えぇ、やっと戦闘描写を書きました。
まだ見てくれているか不安ですし、なんだったら戦闘描写になってるかもわかんないし、新キャラ出しすぎじゃね?って感じもしてますが、書きました。良ければ最後まで見てってね。
ps 評価とお気に入り登録ありがとうございます…!
「う…うぅ……」
黒鷹はうなされていた。買い物をして全財産の半分が吹き飛んだ為に気絶したのだ。
「うぅ………資金が……………羽根が生えて……」
「……ンゥ……。えいっ…。」
「痛っっ!!?鳩尾ぃ!?」
起き上がり周りを見ると、自分の身体に毛布がかけられており、ついさっきまでソファに横たわっていたようだ。そして横を見やるとブラックホークのバレル部分を持ち、今一度銃底を振り下ろそうとする姐がいた。
「……何してんの…?」
「ン……モーニングコール……。」
「絶対意味間違えてるぞそれ。」
そんなやりとりを交わしつつ時計を見る。
午後6:42、そろそろ夜となる。急いでトラッカーを呼べば夜間外出認可なしでもいけるかも知れないが、リスクが高い。素直に泊まらせて貰える様に頼むのが懸命だろう。まあ元はと言えば更新をしなかった黒鷹が悪いのだが。
「なあ姐、今日泊まってってもいいか?」
「ンェ………乙女の家に……?泊めろって………?…あぁ……認可か………。まあいいよ…。」
「ありがてえ…、今度何かお礼するよ。」
「ン…だったらもっと買ってって。」
流石容赦無い、と思っていると舎弟が少し慌てた様子で部屋へ入って来る。
「姐さん!旦那ぁ!何か外にモグラがいるっすよ…!ここに入れろって言ってたっす!」
「あ…?こんな時間にモグラだと…?しかも入れろって事は……。姐、殺ってもいいか?」
「ンゥ………さっき認可は見たし………いいよ……。十中八九穴掘りだろうしね………。」
モグラというのはこの世界におけるマフィアやヤクザ、愚連隊などの反社会的勢力の総称だ。階級は下から巡回、穴掘り、縄張りと特殊な物で名付というのがある。
巡回は既に支配した区域の見回りや雑用を、穴掘は勢力、支配区域の拡大を、縄張は組織全体の統括を担当する。組織によって細かく分かれても来るが、基本構造は皆同じだ。
また、名付とはいわゆる異名持ちの事で大抵は組織内でも幹部かボスの立ち位置におり、一匹狼でやっている者もいるようだ。
ただ、モグラは大抵良い人生を送ることは無い。大体は巡回止まりでボロ雑巾のように死んでいくのだから。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
店の前にモグラが二人。明らかに焦っている。
「とっととドア開けろやぁ!!」
「兄貴…もう撃って壊しちまいましょうぜ……。このままじゃ追いつかれちまいますよ…。」
「うるせぇ!!それに壊しちまったらここに逃げ込んだ事がバレるだろうが!!」
「でも……」
「うるせぇ黙ってろ!!!」
兄貴分が弟分を殴ろうとしたその時。ドアの摺りガラスが砕け、二人の眼前を五つの黒い軌跡が掠め、それと同時に弟分の目の前で兄貴分の片腕が落ちる。
「数年ぶりの早撃ちなんてこんなもんか、一発当たっただけでも良い方だな。」
声に反応してその方向を向いた瞬間、二人は凄まじい速さで迫るシールドに吹き飛ばされた。
「あがっ……な…何が……。」
「兄貴…の………腕が……!」
数メートルは吹き飛ばされた二人が混乱している中、黒鷹は少し挑発するように
「仲間割れなんてする前にまず自分の心配をしないと、なぁ?味方同士でいがみ合って横から殴られちゃあ世話ねぇしよ?」
「お……お前…………、よくも兄貴の腕をぉ!」
弟分は懐から取り出したジャンクガンを乱射し始める。粗悪品故に精度威力共に低く、タワーシールドの前には豆鉄砲同然だ。
黒鷹はアームで保持したタワーシールドを構えたまま突進する。相手の銃のチェンバーから弾が無くなると同時に高く跳躍した。
「ただでさえ弱い銃なのに、狙いもしないんじゃ撃つ意味ないだろ。」
シールドで押し潰す様に弟分の上から落下する。盾の下からは骨が砕け、肉が潰れる音がする。着地と同時に地面には血と肉が飛び散る。
「てめぇただじゃすまなぁがはぁ!!??」
言葉を遮る様に銃声がなり、黒鷹の横顔をマズルフラッシュが照らす。両手にはMk23とウェルディサバイバーが握られており、Mk23の銃口は兄貴分へと向いていた。
「ちっ、ノールックショットなんざやるもんじゃねえな。一発で仕留め損ねた。」
兄貴分の右頬は内側から右側の顎と共に撃ち抜かれ、その周りからは血が吹き出している。
「じゃ、これで終わりだ。」そう言うと黒鷹は一気に間合いを詰め、18インチのウェルディサバイバーを下顎に突き上げるようにして当て、指に力を込める。
一回の大きな破裂音と共に、螺旋状に血が飛び散る。
残ったのは血まみれの黒鷹と服があることから辛うじて人間だったと分かる肉塊、それと顔の特定が不可能な程ぐちゃぐちゃになった死体だけだ。
「はぁ………鈍ったな…。戦闘なんて長らくやってなかったし……、筋力増強施術受けといて良かった…。」
「ンゥ…終わった………?というか……やっぱり老いには勝てないのね………。」
「うるせえな。これでも全盛期のパフォーマンスを維持出来るようにしてんだぞ。ただ今回はちょっと……久々過ぎただけだ。」
事実10年前と今を比べれば、前の方が優れているし、今現在の自分が勝っている所など、経験位しか無いだろう。
………そう考えると、中々辛い物があるな、となんだかしんみりしていると、
「年取った盾持ちは誰かを殺した後に血塗れで黄昏る趣味でもあるのか……?」
声の元は後ろだ、それもそこまで遠い距離ではない。如何に衰えたとはいえ、戦闘後に近寄る人間の気配を感知出来ない程耄碌していない……なのに黒鷹は何も感じなかった。声をかけられるその時まで。
警戒しつつ振り返る。そこにいたのは紺色のワイシャツにジーパン、肩から赤と黒のロングコートを掛けたリーゼント+サングラスといういかにもといった男が立っていた。
「それに……仕事を横取りされちゃあな…それ相応のもんはあるだろ…?」
「何だ唐突に…。俺はあんたの事を知らねえし、仕事だなんだと言われても知ったこっちゃないな。こっちは何の害も無い一市民だ、危険を感じたら身を守ろうとするのは当然だろ。それにそんなに年も取ってねえ。」
リーゼントの男は少し驚いた様子で
「知らない……俺をか…?それはそれで問題がある気はするがな……。」
男はため息をつき、また喋り始める。
「俺は……モグラだ…一応名付のな…。名前は熱(リュウ)だ……。そこに散らばってる肉は縄張りを守らなかった馬鹿どもだ……。そいつ等を殺せって言われたんでな…、まあ焦らず追ってきたら……お前が殺ってたって訳だ………。どう落とし前つけて貰うか……?」
「別に自分が殺ったって言えばいいじゃねぇか。落とし前も何も、こっちは巻き込まれたに過ぎないんだが?」
「へぇ………認可違反を犯して尚そんな口が叩けるのか……まあ死ぬのはお前一人だから良いが…盾持ちの癖して殺傷認可すら無いとはな……。」
黒鷹もこっそり聞いていた姐と舎弟も何言ってるのか分からなかった。
「え……殺傷認可ならあるけど……ほら、期限も切れてない。」
「………あ"?じゃあ何で鎧共が3体もきてんだ……?」
重々しい足音が止まる。不自然なイントネーションで黒い鎧が聞いてきた。
「夜間外出認可、ハお持チで、スか?」
「「………………そっちかよ……。」」
瞬間、黒鷹はタワーシールドを構え、手にヒーターシールドとウェルディサバイバーを持ってアサルトライフルを持った鎧へと突進する。
「非認可行為、をカくに、ン。殺害対象、でス。」
認可を持たずに行動を起こした場合、どこからか鎧がやってくる。そうなったら取れる行動は2つ、ガタガタ震えてミンチになるのを待つか、来た鎧を全て返り討ちにするかだ。
鎧は何故かその場に来た個体しか違反を認識しない、その上その場さえやり過ごせば他に違反しない限りお咎め無しだ。ただやり過ごすと言っても隠れるだけではその隠れた場所共々ミンチになってしまう、そのために壊すのだ、そうすれば生きて明日を拝めるだろう。
「ぐぅっ!?どんな威力してやがる!!」
鎧が撃ち始めると今まで聞いたこともない様な射撃音と鉄同士がぶつかり続ける音を聞く。タワーシールドを持ってしても同じ場所に2発も着弾すればすぐに貫かれる。そんな弾丸の雨を盾で受けながら進む、到底盾を挟んでるとは思えない衝撃の中、一瞬止む瞬間があった。いくら万能とはいえ、弾は無限ではない。
鎧がリロードをした瞬間全力のタックルをかます。人間相手ならば10メートルは吹き飛び、当たった瞬間骨が砕けるであろう勢い。しかし相手は人間ではない。ライフルを取り落とさせる事は出来たが、ほんの1,2メートルで止められる。掴まれたタワーシールドがメキメキと歪み、少しずつ押されていく。
「クソがぁ!!足りろよ弾ァ!」
ウェルディサバイバーを鎧に向ける。狙うは首のど真ん中、脊髄ごと砕き、中枢神経を絶つ。そうすれば、この化物は停止する。
照準を合わせ、引き金を引く。
一発、装甲に弾かれる
二発、装甲を砕く
三発、人工筋肉をえぐり、黒い血液が吹き出す
四発、さらに深くえぐる
五発、硬いものに当たる音がする
六発、何かが砕ける音
七発、首の中心を貫く。先程まで絶対に緩まない様に思えた盾を掴む手が外れ、鎧が前のめりに倒れる。
「はぁっ、はぁっ…はぁ…。まずは……、一体……!」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「共犯者、をカく、二ん。殺害対象、デす」
「………なんで俺が巻き込まれる…?まぁ…鎧なんてそんなもんか…。」
熱はため息をつき、拳を顔の前で合わせる。鈍い輝きを放つ鉄製の籠手が現れ、周囲が、空間自体が朱く染まる。
片方の鎧がガトリング砲を構える。轟音と共に回転を始めるがバレルが赤熱し、射撃が始まるよりも先に砲身が爆発した。その影響で弾帯も吹き飛ぶ。
鎧が衝撃でよろめいた瞬間、熱は距離を詰め、顔面に左ストレートを当てる。その勢いのまま強烈な右フック、胴体に膝蹴りを入れ、少しの溜めから右アッパーを顎にクリーンヒットさせた。頭が後ろに90度曲がり、完璧に動かなくなった鎧が殴られた場所は周囲が赤熱し、中心は完全に溶けている。
「対象、ノ敵対をかク、にん。防衛行動ヘい、コう」
もう一体の鎧が駆け、黒い刀身に青い電線が走った刀と黒いM9を取り出し牽制するように3発撃つ。全て熱に触れる前に溶けて無くなるが、それを見て尚も撃ち続けながら近づいて来る。弾を全て撃ち切ると同時に銃を捨て、横薙ぎで斬りかかる。
「………分かりやすいな……あまりにも…。」
刀を籠手で弾くように受ける。
鉄のぶつかり合う音が一瞬すると、刀は籠手に触れた部分が溶け、真っ二つになった。
「……終いだ。」
右手でボディブローを入れ、左手で頭を掴み地面へ叩きつける。
地面のアスファルトが割れる音と共に、金属が砕ける音が聞こえた。
熱はもう一度拳を合わせ、籠手を引っ込め、装置を停止させる。ポケットから紙巻きタバコとガスライターを取り出して火を点ける。
地面に頭を埋めた鎧が手を地面につき、立ち上がる。
瞬間、その頭をヒーターシールドが貫く。
「あー?ハァッ…最近の…ハァッ…若いモグラは…敵を倒してもいないのに…ゴホッ、一服し始めるのか?え?」
「……チッ…。夜間外出認可の更新もしてないオッサンには言われたくないな…。それに……盾の使い方間違えてるぞ……。」
姐がそうだそうだと言わんばかりの視線を送る。それに開き直る様にして黒鷹はその視線を無視する。
「誰もが名付モグラ様みたいに良ぃ〜い装備を使えるわけじゃぁないんでね…?今ある装備で戦うのがこっちの流儀なんだがなぁ?」
「………チッ…。」
熱はポケットから赤い光沢を放つ名刺入れを取り出し、そこから一枚黒鷹へ放り投げた。
黒鷹も同じ様に名刺入れから一枚取り出し、放り投げる。
「次会う時は酒の一杯でも奢れよ若造…!」
「出来るならもう二度と会いたくないがな…。」
双方少し睨み合った後、振り向いてその場を去る。
黒鷹は姐の店へ、熱は夜の第五区へ。
舎弟はその姿に改めて畏敬を感じ、姐はただ一人呟く。
「ンァァ………。人の店先で暴れないでよ……。」
次の日、黒鷹は店先と先の戦いで破損した装備の修繕費と乙女の家に泊まった宿泊料としてとてもお高い料理屋へと姐と舎弟を連れて行く事になった。
第四に戻ったらすぐに全ての認可を更新しよう。そして装備はこまめに点検しよう。
黒鷹は空になった財布を見て一人、そう誓うのだった。
見てくれてありがとう御座いました。
熱は強キャラとして書きたい、でも無双ってのも黒鷹が目立たなくてやだ。ってんであーなった。
個人的に黒鷹っていう名前がしっくり来ているんだけどなんか厨ニっぽさが………。あっあと今更だけど銃の火力は現実世界よりもかなり高いよ!鎧の装備は余計に強くなってるよ!でもそれらを鹵獲して使う変態達もいるってさ!
てなわけで。良ければ評価コメントよろしくね…。お気に入り登録は……まあ…はい。