マッチョトレーナーがこの先生きのこるには《完結》   作:とらんらん

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今回は大分短いです。

ウマ娘はスピ2根2賢2でやっても上手く行かなくて、やけくそでスピ3根1賢2でやったら、それなりなキャラが出来るという謎現象を前に混乱中。(一応、出来たは出来たからヨシの精神で行こうと思います)

艦これはE-2を時間がないという事で乙で攻略中。乙なのにE-2-3の道中がシンドイ……。


41話 昔流行った事がまた流行るのって偶にある

「なあ」

「んー、どうした?」

 

 ある日の昼下がり。今日も今日とてトレーナー室にて溜まった書類仕事と格闘している真っ最中。そんな時に、昼休みって事でソファーに寝転んでスマホをいじっているシリウスからの気の抜けたような声に、書類から目を離さずに返す。

 

「最近生徒の間で、おまじないが流行ってるのは知ってるか?」

「おまじない? つーと、たまに少女漫画雑誌の特集とかにのってるあれか?」

「それだ。てかアンタ少女漫画なんて読んでんのか」

「一応話題作りのために、そこら辺は一通り目は通してるぞ」

「ほー」

 

 特に関心がないらしく生返事のシリウス。まあドン引きされても凹むから、無関心の方が気が楽だが。だが同時に疑問も湧いてくる。

 

「そういや、俺が目を通してる雑誌にはおまじないの特集とかはなかったな。ウマスタかウマッター辺りで流行ってるのか?」

「いいや。出所はなんとマヤノだ。なんでもOGから教えてもらったらしいんだが、今や学園の一大ブームにまで発展してやがる」

「……あー、なるほどな」

 

 そのOGって、多分遠藤の所のカミさんだな。マヤノが色々と教えてもらったって言ってたし。

 

「因みに内容は?」

「校舎、もしくは職員棟、あるいは学生寮で、自分の尻尾の毛と意中の相手の髪の毛を結んだものを、願いを込めながら水を張ったコップに浮かべて、それを校舎か職員棟か学生寮の人目のつかない所に隠す。そうすると自分の恋が叶う、だとさ」

「よくある恋のおまじないって奴だな。そういや、昔遠藤がそんなおまじないが流行ってた頃があったって言ってたな。カミさんが実際にやってたらしい」

「で、喰われたと。効果が実証されたから、可愛い後輩に教えたんかねぇ」

「だろうな。あの夫婦はマヤノを可愛がってるし、マジで善意で教えてそうだ」

 

 昔の流行した事が、ちょっとしたきっかけでまた流行るってのはよくあるが、おまじないも例外ではないらしい。今回の場合、割と単純な上に手軽だし、この手軽さがブームになった要因の一つなんだろうな。

 

「それでこの前に、マヤノが俺の髪を欲しがってたのか」

「発起人がアンタから髪を毟っていくのは当然だな」

「せやな」

 

 多分ウッキウキで教わったおまじないをやってたんだろうな。まあ髪の毛程度なら問題はないがな。

 

「こんなおまじないが流行ってるせいで、トレーナーを狙ってる生徒はいかに自然に相手の髪を手に入れるか工夫を凝らしてるらしいぜ」

「トレーナー室に行って落ちてる毛を拾うとか?」

「それだと他の誰かの髪を間違えて拾っちまう可能性があるから、適当な理由を付けて直接相手の髪を毟るのが基本だな。まあその時にミスる奴も偶にいるらしいが」

「どんなミスなんだ?」

「大概がシャイなウマ娘が恥ずかしがってテンパってからのミスだな」

「まあ、そんなもんか」

「珍しい例だと、髪を毟ろう引っ張ったら実はズラだったってものある」

「……この間精神的ショックって事で休んだって奴がいたんだが、もしかしてそれのせいか?」

「信じていた担当にズラを引っぺがされたんだから、そりゃショックだろうな」

「せやな」

 

 件のトレーナーには、今後も担当と上手くやっていけるように祈っておこう。

 

「てか一大ブームって事は、色んな奴がそのおまじないをやってんだよな? って事は髪の毛が入った水入りコップが、学園に大量に隠されてるって事か?」

「そうだな。隠し場所一番人気の職員棟だと、今じゃ空き部屋には水の入った紙コップが大量に隠されてるらしいぞ。しかもやたらと擬装が上手いときた」

「人目に付かないようにしないといけないからなぁ」

「中にはトレーナー室に隠した奴もいたらしい」

「中々に危険な橋渡ってんな」

「因みにそいつは意中のトレーナーに見つけられて、パニクった結果そのまま襲ったって笑えるオチがついてるぞ」

「トレーナーにとって恐ろしいオチなんだが?」

 

 シレっととんでもない事言ったぞこいつ。見つけたらアウトとか、ただの地雷じゃねぇか。

 ……まあそれはともかく、件のおまじないで中々愉快な事になっているってのは、よくわかった。

 

「で、急におまじないの話なんてどうしたよ。シリウスも試してみるとか?」

「私があんな胡散臭いモンやる訳ないだろ。ただこのおまじないについて少し思う所があってな」

「思う所?」

 

 話の流れが読めず、書類から顔を上げる。対するシリウスはスマホをいじりながら続ける。

 

「あのおまじない――正直ぬるい」

「いや、もう何人か愉快な事になってるだろ」

「やってる当人はともかく、傍から見てるとつまらないんだよ。もうちょい派手にやって欲しい」

「お前はおまじないに何を求めてるんだよ……」

「だから私が適当に作ったのおまじないの噂を流してる」

 

 こいつ、中々アグレッシブな事してんな。てか「流してる」かよ。珍しくさっきからずっとスマホをいじってるが、もしかしなくても、

 

「……学園掲示板の反応はどうだ?」

「上々だな。成就率が高そうなおまじないにしておいたから、食いつく奴が出てる。実際にやらかす奴も出てくるかもな」

「まあ願いが成就する確率が高そうなら、食いつくわな」

 

 確実性があるってんなら、注目するもの当然っちゃ当然か。

 

「この様子だと近い内に実践する奴が出るかもな。楽しい事になりそうだ」

「ほー、そりゃよかった。因みにどんな噂を流したんだ?」

「気になるのか?」

「そりゃな」

「上手にお願いすりゃ教えてやるよ」

「シリウスサマ、プリーズテルミー!」

「ノータイムな上に胡散臭いなオイ。まあいいけど」

「で、内容は?」

 

 

 

 

 

 

 

「意中の相手のパンツを剥ぎ取ったら願いが叶う」

「スッゴイ内容が飛んできた」

 

 

 

 そこまで行ったらおまじないじゃねーよ。てかどっかで見た事あるぞコレ。具体的には懐かしのネットミーム的なアレ。

 

「普通にうまぴょい()じゃねぇか」

「正確には寸前だからセーフだ。あと一歩踏み出せばゴールインだがな」

「そこまで出来る奴だったら、そのあと一歩はあってないようなもんじゃねぇか。うまぴょい(桃)を誘発させるような噂を流すんじゃねぇよ」

「うまぴょい(仮)なんざ、元々頻発してるだろうが。今更こんな噂を流したところで大して影響なんざあるか」

「うーん、反論出来ない」

「あ、今夜チャレンジしてみるってレスが付いたぞ」

「ネタだよな? 流石にネタなんだよな?」

 

 こうしてトレセン学園に新たな恋のおまじない(パワー系)が解き放たれたという。

 

 




ネタを考えてたら懐かしい森の妖精が頭を過ったもんで……。
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