とあるオタク女の受難(ハイスクールD×D編)。   作:SUN'S

20 / 32
第20話(浅見ゼノヴィア)

私達を、正確に言えばお母さんを代表とした人界勢力を加えた三大勢力+1の和平会議は滞りなく進んでいた。リアス部長も念のため、イッセーをギャスパーのいる空き教室に配置している。

 

お母さんを勧誘する大天使のミカエルさま、元カレというだけで馴れ馴れしい堕天使のアザゼル、リアス部長のお兄さまという立場で近しい関係のサーゼクス・ルシファー、そんな大物とともにお母さんを見つめる白龍皇のヴァーリと名乗った男。

 

すごい大物ばかりのメンツだが、その中心にいるのはお母さんだ。誰よりも優しく、そして強く、私に母の温もりを与えてくれる女性だ。

 

「備えていたのさ、こいつらにな!」

 

そう叫んだアザゼルは私達を覆うほど巨大な結界を展開し、ドオオォォン!!と爆発音を発しながら倒壊する旧校舎を見る。

 

よく見れば段ボールを抱えたイッセーがローブ姿の集団に追い回されている。人間の魔術師、いやセイクリッド・ギアの使い手もいる!?

 

「木場っ!」

 

「うん、分かってる!」

 

おおよそ風の魔剣といったころかと納得し、私は木場の肩を掴んで空を駆けながらイッセーのもとへと向かう。お母さんのおかげで、この力を使える。

 

「光の騎士たちよ、我に力を!」

 

その掛け声と共に金色の軽鎧を召喚し、かつて世界を救った英霊の魂を呼び覚ます。私の大切な友を救うため、貴方達の力を貸してくれ!そうデュランダルを通して語りかける。

 

「サンダアァバリアントッ!!」

 

激しく荒々しい雷撃が魔術師を吹き飛ばし、青白い雷鳴が地面を切り裂き、イッセーたちと魔術師を分断する壁となってくれた。

 

しかし、私では魔術師を吹き飛ばす程度の威力しか出せないか。自分の不甲斐なさを悔やみつつ、木場が回収してくれたギャスパーを見る。

 

くっ、こんなボロボロになるまで…!

 

木場は苦笑いしながらギャスパーを背負っているが傷だらけだ。おそらく魔術師の中に、かなりの手練れがいたのだろう。そんなことを考えていると爆音と軋む音が聴こえてきた。

 

いったい、なんだと後ろに振り向くと縮小されているとはいえ教会の絵本で見たア・ドライグ・ゴッホに跨がり、白龍皇と戦っているイッセーがいた。

 

「僕も負けてられないな…」

 

たぶん、木場の本心が自然とこぼれた。いつも笑みを絶やさない彼が真剣に、どこか切望するようにイッセーと白龍皇の戦いを見ている。

 

「真・天翔赤龍撃ィィッ!」

 

イッセーは正しく赤龍帝だ。

 

その姿は赤き龍の帝王(ウェルシュ・ドラゴン)となり、白龍皇と次元を歪ませるほど凄まじい衝撃波を起こし、二人は精魂尽き果てたように鎧が解除されて地面に激突した。

 

これは、私もうかうかしてられない。未だ軽鎧でしか呼び出せない黄金の鎧を完璧に使えるようにならなくてはな。

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。