蛇足かもしれませんが人間・魔人陣営での軍隊の編成をちょいガバで紹介します。
ヘルシャー帝国軍
連隊(2000)→大隊(500)→中隊(100)→小隊(25)→分隊(5)
(初期で登場した帝国軍のグリッド以下4名は正確には第三連隊いずれかの大隊の下にある中隊の小隊第一分隊所属というややこしい表記になりますね…)
ガーランド魔国軍
旅団(2500)→大隊(500)→中隊(200)→小隊(50)→分隊(10)
(同じく初期登場のカトレアさんは「軍団長」と名乗っていましたが、正確には旅団長で特殊工作部隊の指揮官ですね。ダヴァロスやレイスも彼女と同じ旅団長クラス)
余談ですが戦力的には少し前まで人間側が上回ってました。
戦争の長期化と兵士の損耗率が圧倒的に人間側は早いので現在は魔人族若干優勢です(支配種その他含め)
ウルディア防衛砦、日の出から一時間が経過。
シュネー雪原へと続く正門前の広場には二個中隊(約400名)が作戦開始を待って整列している。
ガーランド軍に動き有。一個大隊に支配種を数体引き連れてシュネー雪原に進軍中と見張りからの報告を受け、ウルディア防衛砦の司令官”ウィリアム・フォン・マスタング”は敵の狙いが前線基地の設置にあると読んで阻止攻撃を命じた。
年中雪の降り積もるウルディア山脈を下ってシュネー雪原まで向かうのは危険だ。
そこで彼は二個中隊の内、一個中隊に砲兵(約100名)に大砲・バリスタ(各25門)を配備。
もう片方の中隊を歩兵と騎兵で固め、砲兵隊の守備に当たらせる。
先行した偵察部隊の指定した発射位置にまで砲兵隊を向かわせて、敵基地へ攻撃を仕掛ける。
基地の破壊を達成した後、兵器をその場に破棄、二個中隊は砦まで撤退する作戦名は【
第一中隊中隊長”ハリス”は葦毛の馬に跨り、騎兵を連れて真っ白な雪の斜面を降りていた。
後から対モンスター用に槍と盾を担いだ重装歩兵が、それを補助するように片手剣と盾持ちの軽装歩兵が後に続いて、彼らの移動中に周囲の警戒を弓兵が担当する。
数体の鳥竜種…ギアノスやバギィに襲われても、彼らは落ち着いて隊列を組んで対処した。
一頭につき一分隊(10名)程度で戦い、重装歩兵が盾で惹きつけて弓兵が援護する。
最終的なトドメは軽装歩兵になるが、その際も多方向から同時に急所を一突きが原則だ。
逃げようとした場合は不用意に追撃をせず、出血や足跡の痕跡だけ消して進軍を続行。
(今のところは順調だ…今のところは…な)
これまでの戦いは正面切っての物量戦で凌いできたが、それにも限界が来ていた。
故にこの時期での魔人族によるシュネー雪原前線基地の設置はなんとしても遅らせたい。
口から漏れる白い吐息を包み込むようにして、手で髭に付いた霜を払う。
そこへ後方との伝令役を任された彼の部下が戻ってきた。
「ハリス中隊長。後続の砲兵隊と我々の距離が離れています。少しペースを落とすべきかと」
「…報告ご苦労。この先に開けた場所がある。小隊長達に休息の要ありと伝えよ」
「はっ!」
ハリス達の第一中隊が通った後、比較的積雪の浅くなったところを草食竜のポポが続く。
彼らの角に紐を巻きつけて、巨大な荷台に載せた大砲を運ぶのが第二中隊の砲兵隊だ。
第二中隊中隊長”バーナード”は馬に乗らず、荷台の上に腰掛けて地図をじっと見つめている。
「砲兵長、貴官なら真っ先に敵基地の何処を狙う?」
「ハッ。我が砲兵隊の練度と大砲の命中精度を考えて…初弾は此処が宜しいかと」
声をかけられた砲兵長が覗き込むように地図を見て基地の南側(ガーランド寄り)を指す。
地図に記された敵基地の簡易見取り図は偵察隊が命懸けで手に入れてきた情報だ。
「理由は?」
「敵が支配種を肉の盾として守りを固めた場合、更に付け加えて敵に結界師が居れば司令塔と営舎の守りを固めるのは目に見えています。であれば先手を取った此方が狙うのは敵の物資…食料や兵器を保管する倉庫と思しき建造物に狙いを定めるのが定石でしょう」
「貴官は此処がその狙いの建物だと?」
「仮に違っていたとしても、敵の退路を塞ぐ…或いは敵本国からの増援を遅らせる為にと…」
「分かった。現場での砲撃目標の設定は貴官に一任する」
「了解であります」
二人が会話を終えると、前の斜面を駆けあがってくる一人の兵士。
彼は第二中隊の伝令役として、第一中隊の伝令役と入れ替わりで戻ってきたのだ。
「バーナード中隊長殿!前方のハリス中隊長より、この先で休息を取るとのご連絡が―――」
「分かった。展開中の偵察部隊にも一時帰投するよう伝達を頼む」
「はいっ!」
遠ざかっていく伝令役を眺めていた砲兵長がふとバーナードに尋ねた。
「…若いですね、彼…」
「…つい半月前まで農村で樹海の開拓をしていたと聞いているよ…情けない話だな」
戦争で真っ先に死ぬのは若者だ。
バーナードや砲兵長のように体に老いを感じる兵士ばかりが、なぜか生き延びてしまう。
戦争を終わらせる為に、戦争が終わった後も先の長い人生が残っている若者を犠牲にする。
それが間違っている事だとしても、彼らにはどうする事も出来ない。
「…この戦争で死ぬのは、我々のような愚かな大人だけであって欲しいものだ」
「…はい」
*
ウルディア防衛砦から二個中隊が行軍開始して一時間半が経過。
僅かな休息の時間に、彼らは日が昇り切る前に携行食を急いで食べ終えて行軍を再開する。
第二中隊の若き伝令役は、周りの空気が張り詰める中で妙な違和感を感じていた。
(…おかしい…こんなに簡単に砲撃される位置まで敵が僕達を見逃すものなのか?)
彼はまだ従軍経験が浅い。
実戦がどういうものなのか、想像でしか口に出来ない。
常に危険と隣りあわせだった樹海での開拓作業で彼が知らずの内に習得していたものがある。
本能的なもので生きている動物なら必ずしも有している自然の第六感。
人間が猿から進化を遂げて、集団での生活と文明のレベルを上げた結果、失いつつあるものだ。
確たる証拠はない。だがそれでも…と彼の胸の内がざわついている。
草食動物が肉食動物の群れに襲われる直前、空気が変わるのを肌で感じて警戒する。
縄張りを持つモンスターが侵入者に気づいた時、攻撃性を剥き出しにして威嚇する。
同じように魔人族側も自分達に危機が迫っていると気づいたら、何らかの行動をするだろう。
しかし行軍開始から自然のモンスターに襲われる事はあっても、魔人族から奇襲を受けたという報告は一度もなかった。それが余計に彼の不安を駆り立てる。
(もし、敵が―――――――――)
そこまで考えて、彼の思考は砲兵長の発する合図に中断させられた。
荷台を引いていたポポから縄を外し、雪を掻き分けた地面の上に大砲を設置する。
砲兵が掘削道具で土を掘り、大砲の左右に設置された車輪を半分埋めて固定。
大砲の玉が詰まった袋を並べた大砲からやや後方の斜面に掘った塹壕へと移動した。
第一中隊が忙しなく周囲を警戒する中、着々と敵基地への砲撃準備は進んだ。
伝令役の青年は所属する第二中隊の第三小隊第五分隊長指揮の下、使い慣れない剣を片手に大砲陣地と司令陣地の中間に待機する。
「…あの、分隊長殿…」
「なんだ新兵。今更腰が引けたか?」
「いえ、そういう訳じゃ…ただ…」
「んん?」
「この作戦が―――「砲撃、用意!」―――ッ!」
「お喋りは中断だ新兵。耳を塞いで口を半開きにしておけよ」
砲兵長の声に遮られて、伝令役の青年は言おうと思っていた事が言えなかった。
最新鋭の最大5発連続発射可能な大砲に黒々とした人の頭くらいの大きさがある大砲の弾が詰め込まれ、発射タイミングを握る砲兵が号令を今か今かと待ち侘びて頬に汗を浮かべている。
(もしも、この作戦が―――敵に全部読まれていたとしたら―――!?)
「待っ「
鼓膜を直接叩かれるような発射音と共に、砲弾が遠くの雪原に見える建物へと飛んでいく。
伝令役の青年が言いかけた最悪の予想は爆音に掻き消され、彼はそれを後悔する事になる。
真っ白なシュネー雪原の一角が、紅蓮の炎と黒煙に包まれたのは数秒経ってからの事だった。
HR50解放すればMRにいけると思ったらHR100まで解放しなければならなかったでござる(バルファルクを数える作業に戻ろう)
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