とあるオタク女の受難(ハイスクールD×D編)。 作:SUN'S
僕の同胞を欠陥品と決めつけ、不要と処分した元凶の一つ。バルパー・ガリレイを、エクスカリバーを、みんなと同胞が倒すための力をくれた。
狂気に染まったフリード・セルゼンの振るう聖剣を滅ぼした。それでいいとリアス部長は言ってくれた。イッセーくん、小猫ちゃん、朱乃さん、それからお姉さんとミルたんさんのおかげだ。
ただ、それでも僕は古の堕天使を切り裂いた手刀を持つお姉さんに嫌悪感を隠せず、あの人の腕を斬ろうとしてしまった。
それなのに彼女は怒りもせず、僕が突き付けていた
今でもお姉さんの「少しでも君に平穏が戻るなら両腕ぐらい安いものよ」と無理して笑っている顔が脳裏に焼き付いている。
「おっす」
「おはよう、イッセーくん」
イッセーくん、君はあの日の出来事を一番気にしているのに優しく話しかけてくれる。僕のせいでお得意様が重症を負っているのに、どうして君は僕なんかに優しくしてくれるんだ。
〈オカルト研究部〉
「みんな、紹介するわね、新入部員の」
「まあ、ひさしぶりだな」
聖剣の芯核を回収して帰ったはずの彼女が、なぜここにいるんだ?そうイッセーくんが聞けば教会を異端として追放され、あれよあれと考えた末にお姉さんのところに行き着いたそうだ。
本当に教会は好き勝手に人命を弄び、命懸けで達成したというのに神の不在を隠すため、彼女を追放するなんて最低だ。
「ああ、それと木場祐斗だったか。彼女からの伝言だ、腕利きの医者のおかげで左腕は治るから落ち込まなくていい」
それは、つまり、彼女は元通り左腕を使えるっていうことなのかい?なんだか変な口調になっているけど、そんなことよりも彼女は平気なんだね?
「改めて、私は浅見ゼノヴィアだ」
「僕は木場祐斗、こちらこそ宜しくね」
あとでイッセーくんに頼んでお姉さんのところまで着いてきてもらおう。そして、彼女が満足してくれるまで土下座でもなんでもしよう。
「おっと危うく言い忘れるところだった」
ゼノヴィアは一呼吸おいて僕たちに、とくにリアス部長に伝えるように口を開けた。なにを言うつもりなんだろうか?と考える。
「我が家の御神体は本物とのことだ」
それは、どういう意味なのだろうか?
イッセーくんを見ても首を傾げている。ひょっとして小猫ちゃんならと彼女を見ればソファがマッサージチェアのごとく揺れるほど荒ぶっていた。
「…スペリオルカイザーZが…っ…」
いったい、なにものなんだ!?
小猫ちゃんの警戒具合を見るに、そうとう強いものなのは分かるけど。スペリオルカイザーに、なんで『Z』がつくんだろうか。
べつにスペリオルカイザーでもと思いつつ、こっそりと小猫ちゃんに教わったイッセーくんに聞けば、かなり強い神様ということしか教えてもらえなかったそうだ。