?アーアーアー聞こえない聞こえなーい。

 

「清水!」

 

―――なんだ?

 

「また、何処かでな」

 

…あぁ、また何処かで会おう。

 

「次はとっ捕まえる準備しておくから覚悟しておくんだな」

 

 抜かせ。こっちも万全の状態で襲ってやるよ。

 




 ライズに復帰して上位ジンオウガとタマミツネに2乙させられたハンターが居るらしい…
…ハイ正直に白状します。私です。得意の太刀まで使ってこのザマです()
閃光玉をアークスターとか言った時点でもう末期エペ患者

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