劇場版 僕のヒーローアカデミア×Fate Grand Order   作:小野屋陽一

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第12話

side立希

「近いぞ!」

降り出した雨の中、プロペラ機はヒューマライズの本拠地付近まで近づいていた。携帯に表示されている施設の位置を確認しながらロディが叫ぶ。

「あそこが…」

「ヒューマライズの本拠地…」

岩肌を抜けると、遠くに本拠地らしき建物が見えた。大きな柱に支えられた屋根に、奥が入口になっている。重要な施設は地下に隠されているような建物だった。

「着陸するからつかまってろ。「ロディはそのまま引き返して」何でだよ!?」

着陸体勢に入ろうと操縦するロディに、緑谷君は言う。そのまま自分達はハッチを開ける

「パンピーは大人しくしてろ。」

「一応、貴方は一般人なんだから。ここまで送ってくれてありがと。」

爆豪君と姉がそう言い、

「ここから先は…」

『ヒーローの仕事だ!』

自分達はプロペラ機からダイブする。目指すは眼下にあるヒューマライズの本拠地。そして一刻でも早く、トリガー・ボムの爆破を阻止し、世界を守る…!

 

 

side三人称

「オセオン派遣チームのヒーロー、ショートからデータが送られてきました!トリガー・ボムの解除キーを入手したとのこと!!」

ヒーローチームの司令部で、オペレーターから轟のメールの報告を聞いた長官達が驚く。

「現在地は?」

「トリガー・ボムのメインシステムがあるヒューマライズの隠し施設へ…オセオン派遣チーム、イギリス派遣チームが向かっているようです!」

オペレーターはヒューマライズの本拠地がある地点と、本拠地へ向かっているメンバーを映す。

「(藤丸少年…藤丸少女…轟少年…爆豪少年……緑谷少年……!)」

この情報はすぐさま世界中のヒーローチームへと伝達される。ヒーロー達はそれぞれトリガー・ボムを見つける。がしかし、そのトリガー・ボムの周りには“個性”を所持したヒューマライズの団員達が待ち構えていた。

「各チーム、トリガー・ボムを発見していますが、ヒューマライズの抵抗を受けて回収できません!」

モニターに各地で苦戦しているヒーローチームが映しだされていた。更に、タイムリミットまで迫ってくる。

「リミットまで三十分を切りました!!」

「っ…」

固唾を飲んで見守っているオールマイト。左脇腹の古傷を押さえる。実践的な力になれない事が、一緒に戦えない事が歯がゆくして仕方なかった。

「(ヒーロー達も必死に闘っている…頼むぞ……未来のヒーロー達よ!)」

それでも、ヒーロー達の力を信じて託す。そして、世界の命運を握る。緑谷達5人に希望を…

 

一方、ヒューマライズの本拠地では、緑谷達5人が近づいている事は知っていた。神殿のモニターに、プロペラ機が映しだされている。招かれざる客の登場に団員が騒めくなか、フレクトは背後に控えていた団員に告げる。

「重病者どもを粛清せよ」

団員―敵達は動き出す。

 

 

side立香

眼下にあるヒューマライズの本拠地に私達はダイブすると、私達に気付いた団員達がライフルで撃って来た

「『投影:エミヤ』!『燈天覆う七つの円環』!」

無数の銃弾を、立希が私達を守ってくれる。地上に近づくと同時、私達は空中で散開。緑谷君は『エアフォース』、焦凍君は『炎』、爆豪君は『爆破』、そして私は『ブリュンヒルデ』の飛翔で対応する。

「ザコどもは引っ込んでろ!」

「どいてろっ!」

『うわあああ!!!』

爆豪君は降下しながら団員達に向けてマシンガンのように爆破を放ち、そして先に着地した立希が地上から弓で一度に矢を大量に射出し、団員達を蹴散らしていく。

「!危ない!!」

「っ!」

その時、大きな『砲弾』が爆豪君めがけて撃ち込まれた。私は直ぐに持っていた大槍を投げ、その砲弾を空中で爆破し、直撃を回避させる。下を見れば、腕を『大砲』にした敵がいた

「団員の中にも“個性”持ちが…!?」

「傭兵だけじゃねーのか…!」

着地した焦凍君が『炎』を放ち、その大砲の敵を倒す。しかし今度は『超音波』を放つ敵が爆豪君を襲う。

「っ!!」

「「させない!!」」

超音波で耳を塞ぐ爆豪君を銃弾が襲うが、直ぐにそれを私が爆豪君の前に移動し、大槍を回転させ防ぎ、その隙に緑谷君が飛び降りながら超音波の敵とマシンガンを撃つ団員を『エアフォース』で吹き飛ばす。

「かっちゃん!」

「立希!」

「わーってらあぁ!!」

「了解!『投影:茶々』!そんでもって今必殺の!超絶茶々爆炎斬!」

緑谷君が爆豪君に、私は立希を呼ぶと同時、爆豪君は強烈は『爆破』を撃ち込み、立希は『茶々』に憑依を変え、手にした太刀で爆破する斬撃を放ち、団体達を無力化。前進し建物に近づく。

「行くぞ!」

「うん!『降霊:マリー・アントワネット』!!」

その間に焦凍君は『氷結』で、私は『マリー・アントワネット』に憑依を変え、『ガラスの馬』を呼び出し騎乗。建物前の屋根の中に行く。そこにも大勢の団員達がいて、マシンガンと“個性”で抵抗してくる。

「邪魔をするな!!」

「いっけぇ!!」

それでも、私達は止まらない。私はガラスの馬で団体達を吹き飛ばし、焦凍君は細かな『氷結』で氷柱を乱れ撃ちし、二人で薙ぎ払う。

「一気に行く!」

緑谷君も飛び込んで、空中から衝撃波で団員達を吹き飛ばす。そして着地寸前に焦凍君が緑谷君を受け止め、氷の上に乗せて私達は移動する。

「撃て!これ以上中に入らせるなっ!!」

建物の入り口にはまだ団員達がいた。ライフルを撃ち込んでくる。

「せいやぁあああ!!!」

「くたばれぇ!!」

そんな団員達を、爆豪君と立希の二人の『爆破』で吹き飛ばす。

「さっすがバーサーカー…「姉!二人のフォローお願い!」任された!」

「爆豪!ここは任せた!「指図すんじゃねえ!!」」

「っ…行こう!二人とも!!」

私達はここを爆豪君と立希に任せ、そのまま建物内へと突入していく。後ろを見れば攻撃してくる団員達に特大の『爆破』を放っている二人が見えた…

 

 

side立希

「ふぅー…少しは収まったかな?」

「へっ、ザコばっかかよ!」

団員達を爆破で蹴散らした自分と爆豪君。その時だった。

「「!」」

細かな刃が蛇のように連なった、鞭のようにしなる二本の剣が襲い掛かって来た。すんでで爆豪君は『爆破』で回避し、自分は太刀で受け流し、防御する。

「キヒヒヒヒ!」

笑い声が聞こえた方を見ると、その剣を自在に自分の腕に戻す敵がいた。腕そのものが変化する剣だった。

「…どうやら、他の団員達とは違うっぽいね…そもそも“個性”持ちだし…」

他の団員とは違う雰囲気の敵に、自分は息を呑む。対して爆豪君は少しは手応えのある相手かと思い笑っていた。

「なんでクソ敵がヒューマライズに加担してんだ?あ?」

そう挑発するように言うと、敵は蛇のように裂けた口を開く。

「我々はヒューマライズに選ばれし者…」

「!」

我々。その言葉に引っかかった時、敵の後ろからそっくりのもう一人の敵が現れる。双子だった。そして同じように、腕を鞭のようにしなる剣に変えた。

「彼らに協力し、我々は新たな世界を生きる…」

「双子だから同じ“個性”…自分と姉みたいだ…「チッ、自分だけ助かろうって腹か?さもしいんだよ!このクソ敵が!」爆豪君!?いきなり近づくのは危ない!!」

自分は爆豪君を止めようと声を張るが、止まらない。

「死ねぇええ!!」

『爆破』で一気に距離をつめ、爆破をマシンガンのようにお見舞いする。

「「キヒヒヒヒ!!」」

しかし、敵二人は素早く左右に分かれ、不気味な笑みを浮かべながら華麗に回避した。

「速い!」

「っ―」

その素早さに、眉をひそめながらも爆豪君は間髪入れずに攻撃を繰り出す。

「キヒ!」

しかし爆破の炎を蛇のような動きで剣が切り裂き、更に爆豪君を襲う。咄嗟に腕の籠手で受け止めるが、別方向からもう一人の敵が襲い掛かる。

「させるかぁあああ!!」

「藤丸…!」

目を見開く爆豪君を背に、自分は襲い掛かってくる剣を前に立ちはだかる。手に煉獄を溜め、撃ち放ち、爆豪君を守る。

「キャハハ!」

刹那、敵が距離を詰めて来た。

「ヤバ―「にしてんだ死ぬ気か!!」うぐお!?」

斬られると思い、防御しようとした時、不意に首根っこをひっぱられ後退。敵の攻撃を回避出来た。どうやら爆豪君に助けられたようだ。自分達は一旦、敵二人と距離を置く。

「「キャハハハハ!!」」

敵二人は狂気的な笑みで自分と爆豪君を見てくる。

「んの野郎ども…おい、藤丸……癪だが手ぇかせ…!」

「いいけど…ちゃんと息合わせれるの?」

バチバチと掌で小さい爆破を起こし、闘争心をむき出す爆豪君。自分はそれを見ながら訊く。

「テメーが俺に合わせんだよ…!」

「だと思った…何とかするけどさ…『投影:ジャンヌ・ダルク』!」

当然だと体現する爆豪君。自分はそんな彼をサポートするように、『ジャンヌ・ダルク』へと憑依を変え、旗を持ち構える。

 

 

side三人称

「あいつら、勝手にしやがって…!」

その頃、ロディは本拠地から少し離れた場所に、木々をなぎ倒しながらもなんとかプロペラ機を着地させていた。すぐにドアから出て、緑谷達がいるであろう本拠地に向かおうとする。ヒーローじゃない自分だが、それでもできる事はあるはずだと考える。なにより、本拠地にいかなければならない理由があった。

「!」

その時、ロディの前に人影が立ちはだかる。

「ロディ・ソウル君…だね?」

「!?」

いつのまにか数人の男がやってきていた。

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