マッチョトレーナーがこの先生きのこるには《完結》   作:とらんらん

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因子研究用の周回をしていますが、中々いい候補が出ない……。早く来てくれ……。


84話 人目がないと思わぬ事をしてるってヒトいるよね

 

「担当へのメッセージの送信完了」

「よし」

「理事長、モニターの準備ができました」

「うむ、たづなご苦労。これで準備完了だ!」

 

 理事長のよくわからない宣言の翌日。放課後の理事長室でただいま理事長発案の計画が始まろうとしていた。

 

「しっかし、これ本当にやるんですか? 後々面倒事が起きそうで怖いんですけど」

「無論! 情報収集をするには多少のリスクは飲み込まなければならない!」

「そのリスクを負うのって、主に俺なんですが?」

「武藤トレーナー、こうなった理事長は止まりませんので、諦めて下さい」

「止めて下さいよ駿川さん」

 

 諦めんなよストッパー。

 

「今回の案件は、理事長の言っている事も一理ありますから」

「うむ! 武藤トレーナーが未だに無事で居られるのはチーム・デネボラのメンバーの自制心が鍵になっている! 彼女たちの自制心がどれ程のものなのかを知ることが出来れば、今後のマニュアル作りに大いに参考になるだろう!」

「いやまあ、その理屈は分かりますけどね? だからって、トレーナー室に俺の私物を仕掛けて担当の反応を隠しカメラで観察するって、どうなんですか」

 

つまるところ、どっかのドッキリ系テレビ番組みたいな事をしようってのが、この度理事長が発案した計画だ。もちろん担当たちに肉体的にも精神的にも傷つけるようなドッキリは仕掛けないかその点は安心ではあるが、代わりに俺の方に色々な意味で被害が飛んできそうなのはどうなんだよ。

 

「自分が好きな相手の私物が目の前にあり、なおかつ人目のない個室に一人でいる。このシチュエーションなら彼女らの本心を見る事が出来る可能性は高い!」

「内容次第ではマジで今後の担当との付き合い方を考えないといけなくなるんですが」

「その時は頑張ってください。――あ、来ましたよ」

 

 そうこうしている内に、トレーナー室を映しているモニターに誰かが入ってきた。栄えあるモニタリング第一号は――

 

「来たなエアグルーヴ」

“トレーナー、昼に言っていた私宛の書類を受け取りに――、む、不在か。仕方がない。書類だけもらっていくか”

 

 画面の中のエアグルーヴは愚痴をこぼしながらも、ローテーブルに置いておいたエアグルーヴ宛ての封筒(今回のためにちゃんとしたモノを用意した)を手に取った。

さあモニタリングの始まりだ。なお今回仕掛けた私物だが、この時のために用意したものだったりする。

 

「彼女には何を仕掛けたんですか?」

「理事長のリクエストで、俺が担当のトレーニングを見たり筋トレする時に着るジャージ」

「このために存分に筋トレをさせて、存分に汗を染み込ませた逸品だ!」

「理事長、狙いが露骨すぎます」

 

 匂いを嗅ぐとかその辺りを期待してるな? それでいいのか理事長。

 

“む?”

「あ、気付きましたね」

「さあ、どうする!」

 

 ローテーブル側のソファーにひっかけてあるジャージに気付き、手に取るエアグルーヴさん。そして、

 

“まったく、こんな所に洗濯物を放っておくなど言語道断だ”

 

 ポケットから小型のトートバッグを取り出すと躊躇うことなくジャージを詰めた。そしてスマホを取り出し何やら操作し始める。直後、俺のスマホに着信音。見るとエアグルーヴからのメッセージが届いていた。

 

「彼女からは何と?」

「えーと、『書類は受け取った。あとトレーナー室にあったジャージは臭うので、私の方で洗っておく。乾き具合次第だが明日には返せるはずだ』」

「ええ……」

「おっと、送信しとかないと。『助かる。今日は予備のジャージを使う』と」

「武藤トレーナーもなにナチュラルに受け入れてる上に、返信までしてるんですか」

 

 だってエアグルーヴって毎回洗濯までやってくれるから、今の流れも俺たちに取っちゃ自然だもん。

 

「あ、エアグルーヴが出てった。これでモニタリングは終わりかな。で、感想は?」

「愕然! やってることがもはや主婦!」

「だらしない夫に呆れる主婦のそれでしたね。というか、武藤トレーナーの対応も慣れすぎていてちょっと引きました」

「酷ない?」

 

 流石の俺でも凹むぞ?

 

「理事長、これデータとして使えるでしょうか……」

「疑問。正直分からん。……だがとりあえずは、エアグルーヴのデータは採れたからよしとする。武藤トレーナー、次の仕掛けを」

「うーっす」

 

 と言う訳で時間もないので次の仕掛け&担当へのメッセージを投下。つられてやってきたのは、

 

“トレーナーちゃん? あれ、いない?”

 

 マヤノのエントリーだ!

 

「マヤノトップガンさんですか。彼女には何を置いていったんですか?」

「うむ、今回は定番でいくぞ」

「定番?」

“えっと、トレーナーちゃんが言ってた書類ってこれかな。封筒にアタシの名前も書いてあるし。……あっ、これって”

 

 画面のマヤノがソファー脇にひっかけて置いた今回の仕掛けに気付き、手に取って広げる。今回の一品は、

 

“これトレーナーちゃんのワイシャツだ”

 

 定番中の定番。男物のワイシャツだ。しかも今さっきまで着てた脱ぎたてホヤホヤ産地直送の逸品だぞ!

 

「本当に定番で行きましたね」

「うむ。担当を自室に入れると無くなりやすい物ランキングでもワイシャツは常に上位に入る品だ。データ収集としてこれほどのモノはないだろう」

「ですね。あ、マヤノさん、ワイシャツをもってニコニコしてますね」

「これは確実にお持ち帰りパターンだな」

 

 理事長が断言すると同時に、マヤノは躊躇いなく俺のワイシャツを持ってきていたカバンに仕舞い込――もうとした所で、急に手を止めた。

 

「ん? どうしたんだ?」

「良心に目覚めたとか? 私たちはもう慣れていますけど、置かれているワイシャツ勝手に持って行くなんていい事ではないですし」

「だがワイシャツは持ったままだ。む? 今度はスマホを出して何か操作している」

「指の動き的にはメッセージを打っているみたいですね。でもどこに?」

 

 全員が首を傾げていると、俺のスマホから着信音が響いた。画面を見れば、マヤノからのメッセージが届いている。

 

「……『テイオーちゃんと彼シャツパーティーするから、トレーナー室にあったワイシャツ貸して?』」

「まさかの本人確認!?」

 

 まさかのオチがついたな! ……ただこれについてはちょっと心当たりがあったりする。

 

「そういえば、前に担当たちに俺の私物を持って行くならせめて事前連絡を入れてくれって言った覚えがあるな」

「それか! だからこんなメッセージが届いたのか!」

 

 いやー、ちゃんと言った事を守ってくれるんだからマヤノはいい娘だな!

 

「持ち出し禁止ではなく許可制にする辺り、武藤トレーナーも色々とズレてませんか?」

「下手に我慢させるよりはマシかなって……。で、今回の判定は?」

「正道! 今回は些か異例ではあるが、本質は王道の反応! だが武藤トレーナーの対応についてはマニュアル更新の参考になるだろう!」

 

 あれで参考になるんだ……。

 さて、なんだかんだで順調にデータ収集が続いている今回の企画。お次は、

 

“失礼するよトレーナーさん、……あれ、留守かな?”

 

 フジがエントリーだ!

 

「フジキセキさんですか……。彼女には何を?」

「うむ、今回は武藤トレーナーに一任している。何を設置した?」

「とりあえず、あいつが好きそうなモノを置いてみました」

「好きそうな物?」

 

 フジがローテーブルの封筒を手に取ると同時に、ソファーにひっかけてあった仕掛けに気付いてソレを手に取った。

 

“これは……トレーナーさんがよくつかってるタオルだね。この湿り具合と匂いを勘案すると、ジムで使ったのかな?”

「また王道で来ましたね」

「下手に凝った物より、シンプルな方がフジも反応がよさそうなんで」

 

そう駄弁っている間にも、フジは笑顔を浮かべながらタオルの匂いを嗅ぐ。

 

“ふふっ”

「すっげー嬉しそう……」

「人に見せちゃいけない顔してますね」

「艶美……」

“いっそここでヤルのもスリルがあっていいかな? ああでもトレーナーさんの迷惑になっちゃうか”

「何をヤルつもりだよ……」

「当然、ソロぴょい(危険)でしょうね……」

「自制! まだ始めていないからギリギリセーフだ!」

 

 R-18に片足突っ込んでそうな顔をしながらタオルを大事にカバンにしまうと、先の二人と同様にスマホを取り出しメッセージを送信するフジ。

 

「『トレーナー室にトレーナーさんが使ったタオルが置きっぱなしだったから、私が洗っておくね。明日には返すから』だそうです……」

「文面的にはエアグルーヴさんと同じなのに、確実に違う意味合いが含まれていますよね」

「今のを見ちまうとなぁ……。あ、またフジからメッセージだ。えっと『タオルがないと不便だと思うから、代わりに私のタオルを置いておくね』」

「……うむ、流石寮長! 心遣いが出来るウマ娘だな!」

「そういうセリフは顔を逸らさずに言ってください理事長……」

 

 アレだよな? 絶対、オカズ(ぴょい)に使えって意味だよな? 流石にやらないからな!?

 

「……で、判定は?」

「うむ。既存のマニュアル通りであれば、ここまでの反応を示していた場合、いつうまぴょい(カオス)されても可笑しくない! だがそれでも無事で居られるとなれば、彼女は相当な自制心の持ち主である事は間違いないだろう!」

「そっすね……」

 

 これには理事長に完全同意だわ……。

 そんな若干テンションが落ちていても、まだモニタリングしなきゃいけない担当は残っているので、頑張って仕事を続ける。そんでもってお次のターゲットは、

 

“失礼します。トレーナーさん、いらっしゃいますか?”

 

 4人目の登場となるフラッシュだ。

 

「それでエイシンフラッシュさんへの仕掛けはなんですか、理事長?」

「うむ。彼女の性格を鑑みるに、よくある私物では我慢、もしくは先程のような反応となるだろう。なので今回は若干趣向を変えて、彼女への手作りの品を置くように指示を出した」

「随分と曖昧ですね」

「正直めっちゃ困った。と言う訳で、今回はフラッシュに教えてもらったものを作ってみました」

“プリントはこれで――、あらこれは……”

 

 ローテーブルの真ん中に設置されている大皿。そこにあるのは――山積みになっているクッキーだ。因みに「諸々の事情で大量に作ったので、ご自由につまんで下さい」ってメモも置いてあるぞ。

 

「午前中に職員用の厨房で何か作っているとは思いましたが、クッキーなんて作っていたんですか」

「疑問! 武藤トレーナーはお菓子作りが得意なのか?」

「いえ、そういう訳でもなくて。前にフラッシュのクッキー作りを手伝った時に、ついでにレシピも教わったんですよ。今回のお題におあつらえ向きだったんで作ってみました」

「へえ」

 

 まあそうなった切っ掛けが、俺が甘党ってのを知ったフラッシュが菓子作りに誘ってきた、だったりするんだなが。

 

“昼に会った時に甘い匂いがしていましたが、これを作っていたのですか。ではさっそく……、うん、よく出来ていますね”

「ところで私たちの分のクッキーはありますか?」

「え? いや仕掛け用に作っただけなんで、あそこに全部――あ、スンマセン。フラッシュが帰ったらいくらかこっちに持って来るんで、太ももつねるの止めて?」

 

 マッチョでもそれは結構痛いの。

 

「うむ、楽しみにしているぞ!」

“しかし残念ですが、お店で出すには厳しいですね”

「流石ケーキ屋の娘、手厳しい。む? 今度はスマホを操作し始めたぞ!」

「これはさっきのエアグルーヴと同じパターン――、っとフラッシュからメッセージが来た。『言われていた書類を受け取りました。それとクッキーごちそうさまです。また今度一緒にお菓子を作りましょう』」

「うむ、内容も変な所はない。トレーナーと担当ウマ娘が一緒にお菓子作りをする事は普通とは言えないかもしれないが、健全な範疇だ」

「て事は、フラッシュは完全に自制が出来てる、でいいんですかね」

「うむ! これは現在のマニュアルにもある範疇だ!」

 

 力強く理事長が頷いた。よかったなフラッシュ。

 

「……あれ?」

 

 が、ここで駿川さんが首を傾げた。

 

「先程はスルーしましたが、さっきのエイシンフラッシュさんの呟きは少し変じゃないですか?」

「というと?」

「武藤トレーナー、貴方の料理の腕前はどの程度ですか?」

「精々男の料理程度」

「その事はエイシンフラッシュさんも知っていますね?」

「そりゃまあ」

「……それを知っているにも関わらず、あのクッキーの出来をお店基準で評価するのは、おかしくないですか?」

「……あ」

 

 言われてみればそうだ。フラッシュは素人料理に周りに誰もいないとはいえ、ケチをつけるような娘じゃない。

 

「……武藤トレーナー! お菓子はどの程度作れる!」

「……偶にフラッシュに付き合って作ってるんでそれなりには。あと実家の店で出しているお菓子のレシピも何個か教えてもらっています……」

「……クッキーへの評価といい、メッセージのお菓子作りへのお誘いといい、完全に引退後に一緒に実家のお店でお菓子を作るための下準備をしていますね」

「驚愕! 周囲だけでなく、トレーナーにも悟られぬように外堀を埋めているのか!」

「これ仮にフラッシュさんを選んだら、即戦力として厨房に立つことになるでしょうね」

「おおう……」

 

 指摘されるまで全く気付かんかった。エグイ事を仕掛けてんのなフラッシュさん……。

 

「訂正。彼女のやっている事は新たな外堀埋めの事例として、マニュアル改定の役に立つだろう」

「良かったですね、武藤トレーナー」

「よかったのか? これホントによかったのか?」

 

 今回のモニタリングの本質を考えれば確かにいいかもしれないが、これを良かったで済ませられる気がしないんだが?

 そんな悩みを抱えながらもモニタリングはようやく最後の一人を迎え入れる。

 

“来たぞ……、っていないのか”

 

 トリを飾るのは、シリウスだ!

 

「最後はシリウスシンボリさんですか。彼女には何を?」

「あいつには下手な定番系を置いてもスルーされそうだから、冒険してみた」

「冒険?」

“アイツの言ってた封筒はこれか。ったく、こんくらい明日のトレーニングの時に渡せばいいだろうが……、ってこれは……”

 

 愚痴をこぼしていたシリウスが、ローテーブルの隅っこに設置した仕掛けに気付き、手に取った。対シリウス向けに用意した仕掛けは、

 

“アイツ、スマホを忘れてやがる”

「また色々な意味で危険性の高い物を出しましたね」

「だって、俺の服とか置いても絶対反応しなさそうだし……」

「ふむ、確かにスマホには反応したから、武藤トレーナーの考えは正しいのだろう。しかしスマホではロックを突破出来ないのでは“アイツ、まだスマホのロックとかしないのかよ”……武藤トレーナー、流石にロックをしないのはどうかと思うぞ?」

「こう……面倒で」

「仕事でも使うんですから……」

「スンマセン」

 

 でも今回の仕掛けで使えるんだから許して欲しい。現にシリウスは俺のスマホをいじくり回してるし。

 

“連絡先は前のプロレス団体にトレセン関係者、レース関係者に八丈島の爺様と婆様程度。怪しいアプリもなし。写真も私たちの物ばかり。分かっちゃいたが大した情報はないか”

「あ、そこら辺はちゃんと管理してるんですね」

「元々担当に見られてヤバいモノはスマホには入れてないんで」

 

 だからこそ仕掛けとしてスマホをチョイスしたんだけどな。お陰様でシリウスも安心したようだし、結果的にはいい方に傾いている。

……だが、ピロンという俺のスマホから響いた着信音のせいで、平和は崩れ去る。

 

“……ん? メッセージか――は?”

 

 スマホを見ていたシリウスだったが唐突に画面を睨みつけ、そして露骨に怒りの表情を露にした。

 

“この名前は確かアイツの元カノか! 『今度会えない?』だ? これより前の送られてきたメッセージの時期は――5年前……! クソっ!”

「5年も連絡がなかった元交際相手からの連絡ですか……。これは碌な要件ではなさそうですね」

「うむ。君の母上と同じ要件の可能性は高い」

「ですよねー。タイミング最悪」

 

 ちょっと前のクソババァの案件もあって、担当たちは俺の身内関連に関してはじいちゃんとばあちゃん以外には警戒している。ましてや5年も連絡がなかった元カノから急に会えないかとか言われた日には、俺だって警戒するわ。

 そんな予想外の厄介な事案に思わず頭抱えている間にも、シリウスは自分のスマホでどこかに電話を始めていた。

 

“――私だ。全員グループトークに出たな? 緊急事態だ。5年間連絡もなかったトレーナーの元カノが、アイツに接触を図ろうとしている。ああ、そうだ。碌な内容じゃないだろうな。――すぐに対策会議を始めるぞ”

「……愛されてますね」

「愛されているというか、保護されてるというか……。とりあえず理事長。シリウスの判定は?」

「うむ。……イレギュラー過ぎて当てにならない!」

「ですよねー」

 

 まさかの方向のオチが付いたもん。ともかくこれにて理事長主催のモニタリングは、担当にバレることなくつつがなく()終わりを告げた。

 

「それで理事長、これってマニュアル改定の参考になります?」

「微妙! 参考になる場面もあるが、半分近くはアテにならん!」

「知ってた」

 

 俺もマニュアルはちゃんと読んでるけど、俺の担当たちの反応って微妙にズレてるの多いもん。

 

「というか、何で未だに無事でいられるんですか?」

「知らん」

 

 こうして理事長と理事長秘書と俺による悪だくみは無事に?終わりを告げた。

 

 

 

 

 

 

オマケ ぶっちゃけ母親襲来編と被るから元カノ襲来編はダイジェスト

喫茶店にて

「……ヨリを戻さない?」

「やる訳ないだろ。お前前に別れた時の自分の行動思い出してみろよ」

「う……」

「てかお前の場合、俺の肩書きか金狙いだろ」

「そんなことは……」

「てか俺以降、3人くらい付き合ったのにどれも長続きしなかったろ。しかもどれも金関係で揉めたらしいし」

「何でそんな事知ってるのよ……」

「……興信所使った(シリウスが勝手に調べて教えてくれたけど、流石に黙っとこ)」

「ぐっ……。……流石の私も反省したわよ」

「まー、前の彼氏の貯金に手を出そうとしてボコられて暫く病院生活だったらしいし、少しは反省したのかもな」

「……前の事は謝るからさ、ホントにヨリを戻さない? どうせ貴方の事だからまだ独身でしょ? いい歳なんだから、そろそろ結婚しろって周りがうるさいんじゃない? これからはちゃんとするからさ」

「……あー、それなんだが――「貴女がお話にあった方ですね?」あー……」

「!? え、まさか……」

「……来ちゃったかー、シリ……アス」

「始めまして。真さんとお付き合いさせていただいております、シリアスです」

 

 

 

 

 

三人から少し離れた席にて

「シリウスさん凄い変装……」

「学生が彼女なのは問題なので、変装するのは分かりますが、あれは本当に凄いですね。メイクは当然として、髪もウィッグで白毛のボブヘアにした上で口調まで変えていますから、私たちでも言われなければわかりません」

「しかし先輩が彼女役とは……」

「とはいえ元カノの事をいち早く察知したのはシリウスだからね。元カノの調査の事もあったし、流石に今回はシリウスに役を譲らないと。あ、元カノさんが項垂れて帰っていった」

「二人で言葉で圧倒されたら、そうもなるだろうな」

 

 

 




最後のオマケはネタに走りましたw
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