『転生特典はガチャ~最高で最強のチームを作る~』外伝(改訂版) 作:ドラゴンネスト
京矢の変身したカリバーを強敵と認識したのか、四人のダークネスは素早くカリバーを取り囲む。
カリバーは自然体で暗黒剣月闇を構えながら、己の周囲を囲むダークネス達を一瞥する。
(ウルトラマンのダークネスか。こんな物まで用意しているなんてな)
横目で見れば、残りの雑兵のトリロバイトマギアと魔物はバルカンに変身したハジメが圧倒している。
今のところ、強化形態のアサルトウルフやランページバルカン、ローンウルフには変身できないが、魔物や雑兵程度を相手にするのなら十分な相手だろう。
いつの間にかガンブレードの龍弾破刃も取り出して2丁拳銃で戦っているのだから、結構気に入ったのだろう。
京矢もガンブレードは一種のロマン武器、好きな部類に入る。
ハジメの方は問題なさそうなのでダークネス達の方へと意識を戻すと、
ゼロスラッガーを両手で構えるゼロダークネス、
ダークネスカリバーを構えるオーブダークネス、
ジードクローを構えるジードダークネス、
ダークゴモラアーマーを装着しているエックスダークネス、
その4体の姿が目に入る。
既に臨戦体制でコチラの様子を伺っているダークネス達に仮面の奥で笑みを浮かべ、
「おいおい、どうした、来ないのか?」
そんなダークネス達を挑発する様に告げる京矢の言葉に反応した訳では無いだろうが、先ずはオーブダークネスが先陣を切る。
己に向かって奮われたダークネスカリバーをカリバーは暗黒剣月闇で弾き、常に動きながらオーブダークネスと剣戟を交わし合う。
数の上では四対一と不利な状況では、剣を受け止めるのも立ち止まるのも他の三体からの攻撃を無防備に受けることに繋がるのだ。
残りの三体のダークネスに対して無防備な姿を晒す事、一瞬でも足を止めるのは、危険と判断し、動き回りながらの戦闘を続ける事を決める。
「っ!? 旋!」
ジードダークネスとエックスダークネスの動きに気付き、暗黒剣月闇を地面に突き刺し、月闇から放った剣掌・旋により自身の周囲に、闇の斬撃波を混ぜた竜巻を放つ。
闇の竜巻に包まれた事で、オーブダークネスと同様に襲い掛かろうとしていたジードダークネスとエックスダークネスがオーブダークネスと共にカリバーから離れ、一瞬動きを止める。
だが、そんな僅かな隙も与えずに動いたのはゼロダークネスだ。両手に構えたスラッガーをカリバーに向けて投げ付け自身もカリバーへと襲いかかる。
とっさに時間差で襲い掛かる2本のスラッガーを後ろに飛んで避ける。次の瞬間には、先程までカリバーの立っていた場所に土煙が舞う。
そこに出来たクレーターの中に佇むゼロダークネスは両手にスラッガーを構えて、弾丸よりも早くカリバーへと襲いかかる。
オリジナルのウルトラマンゼロを彷彿とさせる宇宙拳法の拳撃と蹴撃の嵐がカリバーを襲う。
「ふっ!」
カリバーが弾き、交わした乱撃の嵐がダンジョンに破壊の跡を刻んで行く。流石はあのウルトラマンゼロのダークネスと言った所か、防いで仕舞えば逆に暗黒剣月闇を弾かれ、カリバーの装甲さえも貫いて即死しかねない。
「嘘だろ……?」
「あいつ、今まで全然本気じゃなかったのかよ?」
時に防ぎ、時に大きく避ける事で対処した一撃はカリバーを外れて、ゼロダークネスの拳撃が、蹴撃が、大迷宮に破壊の痕を刻んでいく中、一瞬でも判断を誤れば命は無いであろう破壊の嵐を正確に捌いていく。
最初の飛び蹴りの破壊力もそうだが、その一撃一撃が鋼鉄の鎧など紙屑同然処ろか、無いにも等しいであろう破壊の嵐。永山も龍太郎も己が相手をしていた者の真の恐ろしさを嫌でも理解してしまう。
自分の技能と防御力を過信して真正面から先程の飛び蹴りを受けて粉々になる姿を、連撃に対抗して破壊の嵐に飲み込まれる己の姿を、永山も龍太郎も幻視してしまう。
異世界から召喚された勇者だと言われても、この世界に来て手に入れたチートな力も、たった一人の敵を相手に成す術もなく蹂躙される未来しか想像出来ない。
召喚された自分達よりも遥かに恐ろしい敵が目の前に存在していて、それが特撮ヒーローの姿をしているのはどう言う冗談だと言う疑問さえ湧く。
そして、それと互角に渡り合っている京矢も、魔物も兵士もたった一人で蹂躙しているハジメも、特撮ヒーローに変身しているのは、今の自分達が見ているのは、本当に現実なのだろうかとも思ってしまう。
ゼロダークネスの蹴りを暗黒剣月闇で弾き距離を取ると、ゼロダークネスは額のランプから光線を放つ。
それを避けると今度は自分の番だとでも言う様にカリバーはゼロダークネスとの距離を詰める。
「剣掌!」
斬撃波を乗せた剣掌・発勁を放つカリバーだが、ゼロダークネスの前にダークネスゼットンアーマーを纏ったエックスダークネスが立ち塞がり、発生させたバリアで発勁を防ぎ、そのエックスダークネスの肩を踏み台として飛び越える様に現れたジードダークネスがジードクローで斬りつける。
不意打ちの形となったジードダークネスの一撃。
カリバーがジードダークネスの攻撃を防ぐと直ぐにジードダークネスはカリバーから離れ、それに合わせる様にオーブダークネスの放った火の輪がカリバーへと襲いかかる。
「ふっ!」
カリバーが闇の力を纏わせて火の輪を切り捨てると、今度はジードダークネスとゼロダークネスが左右から同時に襲いかかってくる。
(エックスダークネスは防御、他の三体が連携して来るのが二体、残りの一体がこっちの反撃の好機を殺しに来る、か)
相手の動きから京矢はそう推測する。常にニ対一で襲い掛かり数の上で常に優位に立ち、その上で恭弥が無理矢理にでも反撃のチャンスを作ろうとした瞬間、残りの一体がそれを潰し、エックスダークネスがダークネスゼットンアーマーの防御力で最悪の場合の防御に努めるという訳だ。
攻撃と防御に完全に割り振られた連携。しかも、三体の役割を常に交代する事で連携に変化をつけて、京矢に動きを見切る事を許さない。
(……だったら、先ずはその連携を崩させて貰うか)
どうやってダークネスを作り出したのかは分からないが、それでも分かることは一つだけある。
エックスダークネスのアーマーに対して、京矢には付け入る隙があるという事だ。
そう考えながらゼロダークネスとジードダークネスから離れると、カリバーはロボライダーのライドウォッチを取り出し、
『ロボライダー!』
そのライドウォッチを起動させる。
ロボライダーのウォッチの力、いや、ロボライダーの力は何も単純な攻撃だけではない。
カリバーがロボライダーウォッチを起動させると、エックスダークネスが何かに操られるようにオーブダークネスへと襲いかかる。
ロボライダーのウォッチの力は、その戦闘力を宿したアーマーの召喚と装着、必殺技の使用、そして、機械文明のないトータスでは意味のない能力だった機械の操作だ。
ハジメのアーティファクトは魔法技術での再現である上に、味方である為に今までは使う機会は訪れなかった。
だが、今回は違う。エックスダークネス本体は兎も角、その身に纏うサイバーアーマーを操ることは十分に可能だと推測したのだ。
京矢の推測は正しく、エックスダークネスの纏うダークネスゼットンアーマーのコントロールを奪うことに成功した。それでも、本体の意識があるためにそう長くは使えないだろう。
だが、その一瞬が有れば十分だ。
その僅かな隙を逃さず、カリバーは襲い掛かるジードダークネスの肩を蹴って飛び越え、エックスダークネスに押さえ込ませたオーブダークネスへと向かう。
その際にジャアクドラゴンのワンダーライドブックを、素早く暗黒剣月闇に読み込ませる。
必殺リード! ジャアクドラゴン!
月闇必殺撃!
習得一閃!
暗黒剣月闇が紫色の光に包まれ、闇の魔剣を用いて、その技を使う。
「ブラッディ、スクライドォ!!!」
カリバーの放つ紫色の光の竜巻きがオーブダークネスとゼットンアーマーを解除してカリバーのコントロールから逃れたエックスダークネスを飲み込んでいく。
血払いをするように月闇を振るい二体のダークネスに背中を向けると、そのまま二体は爆散し、オーブダークネスのダークネスカリバーが墓標の様に突き刺さる。
その光景に言葉を失うクラスメイト達と魔人族の女。あのダークネス達の強さは彼女の連れていた魔物達の比ではない。それがわかって居るからこそ、一人で二体を倒してしまった京矢の姿に言葉さえも失ってしまう。
爆散した二体から、何かが飛んで来たのに気付きそれを受け止める。カリバーが手に取ったのはオーブダークネスの描かれたアルターライドブックとエックスダークネスと書かれた黒いプラグライズキー。
カリバーが手にとった瞬間、虹色の光と共にアルターライドブックはウルトラマンオーブのワンダーライドブックに変わり、プラグライズキーはウルトラマンエックスと書かれた銀色のプラグライズキーへと変わる。
「こいつがダークネス達の核だったって事か? こいつは良いな。んじゃ、早速、使わせて貰うか」
ゼロダークネスとジードダークネスへと意識を向けると、オーブワンダーライドブックを3回読み込ませる。
必殺リード! ジャアクオーブ!
月闇必殺撃!
習得三閃!
炎、水、風、土のエレメントが暗黒剣月闇に宿り、円を書くように振るうと、彼を中心にオーブカリバーの幻影が現れる。
「オーブ! エレメントカリバー!」
カリバーが暗黒剣月闇を上段から振り下ろすと同時に幻影のオーブカリバーから四つのエレメントが闇の斬撃破と共に放たれる。
咄嗟にそれを相殺すべく光線技を放つゼロダークネスとジードダークネスだが、相殺したものの、爆発に吹き飛ばされる。
そして、ハジメの方へと視線を向ける。既にトリロバイトマギア達は全滅させていた様子だ。
「おーい、南雲、コイツらへの、トドメ一緒にどうだ?」
「お前が倒すんじゃなかったのか?」
「歯応えある奴等を譲ってもらったんだ。最後くらいは、と思ったけどオレが倒していいのか?」
「有り難くやらせて貰うよ。こっちは歯応えが無くて退屈してた所だ」
既に魔物とトリロバイトマギアを片付けたバルカンを一瞥すると、そう言葉を交わし、先程手に入れたエックスプラグライズキーを投げ渡す。
再びライドブックを読み込ませるカリバーと、ショットライザーのプラグライズキーを入れ替えキー側のスイッチを押すバルカン。
必殺リード! ジャアクオーブ!
月闇必殺撃!
習得三閃!
「オーブ! スプリーム……ストラッシュ!」
ザ
ナ
デ
ィ
ウ
ム
エックスブラスト
カリバーの放つ極光の斬撃と、バルカンの放つ光の砲撃がゼロダークネスとジードダークネスを飲み込み、その姿を爆散させる。ゆっくりとそれに背を向ける二人の仮面ライダーの手には虹色の輝きを放ちジードワンダーライドブックとゼロプラグライズキーが収まるのだった。
44話でaiで作った挿絵は如何でしょうか?
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あり
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なし