とあるオタク女の受難(ハイスクールD×D編)。   作:SUN'S

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第8話(兵藤一誠)

お姉さんやみんなのおかげでアーシアを死なせずに助けられた。部長や木場は俺の努力も重なってるって言ってくれたけど。

 

俺はみんなのおかげだと思っている。それに部長は俺の籠手を神滅具と呼び、これからもっと強くなれると教えてくれた。

 

この籠手の強みは無制限の倍加だ。

 

まだ新米悪魔の俺は二回か三回が限界だけど。あの堕天使を、レイナーレをぶっ飛ばしたときに発動してくれた龍帝剣と合わせれば、みんなの力になれると思う。

 

そして、ゆくゆくはハーレム王になる。

 

ほんのちょっと前まで、そう考えていた。確かに俺はエロいことは好きだ。だけど、大切な人を失ってまで叶えたいとは思わない。この力は少しのエロさとみんなのために使うんだ。

 

「イッセー、そっちに行ったわよ!」

 

「はいっ!」

 

俺は高速で飛び回る悪魔の翼を持ったネコの行く手を阻み、その隙を突いて木場がネコを確保する。しかし、はぐれ悪魔の討伐の他にも悪魔のペットを回収したりするとは予想外すぎる。

 

「サンキュー、木場。やっぱイケメンは颯爽と問題を解決するな」

 

「僕は後ろから捕まえるだけだっからそこまでじゃないよ、それに君のおかげで思っていたよりも早く確保も出来たからね」

 

「そ、そうか?」

 

俺は木場の言葉に嬉しさと気恥ずかしさを感じつつ、未だに唸っているケージの中のネコを見る。こいつは可愛い顔してるのに、なんで怒ってるんだ?

 

そう疑問に思っていると木場が小声で、俺だけに脱走の理由を教えてくれた。このネコの飼い主の悪魔は可愛がり、つまり好きすぎで鬱陶しいそうだ。

 

「おい、すげぇ贅沢な悩みじゃねえか」

 

それから俺はネコ相手に説教してしまった。

 

自分を大事にしてくれる人がいる。

 

それだけで幸せになれるし、自分だって相手を幸せにできる。ただ、ちょっと行き過ぎた程度の可愛がりで逃げてやるなよ、お前だってその人がいなくなったら寂しいだろ?

 

 

〈駒王町通学路〉

 

 

ようやく報告と会議を終えて帰れると思ったのに、アーシアは部長の開催する女子会に参加するらしく、必然的に俺と木場は一緒に帰ることになった。

 

いや、べつに木場と帰るのは良い。この数週間でそこそこ仲良くなれたと思ってるし。ただ、どうして、こいつは俺のチャリに乗ってるんだ。

 

「なあ、木場」

 

「なにかな?イッセーくん」

 

「なんで俺はお前と2ケツしてんの?」

 

そう俺が問いかけると木場は少し考えるそぶりを見せたかと思えば、スッと爽やかな笑みを浮かべたまま動かなくなった。

 

あんまり深く考えるのは止めておこう。やぶ蛇はつつかない方が良いって聞いたことあるし。俺の不安とは関係無く木場は楽しそうに笑っている。

 

「イッセーくん、僕達も男子会でもする?」

 

「まあ、それくらいなら…」

 

「それじゃ、決まりだね」

 

こう、何て言うか、なんだかなぁ…。

 

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