夏休みに入り俺は空を見上げる機会が増えていた。
そして今日は何気なく学校を訪れ屋上から空を見上げていた
少し湿った夏っぽい風が気持ちいい
そうしていると扉が開き紗夜がやって来た
「風紀委員の仕事で来てみたらやっぱり来てたんですか
暁人君」
「夏休み入ってから久しぶりに会うね」
「そうですね、少し髪伸びましたか?」
「どうだろう?紗夜も少し伸びたんじゃない?」
「そうでしょうか?」
そう話していると風が吹いて紗夜は思わず髪を抑える
俺はその姿を写真に納めると出てきた写真を紗夜に渡す
「はいこれ、なんかいい絵が取れたから」
「私を撮ってもあまりいい絵になるとは思えませんが?」
「なんで?紗夜美人じゃん!星空とか月明かりの下とかの紗夜絵になりそうなんだけどな〜」
「そう思うなら夏合宿の私達を撮ってください」
「それはいんだけど、日程は?俺、予定は無い方だけど、個人的な用事で被ったらやだなって」
「合宿は来週から2泊3日ですね」
「なら大丈夫そう前日にまた連絡ちょうだい」
「わかりました」
それから少しの間話をして別れた後俺はもう一度空を見上げる
少し雲が多くそれに負けないくらいの青空が広がる
そしてまた写真を撮る
それを繰り返しつつ過ごしてしばらくして学校を後にする
帰り道も歩道橋や河原などから空を写しつつ家路を行く
そして帰宅し写真を現像しファイルに収める
そしてその日の写真を見て周りの環境を思い出し曲を作っていく
そして出来た曲はSkyとして動画サイトにアップする
曲自体は2日に1度か3日に1度程度夏空を描いた曲をアップし
日々を過ごし合宿当日を迎えた。
Roseliaの皆と合流するため連絡を入れて家を出る
そしてRoseliaの皆と合流し合宿に参加する。
「今日から2泊3日よろしく」
「よろしく暁人、紗夜から大体聞いていると思うけど、各々課題を設定して課題クリアを目標とするの、私は新曲作成
他面々は演奏各自技術向上、細かい所は各自で決めてるみたいだから聞いてちょうだい、あなたはどうするの?」
「また空を見ながら曲を作るよ!」
「そんな簡単にできるの?」
「まぁ、浮かぶ時はパッと浮かぶから何とかなるよ」
そうして2泊3日の合宿が始まった。
俺は皆の練習音をBGMに空を見上げ考える
空って何?
俺にとっての憧れであり象徴
音楽は?空を描く物語であり俺の一部
今はどんな空を描きたい?
夏空。高く広い青空と遠くに見える入道雲、それから水平線
空を見上げながら考え事に耽っていると友希那が声を掛けてきた
「進んでいる?」
「まだなんとも、空見上げながら自問自答してるとこ」
「あなたは自問自答して曲を作るの?」
「そうだね、俺の曲は俺が見てる景色をどう伝えるか、そしてどういう風に見せたいかを描く物語なんだ、だから、
自問自答してこれだって思った歌詞を見つけるんだよ」
「なるほどね、参考になったわありがとう」
「別に、友希那も少し空見てく?」
「せっかくだしそうしようかしら」
そうして俺達は2人で空を見上げる
「暁人には今の空はどう見えてるの?」
「手を伸ばしても届かないほど高くて果てなく続く永遠かな?」
「あなたの考え方は本当に独特なのね、そういえば暁人、
あなたが空に憧れる理由ってなにかあるの?」
「言ってないっけ?なんかはなしたつまりでいたけど」
「聞いてないわ」
「えっとね、小さい頃、と言っても小学生くらいの時かな?
父さんの写真が展覧会に出展されるってなって見に行ったんだ、その時、俺は退屈でしょうがなくて館内を見て回って風景写真のブースを見てたら1枚の写真が目に入ってさ、その写真にかなり強く印象付けられたんだ、その写真が空の写真だったんだ、それ以来俺もあんな写真が撮りたいって思うようになって、そして見てる景色を伝えたいって思って音楽もやり始めた感じ」
「なるほどね、その写真はもう見れないの?」
「俺もあの時見たのが最初で最後、撮った人もわからない」
「その人に会いたいと思ってたりするのかしら?」
「別にないかな、確かに影響は受けたけど、会って話したいとかそういうのはないんだ」
「そう…なら、例えばだけど暁人にこの先恋人ができたり、
好きな人ができたら、その子にどんな空を見せるの?」
「さぁ?その時になってみないとわかんない」
「そう、ぜひ見てみたいわね、あなたが好きな人に見せる空を」
「いつかね」
それから少しして友希那は別荘内に戻っていった
俺も友希那と話していて曲のイメージが湧いたので別荘に戻りギターコードを繋ぎメロディを完成させる
そしてその様子を見ていたRoseliaの皆から声を掛けてきた
「イメージ付いたんだ」
「まぁね、あとは詞をのせるだけなんだけど、そっちはまだね」
「そっかそっか、出来たら聴かせてね」
「出来たらね、なんなら練習みようか?」
「いいの?」
「俺は平気、皆が良いならね」
「じゃあお願いしようかな!友希那!暁人練習見てくれるって」
「どういう風に吹き回し?」
「別に、Roseliaの音を聞きたくなったってだけ」
「そう、ならアドバイスお願いするわよ」
「まかして」
それから俺は友希那達Roseliaの練習を見学し1曲終わる事にアドバイスをして今日の練習時間を終えた
そして夕飯時
「暁人、料理出来るよね?」
「そりゃ、簡単なのは、手の込んだのはあんまり出来ないけどね」
「じゃあ、カレー作るの手伝って!」
「良いよ!野菜沢山入れて夏バテ対策も兼ねて肉もちょっとゴロっと大きめの入れて具だくさんの野菜カレーにしよう」
「賛成!」
そうして俺はリサの手伝いをしつつカレーを完成させた
「味見する?」
「味付け任せたのアタシだしね、味見ってより毒味?アハハ」「味には自信あるんだけどね」
お言葉に甘えてと断りを入れて一足先にリサが味見する
「辛!でも、野菜の旨みがあとから来て超美味しい!」
「じゃあ、盛り付けお願いね」
「お任せ!」
それからリサは盛り付けしてみんなの所に運び俺は飲み物を運ぶ
「待ってたわ」
「美味しそうな匂いがしてましたからね」
「正直いつお腹がなるか心配でした」
「あこもあこも!超待ちきれなかった」
「じゃあ、早速食べようか!」
全員で手を合わせいただきますと言ってから食べ始める
「少し辛いわね、でも、美味しいわ」
「野菜の旨みがしっかり出てますね、私、人参は苦手なんですけど、気にせず食べられます」
「紗夜が人参嫌いなのはリサから聞いたから煮崩れしない程度に小さくしたんだ」
「どうりで」
そんな感じで会話に花を咲かせつつ食事を終え各自自由な時間を過ごし就寝した。
次の日
俺達は曲作りに没頭していた。
俺の方は曲のイメージに合う言葉を探しつつギターを弾いている
友希那の方はひたすらに歌詞が浮かぶように祈るように寝そべっていた。
「2人とも調子はどう?」
「ん〜まだかかりそう」
「同じくよ」
「メロディはできてるんでしょ?ちょっと聴いていい?」
「俺は構わないよ」
「私も構わないわ」
そしてリサは曲を聴いて感想を告げる
「アタシはどっちも悪くないと思うけど」
「でも、歌詞がね」
「同じくよ」
「暁人はどんなイメージでこれ作ったの?」
「夏空と水平線に沈む太陽かな」
「それをどう形にするかってこと?」
「そうだね」
「友希那は?」
「まだきっかけも掴めてないわ」
「それならさ2人ともちょっと息抜きしなよ」
「そうしようかな、このままじゃいい歌詞は浮かびそうにないからね」
それから俺達は話し合って息抜きする事にし海へと来ていた
そしてポピパの皆と偶然にも鉢合わせした
「暁人先輩!友希那先輩も!」
「やぁ、久しぶり香澄、りみちゃんに有咲も」
「こんにちは」
「どうもです」
「皆で遊びに来たの?」
「はい!紗綾とおたえが買い物に行ってます」
「じゃあ、向こうでも会ってるかもね」
「かもしれないわね」
「先輩達は合宿ですか?」
「うん、まあ、俺は誘われたから」
「今は気分転換も兼ねて休憩がてらに来たらあなた達と会ったのよ」
「そうなんですね」
そうして話していると買い物に行っていたメンバーが戻ってきてポピパの皆も交えて昼食をとり皆で遊んでいる
俺はその様子を写真に撮っていた。
「どんな写真が撮れたんですか?」
「見る?」
「是非」
俺は紗夜に写真を見せる
「皆はしゃいでますね」
「まぁ、楽しそうでいんじゃない?」
「そうですね」
それから俺達は夕方まで遊んだあとポピパのLIVEを観て解散した。
俺はLIVEの様子もカメラに収めた後何枚か海や夕焼けの写真を撮り別荘へと戻った。
そして未完成だった曲を完成させる
「やっとできた!」
俺は曲をSkyとしてアップし暁の空にも曲をアップし
俺は部屋を出てベランダに出て夜空を見上げていた
Roselia視点
Skyの曲がアップされたのを全員が確認した。
「Skyだ!暁人のやつもあるよ!」
「そうね、暁人の方から聴きましょう」
私達は暁人の曲をきいていく
『空の色はどんな色?真っ青だったり
燃えるように赤かったり
雲が広がって白かったり灰色だったり
その日その時によって見える空は違うけれど
変わらないものは誰にだって一つはあって
それを宝物だと思うならきっと陽の光が照らしてくれるだろう』
「いい曲ね、でも、私達が聴いたのとは違う気もするわね」
「とりあえず、Skyの方聴いてみない?そうすれば色々わかるんじゃない?」
「そうですね、そうしましょう」
「賛成です」
「あこも!」
私達はSkyの方の曲を聴いていく
『よく晴れた夏の空に雲が浮かぶ高く広い青空から
照りつける太陽はやがて沈んでいく
水平線の向こうへと沈むゆく夕日を眺めつつ
声を届かせるために今日もまたメロディが紡がれていく』
曲が終わると誰ともなく話し出す
「暁人ってやっぱりSkyなのね」
「だろうね」
「本人に聞いてみますか」
「それがいいかも知れません」
「行こう!」
私達はベランダにいる暁人の所に行き声を掛ける
「暁人」
「皆どうしたの?」
「曲を聴いたわ」
「それで?」
「あなたがSkyなのでしょ?」
「どうしてそう思ったの?」
「夏空と水平線を聴いたわ、あなたの作っていたメロディと
同じだったからそうじゃないかと思ったのよ」
「あぁ、なるほどね、結構最初の頃より変えたんだけど、わかっちゃった?」
「私だって作詞作曲するものわかるわよ」
「そっか、別に秘密にしてた訳では無いんだけどね、自分から言うつもりは無かったけどさ」
「あえて吹聴するよりは曲を楽しんで欲しかったのね」
「まぁ、そういう事、俺がSkyだって事は黙っててね」
「わかったわ」
「暁人が黙ってて欲しいって言うならアタシも黙ってるよ」
「まぁ、誰にでも言う訳では無いですからね」
「そうですね」
「だねぇー」
「そういえばリサ、あなたSkyのファンでしょ?暁人に言うことはないの?」
「え!?いや、いきなり言われても…」
「俺の曲気に入ってくれてたんだね」
「初めて聴いた時から風景がパッと浮かぶからなんか良いなって」
「そっか、じゃあ、これからも楽しみにしててね」
「もちろん!」
そうして暁人がSkyを知る存在が増えて目に見える成果を得られたのだった。
合宿編になります。夏休み編はこの話を含め5話くらいを予定してますのでお楽しみに
次回「夏休みと夏の夜空」
投稿頻度に着いてのアンケートです
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