PhantasyStarOnline2-IF-「A.B.T」 作:あるふぃ@ship10
初日の予選ブロックは順調に進み、無事に最終ブロックである2日目を迎えた。
―A.B.T2日目
フィールド上に、予選ブロックを勝ち残った8人のアークスが立ち並ぶ。
『さぁ!昨日より始まった第2回A.B.Tナウシズ戦だが、無事問題なく、最終ブロックの選手が全て決まったぞ!!!では改めて、予選を勝ち抜いた屈強なアークス達を紹介していこう!!』
直後、モニターが切り替わり、フィールドに立つアークスそれぞれに対し、司会の紹介と共に一人一人順番に映し出していく。
『Aブロックを勝ち抜いたのはやはりこのアークス!ナウシズの守護輝士でありこのトーナメントの発案者、あるふぃ!!初戦は付き合いの長いモミジと激しい攻防を繰り広げたが、持ち前の読みの鋭さから常に優位に立ち回り快勝!その後もさすが守護輝士といった実力でいとも容易くここまで勝ち上がってきた!!』
『Bブロックを勝ち抜いたのはハルコタンの黒の巫女、アリス!さすがはハルコタンの神子スクナヒメに仕える者といった実力でここまで勝ち上がってきた!その力は強豪ひしめくこの最終ブロックでも通用するのか!!』
『Cブロックを勝ち抜いたのは"ナウシズの双星"の1人、リラン!前回の第1回A.B.Tでは準決勝で惜しくもあるふぃに敗れてしまったが、今回は大きく立ちはだかるもう1人の双星を打ち倒し、リベンジに望めるのか!!』
『Dブロックを勝ち抜いたのはリランと同じく"ナウシズの双星"と称されるクオン!第1回A.B.Tでは決勝まで勝ち上がり、あるふぃと激戦を繰り広げた猛者だ!前回惜しくも手が届かなかったナウシズ代表の名を今度こそ掴み取り、最強への挑戦権を手にすることができるのか!!』
『Eブロックを勝ち抜いたのは第1回A.B.Tウル代表、ユウ!!今回はナウシズに所属中ということもあり特別こちら側での参戦だ!そして前回ウルの猛者を制しウル代表となったアークスといった腕前で、このナウシズ戦においても最終ブロックまで順調にコマを進めてきたぞ!!』
『Fブロックを勝ち抜いたのは蝉時雨!守護輝士であるまリスの縁者でもあり、アークスとして入りたての頃の彼女を育て上げた立役者だ!!予選ブロックではまリスの弟であるいリスに勝利!守護輝士に並ぶ者と称されるその実力はいかに!!』
『Gブロックを勝ち抜いたのはナウシズのもう1人の守護輝士、まリス!あるふぃの妹であるみにふぃを制し、最終ブロックへと勝ち進んだ!!この最終ブロックでも守護輝士としての威厳と実力を見せるのか!!』
『Hブロックを勝ち抜いたのはハルコタンの白の巫女アリシア!黒の巫女アリスと共にスクナヒメに仕え、星を守護する実力者だ!予選では体力温存の為か少々危なっかしい部分もあったようだが、この最終ブロックではどこまで力を発揮できるのか!!』
『―以上の8名が今日!ナウシズ代表の座を巡り勝負することとなる!!果たして最強への挑戦権は誰のものになるのか...再びあるふぃが手にするのか!もう1人の守護輝士、まリスのものになるのか!前回のリベンジに燃えるクオン、リランのどちらかが取るのか!ハルコタンの巫女、アリスかアリシアのどちらかの手に渡るのか!今回のダークホース、蝉時雨かユウのものになるのか!みなこれから始まる激戦を、最後までしかと見届けてくれ!!!』
観客の大歓声がフィールド内に響き渡る。
「この盛り上がりよう...まるでライブ会場ね...」
「最終ブロックは予選と違って1試合1試合が全てこのフィールドで行われるからな。予選の時は各所に散らばっていた観客が、最終ブロックでは一斉にここに集まるわけだからこうもなるさ。」
「なるほどね...」
そう言いながら、まリスはモニターに映る選手たちの顔をずらっと見る。
「それにしてもまぁ、勝ち上がってくる選手に関しては大方予想通りといったところじゃない?」
「観客の予選突破予想ではいリスの名が挙がっていたが、やはり蝉相手では厳しかったようだな。」
「基本的な戦闘能力だけで見るなら一般のアークスより頭1つ飛び出てるぐらいだから、蝉相手なら仕方ないわ。...今度特訓してあげようかしら。」
「それは楽しみですね。まリスが教えるのであれば、次また戦う時があればその時は負けてしまうかもしれません。」
ふふっと余裕の笑みを見せながら蝉時雨は言う。
その様子から、口ではそう言うが、実際はまだ負けるつもりは無いのだろう。
『さぁ選手紹介も終わったのでそれではさっそく...ん?』
司会の進行が突然止まり、一時の沈黙が訪れる。
司会は自身の端末に届いた通知を開き、連絡の内容を一通り読み終えると口を開く。
『おぉっとこれは...A.B.T運営部からルール変更の知らせだ!!なんと今回の最終ブロック、イデアルシリーズによる武器制限を解除し、普段扱っている武器の使用が可能に!!そして個々の持つ能力も解禁して良いとのことだぁぁぁぁ!!!!これは予選以上の激しい戦いになること間違い無しだ!!!!守護輝士とそれらに並ぶとも言われる実力者達の本気の戦いが見れるぞぉぉぉ!!!!!』
ナウシズでも名だたるアークス達の本気の戦いを生で見ることが出来る。
観客たちはより一層の盛り上がりを見せた。
「はぁ!?能力使えるならあるふぃなんかけちょんけちょんだったわよ!?」
「ちょっ、落ち着いて姉さん!そもそも能力ありの手合わせでもあるふぃさんに勝ったことないでしょ!?」
「うっさいわねクレハ!!あれはただの手合わせだから手を抜いているだけよ!本気を出せば少しは―」
「モミジ、残念だけど、お姉ちゃんも手合わせの時は本気出してないよ。」
「んなっ...みにふぃちゃんまで......!!」
......一部不満を持つ観客もいるようだが。
「なんだかあの辺り、賑やかですね。」
「あるふぃさんの妹さんと、友人さんかな?」
「いリスも同じこと思ったりするんですか?」
「んー......能力が使えたところで、その時はスリス姉さんも同じことだから、どちらにしろ勝てないんじゃないかなぁ...あの人の場合、それだけ自分の能力に自信があるんだと思うよ。」
観客席でセラフィムといリスが話し合う中、フィールドに並ぶ者出場者達も、今回の突発的なルール変更について話していた。
「へぇ、面白いことを考えるじゃないか。」
「そんな簡単にルール変えちゃって大丈夫なの?」
「どちらにしろ、本戦では同じルールになるからな。早めに体験できると思えば、問題ないと思うぞ。それに...」
あるふぃは他の出場者達の様子をチラリと見てから言う。
「どうやら全員、やる気は十分なようだしな。」
『それではさっそく始めていこう!第一試合の出場選手以外は控え室で待機していてくれ!!』
司会の指示に従い、あるふぃとアリス以外の出場者はその場を去っていく。
「......さて、まずは私たちなわけだが...スクナから聞いたぞ。秘策があるようだな。」
「うん。まだ付け焼き刃だけどね。でも、いい勝負にはなると思うよ。」
「なるほど、それは楽しみだ。」
軽く言葉を交わしながら、2人とも決められた開始位置へと向かう。
『さぁ...まずは第1試合!ナウシズの守護輝士、あるふぃ対!!ハルコタンの黒の巫女、アリスの試合だぁ!!!』
再び歓声が湧き上がる。
『両者とも既に配置に付き、準備は万端のようだ!!それではさっそく始めていこう!!!』
お互いに武器を構え、司会の合図を待つ。
『...最終ブロック第1試合!あるふぃvsアリス!試合スタートォォォ!!!』