Unlicensed acts   作:愚者ねこ

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プロットも考えずに書いているので初投稿です。
正直ユニークアクセスが2桁行くとは思いませんでした、ええ。
2話目もなんとか書いたわけですけども、私は一体どの視点で書いているのかわからなくなってきました……。
主人公の名前すら決まってないしね!
……というわけで、最後まで見ていってくれると嬉しいです……。



増額  午前10:30

ピピーッ

「……」

ピピーッ

「…………」

ピピーッピピーッ

「………………ング……」

ピピーピピーピピーピピーピピーピピーッッッッ!!!!!

「ぅうるっさいな分かったよ!!起きれば良いんだろ!?………って何だよ…あいつからのメッセージか…」

 

【ブッピン ヨウイシタ カナラズ コイ】

 

「…なんか脅迫文みたいだな?」

 

午前10:30、起床にはいつもよりも遅い時間だ。

今日は新しく依頼を探しに行く予定………だった。昨日までは。深夜に燃料が無いと騒ぎその結果今まで自分の装備達の整備や修理を先延ばしにしていた事が露呈して「見繕ってやるから来い」と言われるまでは。

それを自分よりも十歳以上年下の人間に言われているのだから救いがない。

 

「えーと……………残りの金が……まぁ、無い、訳では、無い……足りるか…?」

 

いかに相手から呼ばれたとはいえ、実際は買い物をしにいくのである。それも決して安いとは言えない金額で…。

しかし今日そこで金を使い果たす訳にもいかない。ここでは食料等はまだ手に入るし、第四区は比較的住民の助け合いも多い。故に金がなくなって飢えるというのは相当のことなのだが。

金がなくなって一番の問題となるのが、認可の取得、更新ができなくなることだ。これは、場合によっては次の日の朝見事なミンチ肉になっているという可能性すら出てきてしまう。無論、この男が特別貧乏で、外出認可すら買えないというわけでは無いが、リスクはある程度減らしておきたい。

 

「ちょっと待てよ……もしかして………さっき通話認可の値段上がってたって事は………」

 

男は端末装置を手に取り、検索認可を購入する。

 

「えー……地下鉄…地下鉄………あ"っ!?三割増しィ!?」

 

案の定だが、地下鉄関連の認可も軒並み値上げされていた。それも結構な幅上がっている。

 

「おいまてよ……あ"ぁ"!?!?なんか色々上がってる"ぅ"!?!?」

「起き抜けからうるさいねぇ!!今日はずいぶん遅い朝じゃないか!!!」

「うわぁ!?…って何だおばちゃんかよ…。びっくりさせないでくれ……。」

「なんだとはなんだい失礼な。あぁそうだそれよりあんた知ってるかい?認可の一斉値上げ!更新料も低くて二割増しってんだから嫌んなっちゃうよ全く!あんたも盾持ちなら何かしら知ってるんじゃないかと思って来たんだけど!どう?何か知らない?」

 

まだ起きてから30分も経っていない男にとってこのテンションは辛いものがあった。

 

「あぁ…まくし立てないでくれ…。それに知れるなら俺だって何か知りたいよ…。………えっ?更新料も??」

「そうだよ?もしかしてアンタ値上げすら知らなかったのかい?」

「いや値上げ自体は知ってたけど…地下鉄とかの買い切り型だけかと思ってた……はぁ………どんどん装備が値上げされていく……。今日は第五区まで行かなくちゃいけないんだ………。交通費でもまぁまぁ取られるのにあっちに着いても物価は上がってるのか……。」

「んん?移動だったら民間移動認可使えば安く済むじゃないか。」

「…………なにそれ?」

           •

           •

           •

「さて…ここら辺で待ってりゃ来るっつってたが……いや知らなかったな…。この時代に新しいサービスとは…。」

 

民間移動認可とは…現代で言うとこの個人タクシーのような物だ。新しく出来た認可であるため、あまり値上げの影響を受けていない珍しい認可の一つだ。しかしあくまで個人が運行するため質はピンキリである。

 

「……………これほんとに来んのか?いっそ諦めて地下鉄を…。」

 

地下鉄を使おう、そう思いホームへの下り階段の方を向くと

「やぁ。君、お客だろう?どこまで乗りたいんだい?」

すぐ後ろに12歳にも満たない様に見えるハンチングハットを被った少年が立っていた。

 

「うわぁ!!い、いつからいたんだよ!?」

「大体…………13分くらい前からかな?」

「俺が待ち始めて2分経ってねぇ頃からじゃねぇか!!」

 

ハンチングハット姿の少年は静かに笑って

「僕は民間移動請負人のトラッカーだ。呼び捨てで良いよ。」

と名乗った。

 

偽名だと言うのはすぐに分かったがそれを指摘するのも野暮というもの。それに呼び名があるだけで大分良いじゃないか。俺なんて近所からの呼び名は「盾持ち」「便利屋」「家事代行の人」ひどいのだとつい最近言われた「古装備収集家」だぞこちとら使い慣れてるだけで好き好んで古いの使ってる訳じゃないってのになんでこんな

とか思っているとトラッカーは不思議そうな顔をして

「で?結局乗るのかい?というか何をブツブツと……?」

 

声に出ていた事に若干の恥ずかしさを感じつつも目的地である第五区の店の場所を伝えると

「了解したよ。じゃあ移動認可の方見せて貰えるかな?」

「あいよ。あぁそうだ、そっちの認可も見せてくれないか?どんな認可なのか気になるんでな。」

 

盾持ちである以上様々な認可について精通しておくのは必須だ。もし戦闘だけで食べていこうとしても、大抵の場合街の清掃や家事代行、認可についての相談等の仕事が主になる。そうすると必然的に様々な認可を持つと同時に、認可への知識も深めなければならない。………が、この男の目的はそれだけでは無い。民間移動請負人に必要な認可は全て出かける前に確認し、簡単な偽造工作なら見破れるように最低限の特徴と知識は詰め込んできている。それなのに確認する理由は、端的に言えば厄介事に巻き込まれないためだ。認可の偽造は後をたたない。それに新しいサービスで、それもまだ組合すら存在しないとなれば警戒するのも当然だ。特に交通機関での偽造はそれに同乗している全員を共犯とみなした事例もあるだけに一層慎重にならざるを得ない。

 

「良いとも、っと……はいコレ。」

 

データベースで見た物とそっくりそのまま同じ物を渡される。文字サイズや厚みに至るまで全く同じ、違う所と言えば登録情報の欄と顔写真のみ…………つまり本物だ。現状の男の知識ですぐに分かる範囲に偽造品である証拠はない。

 

「こんな感じなんだな……おい他の認可証よりやけに質感が良いな。」

「あれ?知らないのかい?認可証の素材が次回更新時から変わるって発行局にでっかく貼られてたけど…?」

 

当然、比較的期間の短い夜間外出認可といえど更新期限切れにしている人間には知る方法はない。端末への通知等は一切配信されていないのだから。

 

男は苦笑いして「あー…最後に行った時は結構疲れてたからな、見逃したのかも。」

と流した。

トラッカーはなんとなく察したが、あえて何も言わなかった。

 

「それじゃ、ちょっと車両を取りにいこうか。そういえばヘルメットは持ってる?」

「いや…持ってない。もしかしてバイクか?」

「そうだけど?もしかして足届かないんじゃないかとか思ってる?」

トラッカーは茶化しつつ駐車場へ向かう。

 

着いたのは何の変哲も無い駐車場だ。ただ一つ、やけに黒光りするバイクがあることを除けば。

「特注品なんだ。君の目的地までだったら10分もかからないよ。」

「区を跨ぐ以上ある程度はかかる筈だろ……頼むから安全運転でな…?」

 

軽く流しつつトラッカーはヘルメットを手渡し、着けるように促した。

トラッカーの後ろに跨がる。傍から見たら本来の立場とは真逆に見える事だろう。

 

「じゃあ発進するよ、喋っても良いけど顎は引いといてね。」

「それってどういう(バグォォォォォォ!!!!)

 

信じられない様な駆動音と共に、明らかにおかしい初速で駆け出した。

加速中こそ慣性で仰け反りそうになるが、速度が安定すると大きい振動も無くなり、途端に快適になった。トラッカーと少し話していると独特な香辛料の匂いと製鉄の音が聞こえ始める。

 

気を配れ、ここは自由渦巻く鉄の街。

火の粉舞い散る第五管理区。

 

 

 




今回も見てくださった方、ありがとうございます。
正直プロットとか資料集とか組むのめんどいという一心からその場の思いつきだけで話を進めております……。
続けられる(モチベ的にも続く)限り書きたいと思っていますのでよろしくね……。
主人公の名前とか、考えないとなぁ……。
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