とあるオタク女の受難(ハイスクールD×D編)。 作:SUN'S
第17話
#月∋日
グレモリーさん家のヴァンパイア、これだけだとイマイチ理解できないけど、グレモリーさんの仲間の一人は引きこもりの吸血鬼らしい。
私は吸血鬼って人種に会うのは初めてね。
ゼノヴィアさんはあるの?と聞けば何度か戦ったことはあると教えてくれた。ゼノヴィアさん、無茶したりしてなかったかなあ…。
なんて思いながら空かずの部屋(吸血鬼封印中)に入ったら天使がいた。ゼノヴィアさんには劣るけど、ちょーかわいい半泣きの男の子が段ボールから顔を出して私たちを見てる。
私の血を吸わせれば良いのかしら?
そうグレモリーさんに問うと「あの子、血やレバーは苦手なのよ。だからお姉さんの力を借りたくて、本当は私がするべきことなのだけど。外せない会議があって…」と話してくれた。
なるほど、会議と特訓の日取りが重なってしまったということか。そういうことなら私たちに任せてほしい、しっかりと吸血鬼というものを教え込んであげようじゃないか。
#月♀日
私はゼノヴィアさんぐらいかわいい吸血鬼の男の子であるギャスパー・ヴラウディに吸血鬼が主役のアニメや映画を見せて、自分の立ち位置や配役に成りきるように教えた。
その極度に怯えたりするのは自分に自信を持てないせいだと話し、ゆっくりと自分が思い描くスタイルを心身に定着させる。
いわゆる二重人格を利己的に構築し、それを使い分けるトリガーを用意する。私の場合はイヤリングを鳴らすというものだ。
その都度に必要なタイミングで鳴らす。そうね、例えるとすれば、メガネを掛ける、リボンをほどく、指輪をはずす、こういうのもジンクスになる。
無理に強くなろうとしなくていい。
しっかり、自分のできることを頑張る。みんなが戦っているなら少しだけ手助けを、みんなのために頑張るって覚悟を持てればいい。
あなたは怖がりだけど、優しい子だもの。私は見守ることぐらいしか出来ないけれど、ゆっくり進んでいけば貴方はできる子なんだからさ。
#月♂日
私は『いい子いい子作戦』は成功し、ヴラウディさんは怖がりながらもグラウンドを塔城さんや兵藤さんと一緒に走っている。
ゼノヴィアさんは拗ねたように膨れている。この前のヴラウディさんにやったのは本心だけど、私の一番はゼノヴィアさんだよ。
そう言ったらスーッと私の太ももに頭を乗せ、私もよしよししてくれと言ってきた。はぁーっ、もう、ほんと、ゼノヴィアさん可愛すぎる。
やっぱ、ゼノヴィアさん最高だわ。
私の独り言が聞こえたのか。ふふん、と私みたいに笑みをこぼすゼノヴィアさんにハートを射抜かれる。どうして、そんなに可愛いのおぉ……。
あまりにも可愛すぎるゼノヴィアさんをミルたんに報告したら「仕事中にょ!」と怒られ、ヴラウディさんは派手に転けた。