バナージ・リンクスの受難【完結】   作:PureFighter00

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あ、バナージが何故か苦境に立たされたりお辛いのは原作リスペクトですが何か?(本作タイトルにも書いてある)


どうして……どうして……?!

「パシケファロは健在! タイマンと行きましょうか!」

「どうして……どうして……?! こんな痴話喧嘩をわざわざガンプラ壊しながらやる必要があるんですかぁっ!」

 

 ぐぅの音も出ない。

 

「こんなの居酒屋で酒でも飲みながらやれば良いんですよ! ガンプラで殴り合いながらやる様な事じゃ無い!」

 

「飲み屋ではこんな痴態は晒したく無いものだが……」

「でも燃えるんだよねー」

 

「ならガンプラバトルらしい戦いをしましょうか。お手本を見せて頂戴」

「わからない、俺には、わかりませんよ。

でも、わからないからって、悲しいことが多すぎるからって、感じる心をとめてしまってはだめなんだ。何故他人と共に楽しみ、他人と共に悲しめないんですか! 貴方って(ひと)はぁ!」

 

 

 お判り頂けただろうか……何かが噛み合って居ない事を……

 

 

 実のところ筆者までノリに騙されてうっかりこの後1000〜1500文字ぐらい戦闘シーンを書いてしまい、その上で「あれ? なんでこいつら富野バトルを?」と気付く為体(ていたらく)なのだが……

 

ヤザンとシーマが桃李への対戦権賭けてバトル

戦い方に怒ったバナージがバトルに名乗りを上げて、そこにハマーンがバナージ側で参戦

そう言えば対戦権取ったのだなと思い出したシャアが戻って来てバナージとハマーンを桃李の前に差し出す

 

 桃李から見ると、バトル申し込まれてバトルしたら怒られたという構図なのだ。あらやだこれじゃカミーユと同じだ。とりあえず書いちゃった1000〜1500文字でなんか桃李がバナージに押し込まれ過ぎだなぁと気付いて良かった!

 

 当然ギャラリーもこの事に気付き始める。桃李静香と戦ってみたくて、その高速戦闘を経験したくて皆アッシマーやターンAガンダム(短距離テレポートが出来る?)、メッサーラやヅダを持ち込んでいるのだが……そこで何故戦うんだと言われても……(ヤザンやシーマは雰囲気読まず、或いは追尾に自信があったのでゲルググマリーネやハンブラビを持ち出した)

 

「……また北池袋に新たな逸材が……」

「類は友を呼ぶのかねぇ……」

「ここには理不尽を呼ぶ謎の磁場が働いてる……」

「バナージあんなに切れないモン……」

「……認めたくないものだな、若さ故の……」

 

 カミーユとは異なり、割と理解力は高いバナージはそろそろ「何を言ってしまったか」気付いている。実の所キャラクターとして見ると「大人しく理知的になったカミーユ・ビダン」がバナージの本質だろう。大人しく常識的になったが為に自発的にトラブルを起こさず、トラブルに巻き込まれてアワアワするのがバナージ・リンクスの生き様と言える。その気性故にやらかしが玉突き事故を起こすのがカミーユだ。

 

「やるの? やらないの?」

 桃李も少し呆れている。2on2を申し入れられた時は「デュエルバトルばかりしてタッグ経験が無い」事を見抜かれた!と少しだけ焦った。彼女の世界にあるGPD筐体はまだDuel……つまり1vs1特化機で3on3まで可能なこの世界のガンプラバトルマシーンより機能的に劣る。今回は2on2というより同時に1vs1を2つやった様なものだから救われたが、実際にコンビで戦えば連携に不慣れな桃李はあっさり負けたかもしれない。

 

「やります。ここで戦わなければハマーンさんに申し訳が立たない」

 バナージは気持ちを切り替えてユニコーンを駆った。彼のユニコーンは僅かに磨いてパール塗装とクリアコートを施しただけのものではあるが、サイコフレーム露出開放(予定)箇所にクリアレッドで僅かにスミ入れを施し、ツノが割れる直前を再現したモデルになっている。つまりNT-Dが発動を開始した……と言う事だなと、ガンプラバトルシステムは理解した。

 

「ちょこまかと!」

「お互い様だ!」

 

 桃李のパシケファロの異常な障害物擦り抜けは、パシケファロが持つSEフィールドに寄るものだ。清流を流れる笹舟の様にフィールドが大質量の障害物に触れると「機体を回避方向に押し流す」……障害物の多いエリアで高速機動をするだけで、パシケファロは常人には信じられない反応速度で機体を左右に振って駆け抜ける!

 この異常な回避にバナージのユニコーンがついていけるのも、NT-Dが起動している為に半自動で回避行動を取る為である。更にザクIIでミニ四駆を追う為にシャアの八双飛びに似たキックの反動を利用する加速を習得したのも効果を発揮している。

 

「「くらえ!」」

 

 火器性能も似たようなものだ。大技の狂王の剣(タイラント・ソード)はパシケファロでも出力は劣るが使用可能。しかし防御フィールドが出力低下するのと、機動性能の極度の低下(機体推力の実に5割がSEドライブによるものなので)を招く。通常ライフル弾は弾数でビームマグナムに勝るが1発の破壊力では劣る。その破壊力をSEフィールドが減衰し、パシケファロの攻撃はNT-Dアシストで無効化される。

 互いの非コントロール回避機能により射撃は双方共に正確さを欠いている。弾数の少ないバナージ側はこの為終始劣勢に立たされた。迂闊に撃てないのだ!

 

 結局15分に渡る長丁場は有効打無しでドローとなった。双方共に回避能力は高いが、その回避能力が邪魔をして有効打を打ち込めない。

「機体を操り切れていない、な……」

 シャア達を始めとするトップランカーは異常な回避を手動でこなしながら照準(アイミング)を同時処理する。意のままに機体を操るからこそ高い命中率を誇るのだ。バナージが扱い慣れたザクIIであったならこの様な動きも出来たかもしれないが、機動性の低さ故に撃墜されただろう。彼は今まで敵攻撃からの回避訓練を行なっていない。

 

 機体性能頼みで有効打が中々出ないドロー。東京北部から東北部、埼玉大宮以南のエリアではこの様な試合を

 

(しょ)っぱい試合」

 

と呼んでいる。




待ちガイルに対して誘い小ジャンプとかで互いに崩せないとかね(懐)
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