いきなりだけどボク、岡田唯斗ことトウカイテイオーは不幸な人物だ。
前世では散々不良には巻き込まれるわ、変な人物に絡まれてトラブルに巻き込まれるわ。今のトウカイテイオーに生まれ変わっても、ゲームのガチャは確実と言っても程天井の景色を見せられたり、入学して早々事件に巻き込まれるわでもう散々だった。
どれだけ不幸な目に遭っても笑顔のまんま這い上がってるこのウマ娘は少々特殊な体質な訳なのだが、今回もその不幸なケースが発生した。
例えば、入部して早々犬神家のようにダートに埋められるとか。
「生きてるかテイオー!?」
「」
「死んでるな、よし起きろテイオー」
「」
ダートに埋まったテイオーはゴルシに脚を掴まれ、そのまま芋掘りのように掘り出された。
なにがどうしてこうなったのか、それは数分前の時間に戻す必要がある。
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六月六日。
先日入部手続きを完了して遂に正式にスピカに入部することになったテイオーは、早速スピカのメンバーと共にトレーニングを始めることになった。
場所は学園裏にあるターフ練習場。
「というわけで改めて、ボクはトウカイテイオー、夢は無敗の三冠ウマ娘になることだよ!」
「おう!オレはウオッカ、ダービーで頂点を取ってカッコイイよくなりてぇんだ。あともう一つどうでもいいことがあるなら、そこにいる『一番バカ』には負けたくねえってとこかな」
「アタシはダイワスカーレットよ。常に一番を目指してエアグルーヴ先輩にようになりたいの。あともう一つどうでもいいことがあるなら、そこにいる『カッコイイバカ』には負けたくないってことかしら」
「「なん
「なんで喧嘩してるの!?」
「いやあいつらいつもあんな感じだから気にすることはねぇぞ。あたしはゴールドシップだ。とりあえず面白ければなんでも良い感じ」
「あ、うん、サイですか」
「私はサイレンススズカ。誰もいない景色を見るために走り続けるだけよ」
「私は既にテイオーさんとお話したことあるから大丈夫かな」
「うん、なにはともあれみんなよろしくね!」
「おう!だけどテイオー、お前ここに来たってことはどうなるか分かってんだろう?」
「へ?」
ゴルシはいきなりテイオーの脚を掴みだしては、
「今から宇宙飛ばしてやるぜ!!」
まるでハンマー投げのようにテイオーの体をハンマー代わりにしだして、
「は?え、ちょっとま__」
「行ってこい!!」
「ぎゃああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!」
まるで放物線のように投げられてテイオーの体は気味の悪い空中へと投げ出された。そしてそのまま大ケヤキの枝にジャージを引き裂かれながら枝に引っかかりそのまま頭から地面へと頭から突っ込んだ。
そして、現在に至るというわけだ。スピカのトレーナーこと沖野は、さっききたばっかりなので状況が使えないまま流れに身を任せるようにしていた。
「な、何故だ……本当にわけわかんないよ……」
「いやなに、スピカの洗礼ってやつだ」
「嘘つけ!流石にそんな洗礼あるはずがないよね!?そうだよねトレーナー!?」
「そうだよ」
「ウソでしょ……」
「それ、スズカさんが言っちゃうんですか……」
「というかテイオー、お前大丈夫なのか?」
「こ、これくらいへいき……!」
さっきから体がミシミシ言ってるのが聞こえるが気のせいだと信じたい。
「大人しく病院行くべきか……?」
「い、いやだ!!それだけは絶対嫌だ!!」
実はトウカイテイオーに生まれ変わってからやけに病院やお注射という単語に物凄い嫌悪感を感じていた。一体なんでここまで嫌悪感に浸られるのかはよく分からないが、とにかく前よりも病院やお注射嫌いになったことには変わりはない。
「ほらほら!!ボクは平気だからトレーニングしよトレーニング!!」
やけくそ気味に叫びながらテイオーは大丈夫だと言うことを示すために、ウマ娘の力でジャンプをする。
それを見て沖野はやや不安感を拭いきれないがしぶしぶ納得したのか。
「ま、まぁ。テイオーが大丈夫なら俺は良いけど、無理はするなよ?」
「勿論だよ!!」
(ホッ……)
内心安堵したテイオーは、そのままスピカと共にトレーニングが始まった。
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行間
生徒会組であるシンボリルドルフ、エアグルーヴ、ナリタブライアンは相変わらず生徒会の仕事に追われていた。
「疲れたから休む」
「待てブライアン、貴様またサボる気だな?」
「当然だ。なんだこの書類の山積みは、改めて思えばそもそも生徒会がやらなくてもいい仕事まである方に疑問を持たないのか?」
「まあまあブライアン、トレセン学園は人員不足故に我々を頼っているのだ。それなら理由としては仕方ないだろう?」
「だからと言って普通個人情報の管理も生徒会に任されるものなのか……?少々ここが怖いぞ……」
「ブライアン、そこに触れたら命は無いと思え」
「私か……?私がおかしいのか……ッ!?」
ブライアンはここの事情にやや頭を抱えそうになる。
『失礼します』
『失礼するぞ』
「おや、オグリとベルノか」
「ルドルフに頼まれた書類を持ってきたぞ」
「苦労を掛けたな」
「いや、問題ないさ。北原が構ってくれないからそのついでだ」
「私はグルーヴさんにヘルプされたのでオグリちゃんと書類を持ってくるついでに手伝いにきました」
「すまないなベルノ、助かる」
「いえいえ、走ることが苦手でもサポートをするのは大好きですので」
「これで人員不足は解消したな。私は早速昼寝を__」
「逃~が~す~と~思~う~か~???」
「離せ!サボらせろ!!私は寝たいんだ!!」
「ダメだ!!きちんと書類を片付けなければさもなくは__」
『ぎゃああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!』
『て、テイオーさん!?』
『どこまで飛ぶ気なの!?そっちは校舎があるけど!?』
『あれ下手したら生徒会室にぶつかるんじゃね?やっべ』
『ゴルシィィィイイイイイイ!!オレら説教確定じゃねぇか!!』
『そうよ!!私たち割と変な目で見守られてるのよ!?』
『ちょっと待って、みんなして心配するとこそこなの……!?』
「………………………………………………」
「__ブライアンもああなると思うぞ」
「あと少しだけ頑張るか」