劇場版 僕のヒーローアカデミア×Fate Grand Order   作:小野屋陽一

9 / 42
第9話

side三人称

「オラァ!」

「な、なんでいきなり!?」

「どうなって…「大人しくしろ!」ガッ!?」

レセプション会場に照明がついたあと、直ぐにプロヒーロー達の拘束がとけ、動揺した敵達を包囲する。

「(やり遂げてくれたか!皆!)」

オールマイトも拘束を解かれ、自由に動けるようになる。

「ちぃ!なら観客を人質に―「レオナルドパーンチ!」ぐぼぉ!?」

「む!?君は藤丸少年と一緒にいた社長さん!」

オールマイトの近くにいた敵を巨大な機械拳を繰り出し殴り飛ばすダ・ヴィンチ。

「さぁ行きたまえ平和の象徴!ここは他のプロヒーローに任せたまえ」

「ああ!」

オールマイトは急いで駆け出す。最上階へと続く廊下を走ってると電話が来る。相手はメリッサだった

「どうしたメリッサ!」

『マイトおじさま!パパが敵に連れ去られて、デク君が後を追って…今立希君と一緒にヘリポートの方に!』

「もう大丈夫!私が行く!!」

その顔は険しい覚悟に満ちていた。

 

 

side立希

BBちゃんに警備システムを任せ、自分とメリッサさんは急いで緑谷君の下へと急ぐ。彼は今ヘリポートの場所で仮面の敵と戦っている。システムを回復させた後、モニターで各フロアを確認。そこには痛そうに腕を抑えながらも必死に敵の跡を追う緑谷君。そしてデヴィットさんを担ぎ、装置が入ったアタッシュケースを持ってヘリコプターを使って脱出しようとする仮面の敵が写っていた。

「マスター…」

「玉藻…無事でよかった…」

「敵さん逃してしまいました…そしてあの少年。ものすごい速さで追って途中で別れてしまい…玉藻ショックです~」

「うん…でも足止めしてくれてありがとう。後はゆっくり休んで」

「分かりました…ではでは、次は泳ぎに参りましょう、マスター♪」

そう言って玉藻を退却させる。一気に魔力消費の披露が来て、膝を付く。

「立希君!」

「大丈夫です…はやく…行かないと!」

「ええ…」

メリッサさんに支えてもらいながら緑谷君と敵がいるヘリポートへたどり着く。

「デク君!」

「緑谷君!」

ヘリポートに辿り着く。既に敵を乗せたヘリコプターが上昇していた。けどそのヘリコプターに緑谷君がヘリコプターの足に必至にしがみ付いていた。そして…

「ああ!!」

「「!!」」

遂に緑谷君がヘリコプターから手を離し落下してしまった。落下した衝撃でクレーターのようにヘリポートが凹み、体を打ち付けた緑谷君が倒れる。

「う…うぅ…くそ…っ……ちくしょう……!」

「デク君!」

「緑谷君……くそっ」

既に届かないぐらいヘリコプターは空へと上昇している…もう何も出来ない…

「返せ!博士を返せ!くそぉおお!!」

上半身を起こし、緑谷君は絶叫した。怒りと悔しさが来る…その時だ

「こういう時こそ笑え!緑谷少年!!」

「「「!!」」」

「もう大丈夫!何故って!?私が来た!!」

その声に、自分達は歓喜に満ちた。世界で一番頼もしい声。そしてその姿。タワーの外からヘリコプターより上空に、弾丸のように飛ぶ人影が現れた!

「「オールマイト!!」」

「マイトおじさま!」

そこにはいつも見る、筋骨隆々とした巨体のNo.1ヒーロー、オールマイトの姿があった!オールマイトはヘリコプターに向かって拳を放ち、急降下。オールマイトの拳はヘリコプターを貫通し、爆発する。炎上しながら墜落した。

「パパ……パパ!」

「う……メ、メリッサ……」

「もう大丈夫だ」

炎の中からデヴィットさんを抱えたオールマイトが現れる。自分達はオールマイトの所へ駆け寄った。メリッサさんは涙を浮かべ微笑む。自分は一息つく

「よく頑張った緑谷少年。藤丸少年。」

「オールマイト……私は……」

デヴィットさんが改まったような口を開く…だが

「ガッ!?」

「「「「!?」」」」

突然『鉄柱』が飛び出し、オールマイトを吹き飛ばす。

「オールマイト!」

緑谷君はオールマイトの所に駆け寄る。そして今度は次々と自分達に何本も『鉄柱』が降り注ぐ

「ガハッ!」

「パパ!!」

「博士!」

「メリッサさん危ない!!」

そんな中、デヴィットさんに大量の鉄のコードが巻き付き、連れ去られた。自分は追いかけようとしたメリッサさんを止める。今度は足元が揺れ、轟音とともに割れる。

「一体何が…っ!?」

金属がすごい勢いで形を変えていく。床下にあったパイプ、ヘリコプターの残骸も、そしてデヴィットさんも何もかも飲み込まれる。

「サムめ……オールマイトは“個性”が減退して、往年の力は無くなったとか言ってたくせに……!」

「敵!っ!!その頭に付いてる装置は!!」

うねる金属の中央に立っていたのは仮面の敵だった。けど敵は仮面を外し、代わりに後頭部にフックのようなものが固定するようにつけていた。そう、デヴィットさんが開発した『個性増幅装置』だった!

「あいつ…!博士の!」

「『TEXAS SMASH』!!」

「往生際が悪いな!!」

渾身の力で拳を打ち込むオールマイト。だけどそれは敵の『金属操作』で作られた『鉄壁』に防がれる。

「何!?ぐっ!!」

「オールマイト!!」

敵が手を振りかざすと次々と『鉄柱』が現れ降り注がれる。その衝撃でタワーの上部が壊れ始まる。

「メリッサさん!一旦下がって!」

「え、ええ!」

メキメキと金属音が響く。無理やり鉄板など捲りあがり、敵の元へと引き寄せられ、敵の姿を象る。

「さすがデヴィット・シールドの作品だ!“個性”が活性化していくのが分かる!!ハハハハハハハハ!!!いいぞ!これはいい装置だ!!」

「こ、これがデイヴの」

「博士の…」

「デヴィットさんが作った…」

「装置の力…」

自分達は呆然と呟く。壊れるタワーを喰らいつくす異形の塔。強大すぎる力に足が竦む…

「さぁて…オールマイトをぶっ倒すデモンストレーションと行こうか!!」

高慢な宣言をした敵。金属を操りオールマイトを攻撃する。

「ぐぅうう!!」

「ハハハハハハハハ!!!」

敵が指を弾く仕草するだけで大量の『鉄柱』が簡単に降り注がれる。オールマイトは圧し負けそのまま床へと埋め込まれ続ける。

「きゃあああ!」

「うわああ!!」

「メリッサさん!藤丸君!」

うねる鉄柱に蹂躙され、床が隆起し、自分とメリッサさんは空中に投げ出される。緑谷君が飛んで来て、抱えてもらい何とかなった。

「ありがとう緑谷君…でもオールマイトが…」

「オールマイト……!」

オールマイトを見ると、『鉄柱』を必死に押さえていた。苦しそうに咳込み、体から蒸気が出ていた…

「オールマイト……押されている……デヴィットさんが言ってたように本当に衰えて……」

「マイトおじさま……」

「っ………」

「ゲホッ……クッ!!」

「ハハハハハハハハ!!!さっさと潰れちまえ!!」

息つく間もなく『鉄柱』の雨が降り注ぐ。とどめをさしに来たのか更に多くの『鉄柱』をオールマイトに向ける

「「オールマイト!!」」

「マイトおじさま!!」

このままだとマズイ…そう感じた自分は『令呪』を使う―

「くたばりやがれぇ!!」

「かっちゃん!?」

「爆豪君!?」

―前に上空から連続で『爆破』をする爆豪君が現れた。

 

 

side立香

「くたばりやがれぇ!!」

「っ……行け!!」

「やっと…着いた!」

最上階、ヘリポートに到着するや否や爆豪君は真っ直ぐ敵に飛び『爆破』を放って、焦凍君は『氷結』でオールマイトに向かっていた『鉄柱』を凍らせて動きを止める。

「ちぃ!……あんなクソだせぇラスボスに何やられてんだよ!え!?オールマイトォ!」

「爆豪少年…!」

「今の内に…敵を…」

「焦凍君無理しないで!!霜が…」

爆豪君の連続の『爆破』は敵の『鉄壁』によって防がれた。攻撃を防がれた事で腕に激痛が走って舌打ちしている。焦凍君も連続で『氷結』を放って体の右側が霜で覆われていた。左の『炎』で体温調節しているけど消えそうにない…

「姉!」

「皆!」

「俺達もいるぜ!!」

「切島君!皆!」

緑谷君と立希、そしてメリッサさんは自分達の元へと来る。全員ここに集まり少し安堵する。私の後ろにはヤオモモを支える飯田君、上鳴君を支える麗日ちゃんと耳郎ちゃん、峰田君、そして切島君がいる。

「金属の塊は俺達が引き受けます!」

「八百万くん!ここを頼む!」

「はい!」

切島君と飯田君が前に出る。ヤオモモは残ったメンバーの前に『盾』を創造し守る。

「(ここが最後の戦い…なら!) 力を貸して!『ライダー』!」

「―マリーよ。さあ、一緒に、ヴィヴ・ラ・フランス!」

三人目を呼ぶ。ライダーの『マリー・アントワネット』。フランス革命期に消えた王妃。ヴェルサイユの華と謳われた少女。白色の衣装に身を包んだ銀髪の少女が現れる。召喚で体が少しふらついた。

「(魔力消費が…) っ」

「姉、無理しないで…!」

立希に支えながらも、私は前を見る。

「大丈夫……マリーちゃん…皆を救けて!」

「まっかせて~!」

そう言ってマリーちゃんは魔弾を『鉄柱』に降り注ぎ破壊する。

「オラァ!!」

「せいっ!!」

前に出た切島君と飯田君も二人で力を合わせて『鉄柱』を砕く。私含めて、皆限界を超えている…それでも私達は動く。何故なら皆を救けたいから!

『オールマイト!!』

「教え子たちにこうも発破かけられては…限界だと、なんだのと言ってられないな…限界を超えて更に向こうへ!!」

私達の奮闘にオールマイトは筋肉を躍動させ。押さえていた『鉄柱』を一撃で壊し、敵へ飛びあがった!

「そう!!プルスウルトラだ!!!」

『!!』

「小賢しい!!」

凍っていた鉄柱が砕かれ再び『鉄柱』がオールマイトを襲う。だけどオールマイトはそれを纏めて砕く。間髪入れずやってくる『鉄柱』もオールマイトは粉砕し突き進む。

「『CAROLINA SMASH』!!!」

腕をクロスさせ、突撃。激しい音と共に大量の『鉄柱』が砕け、衝撃波が広がる。

「うわ!」

「観念しろ!敵よ!!」

勝てる。私はそう感じた。オールマイトが敵の目の前まで迫った…

「観念しろ?そりゃお前だ。オールマイト!!」

『!?』

だけどオールマイトの体にワイヤーが絡みつき、そしてオールマイトの体を握り潰した。

「ぐっ……ぐぐ……がああああああ!!!」

オールマイトの絶叫が響く…

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。