IF〜気がついたら絆レベルカンストした狂王と一緒に呪術廻戦の世界にいた話〜   作:時長凜祢@二次創作主力垢

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 数話ほどオルタニキのターンになるので、呪術キャラはあまり出てきません。
 ご了承ください。


08.オルタニキのご褒美タイム part.Ⅰ

 キャンプ場でのまさかの出会い。そこから迎えた呪術高専入学ルート。一日で増えた二つの連絡先に目を落とし、濃い一日だったと溜息を吐く。

 しかし、すぐに頭を切り替えたのち、手にしていた携帯電話を閉じて、用意したバッグの中へと収めた。

 キャンプを終えた日の翌日。今日は、いわゆるオルタニキへのご褒美タイムだ。

 キャンプの間、ずっと我慢してもらったからね。この一日は、オルタニキのためだけの御子神 瑠風だ。

 服は彼が選んだ物。それに合わせたヘアアレンジは自分自身で行い、ついでに化粧もささっと済ませる。

 15歳が化粧とか正直どうかと思うけど、狂王様の隣に立つ以上、釣り合うような姿にしたい。

 それに、オルタニキって結構年齢は上に見えるからね。化粧もしないで並んだりすると、パパ活をしてる子供みたいに見えそうで嫌なのだ。

 まぁ、この時代にパパ活があるかは知らないけど。

 

「服装良し。髪型良し。化粧良し!あ、しっかり歯を磨いているけど、磨き残しとかはないよね?」

 

 目の前にある鏡と睨めっこしながら、変な格好になっていないかをしっかり確かめる。

 ダサい女とは思われたくないし、ダサい女だと周りから見られたくもない。

 ……うん、問題はなさそうだね。化粧もガッツリとしたものじゃないから変に浮いたりする様子もない。

 

「そんじゃ、クーのところに向かいますか。」

 

 準備中オルタニキはどこにいたのかという質問があったような気がするから話すけど、彼は外で待っている。

 自宅の中に見知らぬ男が突然現れたらおかしいしね。だから、彼には自宅の外で待ってもらっているのだ。

 デートっぽくときめきありありの待ち合わせとかしてみたかったけど、ほら、オルタニキって無愛想だけど整った顔立ちしてるからさ。

 逆ナンとかされそうだと思ってやめたのである。

 それに、オルタニキはズバッと言いたいことをハッキリ言う性格だから、辛辣トゲトゲストレート邪魔だ発言で、ワイルド系なイケメンがいる!声をかけよう!とか軽い気持ちで近づいた女性たちを悉く傷つくなそうな気がして……さ。

 流石にそんな可哀想な目に女性を合わせたくはないので、彼氏が迎えにきましたルートを選んだわけ。

 オルタニキは彼氏じゃないけどね。

 

「あら瑠風。おしゃれさんになっちゃってどうしたの?」

 

「ん?ああ……ちょっとね。」

 

「ちょっと……?……!!もしかして彼氏さんとデートでもするのかしら!?」

 

「……まぁ、そんな感じ。」

 

「まぁまぁまぁ!流石は瑠風!いつの間に作ったのよ〜!」

 

「……内緒。」

 

「え〜……。」

 

 準備もできたし、オルタニキと合流しますかと考えながら部屋を出ると、ちょうどリビングの掃除をしていた母さんと出会した。

 普段に比べてオシャレをしているからか、めちゃくちゃテンションが高い。

 ふと、そう言えばこの世界での母さんは恋バナやら恋愛物語が大好きだったことを思い出す。

 となると、この反応も必然的と言えるのだろうか?今はその場しのぎとして恋人とデートと言うことにしてしまったが、実際は自分のサーヴァントとただお出かけするだけと言うか……うん、考えるのやめよう。

 

「夕飯までにはちゃんと帰るよ。」

 

「わかったわ。楽しんでらっしゃい!」

 

 そんなことを思いながら夕飯までには帰ると告げ、さっさと玄関へと足を運ぶ。

 母さんが後ろをついてこようとしていたけど、掃除中だったんじゃないの?と一言告げたら思い出したようにリビングへと戻っていった。

 それを確認した私は、前にオルタニキが買って来た靴が入った箱を靴箱中から取り出す。

 蓋を静かに開けてみれば、そこにはそれなりに踵がある靴が一足。

 身長が160cm代とそれなりに小柄な私がそのままオルタニキに並ぶとかなり小さく見えてしまうからと、購入した服に合わせた靴も、彼は毎回くれたのである。

 しかもどれもブランド物で、正直おいくら万円なのか見当がつかない。

 でも、こっちが遠慮なんかしたらオルタニキは買ったものを捨てようとするから、受け取らないわけにもいかないわけで。

 

「確か、この服装にはこれが合うって言ってたな。……うわ、本当に今着てる服にベストマッチしてるよ……。」

 

 このセンスの良さは元からなんだろうか?それともメイヴの影響か?いや、クー・フーリンって元から結構オシャレさんだったような?

 ……まぁ、いいか。

 

「お待たせ、クー。ちょっと遅くなった。母さんに捕まっちゃってね。」

 

「……そういや瑠風の母親は、色恋沙汰にうるさかったな。」

 

「うん。だからかな。珍しくオシャレなんてしてる私を見てかなりテンションを上げていたよ。」

 

「そうかい。」

 

 そんなことよりデートデートと思いながら、玄関の外へ出てみれば、黒のライダージャケットと黒のシャツ、細身のダメージジーンズと言った格好で待機していたオルタニキが立っていた。

 普段は頭巾を被っていたり、フード付きの服に袖を通してフードを深く被ったりして隠していることが多い顔は珍しく曝け出しており、どこか気怠げな端正な顔が曝け出されている。

 まさかフード付きのものを被っていないとは……と少しだけ驚きながら、オルタニキを眺めていると、彼も私の方をじっと見つめ返して来た。

 なんだなんだと首を傾げていれば、彼は小さく笑みを浮かべ、私の顎に手を添えて、そのまま互いの赤を絡ませるように視線を合わせる。

 え?いきなり顎クイとかどうしたんだ狂王?

 

「今日は化粧もしてんだな。」

 

「まぁ……今日は一日中、クーのためだけの私になるつもりだからね。それなりに相応しい装いをばと。気に入ってくれたかな?」

 

「ああ。」

 

「それならよかった。じゃあ、さっそく出かけようか。今日はクーを優先するから、どこへなりともついて行くよ。もちろん、クーのリクエストは可能な範囲で叶えるから、何かしたいことがあれば言ってほしいな。」

 

「そうかい。なら、まずは適当に街をぶらつく。いつもみたいに腕は組め。そうすりゃ逸れることもないだろ。」

 

「ん。わかったよ。」

 

 オルタニキから指示されたように、私は彼の腕に自身の腕を絡ませて、距離を縮める。

 歩きづらくならないような適切な距離は、これまでやってきた中で十分理解できたからね。

 その距離を保ちながらオルタニキに目を向ければ、彼は私の方を一瞥し、わずかに口角を上げたあと、前を向いて歩き始める。

 

「歩き辛くない?」

 

「問題ねぇよ。いつも通りだ。」

 

「そう。ならいいよ。」

 

 一応、オルタニキに歩き辛くないか問いかければ、問題はないと返ってきた。

 それならいいかと安心して、腕を絡ませたまま私も歩く。

 ヒールの高さから20cm差程度までしか高さを調節することができていないけど、まぁ、化粧とか服装とかで年齢は多分誤魔化せてるだろう。

 さて、今日は一日中、オルタニキにしっかりと独占されようか。

 

 

 

 




 瑠風
 キャンプ場で我慢に我慢を重ねさせたため、今日は一日中オルタニキに独占されるためにしっかりと化粧等もして、大人っぽさ増し増しにした15歳。
 自分の姿を見て、満足そうにしていた彼を見て本人も嬉しかった。
 この一日はオルタニキに独占される気満々であり、彼が望むことならば、可能な範囲で全て叶えるつもり。
 最近は香水が欲しいと少し思っていたりする。

 オルタニキ
 我慢が積み重なった分、今日はクーだけの私でいるつもりだと言われ上機嫌だし、自分のためだけに化粧をしてくれたことにもかなり喜んでいたバーサーカー。
 本当は街の連中にめかしこんでいる瑠風を見せたくないと思ってはいるが、瑠風の自宅内ではできることが限られていることから、渋々妥協している様子。
 瑠風が香水を欲しがっていることには気づいているので、今回のお出かけで香水を買う気でいる。
 ちなみに、買うとしたら自分も瑠風も二人して使えるものをと企んでいる。
 イコール同じ香りがするものを使って誰のものであるかを周りに知らしめることを考えている。


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