とあるオタク女の受難(ハイスクールD×D編)。 作:SUN'S
▼月¬日
早朝、銀髪の男の子に話しかけられた。
なんでも兵藤さんが劇的な変化を得たのは私のおかげらしく、そのことで感謝された。私はとくになにもしてないと思うんだけど。
そう言っているのに変化の大部分は私と決めつけ、いずれその強さも越えてみせようと一方的に話すだけ話して帰ってしまった。
いったい、なにがしたかったのかしら?
最近は話し掛けてくれる人が増えて嬉しいけど、なんだか知らない人も話しかけてくるようになっちゃった気がする。
それはそれで嬉しいんだけれど、こうも毎日のように来られると私もゼノヴィアさんも困るのよね。この前はグレモリーさんのお兄さんがやって来て、悪魔にならないか?とか聞いてきたもの。
私はミルたんやゼノヴィアさんとおばあちゃんになるまで一緒にいたいのよ。悪魔になったら二人に置いていかれちゃうもんね。
▼月+日
えっちな必殺技を開発してしまい、アルジェントさんに拗ねられている兵藤さんを見ながら飛び散った私の服を見下ろす。
こういう用途じゃなくて武装解除って目的で使えば普通に強力だと思う。今の兵藤さんなら使いこなせるだろうし、この極めて危険な邪拳無差別格闘早乙女流"海千拳"を教えよう。
きっと兵藤さんの役に立つ必殺技の数々を、この極意書と一緒に渡すから向こうでも自己鍛練を怠らないように頑張るのよ。
今まで必殺技は教えるけど、極意書や秘伝書を見せたことのなかったせいか。私の習っている流派だと思われてるけど、それもアニメの格闘技なのよ?
そんなことを言えるような雰囲気じゃないし、喜びのあまりアルジェントさんに抱き付いている兵藤さんも良かったので黙っておこう。
まあ、一番はゼノヴィアさんだけどね。
そう兵藤さんに言ったらアルジェントさんが一番だと張り合ってきたのでアルバムやゼノヴィアさんのことを書き記した本を見せる。
ふふん、どうですか。
▼月∥日
早朝、匙さんも冥界に付いてくらしい。そうなるとライバルの兵藤さんに負けないためにも必殺技を伝授しないといけないわね。
今は海千拳と対をなす山千拳を教える。本来の匙さんはテクニックを重視するスタイルだけど、兵藤さんに勝つには同じ土俵に上がるしかない。
あとアザゼルが言っていたけど、匙さんもバランス・ブレイクっていうのに目覚めかけているのよね?と問えば頷きながら「俺には劇的な変化の兆しが未だに見えないんです」と、そう悔しそうに言葉を吐き出す。
よし、それなら会長さんに告白しなさい。
大事な時期なのは分かっているけど、匙さんの迷いは会長さんの夢を支えたい気持ち、それと自分の恋心を会長さんに打ち明けたい、その二つの思いに挟まれているからよ。
だからこそ自分の気持ちを告白して、会長さんとの関係を進展させれば至れるはずなのよ。私も告白の練習に付き合ってあげるから頑張りなさい。