自分自身の存在について、疑問を抱いたのはいったい何歳のころだっただろうか。
私はダイサンゲン。今年中央トレセン学園に高等部から入学する新入生のウマ娘。
ウマ娘とは『ウマソウル』なるものをもっており、『別世界の名前ともに生まれる』と言われている、いまだに謎の多い人によく似た生物であり、ウマ耳としっぽ、そして人間離れした高い身体能力を持つ。
そんなウマ娘は『ウマソウル』とやらのせいか、普通の人間に比べ走ることへの執着が強い。食欲、睡眠欲、性欲に並ぶ第4の欲求といわれるほどに。実際、人間が三大欲求を満たせないと強いストレス、不健康、引いては生命の危機へとつながるのと同じように、ウマ娘は走ることを抑圧されると最終的に死んでしまうこともあるのだとか。
しかし私は昔から、ほかのウマ娘と比べてそれほど走るということに関心がなかった。生まれつき体がそれほど強くないことも関係あるかもしれないが、原因は間違いなくそんなことではなく、私の中にある異世界の記憶と人格だろう。
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ということで改めて自己紹介を、俺の名前は 。前世はしがないサラリーマン。競馬の知識は有名どころをかじった程度。おそらく『ダイユウサク』のウマソウルを引き継いだであろうウマ娘だ。
先ほどウマ娘は別世界の名前とともに生まれるといったが、これは別に生まれた瞬間に名前がわかるわけではない。物心ついたころ、突如として頭の中に浮かんでくるのだ。『これが自分の名前だ』という確信とともに。
俺もその例にもれず、積み木か何かで遊んでいたときに突然母親のところに歩いて行って、『ダイサンゲン』と告げたらしい。普通の人間である母親は
「楽しそうに遊んでいたと思ったら、いきなり静かになって、立ち上がってそんなことをいうものだから驚いたわ」
と言っていた。
確かに、幼い娘がいきなり麻雀用語なんて話し出したら驚くのも無理はない。お父さんに向かって、なんて言葉を教えるの!と怒鳴ってしまったと面白そうに話していたが、俺はそんな母親の反応を全く覚えていなかった。
なぜなら違和感があったから。『ダイサンゲン』が自分の名前であることへの確信。それに相反する違うという確信・・・そして私は、俺の記憶を思い出した。
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最強の一発屋『ダイユウサク』
生涯戦績は 38戦11勝
主な勝ち鞍は有馬記念。
ブービーの14番人気でありながら、かのメジロマックイーンを差し切ってレコードで有馬記念を勝利した、一戦で伝説となった名馬。
俺の知っている知識の中で一番名前が近い馬。名前が近いというだけで自分のことをG1馬に重ねるのかと思う人もいるだろう。俺だってそう思っていたとも。もしかしたら俺の知らないダイサンゲンという名前の馬が実在したのかもしれないと。なぜなら俺は弱い。生まれながらの虚弱体質で腰が弱く、地区で行われるレースなどにもあまり参加できなかった。遅生まれで、お世辞にも体格がいいとは言えず本格化も遅かったし、何より人間の感覚のせいか走ることへの執着が少なかった。中央で、それも有馬記念で勝てるほど強いウマ娘とは到底思えない。だから少し前までは、ダイサンゲンとダイユウサクは無関係だろうと信じていた。
トレセン学園にだって、ダメもとで親に頼んでみたらなぜか入れてしまっただけで、高等部から入学という珍しさから無駄に注目を集めてしまったこと、幼い時からの人見知りも相まって居心地がいいとはお世辞にも言えず・・・親には申し訳ないと思うものの、割と本気で退学しようか悩んでいたくらいだった。
しかしそれらは全部、自分のことをただのモブだと思っていたからこそで。俺は再び自身が『ダイユウサク』ではないかと疑い始めた。なぜか?
もしも俺がダイユウサクだったら、前世で彼にかかわったすべての人に申し訳がない・・・なんて、本当はあの有馬記念をなかったことにしたくない。ただそれだけの身勝手な感情だ。
ところで一つ疑問がある。
・・・なんでオグリがいるの?
ご覧いただきありがとうございます。
ダイユウサクについても、ダイサンゲンについても詳しくないので、wikiを見ながら書いていきます。もし、物語に登場させてほしいエピソード等ありましたら教えてください。
感想、評価などいただければ嬉しいです。宜しくお願いします。
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