――メルロマルク
この国は、尚文達四聖を召喚した国である。ハイリヒ王国から転移スキルで帰還した尚文は、配下の奴隷達と共に城下町を訪れていた。
とは言っても、その配下は城の訓練場で戦闘顧問のエクレール=セーアエットとエルラスラ=ラグラロックを相手に模擬訓練しているところだ。尚文は一人、不穏な空気を纏っていた三勇者の後を追いかけていた。
「なんで邪魔をするんですか!」
「それはこっちのセリフだ!」
「意味がないからです!」
「援助を受けるなら要望にも応えなきゃダメだろうが! 今の俺達の仕事は訓練なんだよ!」
魔物を倒してLvを上げるだけが仕事と思っている三勇者に呆れの表情を隠せない。異世界にまで来てなんで中間管理職みたいなことをしなければならないのか。
そもそも、どうして尚文が異世界などにいるというのか。それを説明するには最初から話さなければならない。
岩谷尚文は元々、現代社会の日本でオタクをしていた大学生だ。
気まぐれに寄った図書館で見つけた書物、四聖武器書を読んでいて、気が付いたら本の中の登場人物である盾の勇者として異世界に召喚されていた。
四聖武器書の内容は、波と呼ばれる災厄によって滅びに向かっている世界に、異世界からそれぞれの武器を携えた四人の勇者が召喚され、波に挑む物語だ。
四人の武器とはそれぞれ、剣、槍、弓、そして盾……。
四聖武器書の内容は途中までしか記されておらず、盾の勇者の記述が始まるべきところから空白となっていた。恐らくは今まで自分が歩いてきた道程が物語として空白の部分に記述されると盾の勇者として召喚された尚文は推測している。
そして、この異世界はゲームのようにLvと経験値が存在する世界だ。魔物を倒すことで経験値が溜まり、Lvが上がり、自らの能力が向上する。
この世界の住民はステータス魔法という魔法を誰でも使うことが可能であり、意識すると自らのステータスを数値として見ることができる。努力が裏切らない。努力した分だけ結果が実る素晴らしい世界ではある。
だが、盾の勇者はその性質から間接的な手段でしか敵を倒すことが出来ず、盾の勇者本人が魔物を倒すのは至難の業。仲間がいることを前提とした勇者だ。
その代わりに伝説の盾は様々な能力を所持者に授けてくれる。伝説の勇者の武器は魔物や素材、様々な物を吸わせることで成長し、強力な武器へと変貌していく。そうして波に備えて強くなっていく……予定だった。
勇者四人で波に挑むことができればよかったのだが、尚文を召喚した国であるメルロマルクは盾の勇者を迫害した。仲間ができず、やっとできたと思った仲間は尚文に冤罪を被せて無一文で放り出したのだ。
そんな大変な状況を乗り越え、奴隷であるラフタリアという少女をなけなしの金で購入して最初の波を乗り越えた。
「新大陸の調査もLv上げを理由に断っておいて……」
疑惑が晴れてやっと国の援助を受け、本腰を入れて災厄の波に挑めると思ったその矢先、カルミラ島という場所でLvが急速に上げられる活性化現象が発生していると女王ミレリア=Q=メルロマルクは言った。
その催しに参加した尚文達はLvが急上昇。しかも島へ行く前に行った勇者達による合同会議で伝説の武器の本当の強化方法をそれぞれの勇者から聞き出した尚文はそれを実践することで、今までとは比べ物にならない実力を身に付けた。
今、目の前にいる三人の勇者とは異なり。
まずは剣の勇者である天木錬。
年齢は十六歳。光沢のある黒髪が特徴で若干女顔のクールな印象を受ける少年だ。黒を基調にした服装を好んで着用している如何にも剣士といった風貌をしている。
元々いた世界ではVRMMOというネットの世界に入ることのできる機械が存在しており、この世界をブレイブスターオンラインの世界だと認識している。
次に槍の勇者である北村元康。
年齢は二一歳。ポニーテール……でいいのだろうか? 若干茶色の入った髪をしており、身長は高めで勇者の中で一番のイケメンだ。
性格は軟派の一言。女と見れば節操がない。
ただ、一度信じた相手はどこまでも馬鹿みたいに信じるから、悪気があるわけじゃないのは尚文も理解しているところだ。信じる相手を間違えているだけだ。
元康が連れている女の一人こそ、尚文に強姦冤罪を被せた主犯であり、現在ではビッチと改名させられている元王女だ。
元康は、この世界をオンラインゲーム、エメラルドオンラインの世界であると認識している。
最後に弓の勇者である川澄樹。
年齢は十七歳。天然パーマが掛かった髪をしていて、黙って見ている分には芸術的なセンスがありそうな……ピアノなどの楽器を弾いていそうな少年だ。
だが実際の性格は傲慢なものであり、自分の正義感を満たせるのなら何をしてもよいと思っている称賛欲求の塊である。
尚文は、思い出すのも腹立たしいほどに樹のことを人間として軽蔑している。樹のせいで泣かされた少女に同情しているというのがその主な理由である。
この世界をディメンションウェーブというコンシューマーゲームの世界と認識しており、ほか二人の勇者と共にまだゲーム気分が抜けていない。
そんな、これでもかというほどの個性を持った勇者達とこの世界で強くなるための方法を話し合った結果、それぞれの主張がぶつかり合って言い争いに発展した。
自分達の信じている世界についてと武器の強化方法で主張の相違があり、己こそが正しいと思い込んだ三人は他の勇者の言葉を信じることはなかった。
最終的に尚文が三人の強化方法を実践してみた結果、自分以外の三人の強化方法はどれも本当の事だったと心の底から信じないと効果が発動しないという厄介なモノであることが判明した。
不幸中の幸いとでも言えばいいのだろうか、尚文は予備知識が無いことや貪欲に強くなる方法を模索していたお陰で強くなる方法を習得することができた。だが、他の勇者達は、強化方法を実践することができずに差が生じてしまった。
「お前らさ……それこそ武器が欲しいなら国の鍛冶師とかに頼めよ。Lvは十分なんだからさ」
自分が弱いのを武器の所為にしたり、Lvの所為にしたりと尚文は心底うんざりした表情をしている。
どれだけお膳立てして強くなる方法はこうだと勧めても聞き入れやしないし、少しでも不満があると我が儘を言って連携を考えもしない。魔物の修行と称してドラゴン退治に行った時も、自分の好き勝手にスキルを放っているだけだ。
おまけに、盾職として足止めに徹している尚文を忌々しそうにする始末だ。自分達に攻撃が向かうと尚文とは協力せずに、自分の仲間達とだけ連携して戦おうとする。
そして、良い素材の確保をするのかと思えば既に持っているから必要ないと来た。
尚文がうんざりしてしまうのも無理のない話であろう。
「この国の鍛冶師の腕はよくない」
「それはゲーム知識だろう。実際に頼んだのか?」
「……」
ゲーム知識を頼りにしている点を指摘すると錬はだんまりを決め込む。
最近では、尚文と話をするのさえこんな感じで尚文の言葉を聞き入れようともせずに、話をするごとに関係が悪くなっているくらいだ。
元康や樹はこの辺りの問いに関しては前向きに頷いてくれたが、最年少の錬はゲーム感覚が抜けきらずに話を聞きはしない。
もっとも、最終的に元康と樹も「良い武器を作るのには素材が足りないんだ!」と同じ言い訳をして、国の鍛冶師に武器を作らせるのを却下しているが。
「何がそんなに不満なんだよ」
「不満? なら言ってやろうじゃねえか! チート野郎と一緒に訓練なんかやってられないんだよ!」
元康が尚文を指差しながら言い放つ。
「そんなに人が苦労しているのを見て楽しいか? この卑怯者」
錬も元康の意見に同意して尚文を睨みつける。
「そうですね。冤罪を見抜けなかった負い目のある僕達に因縁を付けて、何が楽しいのですか!」
錬の仲間は困ったようにオロオロとしているだけだが、元康の仲間であるビッチとその取り巻き、そして樹の仲間は尚文を犯罪者のような目で睨みつける。
自分達はゲーム知識というこの世界の住民からすれば十分にチートなものを頼りに強くなったのに、出し抜かれたらその相手にチートと言い放つ。自分だけが特別であり、他の特別なものは存在を認めようとはしない。
あまりに子供のような言い分に尚文は天を仰ぎそうになるのを必死に堪えていた。
よくVRMMOを舞台としたデスゲームものの主人公がチート扱いを受けることがあるが、仮にチートだとしてもゲームをクリアできれば別に問題はないはずだ。それなのにデスゲームを終わらせるかもしれない人材を迫害するなど、無意味を通り越してマイナスでしかない。まさに愚か者の所業としか言いようがないだろう。
それ以前に敵が同じくらいの強さなのだからチートではなく仕様と考えるべきだ。
「チートをする卑怯者を擁護する国にもウンザリだ! 俺達は好き勝手させてもらう!」
錬がそう言うとズカズカと不機嫌そうに立ち去ろうとし、元康も同意するように頷く。
「尚文、教皇を倒してからお前は自分勝手だ。付き合っていられない」
教皇とは、三勇教の教皇であるビスカ=T=バルマスのことだ。
メルロマルクは三勇教、盾以外の勇者を信仰する宗教が国教であり、国民は盾の勇者=悪人と思いこんでいた。
メルロマルクは、亜人優遇で人間差別の国であるシルトヴェルトと長年戦争をしていた関係にあり、シルトヴェルトとは逆に亜人を差別する人間優遇の国だ。
シルトヴェルトは盾の勇者を信仰する宗教の神としており、それ故にメルロマルクでは盾の勇者を宗教的に敵視していた。
尚文を召喚した時に立ち会っていた王は亜人の神である盾の勇者を差別しており、冤罪に陥れた挙句無一文で追い出した。
これがメルロマルクの方針……だったわけではない。
災厄の波が世界に訪れている今、下らないことで争っている暇はない。
メルロマルクは元々女王側の女が継ぐ国である。メルロマルクの真の統治者である女王は、世界中で起こった波への対処に外国での交渉に追われていた。
勇者召喚も本来は外国で行う予定だったのだが、三勇教と国に残していた夫の暴走で勝手に召喚されてしまい、危うく戦争になりかけていたのを交渉で回避していた。
女王がいなければ、今頃、メルロマルクという国は亡くなっていたことだろう。
そんなことを知るはずもない尚文達は最初の波を乗り越えた後、足りない装備を行商によって稼いだ金で賄っていた。この行商が地味に様々な面でプラスに働いて、尚文は盾の勇者ではなく馬車を引く魔物に準えて神鳥の聖人と呼ばれ尊敬を受けた。
そのおかげで色々な道具や素材、新たな盾を手に入れることができて、最終的には他の三人の勇者に並ぶほどの強さを得ることに成功したのだった。
だが、神鳥の聖人は実は盾の勇者だったという事実が、三勇教には面白くなかった。
他の勇者達が起こした騒ぎで、信仰が揺らいでいたことも後押しして、三勇教は強引な手段に出た。尚文と王との仲を取り持つために派遣されたこの国の第一継承権を持つメルティを、尚文が誘拐したと強引な手段で罪をでっち上げたのだ。
国は元より、他の勇者総出で追われる羽目になり、尚文達は無罪を証明するために逃亡。
最終的には尚文の奥の手にして盾の負の面である呪われた盾の力で三勇者のトップであった教皇を倒し、尚文の無実は証明された。
女王も国に戻り、夫である王とメルティの姉である、尚文を嵌めたビッチな王女に重い罰を課した。今ではその二人はそれぞれクズとビッチという名前に改名させられている。
ようやく他の勇者達と同じ立場を手に入れた尚文は、国の援助の下、こうして波に挑んでいるわけなのだが……見ての通り、他の勇者との間に不和が生じている。
(はぁ……どうしてこいつ等が味方なんだよ。あいつ等が味方だったら良かったのにさ)
カルミラ島へ行く船で相部屋になった、ラルクことラルクベルクとテリスという冒険者。
ラルクは面倒見が良くノリも良い頼れる兄貴分的な性格をしており、テリスは魔法が得意で後方支援が少ない尚文達には有用な人員だった。
二人とも冒険者の中では驚異的な強さを持っていた……が、その正体は二度目の災厄の波が到来した時に戦ったグラス……敵の仲間だった。
カルミラ島にある水中神殿で見つけた龍刻の砂時計、波の到来を告げてくれるオブジェによって参加した波で、波のボスである次元の勇魚を倒したところで尚文に敵対して戦ったのだ。
結果は引き分け。グラスの言葉を耳にしたラルクとテリスは慌てた様子で波の亀裂の中に逃げ込み、尚文達が追いかける前に波の亀裂は閉じてしまった。
『ラルク! テリス! 下がりなさい! 今は彼等の相手をしている場合ではありません! 世界が融合してしまいました!』
世界の融合……確かにグラスがそう言ったのを尚文は覚えている。そして、その言葉に思い当たる節がないわけでもない。
カルミラ島で起きた三度目の災厄の波の後に突如として新大陸が発見された。それは、何もなかったはずの場所に突如として出現した未知の大陸であった。
女王と共に新大陸の調査に向かった尚文は数え切れないほどの未知と遭遇することになる。それほどまでに、新大陸はこれまでの常識が通用しない場所だったのだ。文字通りの別世界、そう考えた方がいいほどに新大陸は未知に満ちていた。
あるいは、本当に別の世界なのかもしれない……と、グラスやラルクの言葉を聞き、新大陸での経験を経た尚文は考えている。
「僕も正直、この国の方針と尚文さんに付き合っていられません」
「そうだそうだ! さすがイツキ様、さあ! この国を捨てて新たな地へ正義を指し示すために出発しましょう!」
「ええ、そうですね。皆さん、いずれ僕に頼るようになるはずです。それまではしばしの別れです」
マルドという全身鎧を着た樹の仲間がウザイ表情で口にした言葉に、樹は同意するように頷いた。戦力外扱いを受けた三勇者が尚文を差し置いて頼られるなどまずありえない。負け犬の遠吠えにしても訳が分からない言葉に、尚文も我慢の限界だった。
「錬、お前は独り善がりだ。仲間との連携を全く考えていない。そんな調子で行くといずれ誰か死ぬぞ」
仲間を紹介された後のここ数日での戦い方を見ればその懸念が自然と出てくる。尚文のゲーム経験からしても錬の戦い方では後輩プレイヤーを死なせかねない。
「元康、お前は異世界にハーレムを作るためだけに来たのか? 格上の相手と戦った時、そのハーレムが決壊するぞ?」
勇者の強さで保たれている信頼だが、自分達より強い相手と相対した時、その仲間達が付いて来てくれるのか?
「最後に樹、自己満足を押し付けて努力を放棄するのが正義なのか? 力なき正義は無力だが、正義なき力は暴力でしかない。自分が正義だと思っているモノを客観的に見ろ。お前は元康と変わらないぞ」
力が通じない敵と戦った時、樹を頂点とした序列は容易く瓦解するだろう。その果てに暴走した仲間が何をするか……それは、尚文も想像したくない未来だった。
『退いてくれ! 俺は仲間を傷付けたその男に罪を償わせないといけない!』
『香織! 同じクラスの仲間を疑うような真似はしちゃいけない!』
『雫まで。ボロボロなのは南雲じゃなくて檜山達の方だろう!』
三勇者の欠点を口にした尚文の脳裏に浮かんだのは新大陸で勇者と呼ばれていた一人の少年だった。今思えば、あの少年は目の前の三人の欠点を併せ持っている。
少しだけ、彼と共に召喚されたという学生達のことが心配になり――今は、それよりも目の前の三勇者だと意識を切り替える。
尚文の言葉を聞き入れず、三人の勇者は仲間を引き連れて城から出ようと歩いていく。
「……なるほど」
そこに貴族らしい高そうなドレスを着ている女性がやってきた。紫色という珍しい色合いの髪をしている彼女の名はミレリア=Q=メルロマルク。この国の女王だ。
二児の母でありながら二〇代後半にも見える美貌の女王は扇で口元を隠しながら、三勇者の身勝手な行動と発言に冷ややかに頷いた。
「キタムラ様、おわかりでしょうが我が娘ビッチは国に借金があるため無断で去ることは認められませんよ?」
「キャアアアアアアアアアアアアアアア!」
便乗して逃げようとしたセミロングの赤毛の少女……旧姓マルティ=S=メルロマルクこと現姓ビッチが悲鳴を上げて転げ、元康が急いで駆け寄る。
「ふざけるな!」
元康が女王に槍を向ける。
「カワスミ様の配下の皆様、亡命は家族が悲しみますがよろしいのですか?」
「く……卑怯な」
樹の仲間達がそれぞれ歯軋りしながら睨みつける。振り返った樹が弓を構えたのを見て、尚文は盾を構えて前に出ようとして――その動きをミレリアに扇で制された。
「人質に僕達が屈するとでも?」
二人の殺気を無視してミレリアは錬に顔を向ける。
「現在、メルロマルクの国境警備隊に勇者様方を通さないように命じております。同時にギルドにも勇者様方に依頼を出さないように手配していますが……それでも出ていきますか?」
行動制限を施していると暗に伝える女王ミレリア。
こんな状況で出ていくとしたら亡命以外の選択肢はない。しかし、メルロマルクと繋がりのある国は勇者を名乗る者を受け入れることはないだろう。
相当メルロマルクから離れるなり、第三者を主張する国に行かないと思い通りに行動できない。
錬も剣の柄に手を添えて一触即発の気配を醸し出している。
そんな中で女王は深い溜息を吐くと、肩を落としてから顔を上げて答えた。
「……いいでしょう。これから二つの依頼さえこなしてくださるのでしたら、制限を解除いたします。勇者様方も好きに他国へ行くとよいでしょう」
これは妥協、これは譲歩、これは猶予、これは冷却期間。様々な言葉が尚文の頭を過る。確かに、今の三勇者は不満が限界を迎えてしまい、話を全く聞きはしない。
そんな連中をどう説得したらいい? 答えは冷静になるまで放置するしかない。
三人の勇者は負けた理由をLvと武器が足りないせいだと思っている。ならある程度好き勝手に行動して満足させ、それでも壁にぶつかった時に手を差し伸べるしかない。やりたいようにさせてから手綱を握るしかない。
(……それに、)
と、三人の勇者を尚文は見回した。
(俺も、もうこいつ等の子守りはウンザリだ。毎日毎日、強くなる方法を教えて実践してみせたにもかかわらず、聞いてくれないこいつ等の相手をするのは……)
それでもダメならば、もうどこかで手痛い目に遭うみたいな荒療治しか残されていない。そう思いつつも、尚文はそうならないことを望んでいた。それで死なれたり戦えなくなったりしたら元も子もないからだ。
「……なんだ?」
元康が不機嫌そうにビッチを支え起こしながら尋ねる。
「数日前から各国で謎の魔物が出現しているとの話が舞い込んでおります」
「謎の魔物?」
「はい。詳しくは証言が安定しないので一概に言えませんが、見たことのない魔物だそうです」
世界中に出現している謎の魔物。明らかに何かが起きているのは間違いないが、勇者が出るほどの問題なのかと尚文は怪訝そうな顔をする。
「依頼とは、この魔物の討伐と一週間後に起こる波への参加です。この二つを達成した暁には勇者様方の自由を約束いたしましょう」
「ビッチの自由もか!?」
「キタムラ様、それは別の話です。まずは借金の返済があります。ですが自由に行動できる猶予は約束いたしましょう」
「話にならない!」
元康は怒りを露わにするが、国庫から血税を勝手に持ち出した国家反逆罪に相当する大罪人に対する処罰としては十分に甘いものだ。
本来ならば、父であるクズと共に磔にする方が各国に示しが付く。それをしないのは偏にクズことオルトクレイが国外にも名が知れ渡るほどの傑物であったことと、親子の縁を切ったとはいえ家族だった者に対する最後の情だ。
むしろ、既にミレリアはこれ以上無いほどに譲歩しているくらいなのである。
「ビッチ、アナタには多くの罪と国への借金があるのです。ここは譲歩できる問題ではありません」
「ママ! 私をそんなに苦しめて何が楽しいの!」
「獅子は我が娘を千尋の谷に突き落とすという言葉もあります。私の跡を継ぎたいのなら乗り越えてみなさい」
答えるミレリアにビッチは嘘泣きをやめて思い切り睨みつける。全く反省が見られない。同情しているのは不満を持っている者達だけだ。
「勇者様方! こんなママが王であることを認めて――」
「それ以上の言葉を続けるのでしたら、この話はなかったことになりますがよろしいのですか?」
そこで、尚文はミレリアの前に歩み出る。今度は静止が入ることはなかった。ミレリアも尚文の力が必要であると判断したのだろう。
「女王を殺す動きをしたとして……根本的な解決になるか? 波を乗り越えられるのか?」
根本的な解決にはなりませんよね? と、どことなく霧が濃くなりそうな台詞を口にする尚文。彼は右手を上げて挑発気味に呟いた。
「お前等、修行なんてする暇がないからと国を出ていこうとしているんだろ? で、俺の目の前で女王を殺すなんて無駄で時間の掛かることをするつもりなのか?」
実力の差はカルミラ島の波で既に判明している。
攻撃できない盾の勇者といえど、ダメージを負わせられない雑魚勇者の足止め程度は容易くできる。そんな状況ならこの勇者達を一人一人、国の連中に処分させることもできなくはない。
もちろん、実際にそんなことをするつもりはない。それは、伝説のフィロリアルと謳われるフィトリアから聞かされたある知識が原因だ。
四聖が一人でも欠けた状態で波が来ると、それだけ波が厳しくなる。つまり勇者が一人死ぬ度に世界に負担が掛かることになる。
そして、四聖を再召喚できるのは四聖が全員死亡した時のみ。四聖の欠員により波が厳しくなるくらいならば、波の無い時に四聖を全員殺して召喚し直した方が世界のためというのが、フィロリアルの女王であるフィトリアの結論だ。
実際、それだけの実力がある。今の尚文でも手も足も出ないほどの差が存在する。
だからこれは、尚文が商売で学んできた交渉を行っているだけ。商売で必要なのは相手の欲する物を提供することと、相手に舐められないようにすることだ。
今、ミレリアが自由を得るための依頼と条件を持ってきた。だが、それが飲めずに踏み倒す……ことをさせないために尚文が前に出て脅迫する。こうでもしないと強行突破をしかねないほど、今の三勇者は不満を爆発させていた。
(僅か一週間でこれとは……どんだけ気が短いんだよ)
ビッチが我が儘を言い切れず、忌々しそうに尚文を睨みつける。
もっといい方法があるんじゃないかと後悔ばかりが尚文の脳内を過るが……今の尚文にはこれ以上の手段を思いつくことはできなかった。
「……わかった。その依頼を達成すればいいんだな?」
「チッ! しょうがない。これが最後だぞ!」
「そうですね。この仕事が終わったら僕達は自由に行かせてもらいますよ」
組み伏すのは困難と察した三勇者は不機嫌そうに武器を仕舞う。ミレリアも緊張していたのだろう、肩の力が抜けているように感じられた。
「ではそれぞれ指示書を配布いたしますので、皆様は各自国内を回ってください。何か問題があったら報告をお願い致します」
メルロマルクの秘密警護部隊『影』。その中でもミレリアの配下である一人が現れて、スクロールをそれぞれの勇者に手渡す。
「それと一日の終わりには必ず我が城に来ることをお願い致します」
「……逃げないようにということか」
「ふん」
「しょうがありませんね……」
三勇者は渋々といった様子で頷き、立ち去っていく。その後ろ姿を見送った尚文は、改めてミレリアに向き直る。その手には四つめのスクロールが握られていた。
「で? この依頼は俺にも来ているわけだ」
「はい。イワタニ様にも出発をお願い致します」
「ふむ」
尚文は渡されたスクロールを開いて依頼内容を確認する。
内容は、南西の村の近隣に謎の魔物が出没しているというもの。この南西の村はレルノ村という名前であり、尚文もちょっとした事情から訪れたことがある。
報酬に関しては書かれていないが、国が全面的に援助しているので仕方がないと受け入れた。これ以上は貰いすぎという自覚もあった。
「修行の方はどうするんだ?」
「一時保留で、事態の解決をお願いします」
「ふむ、わかった」
正直、修行の進展は芳しくない状態だ。なんとなく程度しかできていない状態だったこともあって、息抜きには丁度いいかもしれないと思考の片隅で考えていた。
「エクレールと変幻無双流のババアはどうするんだ?」
「イワタニ様に同行してもらおうと考えております」
「わかった。じゃあ俺も出発の準備をするか」
それから目的地に出発するための準備を終えて、後は仲間達が来るのを待つだけという状況になった頃。
「もし、そこの御仁」
「ん?」
突然、背後から声を掛けられた。尚文が振り返ると、そこには尚文より僅かに背が低いくらいのローブを深く被った怪しげな人物が立っていた。
「貴方様は盾の聖武器……の所持者で間違いはありませんね?」
羽織っていたローブのフードの部分を外して怪しげな人物は素顔を見せる。
この世界に来てから美女美少女の類を見慣れた尚文でも、美女と表現するしかないほどの人を魅了する容貌がそこにはあった。それでありながらミレリアのような妖艶さを醸し出している。
透明感のある茶色の髪をしており、シニョンを付けた姿は中華美女と言ったところか。切れ長の目がより東洋的な雰囲気を助長している。
総じて、尚文が嫌いなタイプだった。人を利用しそうというか、総合するとビッチに近い容姿だ。自分を嵌めた女と似た容貌の相手を好きになれるはずもない。
「聖武器というのはよくわからないが、盾の勇者だ。それで俺に何の用だ?」
無言で見ているのもどうかと考えた尚文は素直に自分が盾の勇者であると告げた。
これで何かクネクネしながら近寄ってきたりしたら問答無用で距離を取るつもりだったのだが……ローブの女性は、妖艶な態度を全く見せず、あくまに下手で……本当に困ったという様子で尚文の手を取って頭を下げた。
「お願いします。どうか、私を早く倒してください」
「は?」
言うに事欠いて自分を倒せ。意味がわからない発言に尚文は困惑の表情をするしかない。
「このままでは、使命を果たせません。それならば……聖武器の所持者様に助けを求めます!」
と、女性が言ったのと同時か。盾の宝石の部分がピカッと光を放った。
「何を……?」
「私は……あそこにいます、どうか止めてください」
と、女は東の空を指差す。
「あのさ、事情がわからないと俺だって返答のしようがないんだけど――」
「ナオフミ様ー」
「おまたせー」
と、仲間達の声に振り返り、手を振る。
「お前等遅いぞー」
「――お願いします。でないと無意味な犠牲者が増えてしまう。ああーー」
「だから、事情を聞かなきゃ答えようが――」
振り返った尚文は息を飲んだ。
何故なら、それまで直ぐ側にいたはずの女が突然姿を消したからだ。人が来たから急いで逃げたにしては早すぎる。まるで瞬間移動をして消えたかのようだった。
「今、女が俺の前にいたよな?」
「はい?」
「フィーロも見たよな?」
「んー……?」
「リーシアも見てないか?」
「え?」
尚文の仲間達はそれぞれ顔を見合わせる。
「いたよーな……いないよーな?」
金髪碧眼の少女が近寄ってきてくんくんと辺りの匂いを嗅いでいる。
彼女の名前はフィーロ。ラフタリアの次に尚文の仲間になった魔物の女の子だ。
艶のある金髪が光沢を放ち、透き通った海のような眼、雪のように白い肌と、海外の子役アイドルも裸足で逃げ出すほどのレベルで完成された幼女という外見だ。
その正体はフィロリアルクイーン。馬車を引く習性を持った鳥型の魔物、フィロリアルの中でも、特別な育ちをした魔物だ。本当の姿は尚文よりも大きく、フクロウやペンギンを混ぜたような外見をしている。
鳥の魔物だが足腰が頑丈な代わりに飛ぶことができない。
羽毛の色は基本的に白だが、所々が桜色だ。そして目立つ特徴として他のフィロリアルにはない冠羽が頭に生えている。人型の姿の時はアホ毛として自己を主張してフィーロのトレードマークとなっている。
見た目の年齢は一〇歳前後の幼女でしかないが、フィロリアルの女王種というのは伊達ではなく、その五感は人間とは比べ物にならないほどに優れている。
「うーん……」
そのフィーロをしてもローブの女の残滓を見つけることはできなかった。
もしや、お化けとか幽霊の類なのではと尚文は思案する。この世界にはアンデッドの類も存在するので、昼間から出てきて脅かしたという可能性もゼロではない。
とりあえず、自分を倒してほしいなどと訳の分からないことを言う不審者の存在は記憶の片隅に入れて、尚文はやるべきことをするために口を開いた。
「じゃあ出発するぞ。みんな乗り遅れるなよ」
☆
盾の勇者ルート
第2話 暴食の魔女
☆
――レルノ村
この村は、飢饉を解決しようとした元康が持ってきたバイオプラントの種の影響で、村全体が寄生能力を持った魔物の植物に覆われてしまったという過去がある。
除草剤を売りに村に来た尚文達がそれを駆除した上で、更に盾の力で安全な種を作ったことで解決した……はずなのだが、今もこの村はバイオプラントの森に覆われていた。生い茂るプラントの森はまるで密林のようだ。
とはいえ、以前のようにバイオプラントが暴走しているというわけではない。
むしろその逆で、異常な成長によって畑が密林のようになったものの、飢饉が起きるほどの荒廃した大地であったこの場所で大規模な農業事業を展開できるようになったほどだ。赤々と房に実るトマトのような実はこの村の特産品だ。
この村には、大昔にこの辺りを根城にしていた邪悪な錬金術師が危険な植物を研究していたという伝承がある。書物には一時期この近隣が植物に支配されていたという記述もあり、その植物の種子こそが元康の手に入れた奇跡の種の正体であった。
しかし、錬金術師が本当に悪人であったわけではない。その証拠に、種子が封印されていた宝箱の隣に残されていた石碑には以下の文章が刻まれていた。
『種子の封印を解こうとする者よ。願わくばこの種子が世に出ないことを切に願う。人々が飢えに困らないようにという願いは最悪の形で現れる。安易に封印を解くなかれ』
錬金術師は本当に人々を救おうとしていた。彼或いは彼女は、この村のような光景を見たくてバイオプラントを作り出したのだろう。
失敗作として封印したはずのバイオプラントが時を越えてその本懐を果たしている光景に、きっと、草葉の陰から見守る錬金術師も微笑んでいたはずだ。
だからこそ、今この村を襲う悲劇に彼或いは彼女も顔を曇らせていることだろう。
「ギュアアアアアア!」
何十体もの謎の魔物が空に群れており、迎撃する村に滞在していた冒険者達を無視して、弱い村人に優先的に攻撃を仕掛けている。
謎の魔物の姿を一言で表現するなら甲羅を付けた一つ目の蝙蝠のような魔物だ。フォーブレイにもウィングフロートボールと呼ばれる一つ目の魔物が存在しているが、その魔物とはまるで異なる明らかに異質な姿をした魔物だった。
「キャァアアアア!」
そして、この謎の魔物は目から熱線を放って攻撃してくる。冒険者達も自分を守ることで精一杯であり、このままでは村人に死人が出るのも時間の問題だろう。
『闇色の電撃よ、我が敵を撃ち貫け!』
「”カースド・ライトニング”!」
その熱線を押し返すようにして黒い稲妻が謎の魔物の目を撃ち貫く。
「え、あなたは……」
「一宿一飯の恩義だ。ここは俺達がどうにかするから早く逃げてくれ」
「……あ、ありがとう」
村人の目の前に飛び出した青年は数日前、彼の奴隷である少女と共にこの村へ迷い込んだ料理人だ。見たこともない調味料と果実で美味しい料理を提供してくれていた彼は、泊めてくれたお礼だと今度は謎の魔物に立ち向かっていた。
魔導書を構えた青年は空に群れる謎の魔物を見据えると、魔力を練り上げ、謎の魔物を妨害するための魔法を完成させる。
『大気よ、風よ、荒れ狂え! 我が意のままに! 舞い上がれ!』
「”トルネード”!」
突如、出現した竜巻に巻き込まれた謎の魔物は飛び方が安定しなくなる。その隙を見逃すことなく、青年は弓に矢を番え、引き絞る。
「――”狙撃”ッ!」
天職”戦士”の”筋力強化(中)”の技能で強化された剛腕から放たれる一矢は、天職”弓使い”の”狙撃”の技能によって狙い違わず謎の魔物の目に突き刺さる。甲羅まで貫通する一矢を受けた謎の魔物は、その命を奪われ地面へと落ちてくる。
「”狙撃”!」
「ドベッ!?」
「”狙撃”!」
「ビョル!?」
「”狙撃”!」
「ボケッ!!」
一匹一匹、青年は確実に謎の魔物を仕留めていく。”収納魔法”に保存している矢の本数は、この程度の数を相手にして無くなるほどではない。
その数が七を超えた時、急に大きな影に覆われた。反射的に青年が視線を向けた先には、空の蝙蝠とは異なる謎の魔物が青年を殴りつけようと拳を振り上げていた。
バキュン!
その瞬間、拳を振り上げた体勢のまま魔物の上半身が消滅した。歯型の削られた下半身だけが血を噴き出しながら倒れてくる。
「やはり生じゃと不味いのう。主様よ、今度はすっぽんで美味いもの作っておくれ」
口の周りを血で汚しながら、最後に残った謎の魔物の腕をもしゃもしゃと食べている少女が青年の傍らに舞い降りた。そう、紛れもなくこの少女が謎の魔物の上半身を食べたのだ。それも一瞬にしてこの細い体の中に詰め込んだのである。
見た目は、青年と同年代くらいの女の子だ。口元の血よりも赤い足元まで届くほどの長い髪と、髪と同じ赤い目をした少女。
「助かった、ルージュ」
「お礼はいつも通り料理で返してほしいのじゃ。すっぽん鍋を所望するぞ」
「それはいいけど……何故にすっぽん?」
「あの魔物、亀の味がしたのじゃよ」
「亀!?」
ルージュと呼ばれた少女が食べたのと同種の魔物へと青年は視線を向ける。
全長は二メートル半。全身が毛に覆われた雪男のような魔物で、一つ目の蝙蝠と同じように背中には亀の甲羅のようなものを背負っている。
確かに亀の甲羅のようなものを背負っているが……まさか、本当に亀の仲間だとは思っていなかった青年は驚愕の声を上げる。
「色々と気になることはあるが……まずは、この亀モドキを倒しきってからだな」
「そうじゃな。ちょうど、増援がやってきたみたいじゃしのう」
「エアストシールド!」
増援? という疑問の言葉が口にされることはなかった。上空の蝙蝠の撃ち出した熱線が突如として空中に出現した盾が受け止めたからだ。
「みんな! 早く攻撃するんだ!」
「はい!」
「はーい!」
「腕が鳴る」
「ふぇえええ」
「頑張る!」
青年が視線を向けた先には、緑色の水晶が嵌められた盾を構えた青年と、その青年の仲間と思しき見目麗しい美女美少女とババアの姿があった。
「あれが噂の盾の勇者か」
この村の村人から青年も盾の勇者の活躍については聞いていた。
寄生能力を持った植物の魔物による支配からこの村を救ったばかりか、無限に果実を実らせる奇跡の植物をこの村にもたらした英雄。
だが、その英雄は謎の魔物を相手に苦戦していた。空を飛ぶという厄介な性質を持っている上に、動きが素早いので相手をし難いというのがその原因だ。
「盾の勇者!」
「なんだ!?」
「風の魔法を唱える! 動きの鈍ったヤツを叩き落としてくれ!」
勇者の仲間達は流石の動きで魔物の相手をしているが、守らなければならない相手が多い故に尚文も手が回りきらない。
「分かった! 村の連中は一ヶ所に集まれ! 何があろうと俺が守ってみせる」
「盾の勇者様の言葉だ! みんな、急いで集まるんだ!」
「はい!」
尚文の頼みを聞き入れて村人達は魔物に脅えながらも一ヶ所に集まる。それを見て魔物達も攻撃しようとしてきたが、それは逆に尚文にとってもチャンスであった。
「エアストシールド! セカンドシールド! ドリットシールド!」
三枚の盾が村人達を守るように伸びていく。
「後は……」
尚文は村の代表に編成項目を飛ばす。
「これは?」
「いいからみんなを入れろ。そうしないと俺も守りづらい」
村の代表は頷いてその場に居た全員を勧誘してパーティーを結成させた。
「流星盾!」
尚文は半径二メートルほどの仲間を守る結界を作り出すスキルを使用するとその範囲を拡大させる。
このスキルは消費SPが全体の5%、クールタイムは15秒、持続時間は5分ほどと使い勝手のいいスキルであるのだが、パーティーメンバーでないものを弾くという難点がある。そのため、編隊でもいいから村人達を仲間に入れる必要があった。
そして、強化された尚文の放つ結界は生半可な攻撃ではびくともしない。
「”トルネード”!」
そこに、青年の魔法による風が蝙蝠型の謎の魔物を蹂躙する。叩き落とすまでは行かないものの、動きを鈍らせることができれば、それで十分。
「やあ!」
「えーい!」
「はぁあああ!」
「アチョー!」
その隙を突いて、ラフタリア、フィーロ、エクレール、エルラスラが魔物を叩き落としていく。
尚文の仲間であるラフタリアとフィーロは勿論のこと、勇者達の稽古の戦闘顧問を任せられたエクレールとエルラスラも凄まじい戦いぶりだ。
エクレール、本名エクレール=セーアエットはラフタリアが住んでいた領地を担当していた貴族の娘であり、この国の剣術大会で上位に入賞するほどの実力者だ。
ストロベリーブロンドのロングヘアをしており、男装の王子が似合いそうなキリッとした美女である。真面目で礼節を重んじる騎士らしい騎士だ。
彼女は剣術の戦闘顧問としてラフタリアとリーシアに剣術を教えている。
エルラスラ=ラグラロックは変幻無双流という流派の伝承者であり、女王ミレリアが戦闘顧問として招集するほどの実力者だ。
この老婆、高齢からくる病気で死に瀕していたのだが、行商時代に尚文が届けた薬を尚文が飲ませたことで盾の補正も合わせて完治。その経緯もあり尚文のことを聖人様と呼んでいるのだが、二度目の災厄の波ではクワで波から溢れ出る魔物を屠っていたほどで、そのあまりにも元気な姿から尚文からはババアと呼ばれている。
「ふぇえええええ!」
一方、リーシアとキールはオロオロとして状況に対応しきれていない様子だ。
フィロリアルクイーン形態のフィーロの姿を模した着ぐるみを着ている少女の名はリーシア。本名、リーシア=アイヴィレッド。
元々は弓の勇者である川澄樹の仲間だったのだが、尚文と同じように濡れ衣を着せられた。そして仲間から追放されたという経験をしているのに、樹のことをこれっぽっちも恨んでいないという聖人メンタルの持ち主だ。
ただ……見ての通り、普段から締まりのない奇声を上げ、着ぐるみを着て、落ち込んでいる自分を格闘とする何とも情けないところがある。
キールは犬の耳が生えた一〇歳前後の亜人の子供で、昔、ラフタリアを拷問していた貴族の屋敷に捕らえられていたラフタリアと同郷の子供だ。
ラフタリアの住んでいた村は波の最初の被害を受けた地域で、波から出現した魔物に大打撃を受けた後、奴隷狩りに遭っている。
みんなを守れるくらいに強くなりたい。そのキールの強い意志を汲んだ尚文が、ラフタリアと同郷ということもあって仲間として迎え入れ、他の仲間と共にエルラスラの戦闘訓練を受けている。
この二人は未だ状況に対応できていないが、それでもキールは弱った魔物に斬りかかっているだけ何もしていないリーシアよりはマシだろう。
「情けない声を上げるな! 早く戦え、樹と戦った時と変わらないぞ」
「は、はいぃいい!」
リーシアも剣を振りかぶって突撃していく……が、腰に力が入っていない。
「えーい!」
それでも、リーシアも攻撃を当てた。謎の魔物の羽が斬り裂かれて地に落ちる。
そこでトドメの一撃をかまそうとしたのだが、焦っているのか硬そうな甲羅の部分を突く。
「目の部分を突け!」
「は、はい!」
尚文の注意を受けてやっとリーシアは魔物を倒すことができた。
それを不安に思いつつも、尚文は魔物の戦力を分析する。単純な魔物の強さとしては動きの速さ、攻撃力、キールの苦戦具合から推察するにLv35前後。
ラフタリアやフィーロ、エルラスラは一撃で仕留めているが、エクレール、リーシアは何度か弱点の目を突かなければ倒せていない。エクレールは技があるので、それを放てば一撃のようだ。キールは完全に攻撃力不足で弱らせるのが限界のようだ。
――の使い魔(蝙蝠型)
――の使い魔(雪男型)
そして、最大の問題はこの謎の魔物が使い魔ということ。盾の解析機能でも主の正体は明らかにならないが、使役する者がいることは間違いない。
この国でも有数の実力者であるエクレールが一撃で倒せないほどの魔物を無数に使役する主となれば、それ相応の実力を持った相手であるのは間違いないだろう。
(それに……)
尚文は、自分達が駆けつけるまで謎の魔物と戦っていた二人組に視線を向ける。ルージュの方は兎も角として、青年の方は間違いなく日本人だ。
戦闘終了後、彼等から話を聞く必要がある。どうやら、修行の息抜きなどと考えていられるような状況では無くなったようだ。
「が、頑張ります!」
リーシアが剣に力を入れる。
「えい!」
ザシュッと音を立てて、リーシアの突きが謎の魔物の目を貫き、甲羅を貫通する。ゲーム用語で言うならばクリティカル攻撃だ。
「ふぅ……」
「とりあえずは全部倒しきれましたか?」
「みたいだな」
構えを解いてから尚文は辺りを確認する。
村の建物に被害は殆どない。あくまで人だけを狙っていたようだ。ここまで意識的に人だけをターゲットにした魔物は尚文の記憶にはない。
尚文は謎の魔物がやってきた方向へと歩いていく。
「ん?」
するとその先に、この辺りに生息する魔物の死骸を見つけた。
「なあ、この魔物……人間以外も襲っているみたいだな」
「縄張り争いでしょうか?」
「その可能性が高いと見ていいだろうな。本体がどこにいるかはわからないが」
「本体?」
「ああ。どうやらこいつ等は使い魔らしい」
「使い魔……なるほど、それで本体か」
尚文の使い魔という言葉にエクレールは納得したように頷き、その後、周りに転がる謎の魔物の死骸を見回して険しい表情を浮かべた。
「……このクラスの魔物を使い魔として使役する者がいるというのか」
「一応、聞いておくが……エクレールとババア。こいつ等と戦うのに一般の冒険者はどれくらいのLvが必要だと思う?」
「おそらくじゃが、単独だと最低45は必要じゃな」
「武術の才があっても、それくらいは必要だと思う」
技術的に優秀な者で最低45ということは、一般の冒険者では55は必要になると見ていいだろう。冒険者の全てが武術の才を持っているわけではないのだから。
この世界では、一般にLvを40以上に上げるにはクラスアップという儀式を行わなければならない。これは国が管理している龍刻の砂時計を使って行われるものであり、Lv40に達した全ての冒険者に許されるようなものではない。
国に許可されずクラスアップ限界が40の並の冒険者では苦戦するほどの化け物が、群れを成しているという事実に尚文の背筋に寒気が走る。
「その本体についてだが、少しだけ情報提供できるかもしれない」
そんな尚文に話しかける者が一人。赤い少女を連れた日本人と思しき青年が、尚文の振り返った先に立っていた。
「お前はさっきの……」
「俺の名前はハガネ。日本人だ。俺の相棒があの魔物について気付いたことがあってな」
「気付いたこと?」
「うむ。あの魔物達は共通して亀の味がしたのじゃ」
「は?」
何言ったんだこいつ? という表情になる尚文。それに、ハガネと名乗った青年は思わず苦笑を浮かべてしまう。
「気持ちはわかるが、ルージュの攻撃手段は『食べる』しかなくてな。あれくらいの大きさの魔物なら一瞬で食べられるんだ」
「……冗談だよな?」
「マジじゃぞ。ほれ」
と、ルージュはバキュンとその辺に転がっている謎の魔物(雪男型)の死骸に喰らいつく。ルージュの頭がぶれたかと思ったら、その瞬間には死骸の上半身が巨大な歯型に欠落していた。その光景に尚文達は唖然とした表情を浮かべる。
(どんな早食いだ……!)
かなりの距離があったし、歯型も明らかに大きすぎる。何より、あの上半身を一瞬で体内に詰め込めるルージュの体の仕組みが意味不明だ。
「まあ、こういうわけだ」
「……理解はできないが、納得はした。つまり、この魔物達は甲羅からわかるように亀の魔物というわけか」
これだけではまだ何もわからないが、これが進展であるのは間違いないだろう。
「とりあえず、お前達には他にも聞きたいことがあるから俺はこの場に残るとして……キール以外は各自散開して辺りの様子を確かめてくれ。何かあったら報告……で、村の連中は怪我人の手当てを優先してくれ」
「はい!」
「了解!」
こうして謎の魔物との戦闘が終了した。
ラフタリア達が辺りの捜索をしたのだが、本体が見つかる気配はない。野生のフィーロでさえも匂いを頼りに探らせても見つからなかった。
「どうしたものか……」
辺りの日は落ち、徐々に暗くなってきている。話によるとここ数日、村人達は眠れない夜を過ごしているようだった。
「何かこの辺りに亀の魔物の伝承とかないのか?」
「すいません、心当たりはないです」
「盾の勇者様達が来る前にも辺りを偵察したのですが……特に何も……」
村人達に聞いても答えは出てこない。一度情報収集に城に戻るのも手ではあるが、村人達を守らなければ危険なのも確かである。
冒険者も村人の護衛という仕事をしているが、この謎の魔物は並の冒険者では苦戦は必須。防戦一方で解決の糸口が見つからない。
「ただ」
「ん? 何かわかっているのか?」
「あの魔物は東の方から来るというのはわかっています」
(東……ね)
尚文の脳裏に過るのは出発前に会った不審な女だ。あの女も東から来たようなことを言っていたが、何か因果関係があるのだろうか? それとも、ただの偶然か。
「一度情報交換に城へ行ってくる。ラフタリア達は村の警護をしていてくれ」
「わかりました」
「はーい。ねえ、ごしゅじんさま」
「なんだ?」
「あのね。あの魔物はね、他の魔物をいっぱい倒していたみたいだよ?」
「そう言えば、確かに……魔物の数が目に見えて減ってるな」
ラフタリア達も魔物の死骸を沢山見つけたと報告している。どうやら、あの謎の魔物は人間だけでなく他の魔物も標的にしているようだ。
「わかった。じゃあ行ってくる」
尚文は他の勇者達と情報交換をするために、日が落ちるのを確認して城にポータルで飛ぶのだった。
☆
「――というのが俺が戦った魔物の話だ」
城に戻ると女王の指示通り、他の三勇者も一時帰還していた。
やはり他の勇者も同様に亀の甲羅のようなモノを背負った魔物と遭遇したらしい。
「亀の魔物ですか……まさか、」
「女王、何か思い当たる節があるのか?」
「……一つだけ。ですが、確信に至る情報が足りません。影に命じて城の図書館で伝承を探らせるので、返答はそれをお待ちください」
「わかった」
勇者達の話を纏めていた女王には謎の魔物の正体に思い当たる節があるらしく、影を呼び出すと東方の伝承を探るように指示を出した。
「お前等は何か知らないか?」
三人の勇者達に尋ねる。すると三人共、何か考え込むような仕草を見せた。
それから――
「いや?」
「わからねえな」
「ええ、知りませんね」
昼間の不穏な空気はどこへやら、不自然なほどあっさりと尚文を見返して答える。
明らかに怪しい三勇者の様子に尚文は質問を重ねる。
「何の使い魔なのか判明していないんだ。この正体にお前等、ゲームで心当たりはないか?」
「……全然知らないな」
「心当たりがないぜ」
「見当もつきませんね」
三人共顔を見合わせて、どころなく軽い調子で言い放つ。
「お前等……本当に何も知らないんだな?」
「知らないって言ってるだろうが!」
先程まで平静を装っていた錬が真っ先に大声を出して背を向ける。
「尚文、別にお前が勇者のリーダーってわけじゃねえだろ? いい加減やめろよ。俺達は知らねえんだよ」
「信頼が足りないんじゃないですか?」
なんとも腹立たしい返事で勇者達は会話を拒否して背を向ける。怪しいから問い詰めただけではあるのだが、どうやらそれが気に食わなかったようだ。昼間のこともあって三人の勇者は尚文との会話を拒んでいた。
「とにかく、俺達は任された場所を守らないといけないんだ。報告は済んだんだから行かせてもらう!」
怒声を上げた錬に元康が同意を示し、それに便乗した樹も部屋から出ていく。そのまま三人の勇者はポータルでその場から消えてしまう。
「女王」
「わかっております。影を忍ばせて追跡をし、情報を集めさせますのでしばしのお待ちを」
今の三勇者が知っていることを白状することはないだろう。余計なことをされるわけにはいかないが、今はあの三人を泳がせるほかにない。
「それにしても……異世界からの来訪者ですか」
「ああ。ハガネはそう言っていた」
尚文が女王に報告したのは謎の魔物のことだけではない。レルノ村で出会ったハガネとルージュのことに関しても尚文は報告していた。
曰く、ハガネは職業全適性というチートを女神に貰って勇者として異世界に召喚されたらしい。最初は異世界に召喚されるのを断っていたらしいのだが、駄女神においおいと泣きつかれて仕方なしに召喚されることを受け入れたそうだ。
その代わりに、アイテムを無限に収納できる収納魔法という魔法と、ありったけの調味料を召喚特典として受け取っているそうだ。
しかし、これまでに召喚させられた勇者達に荷物持ちにさせられそうになったハガネは、厄介事を押し付けられそうな勇者を辞めることにして、奴隷として購入したルージュと共にスローライフを送ることにしたそうだ。
それから、ある町で『喫茶ノワール』というカフェを経営して過ごしていたのだが、ある日、彼の異世界にも災厄の波が訪れた。
知り合いを守るためにルージュと共に波の最前線で戦っていたハガネは、気が付けば、ルージュと共にこの世界に迷い込んでいたのだという。
「もしや、イワタニ様の言っていた波から出てきた敵というのは……」
「ああ、恐らくはあいつ等も異世界人なんだろう」
グラス、ラルク、テリス。三人の顔が尚文の頭を過る。
「わかりました。そちらに関しても、なにか伝承がないか調査を致しましょう」
「頼む」
尚文は報告を纏めてからラフタリア達が警備している村へと帰還した。
「ただいま」
「あ、ナオフミ様!」
ラフタリアが緊迫した表情で城から戻ってきた尚文に駆け寄ってきた。
「どうした!?」
「キールくんが!」
「何!?」
尚文がラフタリアを追って急いで村の治療院に駆け込むと、そこでは背中を大火傷したキールが痛みを堪えながら治療している最中だった。
「あ、盾のお兄ちゃん」
「大丈夫か!?」
「う、うん。すっげー痛いけど、命に別条はないって……いてててて!」
尚文は治療員と共にキールの背中に回復魔法をかけ、同時に傷薬を患部に塗り込む。”薬効果上昇”などの補正を受けたことで、傷薬は数段階上の効力を発揮する。
「一体どうしたんだ?」
「あの魔物が一匹で飛んでいるのを見つけたから、俺一人でも倒せると思って近づいたんだ……」
「まったく、無茶をして! 死んでしまったらどうするんですか!」
ラフタリアが瞳に涙を浮かべてキールに注意している。多くの同郷を失った彼女にとって、これ以上誰かを失うのは耐え難いことだった。
「キール、君はまだ一人では戦えない。何かあったらみんなに報告しろと言われていただろ」
「わ、わかったよ。もうしない」
先程も述べたように、尚文は盾の補正で薬品の効果を向上させることができる。そのはずなのだが、キールの傷は塞がるような様子を見せない。
(ん……? キールの背中に何かが埋め込まれている。この症状は……)
「キール、あの魔物は何かお前にしなかったか?」
「え? 熱線を受けて倒れた俺の背中に飛びついてきたけど……その後すぐにラフタリアちゃんが助けてくれたからよくわからない」
「!?」
その瞬間、尚文の顔が一瞬で青褪めた。
「痛いかもしれないが我慢しろよ!」
「な、何をするんだ!?」
尚文は治療薬を袋から取り出して蓋を開け、キールの傷口にドボドボと振りかけた。
「ぎゃああああああああああああああ!」
堪えきれずキールが悲鳴を上げる……が、問題はそこではない。メリメリと音を経ててキールの背中の奥に引っ付いていた、亀の甲羅のような何かが剥離する。
「はぁ……はぁ……」
「ナ、ナオフミ様? 一体どうしたのですか?」
「この村にはつくづくこういった因縁が付きまとうな」
その返答だけでラフタリアは何が起きたのかを察することができた。
この村は暴走したバイオプラントによって占領されていた。そしてバイオプラントは近隣の人間に種を植え付け、寄生して操るところにまで至ろうとしていた。
そう、謎の魔物はキールの背中に卵のようなモノを植え付けていたのだ。
「くうう……」
「どうりで……回復が遅いからおかしいと思っていたんだ」
尚文の推論を聞かされた治療員は納得すると同時に険しい表情を浮かべた。
当然の反応だろう。バイオプラントでさえ変異に数週間の時間を掛けたというのに、あの謎の魔物はこんな短期間でこれだけのことを仕出かしている。
戦闘能力だけでなく、それ以外の特性も厄介極まりない。
「ごしゅじんさまー!」
辺りの警護をしていたフィーロが声を上げた。
「なんだ!?」
「えっとねー、魔物の死骸からあの魔物がズバッと出てくるのを今、見たよ!」
「なんだと!?」
だが、それで終わりではなかった。あの謎の魔物は生きた相手だけでなく、死体をも媒介にして数を増やすという性質を持っていた。
「急いで近隣の魔物……生き物の死骸を一ヶ所に集めろ! それから焼き払って処分するんだ!」
「その仕事、俺達にも手伝わせてくれ」
「うむ。この村の者には一宿一飯の恩義があるのでな。妾も力になろう」
「二人共……任せた!」
これで上手くいく保証はない。ないが、何もしなければ事態は悪化するばかりだ。ハガネとルージュは生き物の死体を処分するために動き出した。
「キールくん大丈夫ですか?」
「へっちゃらに決まってるだろ。あれ……?」
立ち上がろうとしてキールはカクッと治療台に倒れ込む。
「力が入らない」
「今は治療を優先しろ。お前を働かせるわけにはいかない」
「そんな! 俺だって皆と一緒に戦いたいのに!」
「今のお前は無理ができる状態じゃない。大事になる前に治療するんだ」
「うう……」
自分の無力さにキールが枕に顔を埋めて呻く。その姿に思うところがあるのか、ラフタリアはその治ったばかりの背中を優しく撫でていた。
「……あの、ナオフミさん」
「なんだ?」
その時、リーシアがおずおずと小さく手と声を上げた。
「あのですね。さっきから考えていたんですけど、なんかあの魔物を前に本……物語で読んだことがあるようなないような気がします」
「何!?」
「ヒィイ!」
大声を上げた尚文にリーシアは脅えてしまう。それに反省した尚文は、謝ると怖がらせないようにできる限り平静を装って尋ねた。
「悪かった。で? 何の物語が教えてくれないか?」
「ふぇええ……す、すいません。そこまでは思い出せないですぅ」
「何の話なのか思い出してくれ。いや、思い出したら教えてほしい。そのことで解決に向かうかもしれないんだ」
「は、はい!」
思いも寄らぬところから有意義な情報が飛び込んできた。朝一で女王に報告に向かうことを決めた尚文は、その日は、交代で休みながら村の警護をすることにした。
……そして……
……その日を境に三勇者が報告に戻ってくることはなかった。
☆
■この素晴らしい世界に祝福を!が参戦しました。
■職業全適性チートでスローライフを送ることにしたが参戦しました。
■岩谷尚文が加入しました。
■ラフタリアが加入しました。
■フィーロ(人間形態)が加入しました。
■フィーロ(魔物形態)が加入しました。
■リーシア=アイヴィレッドが加入しました。
■エクレール=セーアエットが加入しました。
■エルラスラ=ラグラロックが加入しました。
■ハガネが加入しました。
■ルージュが加入しました。
■――の使い魔(蝙蝠型)の盾が解放されました。
■――の使い魔(雪男型)の盾が解放されました。
ユニット名:岩谷尚文
サイズ :M
移動力 :6
地形適応 :空B 陸A 海B
タイプ :陸
登場作品 :盾の勇者の成り上がり
モデル :ガンダム(機動戦士ガンダム)
武器
・エアストシールド
・セカンドシールド
・ドリットシールド
・シールドプリズン
・チェンジシールド
・流星盾
その他
・アラートシールド
・ヘイトリアクション
・ポータルシールド
・バブルシールド
未解放
・セルフカースバーニング
・チェンジシールド(攻)
・アイアンメイデン
・ブラッドサクリファイス
ユニット名:ラフタリア
サイズ :M
移動力 :8
地形適応 :空B 陸A 海B
タイプ :陸
登場作品 :盾の勇者の成り上がり
モデル :ブラウニー(ガン×ソード)
武器
・一閃
・八極陣天命剣
・ファスト・ミラージュ
ユニット名:フィーロ(人間形態)
サイズ :S
移動力 :6
地形適応 :空B 陸A 海B
タイプ :陸
登場作品 :盾の勇者の成り上がり
モデル :Zガンダム(機動戦士Zガンダム)
武器
・ぷちくいっく
・はいくいっく
・ファスト・トルネイド
・ツヴァイト・トルネイド
・すぱいらるすとらいく
ユニット名:フィーロ(魔物形態)
サイズ :L
移動力 :7
地形適応 :空A 陸B 海B
タイプ :空、陸
登場作品 :盾の勇者の成り上がり
モデル :ウェイブ・ライダー(機動戦士Zガンダム)
武器
・ぷちくいっく
・はいくいっく
・すぱいらるすとらいく
ユニット名:リーシア=アイヴィレッド
サイズ :M
移動力 :6
地形適応 :空B 陸B 海-
タイプ :陸
登場作品 :盾の勇者の成り上がり
モデル :???
武器
・格闘
・ファスト・ウォーターショット
ユニット名:エクレール=セーアエット
サイズ :M
移動力 :7
地形適応 :空B 陸A 海B
タイプ :陸
登場作品 :盾の勇者の成り上がり
モデル :ダン・オブ・サーズデイ(ガン×ソード)
武器
・魔円突
・一閃
・連続突き
ユニット名:エルラスラ=ラグラロック
サイズ :M
移動力 :7
地形適応 :空B 陸A 海B
タイプ :陸
登場作品 :盾の勇者の成り上がり
モデル :エルドラソウル(ガン×ソード)
武器
・無双活性
・変幻無双流 点
・変幻無双流 円
ユニット名:ハガネ
サイズ :M
移動力 :7
地形適応 :空B 陸A 海A
タイプ :空、陸
登場作品 :職業全適性チートでスローライフを送ることにした
モデル :グリッドマン(SSSS.GRIDMAN)
武器
・ストレート
・狙撃
・ハイスラッシュ
・トルネード
・カースド・ライトニング
ユニット名:ルージュ
サイズ :S
移動力 :7
地形適応 :空A 陸A 海A
タイプ :空、陸
登場作品 :職業全適性チートでスローライフを送ることにした
モデル :巨大サンユン(魔法騎士レイアース)
武器
・暴食