劇場版 僕のヒーローアカデミア×Fate Grand Order   作:小野屋陽一

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第11話

side立希

「-立希!」

「!姉!」

飛翔し、上空から周囲の状況を見ていた時、オルトリンデと憑依して自分と同じように飛んでいる姉と会う。

「そっちも戦闘は終わったらしいね…傷だらけじゃん」

「そっちだって…火傷だらけじゃん…皆は?」

自分は訊くと、姉は少しだけ悲しそうな顔になったけど直ぐに真剣な顔に戻る

「キメラは倒した。けど私以外、皆離脱。」

「そっか…自分も姉と同じでスライスは倒せたけど…常闇君と三奈は怪我して安全なところで休ませてる…」

お互いの状況を確認し、最後の一人がいるであろう城跡の方へと向かっている時だった。

「「!」」

突如として大きな暗雲が発生。音を聞けば雷特有の轟音が鳴っていた。

「一旦地上に降りるよ!ここで雷撃なんて冗談じゃない!」

「確かに!」

自分達は直ぐに降り、英霊との憑依を解除し、走って向かう。少しでも魔力消費を減らす。

「後、魔力はどれくらい残ってる!?」

「憑依はあと…1,2回ぐらいしか出来ない!そっちは!?」

「同じく!全くもってヤバいよ!」

これからどう戦うか走りながら考えてると、あの暗雲が唸り始め、紫色の光が暴れまわった。その直後、遠くで雷撃が落ちた。

「「っ~~!!」」

距離があるはずなのに、目の前で落ちたかのような衝撃が体中に響く。

「もしかして…敵の個性…!?」

「だとしたらまずいかも…急ぐよ!」

自分らは雷が落ちた場所に向かった。その場所は雷によって出来たであろう巨大なクレーター、周囲の木々は火で燃え尽くされ、地面は岩だらけ、城跡がさらに崩れていた。そして…

「「!」」

クレーターの中心で見たものは―

 

 

side三人称

絶対絶命。突然の激しい落雷は容赦なく緑谷と爆豪目掛けて放たれた。その後、二人の姿が見えず。ナインはようやく邪魔者がいなくなった感じ、活真達がいるところへ進む。

「障子、活真君達を連れて脱出を」

「頼んだよ!」

城山に残ったのは尾白と耳郎、障子のみ。障子に活真と真幌を託し、耳郎と尾白はナインに立ち向かう。しかし、ナインの『使い魔』により喰らい付かれ、壁に叩きつけられる。

「ぐぅっ!!」

障子もまた、二人を担ぎ脱出経路である祠に向かおうとすがナインに追いつかれ、『爪弾』に撃たれ、『空気の壁』の衝撃で弾き飛ばされる。

「に、逃げろ…!走れ…!」

「二人とも、逃げて!」

「早く!」

少しでも、二人からナインを離すために、障子達はナインに立ち向かう。さきの攻撃で体はボロボロになるが、耳郎は『イヤホンジャック』を差した『小型スピーカー』で、尾白は『尾』を使った打撃、障子は『複製腕』で大量に複製した拳で攻撃する…が、ナインの強力な衝撃波で吹き飛ばされ、気絶する。

「活真、逃げて…」

「お姉ちゃん!」

「来るな!私の弟に手を出すな!…来るなって!!」

残された真幌と活真。真幌は弟を守るため、震える体を叱咤し、ナインの前になりふり構わず駆け出す。ナインはそんな真幌を掴み上げる。

「お姉ちゃん!」

「ぐ…うう…く……」

抵抗する真幌だが、ナインは首を絞める。

「こ…こいつの命が惜しければ、こちらに来い」

ナインは真幌の首元を掴みながら活真に言う。活真は恐怖で竦み、大粒の涙が流れる。

「ダメ逃げて……!逃げて……」

更に真幌の首を絞めつけるナイン。

「叶えさせてくれ……!私の…願いを…!」

顔の傷が広がっていく。悪魔の懇願に活真の足が恐怖で震えた…がしかし、首を絞められ、意識が遠のいていく真幌の姿を見た活真はとっさに駆け出す

「いやだああ!!僕が守る!僕がお姉ちゃんを守るんだぁ!!」

大切な家族を守りたい。その気持ちだけが活真の体を動かした。必死にナインの元へ駆ける活真。ナインは真幌を投げ捨て唯一の希望に手を伸ばす。渇望した“個性”がやっと自分の物になる。それは世界を手に入れることと同義だ。

 

活真の顔にナインの手が触れる―

「『スマッシュ』!!!」

「trenteォオ!!」

「ッ―」

瞬間、ナインの顔面と体に強烈な蹴りを食らわす緑谷と立香が飛び込む。

 

 

side立香

「遅れてごめん!」

「デク兄ちゃん…」

「やっと一撃…二撃入れれた…っ!」

私と緑谷君は活真君の前に着地。遠くでは爆豪君と立希が真幌ちゃんを救けていた。

「よく頑張ったね活真君。凄いよ」

「家族を守ろうとしたその行動。かっこよかったよ」

「っ!」

私と緑谷君で活真にそういうと、活真君の目が安堵と嬉しさに潤んでいた。そして隣に爆豪君と立希が真幌ちゃんを連れて合流する。

「バクゴー…生きて……」

「言っただろーが。俺はオールマイトを超えて、ナンバー1ヒーローになる男だってな」

「この程度で倒れる爆豪君じゃないしねー」

身構えながら不適に笑う爆豪君と安心させるように笑みを浮かべる立希。真幌ちゃんは爆豪君のそんな姿を見ていた。まるで、かっこいいヒーローを見ているようだった。

「真幌ちゃんと逃げて」

「うん!お姉ちゃん、行こ!」

緑谷君の指示に活真君は従い、真幌ちゃんの手を引いて後ろに行く。大分離れた時、奥から敵が現れる。

「「「「!!」」」」

私達は一気に敵へと向かい、私と緑谷君は蹴り、爆豪君は『爆破』、立希は拳を放つ。しかし既に『空気の壁』が展開され、防がれ、弾かれる。衝撃波で澱んでいた土煙が舞い、晴れる。

「……どうやって私の稲妻を!?」

敵は苦しみながら憎々しげに言い放つ。

「アレは前に受けた!」

私達は散開する。そして緑谷君が渾身の蹴りを放ちながら答える。『空気の壁』は耐えきれずに破壊され、敵は吹き飛ぶ。

「だから、使いもんになんねーアホを避雷針にした」

「(上鳴君…)」

爆豪君の言う通り。クレーターの中心を見た私と立希。そこには…落雷を受け、固まっていた上鳴君がいた。

―「きょ…供給過多じゃね?」―

『帯電』で被害を喰いとめたとしても、あの電力に上鳴君は倒れてしまった。そして最初の緑谷君と私の蹴りは緑谷君と爆豪君、私と立希の各々のコンビネーション。

―「立希!合わせろ!」―

―「オッケー!!せーの…!」―

立希は『パッションリップ』と憑依し、巨大な鍵爪の生えた両腕を纏い、その腕でカタパルトの様に、私は『メルトリリス』に憑依し、両足に剣を装備した私を矢のように撃ち放つ。

―「かっちゃん、頼む!」―

―「命令すんなっ!くたばれぇ!!」―

爆豪君は『爆破式カタパルト』にて、緑谷君を掴んで投げ放つ。こうして私達は敵に蹴りをあたえることが出来、活真君達を救ける事が出来た!

「っ…ッ……こんのぉおお…っ!!」

敵は悔しさと痛みに顔を歪めながら、私達に『爪弾』を飛ばしてくる。

「潰れろ!!」

「『徹甲弾』!!」

けれどそれは立希の巨大鍵爪によって握り潰され、爆豪君の『徹甲弾』で全て打ち砕かれた。今度は『使い魔』が二体襲い掛かる。

「うぉおおお!!!」

「お生憎様!!」

緑谷君は蹴りで引き裂き、私は足に纏った剣で斬り刻む。

「くたばれ!」

「発射ァ!!」

その間に爆豪君が一気に距離を詰める。連続『爆破』できりもみ回転しながら勢い付け迫り、更に、立希は両手を爆豪君めがけて射出し、威力を上乗せ。

「死ねやぁ!!」

「-」

爆豪君の掌が予兆で光る。敵は『空気の壁』を張ったが広場を大きくえぐるほどの大爆破、そして炎に飲み込まれる。爆弾が落とされた衝撃と炎に、私は吹き飛ばされそうになる

「威力えっぐ…っ」

「ひゃー…すっご…」

その威力に、私と立希は感嘆した。

「へっ」

確かな手ごたえを感じ、緑谷君の隣に着地する爆豪君。

「これで…!」

緑谷君が何かに気付く、と同時に私達も反応。一面の炎中で、人影-敵の姿が確認できた。

「しぶとい…っ」

「お…終われない…!終われるハズがない…この程度で、終わってなるものかァ!!」

『!!』

敵が再び動き出す。“個性”を発動させると同時、再び上空に巨大な暗雲が発生する…

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