戦姫絶唱シンフォギア-THE FIRST ULTRAMAN-   作:不死身の機動歩兵隊

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遅れてすんませんでした。


第12話「宇宙最凶の禍威獣」

‐西暦2043年 リディアン音楽院‐

 

響達が東京スカイタワーに集結したノイズの対処を行っている頃、リディアン音楽院は多数のノイズと禍威獣の襲撃によって戦場と化していた。

 

自衛官隊長

「撃て!撃ち続けろッ!何としても奴らを通すな!!」

 

隊長の号令で他の隊員や機動戦闘車がこれ以上進撃させまいと攻撃する。しかしノイズの位相差障壁、禍威獣の防御力の前には決定的なダメージを得られない。逆にノイズと禍威獣による攻撃で命を散らす。

 

「ゼットーン・・・ピポポポポポポ・・・」

 

多数のクローンゼットン・ホワイトや、それが脱皮した半甲殻体の〔人工宇宙恐竜 クローンゼットン・ハーフ〕や通常個体の〔宇宙恐竜 ゼットン〕、〔ゼットン(THE FAST版)〕、〔パワードゼットン〕、〔EXゼットン〕、〔宇宙超絶恐竜 ファイヤーゼットン〕、〔ゼットン・ファルクス〕、〔合体ゼットン〕、〔ゼットンバルタン星人〕、〔人工宇宙恐竜最終形態 クローンゼットン・ファイナル〕、〔ハイパーゼットン・ギガント、イマーゴ、デスサイス〕とノイズによる大軍団によってリディアン音楽院は崩壊していく。

するとゼットン軍団の上空と側面から多数のミサイルが降り注ぎ、爆発する。各基地から出撃した空自のF-15J改、F-35A、F-2A改。陸自のコブラ、アパッチは少しでも民間人の避難する時間を稼ぐ為に攻撃を続ける。例え、無意味な抵抗であったとしても。

 

‐リディアン音楽院内部‐

 

未来

「落ち着いて!シェルターに避難してください!」

 

???

「ヒナ!」

 

自衛官2名と協力して女子生徒をシェルターへ避難させる未来。するとクラスメイトの安藤創世、寺島詩織、板場弓美が駆け寄る。

 

弓美

「どうなってるわけ?学校が襲われるなんてアニメじゃないんだからさ。」

 

未来

「皆も早く避難を!」

 

詩織

「小日向さんも一緒に!」

 

未来

「先に行ってて、私は他に「か、禍威獣がッ!」ッ!?」

 

女子生徒の1人が声を上げ、窓側に指を指していた。未来や他の者達もそちらを向くと、光線発射態勢のゼットンの姿があった。未来達が気付いた瞬間に〈ゼットン光弾〉が発射される。その場にいる者達は反応できずにいた。

 

未来

(響、真さん・・・ッ!)

 

そのまま直撃する瞬間。光弾と未来達の間に光が現れ、光弾は光に直撃して爆発する。爆風で窓ガラスが割れ、衝撃が未来達を襲うがそれだけで何ともない。不思議に思った未来は瞑っていた目を開くとそこには銀の巨人、ウルトラマンがいた。

 

未来

「ウルトラマン!」

 

ウルトラマン

「奴らは私が相手をする。君達は避難を!」

 

ウルトラマンはそう言って構えを取り、ゼットンに向かって行く。その間に未来は女子生徒の誘導を自衛官達に任せ、校内で逃げ遅れた者を探しに行く。

 

ウルトラマン

「シャアッ!」

 

ゼットン

「ゼットーン・・・ピポポポポポポ・・・」

 

ウルトラマンは肉薄し、ウルトラスラッシュでゼットンは斬り裂こうとするが、〈ゼットンシャッター〉によって防がれ、ウルトラスラッシュは砕け散る。

 

ゼットン

「ピポポポポポポ・・・ゼットーン!」

 

ボキッ!メキッ!

 

ウルトラマン

「―――ッ!?」

 

バリヤーを解除したゼットンはカウンターで左ストレートを放ち、ウルトラマンの右脇腹に炸裂。肋骨の数本が折れる。膝を付きそうになるウルトラマンは気力で踏ん張り、ウルトラパンチでゼットンの顔面を貫いて引き抜く。貫かれたゼットンは少しだけ痙攣した後に倒れ、活動停止する。

 

ウルトラマン

「ハァ、ハァ、ハァ(最初の戦闘でダメージが抜けきっていないうえで肋骨が数本やられた!この状態でどこまで戦えられる)・・・ッ!」

 

肩で息をしながら右脇腹に手を添えて何とか立っているウルトラマンの周囲には多数のゼットン軍団が包囲する様に集結していた。

 

ウルトラマン

「(考える暇もないか・・・)デュワッ!」

 

ウルトラマンは包囲される前にゼットン軍団の一点に突撃する。そこにはクローンゼットン・ハーフが5体、EXゼットンとゼットン・ファルクスが1体づつの1部隊と対峙する。

 

クローンゼットン・ハーフ×5

「ゼットーン!」

 

クローンゼットン・ハーフは近付けまいと赤色光線、ゼットン光線、〈メテオ火球〉の弾幕を張る。ウルトラマンはリバウンド光線で攻撃を反射させ、地面に着弾させる。舞い上がった爆煙を煙幕にしたウルトラマンはウルトラソードを放ち、5体のクローンゼットン・ハーフを撃破する。

すると背後から気配を感じたウルトラマンはスペシウムブレードを展開して振りかざす。するとテレポーテーションで奇襲を仕掛けてきたゼットン・ファルクスが振りかざした鎌を防ぐ。

 

ウルトラマン

「グッ・・・ウオォォォーーーッ!!」

 

鎌を弾き飛ばし、ゼットン・ファルクスの両腕を斬り落として止めを刺す。その時、爆煙から飛び出たEXゼットンの鋭利な爪による攻撃を受けてしまい、ウルトラマンは膝を付く。それをEXゼットンは追撃で爪を深く突き刺す。

 

ウルトラマン

「グアァァァーーーッ!」

 

EXゼットン

「ピポポポポポポ・・・ゼットーン!」

 

EXゼットンは至近距離で〈100トリリオンメテオ〉発射準備を行う。それを見たウルトラマンはまだ試してもいない技で危機を脱しようとする。両腕を交差させ、全身のスペシウムエネルギーをスパークさせて拘束を逃れる〈ボディスパーク〉によってEXゼットンは怯む。その隙に抜け出したウルトラマンはウルトラアタック光線で撃破する。

 

ウルトラマン

「・・・時間を掛け過ぎたか。」

 

ゼットン軍団

「ゼットーン・・・ピポポポポポポ・・・」

 

EXゼットンを倒した頃には包囲網が完成しており、夥しい数のゼットン軍団がウルトラマンを見据えていた。その間に負傷した背中から赤い光が流れ出るウルトラマン。

 

ウルトラマン

「(これは流石にマジでヤバイな・・・だが、それでも!)負けるものかッ!!」

 

ウルトラマンが構えると同時にゼットン軍団は一斉に動き出す。先に接近したファイヤーゼットンは左腕の巨大な鎌を振り下ろす。それをウルトラVバリヤーで防ぐウルトラマン。しかしその一撃で大きく吹き飛ばされる。それを待ってましたとハイパーゼットン・デスサイスが両腕の鎌を振る。ウルトラマンは態勢を立て直して攻撃を防ぐが、〈ハイパーゼットンテレポート〉で懐に入ったハイパーゼットン・イマーゴの強力なシャベルフックを受けてしまう。

 

ウルトラマン

「―――ッ!?ブハッ!

 

合体ゼットン

「ゼットーン!」

 

ゼットンバルタン星人

「ゼットットット!」

 

動きが鈍った隙にウルトラマンを後ろから抑える合体ゼットン。動けないウルトラマンにゼットンバルタン星人はゼットンとバルタン星人の技を全て撃ちこむ。

 

ウルトラマン

「グ・・・ッ!リミッター解除ッ!!」

 

ピコンピコンピコンピコン

 

リミッター解除で押さえ付ける合体ゼットンを引き剥がし、ゼットンバルタン星人に向けて投げ込む。そしてギガスペシウム光線で一気に殲滅する為、周囲のゼットン軍団に撃ち込むが、多数のパワードゼットンが盾となる。何体かはギガスペシウム光線を吸収しきれずに爆散するが、残った数体は反射してウルトラマンにダメージを与える。

 

ウルトラマン

「ガハッ!」

 

ハイパーゼットン・ギガント

「ゼットーン・・・ピポポポポポポ・・・」

 

ダメージを受けて怯んだところをハイパーゼットン・ギガントの〈ギガンティスクロー〉が横薙ぎにウルトラマンを斬り付ける。吹き飛ばされた先にいるクローンゼットン・ファイナルは大顎を開き、ウルトラマンが入ると同時に締め上げる。更にスペシウムエネルギーを吸収していく。

 

ピコンピコンピコンピコン

 

ウルトラマン

(クッ、テレポーテーション!)

 

テレポーテーションで拘束から逃れると、先回りした多数のクローンゼットン・ホワイト、ハーフが群がってウルトラマンを押さえ込む。リミッター解除、ギガスペシウム光線、テレポーテーション。更にエネルギー吸収をされてスペシウムエネルギーが枯渇したウルトラマンの力では成す術も無く押さえ込まれる。

それをゼットン軍団は赤色光線、ゼットン光線、〈ゼットンファイナルビーム〉、〈ハイパーゼットンアブソーブ〉、メテオ火球、100トリリオンメテオ、〈暗黒火球〉で取り押さえているクローンゼットン・ホワイト、ハーフごとウルトラマンに集中砲火される。やがて攻撃が収まると、残骸となったホワイトとハーフ。そして原型を留めつつ、黒焦げとなったウルトラマンが辛うじて立っていた。

 

???

「これ程の攻撃を受けてもまだ立てるか。」

 

その声が響くと同時にゼットン軍団の1ヶ所が道を開ける。その道からゼットンよりも人型に近く、胸にはカラータイマーの様な発光体が付き、ウルトラ一族の抹殺用として誕生し、全てのゼットンの頂点に立つ禍威獣〔宇宙恐魔人ゼット〕が姿を現す。

 

ウルトラマン

(嘘、だろ!?あんな奴まで・・・いるのかよッ!?)

 

ゼット

「今、楽にしてやろう。」

 

手持ちの槍を構えてそう宣言するゼット。そしてカラータイマー目掛けて突き出す。しかしウルトラマンも黙ってやられる訳ではなく、突き刺さる瞬間に槍を掴む。

 

ゼット

「ほぉ、まだ動くだけの力はある様だな。」

 

ウルトラマン

「ただで命を献上されるものかッ!」

 

槍を跳ね除け、残っている力でウルトラパンチ、チョップ、キックを繰り出す。しかし全てを防がれ、逆に粒子状に分解する一撃を左胸に受けてしまう。

 

ウルトラマン

「―――~~~ッ!!?」

 

地に倒れ、左胸を押さえ込むウルトラマン。だがそれでも立ち上がり、ゼットに構えを取る。

 

ゼット

「まだ抗うか・・・何故諦めない?」

 

ウルトラマン

「お前達を・・・のさばらせるてなるものかッ!」

 

ゼット

「ならばこれで最後にするとしよう。」

 

ゼットが指を鳴らし、接近すると再びゼットン軍団が動き出し、ウルトラマンへと迫る。その光景を映像越しで見ている者達がいた。

 

‐二課本部・指令室‐

 

指令室のモニターに映るのは丁度響達が倒し終えた場面と、押し寄せるゼットン軍団と戦い続けるウルトラマンの映像が流れていた。それを二課職員達、端末を操作する緒川。フィーネ、もとい了子との戦闘で負傷し、辛うじて意識がある弦十郎。そして未来が見ていた。

 

緒川

「響さん達に回線を繋ぎました。」

 

未来

「響!学校が・・・リディアンがノイズと禍威獣に襲われてるのッ!今ウルトラマンが――」

 

未来が響達にリディアンで起きている事態を伝えている時、突然本部の電源がシャットダウン。端末が操作不能となり、通信や状況確認の手段が潰された。

 

‐数時間後‐

 

ウルトラマンとゼットン軍団の戦闘から時間が経過し、夜となった。夜空に輝く赤い月の光が戦場と瓦礫と化したリディアン音楽院を照らしていると、その上空に1機の戦闘機、スターゼロが飛んできた。そして校舎の近くへホバリングして着陸。無理やり乗り込んだ響達はコックピットが開くと同時に降り立つ。変わり果てたリディアン音楽院と、活動停止したゼットン軍団の光景が目に飛び込む。

 

「未来・・・未来ーッ!皆ーッ!」

 

「おいおい、マジかよ・・・」

 

クリス

「ッ!あの禍威獣は!?」

 

「知っているのか?」

 

クリス

「あぁ、今日ウルトラマンが戦った禍威獣と似てる。しかも一方的にウルトラマンを追い詰めた奴だ。コイツもフィーネの仕業だったのか。」

 

「えぇ、その通りよ。」

 

その時、瓦礫と化した校舎の屋上から発せられた声が周囲に響く。全員がそちらを向くと、そこには響達を見下ろす了子の姿があった。

 

クリス

「フィーネ、やっぱりお前の仕業かッ!!」

 

了子

「フフ・・・ハハハハハッ!」

 

クリスの言葉に驚く響達。クリスの問いに答えるかの様に了子は高く笑う。

 

「その笑いが答えなのか!櫻井女史ッ!!」

 

クリス

「アイツが、あたしが決着をつけなきゃいけない相手・・・フィーネだ!」

 

すると了子、フィーネが眼鏡を外し、髪の結び目を解くと同時に青い光に包まれる。

 

「嘘・・・」

 

「マジかよ・・・ッ!」

 

やがて光が収まるとそこには、黄金のネフシュタンを纏った姿へと変わったフィーネが立っていた。

 

「う、嘘ですよね?だって了子さん「あれはデュランダルを守っただけの事。希少な完全状態の聖遺物だからね。」なら、本当の了子さんは・・・」

 

フィーネ

「櫻井了子という肉体は・・・いや、精神は12年前に風鳴翼が偶然引き起こした天羽々斬が覚醒した日に死んだといってもいい。」

 

「12年前に!?」

 

フィーネ

「超先史文明期の巫女。フィーネは、遺伝子に己が意識を刻印し、自身の血を引く者がアウフヴァッヘン波形に接触した際、その身にフィーネとしての記憶と能力が再起動する仕組みを施していたのだ。これによって私は何度でも蘇る。」

 

「まるで過去から蘇る亡霊!」

 

フィーネ

「覚醒したのは私だけではない。歴史に記される偉人、英雄、世界中に散った私達はパラダイムシフトと呼ばれる技術の大きな転換期にいつも立ち会ってきた。」

 

「まさか、シンフォギアかッ!」

 

フィーネ

「その様な玩具、為政者からコストを捻出する為の服需品にしか過ぎない。」

 

クリス

「アメリカの連中と連んでいたのも、そいつが理由かよ!」

 

フィーネ

「そう!すべてはカ・ディンギルの為!」

 

両腕を広げ、高らかにフィーネが答えると同時に地面が大きく揺れ出す。そして土煙が上がり、地中から巨塔が出現する。

 

フィーネ

「これこそが地より屹立し、天にも届く一撃を放つ荷電粒子砲、カ・ディンギル!その一撃で今宵の月を穿つッ!」

 

「月を?」

 

「穿つと言ったのか!?」

 

クリス

「何でさ!」

 

フィーネ

「・・・私はただ、あのお方と並びたかった。その為にあのお方へと届く塔を、シンアルの野に建てようとした・・・だがあのお方は、人の身が同じ高みに至る事を許しはしなかったのだ。あのお方の怒りを買い、雷帝に塔を砕かれたばかりか、人類は交わす言葉まで砕かれる・・・果てしなき罰、バラルの呪詛を掛けられてしまったのだ。

月が何故古来より不和の象徴と伝えられてきたのか・・・それはッ!月こそがバラルの呪詛の源だからだ!!人類の相互理解を妨げる呪いを、月を破壊する事で解いてくれる。そして再び・・・世界を1つに束ねるッ!!」

 

理由を問われ、神妙な面持ちで語るフィーネ。そして憎い相手に向ける声を上げ、月に向けて伸ばした手を握り締めると同時にカ・ディンギルのエネルギーチャージが始まり、主砲発射シークエンスが行われる。

 

クリス

「呪いを解く?それは、お前が世界を支配するって事なのか?安い!安さが爆発し過ぎている!!」

 

フィーネ

「フッ、永遠を生きる私に余人に歩みを止まられる事など有り得ない。それに、後ろを見て見ろ。」

 

響達が後ろを振り向くと同時にフィーネが指を鳴らし、何らかの方法で隠されていたものが姿を現す。そこには全身がボロボロとなり、死に体となったウルトラマンがいた。瞳の光は失っており、カラータイマーは弱々しく点滅していた。その姿に響達は言葉を失う。

 

フィーネ

「私が放ったノイズや自分でも敵わないゼットンの大軍団を相手に此処にいた者達を守る為、孤軍奮闘していたわ。私の策略通りにな!ハハハハハッ!」

 

フィーネの笑い声が響く中、響達は何故コックピットにいるはずのウルトラマンがいなかった理由が判明すると同時にこの場にいた皆を守る為に孤軍奮闘したウルトラマンを嘲笑うフィーネに怒りを燃やす。

 

Balwisyall Nescell gungnir tron(喪失へのカウントダウン)

 

Imyuteus amenohabakiri tron(羽撃きは鋭く、風切る如く)

 

Croitzal ronzell gungnir zizzl(人と死しても、戦士と生きる)

 

クリス

Killiter Ichaival tron(銃爪にかけた指で夢をなぞる)

 

そして聖唱を歌い、シンフォギアを纏った響達はフィーネを見据える。

 

「絶対に、私達が止めてみせます!」

 

「ウルトラマンの為にも負ける訳にはいかない!」

 

「あぁ、絶対に食い止める!」

 

クリス

「今ここで決着をつけてやるぞ、フィーネ!」

 

それぞれのアームドギアを構え、フィーネに挑む響達。フィーネに攻撃をしつつ、カ・ディンギルの破壊を行うが、全て防がれてしまう。

 

「このッ!」

 

フィーネ

「甘いわッ!」

 

STARDUST∞FOTONを放つが、フィーネのバリヤーに防がれる。その背後から接近した翼は斬撃を繰り出すが、全ていなされる。

 

「クッ!」

 

フィーネ

「無駄だと言うのがまだ分からないか!」

 

鞭を横薙ぎに振り、翼を吹き飛ばす。次に接近した響は格闘戦でフィーネと対峙する。だが簡単に倒されてしまう。しかし足止めには成功しており、クリスの大型ミサイル2発がカ・ディンギルに向けて放たれる。

 

フィーネ

「させるか!」

 

鞭を振るい、1発を迎撃する。そして2発目を探すフィーネ。すると2発目の大型ミサイルに乗って大気圏外に向かうクリスの姿があった。刺し違えてでも月の破壊を阻止する為、絶唱の最大出力で決着をつけようとする。

 

クリス

「何ッ!?」

 

しかしフィーネの放った鞭がクリスの所まで届く。大型ミサイルを破壊され、爆発に巻き込まれたクリスは地上に落ちる。

 

「クリスちゃん!」

 

落下するクリスを響が受け止め、奏と翼も駆け寄る。

 

フィーネ

「言ったであろう?余人に歩みを止まられる事など有り得ないっと。さぁ、見るがいい。月が穿かれる瞬間をッ!!」

 

フィーネの宣言と連動して月に照準を捉え、エネルギーチャージを完了したカ・ディンギルは衛星を破壊する一撃を発射する。だがその直前に青白い光線がカ・ディンギルに直撃。そのまま装甲を貫通、チャージされたエネルギーと青白い光線が干渉した事で暴走を始め、許容以上のエネルギーがカ・ディンギルから溢れ出すと同時に大爆発を起こす。その寸前で放たれたビームは月に届かずに途中で消えてしまう。

 

フィーネ

「私の想いは、またも・・・月の破壊は、バラルの呪詛を解くと同時に重力崩壊を引き起こす。惑星規模の天変地異に人類は恐怖し、狼狽え、そして聖遺物の力を振るう私の元に帰順するはずであった!痛みだけが、人の心を繋ぐ絆!たった1つの真実なのにッ!それを、それを貴様はよくも、よくもやってくれたな!ウルトラマンッ!!

 

ウルトラマン

「・・・・・・」

 

ピコン・・・ピコン・・・ピコン・・・ピコン・・・

 

フィーネは声を荒げ、カ・ディンギルを破壊したスペシウム光線の構えをしたウルトラマンを見据える。

 

フィーネ

「私の悲願を邪魔する禍根は、貴様は今ここで滅してくれるッ!!」

 

ウルトラマン

「あれは、マイナスエネルギー!?」

 

フィーネからドス黒い負の感情、マイナスエネルギーが溢れ出し、それは宇宙へと昇ってゆく。そして衛星軌道上に到達後、プランクブレーンのゲートから円盤を二重に重ねた様な形状のカプセルが出現する。そのカプセルは電子音と共にフレームが展開し、ディスク状のパーツを幾層も重なり、徐々にメカメカしいパーツが組み上がっていく。やがて1つの巨体が姿を現す。

 

「あれは、一体・・・」

 

クリス

「何だあのバカデカイ奴は・・・」

 

「あれも禍威獣なのか!?」

 

「何てデタラメな大きさだッ!?」

 

地上から見えるそれは、これまで確認されたどの禍威獣達を上回る巨体を誇り、かつて別宇宙である星が宇宙の秩序を乱す存在と判断した惑星を滅ぼす為、裁定者が持ち込んだカプセルから出現した超巨大禍威獣〔天体制圧用最終兵器ゼットン〕マイナスエネルギーに引き寄せられ、時空の狭間から今、舞い戻った。

 

第12話END




次回「ウルトラの星、墜ちて燃えて尽きて、そしてー」
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