劇場版 僕のヒーローアカデミア×Fate Grand Order 作:小野屋陽一
side三人称
少し時間が遡り、商店街にて、峰田、青山、葉隠がヒーロー活動を終えた時、近くで爆発音が響いた。
「!?なんだ!?」
あわてて現場に向かうと、そこには悲鳴を上げながら逃げてくる島民たち。そして逃げる島民たちの後ろには敵―マミーが歩いていた。
「ヒーロー!ヴィ、敵だぁ!」
「マジで敵じゃねーか!」
「唐突すぎるね!」
「ほほぅ……こんな辺境にヒーローが三人も……」
マミーも峰田達の存在に気付き、攻撃を開始する。マミーは“個性”『木乃伊化(ミイラ)』で自身に纏っている包帯を勢いよく無数に飛ばす。包帯は周囲にあった車、自販機などに絡みつくとミイラへと変化する。
「な、何とかしなくちゃ!」
「青山、ヘソビームだ!」
「ネビルレーザーだから!」
青山達は怖気づきつつも応戦。青山は『ネビルレーザー』を撃ち続け、峰田は『もぎもぎ』を投げミイラの動きを封じる。だがしかし、ミイラの数が多すぎる。
「葉隠!事務所への連絡は!?」
「電話繋がらない…旗が立ってないよ!」
連絡しようと試みた葉隠だが、スマホ画面には圏外と写されていた。
「クソ!どうすりゃいいんだ!?」
迫りくるピンチに峰田が叫ぶ。その間にもミイラが襲い掛かる…
「―成敗(ブレイク)!」
「「「「!!」」」」
その時、巨大な手裏剣が青山、峰田、葉隠の前を横切り、襲い掛かってきたミイラ達を斬り飛ばすのだった。
「何奴!」
「バケーション兼パトロール中でしたが…戦闘開始!」
「だ、誰!?」
近くの電信柱の上に降りたったのは、黒帽子を深く被った、ノースリーブの服を着た少年―
「サーヴァント、アサシン。風魔小太郎。主殿の指示の元、助太刀致す!!」
―服を勢いよく脱ぎ捨て、忍び装束と変わる。アサシン、『風魔小太郎』。苦無を構え、マミーを睨む。
「藤丸姉弟のどっちかが呼んだ奴か!」
「頼もしいね☆」
「ありがとう!」
「……一人増えた程度で、何も変わり無い!」
風魔が参戦し、戦闘は激しくなる……
side立香
「藤丸さん!」
「緑谷君!漁港にフェリーが激突!連絡しようにも繋がらない!」
漁港の方に飛んでいる時、緑谷君と合流し、そのまま私達は漁港へと向かう。
「さっき真幌ちゃんから電話来たけど途切れて…やっぱり敵が…っ」
「まずいかも…」
私達は直ぐに漁港にたどり着く。活気がありながらものどかだった場所が見るも無残な事になっていた。そしてそこには―
「そこの敵!船を壊すのは止めなさい!!」
「あら…可愛いヒーロー達ね…」
敵―女性が髪を針のように変化させ、雨の様に降り注がせ、漁船や小型ボートを破壊し尽くしていた。
「それ以上の悪行は許さない…っ!」
緑谷君と私は戦闘態勢に移る。
「(敵の“個性”は…髪を刃物にする…) 何しにこの島に来たの!?」
「私の名はスライス。ここに来た理由は……答えるわけ無いわ!!」
「っ!」
敵―スライスが指先に仕込んでいた刃で私と緑谷君に斬り掛かって来た。私は直ぐに前に移動し、装備していた盾で防ぐ。
「藤丸さん!」
「大丈夫!!ハッ!!」
「!」
防ぎ終え、今度は私が前進し白の槍で反撃。突きを放つがスライスは髪を『刃物』と化し弾き、距離を置いた。
「へぇ…中々やるじゃない…」
「緑谷君!ここには真幌ちゃん達はいない!急いで探して!」
「っ…分かった。ここは任せた!!」
槍と盾を構えながら、私は緑谷君を行かせる。スライスは…私を見て笑みを浮かべていた。まるでそんな事をしても意味が無いと言っているようだった。
「抵抗は無駄!今すぐ降伏して!」
「ふふ…冗談……行くわよぉお!!」
「(説得は皆無!!) 来て!『ランサー』!」
ここで私は敵を抑える!
side立希
いきなり轟音が響いたと思いきや、敵が来た。ビーチにて、人々が逃げまどっている中、敵―狼の顔を持ったキメラのような姿の人物が海の家を破壊しながらやって来た。破壊音と衝撃から途轍もなく力を持っていると分かった。
「(敵!事務所に連絡…) !繋がらない…!?」
連絡しようとスマホを使ったが、圏外と写し出された。姉に通信しても、繋がらなかった。
「フロッピー!テンタコル!皆の避難を最優先に!」
「わかってる!」
「ケロ!」
尾白君が敵に向かいながら梅雨さんと障子君に指示を飛ばす。自分も動かないと!!
「今日呼んでてよかった…行くよ!マルタさん!」
「ヤルってんなら!とことんヤルわよ!」
今日もビーチは一段と多くの人がいたから2人―ルーラー、『マルタ(水着)』とアサシン、『風魔小太郎』を召喚していた。マルタさんを敵に向かわせる。
「(主殿!)」
風魔から連絡が来た。
「風魔緊急事態!こっち来れる!?」
「(報告。商店街にて敵発見!敵は包帯で作られた軍にて侵略中。それを金髪の少年、紫の少年、見えない人物が応戦中です!)」
「っ…敵は一人じゃない……分かった。風魔はその3人と応戦!宝具は使っていいけど使うと退却しちゃうからタイミング考えて!こっちも敵がいるからそっちに行けないけど…何とかする!」
「(御意!)」
「『尾空旋舞』!!」
「はっ!弱ぇな!」
キメラに特攻した尾白君。尻尾を旋回させて放つ打撃だが、キメラはそれを簡単に受け止め容赦なく上空へぶん投げる。
「くっ―「尾白!」常闇!」
「常闇君!」
その時、上空にて『黒影(ダークシャドウ)』を纏った常闇君が尾白君を受け止め、下ろしてくれる。
「『黒影(ダークシャドウ)』!!」
『あいよ!』
「ふん!」
『黒影(ダークシャドウ)』とキメラがぶつかるが、キメラの力が強く、『黒影(ダークシャドウ)』は常闇君の元まで後退してしまう。その時の風圧で吹き飛びそうになるが、何とか耐える。
「常闇君!事務所に戻って応援を!」
自分は常闇にそう言う
「藤丸弟!しかし!「藤丸の言う通りだ!ここは俺達が持ちこたえてみせる!」っ…分かった!」
尾白君も賛同し、常闇君は事務所へと飛翔する。
「マギ!行くぞ!!」
残った尾白君、マルタさんと共にキメラに立ち向かう。
「了解!マルタさん!」
「マルタ、拳を解禁します!」
「ヒーローにしては若ーな」
自分達の後ろにはまだ避難が終わってない人達でいっぱいだ。梅雨さんと障子君の避難誘導が終わるまで自分達が時間稼ぎをする!