世界一の魔法使い系ヒーローを目指すヒーローアカデミア Ⅱ   作:シド・ブランドーMk-Ⅳ(地底の住人)

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屋内対人戦闘

 

今日の午後は待ちに待った初の戦闘訓練の日だ。

 

僕のコスチュームは黒くてローブが足まで届くパーカーにパステル入れやカード入れが付いたものだ。いかにも魔法使いが着てそうな

そしてこいしはいつもの服に耐火性能などを付けたやつ。

可愛い。

 

「始めようか、有精卵ども!  戦闘訓練の時間だ!」

 

「先生!ここは入試の演習会場ですが、また市街地演習を行うのでしょうか!」

 

飯田君は相変わらずだね。

 

「いいや!もう二歩先に進む。屋内での対人戦闘訓練さ!!…敵退治は主に屋外で行われるが統計だけで言えば凶悪敵は屋内に潜んでいる確率が高いんだ。」

 

こっち(ヒロアカの世界)とあっち(マーベルの世界)じゃやっぱ違うのかな。凶悪敵でも高確率で外で暴れてる方が多かったから感覚が向こうによりすぎてた?

 

「監禁・軟禁・裏商売!このヒーロー緩和社会、真に賢い敵は屋内に潜んでいる。そこでだ!君たちにはこれから「敵側」と「ヒーロー側」に分かれて2対2の屋内戦闘を行ってもらう。」

 

なるほどなぁ。確かに向こうの世界は凶悪敵もヒーロー側も少なくてヒーロー社会とは言えないもんなぁ。

 

「基礎訓練もなしに?」

 

「その基礎を知るための実践さ。ただし、今度はぶっ壊せばOKなロボじゃないのがミソだぞ!」

 

その瞬間、生徒たちから様々な質問がオールマイトに飛んでった。

 

その内容は、「ぶっ殺していいのか・除籍はあるのか・ペアはどうなるのか・マント格好良くない?」とかだ。

 

明らかに最後のおかしいでしょ。もはや質問じゃねぇ。

 

「(んんん~~~!!聖徳太子!!)…いいかい⁉状況設定は「敵」がアジトに「核兵器」を隠していて、「ヒーロー側」はそれを処理しようとしているんだ!ヒーロー側は制限時間内に「核兵器」に触れて回収するか「敵」を捕まえるんだ。反対に敵側は「核兵器」を制限時間まで守り切るかヒーローを捕まえたら勝利とする。コンビおよび対戦相手はくじだ。」

 

「適当なのですか⁉」

 

そしてまじめな飯田君が困惑したように質問する。

 

「プロは他事務所のヒーローとチームアップするすることが多いから、そういうことじゃないかな」

 

と緑谷君がオールマイトの補足説明をしている。

 

「なるほど!先を見据えての計らい、失礼いたしました!」

 

・・・ていうか、飯田くんちってヒーロー一家だったよね?

兄達からそういうことは聞かなかったのかな?

…いや、それとこれとは別問題か?むしろオールマイトのあの説明からよくそこまで推測できたな。流石ヒーローオタク。

 

「いいよ!はやくやろう!」

 

とうとう自分がくじを引くばんがやってきた。

 

運を上げるバフもかけまくって準備万端!

 

「(こいしとこいしとこいしとこいしとこいしとこいしとこいしと!!)」

 

「…ノー!」

 

…こいしと一緒になれなかった。

なんでだよ!

まぁ、気持ち切り替えて、

 

…星マーク?

とりあえず相方は…葉隠さんか。

 

「葉隠さん!よろしく!」

 

「天野君も星マークなの?こちらこそよろしく!」

 

1回戦

緑谷くん&麗日さん vs 爆豪くん&飯田くん

 

結果は散々だった。爆豪くんは単独行動で緑谷くんに突撃。そして緑谷くんはそれに応えて結果的に建物を半壊させた。

 

「先生!緑谷くんのこと治してあげにいっても良いですか!」

 

「…!許可しよう。」

 

「ありがとうございます。あと、ここ周辺から離れていてください。」

 

「分かった。」

 

「緑谷くん。…治療するね。」

 

「天野君!…うん。お願い。」

 

ついでに3人とも回復させてあげよか。約1名から罵倒されるだろうけど。

 

「了解。…ハイネスヒール!」

 

そう唱えると緑谷くんやほかの3人にあった傷や骨折がみるみるうちに無くなって言った。

 

「す、凄い!ありがとう!天野君!」

 

「うわ!私たちのまで治ってる!」

 

「ほんとだ!天野君、感謝する!」

 

「いいっていいって。どういたしまして。」

 

素直に感謝されると嬉しいな。……こっから地獄パートだけど。その前に、

 

「みんなのところに帰るよ! テレポート!」

 

「うわ!びっくりした!」

 

「もしかして、ボール投げの時もこんな感じで飛ばしてたの!」

 

「Exactly(その通り!)!」

 

「ですわよね!天野さん!先生!」

 

……え?

 

「う、うん。その通りだと思うよ。」

 

「あ、あぁ。まだあるが概ねその通りだ。」

 

ほら、オールマイトも若干困惑してんじゃん。

 

「立派なヒーローになるには日々精進有るのみですので。」

 

お、おう。立派なことだよね。

 

第2回戦

 

轟君&障子君(ヒーローチーム) vs 尾白君&こいし(敵チーム)

 

作戦会議

 

「ねぇ、古明地さん。僕の個性は見ての通り尻尾なんだけど、君の個性ってなんなの?空を飛ぶ個性?」

 

「違うよ。」

 

「え、違うの?個性把握テストのとき、空を飛んでたからてっきり空を飛ぶ個性なんだと思ってたんだけど。」

 

そう思うのは無理はない。個性把握テストでは空を飛んでいただけなのだから。

 

「私の個性はね…」

 

──モニタールームside──

 

「さっきはありがとう、天野君。」

 

「良いっていいって。」

 

「ところで、1つ聞きたいんだけど。」

 

「ん?なんだい?」

 

僕の個性の事かな?

 

「古明地さんの個性って空を飛ぶ個性?」

 

まぁ、聞かれるよね。

 

「空飛ぶ個性以外有り得なくね?だって個性把握テストでもとんでたじゃん。」

 

「僕も最初はそう思ってた。でも、あのプラグのようなものに繋がってる閉じた瞳は何なのかなって…まるで、最初からあったけど機能は停止しています。って感じで全然違和感ないんだよね。本当の個性はその瞳に関係するもの何じゃないのかな?」

 

やっぱ色んな人の個性を研究してる人は違うなぁ。ほぼ当たってるよ。

 

「いや、いくらなんでもそれは……」

 

「その推理、概ねあってるよ。緑谷くん。」

 

「マジでか!!」「すげぇ!」

 

ほんとそれ。緑谷くん凄すぎ。

 

「彼女の本当の個性は…『無意識』」

 

「無意識…ですか?」

 

「そう、無意識。」

 

「無意識?…どんな個性なのか全く想像できねぇな。」

 

「まぁ、無理もないよ。僕も最初はよく分からなかったからね。無意識とは、相手の無意識を操り他人に全く認識されずに行動できる個性。」

 

「相手に認識されずに行動出来んのか!!チートだろ!」

 

まぁ、認識されないってだけだし、こっちの世界は機械が発達してるからね。そこまでチートじゃないかも。そう言おうとしたら

 

「アホか。ちっとは頭使えや。人の無意識を操って認識を捻じ曲げてんだろ。ならよ、機械のセンサーとかには引っかかるってことだろ。機械があんま発展してなかった時代ならともかく、現代じゃあ使いずれぇ個性だな。」

 

「正解だよ爆豪くん。幼なじみコンビは頭の回転が速いね!」

 

「あいつと一緒にすんな!」

 

「なるほどなぁ。対人戦はめっぽう強いけど、センサーとかがある建物の侵入には使えないってことか。」

 

「その通りだよ。あとは、何らかの理由でこいし自身に注目がいった場合、その効力は薄まる。」

 

「…でもよ、最初に緑谷が言ってた閉じた瞳にはなんの関連性もなくね?」

 

「ごめんね。そこはあの子にとっても結構デリケートな過去なんだよ。だから、みんなにそのことを話すかあの子と相談してからでもいいかな?」

 

「分かった。…なんかごめん。」

 

「いいのいいの!話すまでこいしの前ではそのことに触れないようにしてくれればいいから…それより始まるよ!こいしの勇姿をとくとご覧あれ!」

 

 

「ほんと、親ばかだなぁ。・・・いや、彼女ばかか?」

 

「そんなもんどっちでもいいわ!妬ましい事には変わんねえんだよ!!」

 

誉め言葉だよ。

 

「峰田、そろそろ慣れとけよ。そうじゃないと3年間耐えれないぞ」

 

 

──こいし&尾白君side──

 

「なるほど・・・無意識か。ありがとう。古明地さん。」

 

「いいよ。絶対勝つよ!!」

 

『敵チーム、準備はできているか?』

 

「できてます。」

 

「準備OKだよ!」

 

『分かった。・・・戦闘開始!!」

 

──轟君&障子君side──

 

「三階に1人いるな・・・すまん。もう1人の場所がわからん」

 

「謝るのはこっちだ。危ないから下がってろ。わかるわからないの前に動かなくなるからな。すぐ終わらせる」

 

 

そういうと轟君は建物を氷でコーティングした。

 

「す、すごいな。確かにこれなら殺さない程度に拘束できる。…だが、先日の個性把握テストで古明地が飛んだの見てたろ。これを予想して飛んでいるんじゃないのか?」

 

たしかに障子君の推理は間違っていない。

 

「確かにな。だが、2対1なのは変わりない。」

 

「変わりはしないが向こうは飛んでいる。轟はともかく、俺の場合滑る床は弱点になってしまう。注意することに越したことはないだろ」

 

「…わるい、確かにそうだな。注意して行こう」

 

──3階、核兵器のある部屋──

 

「クッ…ヒーローめ!小癪な真似を!」

 

「案の定1人いないか」

 

演技を無視される尾白君可哀想。

 

「だが、もう終わりだ。おとなしく核を回収されるんだな」

 

「核は絶対に渡さんぞ!」

 

「そうか…だがもう遅い」

 

と、歩き始めたとき。prrrr,prrrr…と電話の音が鳴り響く。

 

「は?こんな時に電話?…もしもし」

 

なぜこういう時人間は受話器をとってしまうのか

 

『私メリーさん。今屋上にいるの。ッ—…ッ—…』

 

「メリーさん?屋上?どういうことだ?」

 

prrrr…prrrr….

 

「またかよ・・・もしもし」

 

『もしもし、私メリーさん。今4階にいるの。ッ—…ッ—…』

 

「…!おい、障子!今あいつがどこにいるのか確認しろ!!」

 

 

「分かった!・・・やっぱりだめだ。どこにいるのか皆目見当もつかない。多分、風や音を立てないように移動しているんだ」

 

「チッ!…やっぱりだめか」

 

prrrr…prrrr….

 

「……。」

 

『もしもし、私メリーさん。今扉の前にいるのッ—…ッ—…』

 

「…!おい、扉の向こうだ!…慎重に開けてみてくれ。油断するなよ。」

 

「分かった。」

 

そういいながら扉を開けたが、誰もいなかった。

 

「…轟、廊下には誰もいないぞ。本当に扉の前って言ってたのか?」

 

…ガチャッ

 

『障子少年!アウトだ!』

 

「「…は?」」

 

「(ナイスだよ古明地さん。…何処にいるのか全く分からないけど!)お前たちは彼女のことを知らなさすぎた。」

 

「…なんだと?」

 

prrrrr…prrrrr

 

『もしもし、私メリーさん。…今。貴方の後ろにいるのッ—…ッ—…』

 

「…!」

 

轟くんは慌てて後ろを振り向くが、そこにも居なかった。

 

「残念。…こっちでした!」

 

…ガチャッ

 

『轟少年確保!敵チームの勝利!』

 

「さぁ!今回のMVPは誰か分かるかな?」

 

「は「はい!尾白さんか障子さんですわ。」」

 

クソッ!…取られた!しかもこいしじゃねぇし!

 

「それはなんでかな?」

 

「確かに凍らされたのは良くありませんわ。ただ、古明地さんの個性をフルに活かすためにわざと自分に意識を持っていくようにしていたのは良かったと思います。障子さんは個性を活かして相手の位置を探ろうとしていた。古明地さんも個性をフル活用して2人とも捕まえてたのはよろしいのですが、なぜ電話なんかを?」

 

「んー?私が怖いなって思う敵を演じてみたんだけどなぁ。だってね!怖くない?緊迫した状況に知らない電話番号からの電話!とったら見知らぬ声!内容をよくよく聞いてみたら自分に近ずいてくるの!」

 

うん、可愛い。相手がとることを前提にして取らなかったことを考えてなかったこいし。…可愛い。

 

「確かにそうですが、轟さんが電話をとらないとは思わなかったんですか?」

 

「…(考えてなかった。)その時はその時かな!!」

 

「考えていなかったんですね。…コホン。対して轟さんは自分の個性に信頼を置きすぎですわ。それに相手は飛ぶことが個性把握テストの時に分かっていた。なら、避けられることも考えるべきでした。その場合、障子さんへの負担も同時に考えるべきでしたね。」

 

「(また言われた!)…う、うん。その通りだ。」

 

 

そして、最終戦、僕たちの出番だ。

 

「さぁ、最終試合はEXステージだ!天野少年、葉隠少女!戦いたい相手と敵側かヒーロー側かを選んでくれ!!」

 

「私はどっちでもいいよ。天野くんは?」

 

ここは色々仕掛けられる敵側一択かな。

 

「じゃあ敵側で。」

 

「うむ!じゃあ戦いたい相手はいるかな?」

 

誰でもいいかな。結果は変わらないと思うし。

 

「僕は誰でもいいですよ。むしろ僕たちと戦いたい人います?」

 

「調子乗ってんじゃねぇぞテメェ!!俺がぶっ潰してやる!」

 

「1人は爆豪少年か。後1人、誰かいるかな?」

 

「「俺( 私、)がやります(たいですわ)」」

 

「2対2だからどっちか譲ってくれないか?」

 

「僕は3対2でも大丈夫ですよ。」

 

「えぇ!私が困るよ!」

 

「大丈夫。そうなっていざとなったら助けてあげるから。」

 

「えぇ、…それなら良いけど。」

 

「決まりだね。オールマイト先生。3対2でお願いします。」

 

「良いのかい!?凄い自信だね!!じゃあ、5人とも建物に向かってくれ。先程同様、着いた5分後から開始とする」

 

「「……」」

 

「…チッ!」

 

──天野&葉隠side──

 

こいしにかっこいいとこ見せるために!頑張るぞ!

 

「(天野君、魂胆が見え見えだなぁ。)天野君、顔に出てるよ?」

 

「え?…まじ?…コホン。じゃあ葉隠さん、核兵器を屋上に持って行ってくれないかな。」

 

「了解! 天野君はどうするの?」

 

「僕は色々仕掛けしていくからさ。」

 

「わかった。じゃあ屋上でね。」

 

そうして僕は葉隠さんと別れて、色々な仕掛けを施していった。

 

名ずけて!

 

ホームアローン作戦!

 

──モニタールーム──

 

「ねぇ古明地さん。」

 

「なぁに?もじゃもじゃ君。」

 

「もじゃもじゃ君!?…いや、天野くんの個性って何なのかなって。個性把握テストの時はテレポートしたり分身したり、そして今回は怪我を治してくれた。その中に一貫性が全くないんだ。だから、個性は何なのかなって」

 

「なるほどぉ。翔流の個性はねぇ、…『魔力』だよ。」

 

「魔力?」

 

「……それってあれか?ゲームとかでよくあるなくなったら魔法を出せませんよっていうMPのことか?」

 

「そう!それだよ!そのMPを使って魔法を操る個性!」

 

「真のチートはあっちだったか。」

 

確かにそれだけ聞くとただのチートだ。

 

「でもね、翔流曰く、中学になって先生に会うまで魔法を全く出せなかったらしいよ」

 

「何でかしら?」

 

「もしかしてだけど、出すための魔力はあってもそれを出すための技術が分からなかったんじゃないかな。」

 

「その通りだよ。」

 

「……てことは、たった3年間であそこまで出来るようになったのかよ。才能マンじゃなくてかなりの努力マンだな。漢だぜ!」

 

「だがよ、それならヒーロー側の方が有利なんじゃないか?」

 

「それは違うよビリビリ君!!」

 

「ビリビリ君て…俺の名前は上鳴電気な」

 

「ある地域ではね、才能の無い者、つまり、ここで言う無個性の人達がが才能がある者(個性がある人)に追い付きたいという願いのもと作られた技術が魔術や魔法なんだって!」

 

「才能の無い者が、才能がある者に追いつく為の手段…」

 

「そう!個性って色んなものがあるでしょ?攻撃型、防御型、回復型とか!それらを再現したものが魔術や魔法なんだよ!それを、個性『魔力』として体現したのが翔流の個性らしいよ。」

 

 

 

「なるほど、だがらやろうと思えば攻守どっちでも大丈夫ってことか。」

 

「そういうことね。……もう試合が始まりそうよ。その努力や技術は試合で確認することにしましょ。ケロケロ」

 

──天野&葉隠side──

 

「ねぇ天野君。本当に屋上でよかったの?」

 

もっともな質問だ。

 

「大丈夫だよ。色々仕掛けてきたから。…名付けて、「ホームアローン楽しんでね」作戦!」

 

「もしかしてネーミングセンスない?」

 

「グサッ!…あとは3人がここに来るまで紅茶でも飲んでケーキでも食べて雑談でもしとこうか」

 

僕はそう言いながら自分の家から机や椅子を含んだティーセットを取り出した。

 

「えぇ!それどっから出したの!?」

 

「ん?自分の家からだよ。…何食べたい?チョコケーキ、ショートケーキ、モンブラン、チーズケーキがあるけど」

 

「う〜ん。…じゃあチョコケーキで!」

 

「はい。」

 

「ありがとう!……じゃないよ!呑気にこんなことしててもいいの?」

 

「まぁ、そのことも含めて話してあげるからさ、落ち着いてよ、何かあった時のために屈折魔法、所謂透明化をかけとくからさ」

 

「…なら、良いのかな。でも、あの3人に失礼じゃない?」

 

「……確かに。ならティータイムはお預けだね。」

 

仕方ない。僕は全部家に戻した。

 

『葉隠少女!天野少年!準備はいいかい?』

 

「はい!」

 

『うむ!…試合、開始!』

 

「さてと、どこから話そうか。」

 

「じゃあさじゃあ!下で何してたのかと個性教えてくれない?」

 

「いいよ!」

 

──爆豪&轟&八百万side──

 

「スタートしたみたいだな。…どうする?」

 

「俺は真正面から行く!てめぇらは反対側からまわれや!」

 

「待ってください!葉隠さんはともかく、天野さんの個性は未だ謎ですわ!」

 

「うっせぇ!接敵してから分析すりゃあ良いだろうが!」

 

「…行っちまったな。反対側から行くか。」

 

「そうですわね」

 

そう言って反対側に回ろうとした直後、2回から大きな物音とガラスが割れる音がした。

 

後ろを振り向いたら先に入っていたはずの爆豪が外にいた。

 

「…チクショー!」

 

「爆豪、何があった。」

 

「2階の廊下を歩いてたら急に壁がこっちに向かってきたんだよ!んで窓から放り出されたッ!クソがッ!」

 

「だから言いましたのに。天野さんの個性は謎だと。」

 

「チッ!…てめぇらもせいぜい気をつけるこったな。」

 

今後とこそ彼らは別れて探索することになった。

 

──轟&八百万side──

 

「轟さん、ダメです。鍵が開いている部屋が少なすぎますわ。開いていても何も無い空間だけです。」

 

その時、轟があることに気が付いた。

 

「……なぁ、なんで鍵もついてない引き戸が開かねぇんだ?」

 

「…!これは、もっと慎重に動かなくてはなりませんね。彼にとって人数差なんて本当に些細なものかもしれませんわ。」

 

この後、2人はこの事実をもっと深く考えるべきだったと反省する出来事が起こった。

 

それは、

 

「轟さん。こっちの部屋は開いていますわ。中に入りますわね。」

 

「こっちもだ。何があるか分かんねぇから気を付けろ」

 

「えぇ」

 

──八百万side──

 

そっと扉を開けると、そこには誰も居なかった。

 

「ここもハズレですわね。私たちは誰と戦ってますの?」

 

そう思い足を踏み入れた瞬間、

 

「こ、…これは!」

 

足元が光だし、大きな物音を立て床が崩れた。

 

「きゃー!」

 

…気付くとそこは檻の中だった。

 

──轟side──

 

やはり轟が入った部屋も、もぬけの殻だった

 

「あいつら…何処にいるんだ?」

 

部屋に入った瞬間、他の部屋から大きな物音と叫び声が聞こえてきた。

 

「…八百万!!」

 

慌てて八百万が入っていった部屋に行ってみると、そこには大きな穴があり、八百万が檻の中に閉じ込められていた。

 

「すみません轟さん。私たちが思っている以上に気を付けなければいけませんでした。」

 

「こうなったのは仕方ない。…何があった?」

 

意外に紳士!轟君!

 

「部屋に足を踏み入れた瞬間、足元が光だしたんです。気付くと床が崩れていて、1個下のこの階に落ちてました。そして、地面に触れた瞬間、またしても光だし、檻ができていたんですわ。」

 

「聞いてる限りじゃ八百万、お前に非はないな。俺が同じ状況でもそうなっていたと思う。」

 

「優しいんですのね。…!そうですわ!床が崩れる前、魔法陣のようなものが浮かび上がったんですの。恐らく天野さんの個性は魔法使いかそれに類似した何かだと思います!」

 

「なるほど、魔法系統か。何が出来るのか全く分からないが厄介なのは確かだな。…だが、このままでは接敵すら叶わず終わっちまうな。何とかして場所を見つけ出さないと。」

 

「なら、一刻も早く爆豪さんと合流するべきですわ。」

 

「あぁ、そうだな。…行ってくる。」

 

──一方その頃、天野と葉隠は───

 

雑談していた。

 

「へぇ!天野君の個性って色んなことが出来るんだねぇ!…じゃあねじゃあね!あの3人がこっちに来る気配が全くないのは何でなの?」

 

「それはね、このカードだよ。」

 

そう言いながら僕は葉隠さんにルーンのカードを見せてあげた。

 

「このカード何?」

 

まぁ、知るわけないよね。

 

「ルーン文字だよ。…ルーン文字には1つ1つに意味があり、それを組み合わせることによって様々な魔法や魔術を扱うことが出来る。」

 

そう言いながら炎を出したり炎剣を出したりして見せた。

 

「すごい凄い!…じゃあ今回来ないのはどんな魔術なの?」

 

「今回はね、人払いのルーンさ。」

 

「これを貼ったところに近付けさせないってこと?」

 

「そういうこと!葉隠さんも飲み込みはやいね。今回は屋上に上がってくるための階段付近と一応扉の前にも張ってるよ。」

 

本当にヒーロー科のみんなは飲み込みが早い

 

「さてと、そろそろヒーロー達にちょっかい出しに行きますか。」

 

そう言いながら僕は特性のチョークを取り出した。

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