魔法少女リリカルなのはー少女たちが見た流星ー 作:嵐の中輝きたい
完全に日が沈み夜になりどこの家庭も家族団欒で夕食をとっている時間にここ喫茶翠屋を経営する高町家では一つの騒動が起こっていた、それは・・・。
「今日から居候することになったヒイロ・ユイ君だ。」
「みんな、仲良くしてあげてね。」
「・・・。」
士郎と桃子の間に挟まれながら紹介されるヒイロ、ちなみに桃子もヒイロの事情を知っている。事情を知らないのは息子の恭也と美由希である。
一番下の妹なのはは昼間ユーノの念話によってヒイロの事情を知っているので多少の驚きはあれど表情には出していなかった。しかし、残りの二人は。
「はあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」
「えぇぇぇぇぇぇぇぇえぇぇぇぇ!?」
このように驚きの声を上げていた、それもそうであろう昨日倒れている所を妹が発見し助けた少年が自分たちがいない間に居候することが決まっていたのだから驚かないほうがおかしい。
しかし、父親である士郎と母親の桃子が決めたこととはいえ異議がないわけではなかった。
「ちょ、ちょっと待ってくれ父さん!話がいきなり過ぎてついていけない。ちゃんと順を追って説明してくれ」
「そ、そうだよ結論だけ話されてもわからないよ」
(ほ、本当にユーノ君の言った通りになったの)
いきなりのことに説明を求める二人とそのことを知っていても驚きを隠せない者が一人とリアクションは様々であった、そんな子供たちを見ながら士郎はどう説明したものかと考える。
ヒイロ自身が身の上の話をしないでほしいと言ってきたので難易度が更に上がっているのだ、娘の二人はなんとか出来るかもしれないが頑固な息子の恭也の説得に苦労するであろう。
どうしたものかと考えていた士郎、しかし、そんな士郎に救いの手が差し伸べられる。
「あ、あの。私はいいと思うよ」
おずおずといった感じではあるがそう言ったのは末っ子のなのはであった、これには流石の士郎も驚いたがこれは好機でもあった。
自分で言うのもなんだが自分と恭也は末っ子のなのはに甘いところがある、今の発言からしてなのははヒイロが住むことに異論は無いようだ。ならばこの流れのままなのはに恭也を懐柔すればなし崩しに美由紀も賛成してくれるだろう。
少々強引かもしれないがヒイロの人柄などはおいおいわかっていってもらえばいいだろう。少ししか会話していないが悪い子ではないのはわかっているのだから。
結局なのはが良いと言ったので恭也は渋々ではあるが了解した、妹の美由紀も「皆が良いなら私も異論はないよ」と言ったので一応満場一致でヒイロが高町家に住むことが決定した。
そしてその日の夜、割り当てられた部屋で自身の荷物の整理をしていたヒイロは見覚えのない代物を見つける。それは翡翠色をした球体の宝石の様な物に首に掛ける鎖が付いたネックレスの様な物であった。
「・・・これは」
ヒイロはそのネックレスを手に持つとじっくりと見る、ヒイロはアクセサリーの様な物に興味は全く無いに等しい。そんなヒイロがこの様な物を持ち歩くことは無い。
(爆弾の類ではない・・・只のアクセサリーか)
そう思いヒイロはそのアクセサリーを一応自分の鞄の中に仕舞おうとする、しかし。
『マスター認証開始』
「・・・っ!?」
突然手に持っていたアクセサリーが輝き出したかと思えば喋り出したのだ、流石にこれにはヒイロも驚きの表情を隠せないでいた。
『認証完了、マスター名ヒイロ・ユイ。デバイスXXXGー01W起動します。』
「・・・!」
謎のアクセサリーから発せられた言葉にヒイロの表情が険しくなる、それもその筈謎のアクセサリーがかつて自分の乗っていたガンダムの識別コードだったのだ。
(どういうことだ、何故ガンダムの識別コードを知っている?このアクセサリーは何だ)
ヒイロがそんなことを考えていると。
『お久しぶりですね、マスターヒイロ』
「っ!お前はまさか」
『はい、貴方のかつてのガンダム。ガンダムWです。今はデバイス化していますが兵装はそのままです。』
「デバイス・・・それはなんだ」
初めて聴く単語にヒイロが反応する。
『それは私が説明するより扉の前にいるお二人に聞かれたほうが早いのではないでしょうか?』
「!!」
そう言われヒイロはすぐ様扉に近づくと一気に扉を開ける、するとそこにいたのは。
「ひゃあ?!」
「お前は・・・」
「あっ・・・にゃ、にゃはは・・・。」
この高町家の末っ子の高町なのはが困ったという風な笑みを浮かべてそこに立っていた。
説明会は次回に