IF〜気がついたら絆レベルカンストした狂王と一緒に呪術廻戦の世界にいた話〜 作:時長凜祢@二次創作主力垢
「よかったよ、同性が1人でもいて。ほら、女子って色々あるし、男に聞かれたくない話だってあるでしょ?だから、ちょっとホッとした。」
話しかけて来た家入硝子に視線を向ければ、彼女はどことなく安堵したような表情をしながら、私のことを見ている。
その姿にむしろ私も助かりましたと言いたくなった。夜蛾先生がいなくなったから、どうやってこの空気に馴染めと?と困惑していたから、助かったよ本当……。
「確かに、女子が1人だけだと色々困る時あるよね。」
「でしょ?男には相談できないこととかあるからね。ああ、私は家入硝子。硝子でいいよ。これから同じクラス、同期同士、仲良くしてくれる?」
「もちろん。私は御子神瑠風。瑠風でいいよ。こっちの青い髪をした青年は私が使役してる式神のようなもので、私はサーヴァントって呼んでる。呼び方は……そうだね……。狂王とか、バーサーカーって呼んでくれたら助かるかな。事情があって、真名は明かしたらダメだから。」
「そうなんだ?じゃあ、狂王って呼ばせてもらうよ。構わない?」
「……勝手にしろ。」
硝子様ありがとう……と思いながら、彼女に次いで自己紹介を済ませれば、硝子は小さく微笑んで、オルタニキの方に目を向ける。
彼女から狂王と呼んでいいかと聞かれたオルタニキは、ぶっきらぼうないつも通りの返答をしたのち、そこら辺にあった空いてる椅子にどかっと座る。
サーヴァントだから疲れることはないと思うんだけど、同じ視線くらいになる方が楽なんだろうか。まぁ、それは今はいいか。
「……瑠風と仲がいいっぽかったけど、あんたは?」
「私は夏油傑。瑠風とは入学式より前に、家族でキャンプに行った時出会ってね。それから仲良くさせてもらってるんだ。好きに呼んでくれて構わないよ。」
「ふぅん?じゃあ、夏油って呼ぶよ。私のことは硝子でいいから。」
「そうかい?じゃあ、そう呼ばせてもらうよ。」
意外にも、傑と硝子の2人はすぐに打ち解けることができそうな雰囲気になっていた。
互いに一般からの出と言うのがあるからだろうか。なんにせよ、さしす組のしとすの2人はうまくやっていけそうである。
問題は……
「…………。」
「…………。」
無言でこっちを見てくるさしす組のさ……こと五条悟なんだよなぁ……。
なんで彼はさっきからこっちを……と言うよりは、私と傑をガン見してくるのだろうか……。
いや、まあ、なんとなく理由は知ってるけどさ。あれでしょ。私と傑の術式がかなり珍しいからでしょどうせ。
そりゃそうだよな。傑は呪霊を取り込んで使役する呪霊操術だし、私は、特級レベルをわんさか呼び出して使役する召来霊術だし。
まぁ、呼べると言っても、五騎のみ同時顕現が可能で、勝負中に負傷による退去をさせられたら二度とこっちに呼べなくなるリターン付きだけど。
……一度呼んで戦闘終了後退去したら二度と呼べないよりかはマシか。
なんにせよ、私と傑の術式はあまりにも独特だ。だから、術式を見ることができる六眼を持つ五条の気持ちもわからなくもないわけで……。
「……えっと……とりあえず、これから同期だから、名前、教えてもらって構わないかな?」
じーっとこっちを見てくる次期最強の呪術師に対して、なんとか勇気を振り絞って声をかける。
いや、これ、本当頑張ったと思うんだけど。だってあの五条悟よ?御三家の御子息様よ?一般の奴らに対してどんな感情持ってんのかわからない状況の彼よ?
しかも、この時期は思春期特有の性格や口調がアレな時期だし。そんな奴に声をかけるのってかなり勇気いるぞ。
でも、名前を聞き出すのに自然な流れではあると思う。だって、他の同期3人がそれぞれ自分の名前を教えあってるんだから。
「あー……五条悟。」
「なるほど。なんて呼べばいいかな?」
「好きなように呼べばいいだろ。」
「じゃあ、五条君で。」
「私は五条って呼ぶわ。」
「ひとまずは苗字で呼ばせてもらおうかな。」
……よし、なんとか名前だけは互いに知ることができた。傑がとりあえず苗字で呼ぶって言ったことにはちょっとびっくりしたけど、まあ、別にまだ仲良くなってるわけじゃないしね。いきなり悟と傑呼びになるわけないか。
漫画ではそれなりに長い付き合いになった頃のさしす組が描かれていたから、違和感がめちゃくちゃあるけど。
「そんじゃ五条君。もし、一緒に組むようなことがあったら、その時はよろしく。まあ、馴れ合いがあまり好きじゃないなら、よろしくしなくてもいいんだけどね。」
「組むことなんてねーんじゃね?だって俺強いし、お前弱そうだし。」
「万が一があったら……だよ。とりあえず、これから一緒のクラスみたいだし、程よい関係を築いていこう。」
「へいへい。」
よし、なんとかやりきった。なんとかやりきったぞ……!!うへぇ……やっぱりこの時代の五条はちょっと……いや、かなり性格に棘あるわ。
仲良くなんて絶対できない。教師五条は馴れ合いしまくるタイプだったから、まだやり難さはなかったかもだけど、学生五条はこれだから……。
……まあ、実際弱いのは否定出来ないから、できれば五条と組むような万が一は怒らないでほしい。
サーヴァントいなけりゃなんも出来ないんだよ私は……。これから鍛えれば、多少なりとも何かできるかもしれないけどさ。
「つか、お前……あー……なんつったっけ?」
「御子神瑠風ね。」
「御子神とそいつ……えっと……」
「夏油傑ね。」
「そうそう夏油だ。お前ら2人の術式、随分とまぁやりにくそうなもんで。夏油に関しては呪霊取り込んでるし意味わかんねー。なんなわけお前ら?」
「それは私が聞きたい。」
「私もなんでこんな術式を持ってるのか知りたいかな。」
「マジあり得ねー……御子神に至っちゃキモいくらい大量の縁があるし、組めって言われても絶対組みたくねーわ。視界にめっちゃ入り込むんだよそれ。」
「ふぅん?まぁ、私もできればキミとは組みたくないけどね。あまり得意じゃない相手だし。」
うん。余計なこと言って来んなし☆
はぁ……なんでこの時代の五条悟って性格ひん曲がってんの。いや、未来でも色々捻くれは残ってそうだけど、まだあっちの方がマシだぞ。
「呪術師として組んで当たらなきゃいけない任務が来たら傑と組もう。」
「私は構わないよ。」
「私は?」
「硝子ともいつか組みたいかな。」
「私も。」
ちょっと最悪なやり取りをしながらも、私はオルタニキの腕を掴む。
今にも五条悟に突っかかりそうって言うか、コインヘンしそうになってるからね。流石にそれは見過ごせない。
『クー。ステイ。ステイステイステイ。それ以上はやってはいけない。』
『止めんじゃねェ瑠風。コイツはぶっ殺す。』
『やめなさいってそれだけは。私の立場がひたすら悪い方向に行くからやめなさいマジで。』
念話でオルタニキを止めながら溜息を吐く。……ここにコヤンスカヤがいなくてよかったよ。彼女がいたら、絶対余計なことを言うか、オルタニキを焚き付けていただろうから。
そんなことを思いながら、五条悟に目を向ける。彼は、どことなく表情を歪めながら、私のことを見つめていた。
瑠風
オルタニキのストッパーをしていたマスター。夏油や硝子とは仲良くできると思っているけど、五条には苦手意識を持っている。
なお、結構近いうちに、彼との間にある壁をぶち壊すことになるのだが、それには気づいていない。
オルタニキ
五条の態度や視線がうざったらしいので抉り穿とうとしていたバーサーカー。当たり前のように瑠風に止められる。
夏油
瑠風と五条のやり取りを見て、うわぁ……と軽く引いていた呪術師の卵。
瑠風と任務を組むことになったら大歓迎で組むつもりでいるが、五条と組まされた時はどうしようと考えている。
五条
瑠風とバチバチに火花を散らしていた次期最強。瑠風に絡みつく縁にキモいと言ったのは本心だが、あまりにもメチャクチャな雁字搦めの縁に繋がれて、よく無事でいたな……と軽く心配していたりいなかったり。
近々彼女と仲良くなってしまうことを彼はまだ知らない。
硝子
瑠風と五条のやり取りを見て、軽く引いていた人その②。瑠風とは仲良くなれると思ってるし、絶対に仲良くなろうと考えているが、五条と夏油の2人は先ず様子を見ようと決めている。