ゼロの王子様   作:織姫ミグル

12 / 56
第11章

 

 

「······で」

 

 

疑問を口にした。

 

本来なら「な」と「ん」をその前に付き足さなくてはならないのだが、正式な言葉を紡ぐことすらできないほど疲れていた。壁まで追い込まれたノクティス君は反省させられるかのようにその場で正座している。

 

そんな状況に彼はマジで理解できていないから、ちょっと目の前にいるお二人に低い声で質問を放ってみた。

 

 

「全体的に何でこうなってんだよ······俺が何した?」

 

「黙ってなさい」

 

「はい······」

 

 

場所はご主人様のお部屋。

先程まで主人であるルイズと共に買い物へと出掛けたのだが、帰りの馬で体力を使いすぎてしまったせいでぐったりとしていた。

 

疲労でふらふらになった体を引きずるように主人の部屋へと入り、ちょっと休んでから購入した剣の手入れをしよう、と思わずあくびをして床に撒かれた藁に倒れこんでそのまま眠ってしまった。

 

時間的には一時間かそれくらいか。

 

で、ちょっと寝て起きたら何故か目の前には驚くべき光景が広がっていた。

 

 

「······」

 

 

主人が腕を組んでふくれっ面だった。

 

呑気なのは、その隣にいる主人のご学友くらいなものだ。

 

おかしい。

どうしてちょっと眠ったからってノクトに突き刺すような視線が集中するのだろう? 

 

あと何でご主人様にとって不倶戴天の敵であるキュルケと、誰だかわからないけど空気の流れを読まず無心で本に視線を向けている場違いな少女までここにいるのだろう。

 

そんな納得いかない状況の中、もちろん正座の王子様には申し開きの機会は与えられなかった。

 

理由について説明すれば、現在ノクトが手にしている剣に問題があったからだ。

 

今、彼の手には二つの剣が握られている。

 

一つは、ルイズが買ってあげたオンボロで小汚なく錆びまみれの剣。

 

もう一つは、見るからに高そうで上品な人間に相応しそうな剣。黄金色に輝いており、背中に背負えばその剣の美しさに皆が目を奪われ注目の的になること間違いなしである。

 

もちろん、見た目からもわかる通りルイズにはそんな剣を買うほど金に余裕がない。

 

では何故そんなにも高そうな剣がノクトの手元にあるのか。

 

答えは単純である。

 

 

「ふふっ。気に入っていただけた?」

 

「······どういうつもりツェルプストー?」

 

「え~? 虚無の曜日だったから暇潰しにタバサと街に散歩に行ってたら偶然ノクティスにとっても似合いそうな剣が売られてたから、プレゼントしただけだけど?」

 

「······跡をつけたってわけ?」

 

「ふふっ、情けないわね~? こんな安物の剣すら買ってあげられないなんて······」

 

「······」

 

 

なんだかとても荒れそうだ。

ノクトはただ成り行きを見守ることしかできなかった。

 

 

「この剣、ゲルマニア製の業物だそうよ。剣も女もゲルマニアに限るわねぇ~。あなたみたいなトリステインの女なんか敵うわけないわ」

 

「へ、ヘンだッ! あんたなんかゲルマニアで男漁りすぎて相手にされなかったからってわざわざ隣の国に留学してきたんでしょ!?」

 

「ムッ!」

 

「フンッ!」

 

 

その瞬間、二人ともローブのポケットからそれぞれ杖を出して互いに突きつけた。

 

 

「言ってくれるじゃない」

 

「本当のことでしょ!?」

 

 

お話している少女達の黒いオーラが半端じゃなかった。まだ何の呪文も唱えてないのに、二人の間には何故かバチバチと火花を散らしている。

 

しかし、このままだとまずい。室内で暴れられたらこっちもただじゃ済まない。巻き添え喰らうだけでなく、何かしらの罰まで押し付けられそうだ。片方とか普通に爆破呪文使ってくるし、多分あれは呪文を唱えたら自分まで巻き込むくらいの爆破を起こすほど頭に来ている。

 

ガチの自爆魔法。

 

それを起こしかねないほど場の空気がやばかった。

 

 

「······おい、もうその辺で────」

 

「「黙っててノクティス!!」」

 

「······はい」

 

 

二人の激昂にノクトは萎縮する。

止めようとしたが失敗してしまった。こうなったらもう誰も止められないだろう。怒りが収まったときには、おそらく骨すらも残っていない状況になっていると思う。

 

こんな形でまた死を覚悟しなければならないなんて。

 

と、思っていたがふいに二人の手から杖がすり抜けていった。

 

 

「「あ!?」」

 

「······室内」

 

 

ずっと本を読んでいたメガネの少女が限定的な地点を目標にして風を引き起こし、絡め取るようにして二人から杖を奪ったのだ。視線は本に向けているものの、大きな杖を軽く振っただけで二人の杖を奪うとは、彼女はかなり優秀な生徒と見える。

 

弾き飛ばされた杖はノクトの前へと落下する。

 

自分達の杖が奪われて行き先を目で追っていたため、杖の落下先にいたノクトが目に入った瞬間に二人は彼の元へと近づいていく。

 

この騒ぎの原因となっている者に解決案を提案するためだ。

 

 

「じゃあノクティスに決めてもらいましょうか」

 

「······え、俺?」

 

「そうよ! あんたの剣で揉めてるんだから!!」

 

「え、えっと······」

 

 

単に矛先がノクトに変わっただけだった。

思わず冷や汗が出るほどノクトは開きかけた心の扉を全力で閉めて目を逸らした。

 

二方向から殺人的な圧を受けているノクトを見ても、他人事だと思っているタバサは何の気にも留めない。一応ノクトが可哀想だとは思っているみたいだが、かと言ってあの最前線に割って入るだけの度胸など持ち合わせていない。自己防衛のために二人から杖は取り上げたが、自分に被害が及ばないならこれ以上手を出す気はないみたいである。

 

実際、この揉め事の原因はノクトだ。

 

中立勢力である自分が何か口出したらさらに二人は攻撃的になって暴れまわるに違いない。

 

ここは、ノクト自身がなんとかしなければならない。平和になるかどうかは彼の手にかかっている。

 

 

「······」

 

 

ノクトは口の端をビクビクと小刻みに震わせて笑うしかなかった。頭をフル回転させて解決へと導こうとするも、何を選んでも自分には不幸しか振りかからないと悟ったからだ。

 

片方を選べば片方から攻撃される。

両方を選べば両方から攻撃される。

 

そんな展開にしかならない気がする。

 

剣だけの問題じゃないことは彼にだってわかっている。

 

しかし、どうしろというのだ?

 

どちらを選んでも最悪な結果にしかならないし、答えが出せない状況が続く。

 

素直に言えば、どっちも別にいらない。

 

そもそも剣なんて腐るほど持ってるし、今更買い与えられても使うかどうかもわからない。しかし、ご主人が善意で買ってくれたからありがたく貰おうとした挙げ句、キュルケまで剣を買ってくれるとは思わなかった。しかも買ってきたのはこれまたドレスソード類の剣。

 

使ったらすぐ折れてしまうような剣に、錆びれた剣。

 

見た目だけならキュルケのが欲しいが、使えるかどうかで判断したらルイズのが良い。

 

······悩む。

 

いつまでも曖昧な笑みを浮かべたまま黙っているが、二人は視線を一向に外さない。答えが出るまでいつまでも待ち続ける覚悟でいるようだ。しかし、出来るだけ早く答えてもらうように、二人は更なる圧をかける。

 

 

「「どっちッ!?」」

 

 

その圧を受けて、彼は思う。

 

詰んだ、と。

 

 

(もう、どうにでもなれ)

 

 

ノクトは諦めたようにして、自分の答えを提示した。

 

 

「逆に二つとも使わず大切に保管する······っつーのは?」

 

「「······」」

 

 

瞬間、ゴッ!! という鈍い音が響いた。

 

二つの方向から細い足が勢いよく迫ってきて、顔が内側にめり込んだ。

 

最低な選択をしたとは思ってる。どちらを選んでも最悪な結果にしかならないのならもう逆に考えて二つとも保管して大切にすればいいんじゃね? と混乱した頭で考えた結果結局喰らう羽目になった。

 

せっかくくれたプレゼントなんだし、大切にしておきたい。

 

使ったら汚れる、欠ける、磨り減る。

 

そっちの方が勿体ない、という考えに至ったわけだがやはりその選択は大きな間違いだったようだ。絶対こうなると覚悟はしていたが、やっぱ辛ぇわ。

 

 

「いい機会だから教えてあげる。あたしね、あなたのことが大嫌いなの」

 

「あら、気が合うわね。実は私もよ」

 

 

ルイズとキュルケがいつの間にか仲良くなっていた。二人共気が合いすぎて、互いに絶対零度な笑みを浮かべておられる。

 

いがみ合う二人の間に再びバチバチと青白い火花が断続して瞬く。

 

そしてついに、

 

 

「「決闘よ!!」」

 

 

ついに怒りが爆発した。

 

互いのおでこがゴチンとぶつかるほどの至近距離で叫ぶと、狂犬のように二人は唸り声を上げる。

 

 

「お、おい。二人とも少しは落ち着け───」

 

 

いがみ合うルイズとキュルケを仲裁するようにノクトが声をかけた。

 

瞬間。

 

 

『おい! うるせぇぞ馬鹿女共ッ!!』

 

 

磨り減る金属音と共に、ものすごい暴言が部屋中に響き渡った。

 

声色からして、男の声。

 

現在この部屋に男はノクトしかいない。そして聞こえてきた方向もノクトがいるところからだった。

 

よって、容疑者は一人に絞られる。

 

 

「······馬鹿」

 

「女共、ですって?」

 

 

二人がノクトを睨む。

本当しょうもない所で気が合うと現実逃避気味にそんな事を思いつつも、即座に誤解を解くためにノクトは焦った表情で首を横に激しく振る。

 

 

「ち、違っ!! 今のは俺じゃね───ッ!」

 

「あんた以外に誰がいんのよッ!!」

 

 

聞く耳など持っていなかった。

 

ルイズはノクトの胸ぐらを掴むとお仕置きよと言わんばかりに机に置いてあった跳馬用の鞭を振るおうとする。

 

と、そんな時。

 

 

「······剣」

 

「「「え?」」」

 

 

唯一の中立勢力たるタバサがようやく平和活動をするべくボソボソした声でそう言った。

 

三人は一瞬どういう意味なのか理解が遅れたが、彼女の指がノクトの持っている錆びた剣を指していることにようやく気付く。その指の先を三人は視線で追ってくと、錆びた剣の柄の部分にたどり着く。

 

よく見ると鍔にある金具が小刻みに動いており、それが上下に動く度に声に似た音が聞こえてきた。

 

 

『人が気持ちよく寝てるとこを起こしやがって!』

 

「······は?」

 

 

意味が、わからなかった。

ふざけた調子の言葉は、おっさん染みた声をした『剣』だった。

 

わざわざ人の言葉で話す錆びれた剣は続ける。

 

 

『今何年だ? つかここどこだ? 答えろコラ』

 

「な、なんだこれ? 喋ってるぞ?」

 

「そ、それって······知性を持つ剣『インテリジェンスソード』じゃない?」

 

「インテリジェンスソード?」

 

 

ノクトに続いて、キュルケが当惑した声を上げた。

 

 

「またあなた、変なの買ってきたわね······」

 

「知らなかったのよ! こんな気色悪いものすぐに返品するわ!」

 

「やっぱり、さすがはゼロのルイズね。剣一つまともに買えないなんて」

 

「なんですって!?」

 

 

キュルケが悩むような調子でありつつ、そこに深刻さはない。ルイズも大して驚いていない。

 

彼女達の様子からして、喋る剣というのは世間ではそこまで珍しいものではないのかもしれない。レア物なのかもしれないが、あまり好まれていない代物だと思われる。

 

そして、二人はまた睨み合うようにしてノクトから互いの目へと視線を移す。目を離したら負けと言うかのように、二人は全く一ミリも視線を動かさずに唸っている。

 

 

『······ん?』

 

 

すると剣は何故か黙ってしまった。

 

持ち手であるノクトを視界に入れた瞬間に口を閉じてしまい、しばらく何も話さなかった。

 

まるで、ノクトのことを観察しているかのようだった。

 

 

『おでれーた。てめぇ【使い手】かよ』

 

「使い手?」

 

『通りで目が覚めるわけだ。ただ者じゃねぇ雰囲気がプンプンとしてきやがるぜ』

 

 

ノクトは眉をひそめる。

いきなり話し出したかと思えば意味不明な単語を述べたからだ。ノクトが理解する前に、剣はどんどんと話を進める。

 

 

『相当な修羅場潜ってやがるな? とんでもねえ力がてめーの手から伝わってきやがる······ん?』

 

「?」

 

『······なるほど、お前そういう人間か。まさに、おとぎ話の中に出てきそうな【王子様】ってわけか』

 

「!?」

 

 

二人には聞こえないくらい小さな音量ではあったものの、それを聞いたノクトは目を見開く。

 

その一言に目を白黒させるノクトであったが、剣は完全に馬鹿にしたような口調でノクトに言った。

 

 

『まぁそんな事は俺にはどうでも良い。それよりお前、これからは俺を使え。お前が今まで使ってきたどの武器よりも役に立つぜ』

 

「はぁ?」

 

『お前みたいな奴に使われるなら本望だ。いくつもの武器を所有し、それを指先のように使いこなす。何より【使い手】だってんだから、俺が使われなきゃ意味がねぇ』

 

「お前さっきから何言ってんだよ。意味わかんねぇわ」

 

『いいから使え。じゃねえと、お前が何者なのかを今すぐここでばらすぞ。見た所、娘っ子さんらはお前さんの正体に気付いてないんだろ?』

 

「ッ!」

 

『心配すんな、後悔はさせねぇよ。俺も、お前さんの持つ剣の一つにしてくれ』

 

「······わかったよ」

 

 

ノクトは諦めたかのようにその交渉を受け入れた。

 

すると剣は、ノクトを新たな主と認めたのか忠誠心らしきものを見せるために、自らの名を明かす。

 

 

『俺様の名は“デルフリンガー”だ! よろしくな兄弟!!』

 

「······ノクティスだ。よろしくな」

 

 

納得はいっていないものの、一応礼儀として自分も自己紹介をする。半ば強制的に武器を押し付けられた気分。

 

ノクトはデルフリンガーを鞘に収めると、肩に背負わずにゆっくりと真横に向ける。

 

その動作の意味がわからなかったデルフリンガーは疑問をぶつける。

 

 

『おい、何やってんだ? なんで背中に背負わず俺を寝かせるように横にしてんだ?』

 

「いいから、黙ってろ」

 

 

ノクトは特に答えなかった。

 

まるでこれからデルフリンガーを地面に落とそうとするような姿勢にも見えるが、ノクトは躊躇いもせず空中に置くように手を離した。

 

瞬間。

 

パシュン! と羽音のような音色が響いたと思った瞬間、デルフリンガーの姿が虚空へ消えた。

 

消える寸前、デルフリンガーが『え、ちょ!?』とか何とか言っていたような気がしたが、きっと気のせいだろう。

 

そこまで考えたノクトは、ルイズとキュルケに視線を戻す。どうやら議論はますますヒートアップしているようだ。

 

 

「「やっぱり決闘よ!」」

 

 

二人の怒鳴り声が部屋の中に響く。

 

結局そうなるのか、とノクトが小さくため息をついた。

 

 

「もちろん、魔法でよ?」

 

 

キュルケが勝負はもう決している、と言わんばかりに言った。

 

ルイズは唇を噛み締めたがすぐにうなずいた。

 

 

「ええ。望むところよ」

 

「いいの? ゼロのルイズ、魔法で決闘よ? 本当に大丈夫なの?」

 

 

小馬鹿にする様子でキュルケが挑発するも、ルイズは強気な態度で頷く。

 

自信はない。

 

しかし相手はあのツェルプストー。貴族の名にかけて、ここで引き下がるわけにはいかない。決闘と言ったからには、最後までやり通すのが貴族としての礼儀だ。

 

 

「もちろんよ! 誰が負けるもんですか!」

 

 

了承は得られた。

二人の瞳には炎が灯り、必ず勝つという覚悟が宿っている。

 

 

「······」

 

 

その様子を見たノクトは、そのまま無言で立ち上がりくるりと一八◯度回転すると、部屋の外へと通じるドアまで歩き出す。

 

急いでその場を離れる。

 

触らぬ神に祟りなし、何を言ってもこちらに危害が加えられるような展開にしかならない以上、さっさと退散するに限る。

 

と思ったのだが。

 

 

「ノクティス」

 

 

ビクゥ!! とノクトの背が真っ直ぐになった。

 

ノクトが恐る恐る、もう一度回転してみると、そこにはメラメラと背中辺りが燃えている二人の少女が。

 

それを見た瞬間ノクトはすぐさまドアノブを掴んで外へと出ようとするも、ルイズとキュルケはマッハで逃げようとする彼の首根っこを掴んで、その耳元で噛みつくように叫ぶ。

 

 

「あんた、何さりげなく逃げようとしてんのよ。元々はあんたのせいでこうなってるんだから、責任取って最後まで付き合いなさい」

 

「え?」

 

「ねぇ、ノクティス······これもあなたのためなの、悪く思わないでね? あなたの愛を得るためには、こうするしかないの」

 

 

トン、という小さな音が聞こえた気がした。

 

ノクトは音のした方、自分のお腹辺りに視線を落とした。

 

そこには二人の腕があった。ただし、肘から手首の先辺りまでを目で追いかけていくと、二人の手には杖が握られていた。

 

杖の先端を彼の腹へと押し付け、その棒の先端の感触に、ノクトはわずかに体を強張らせた。

 

銃を突きつけられた気分に、ノクトは息を呑む。

 

 

「決闘の方法は?」

 

「タバサも言ってたけど、室内だと危険だし、まずは一回外に出ましょうか。それで、勝ち負けについては『彼』に決めてもらいましょう」

 

「わかったわ、そうしましょう」

 

 

勝手に話を進められて、ノクトは冷や汗がまた止まらなくなった。なんとなく、二人が何をしたいのか察してしまったから。三人はそのまま部屋の外へと出ると、ルイズとキュルケの二人は歩きながら首を曲げず横目で互いに睨み合う。

 

心臓の音が止まらない。少しでも口を開けば即座に腰に風穴が開く。そんな状況に置かれたノクトは胃に穴が開きそうだった。

 

その様子を見たルイズとキュルケは、失笑して。

 

 

「「そんなに緊張しなくても大丈夫よノクティス」」

 

「無理だろこの状況じゃッ!!」

 

 

ノクトは一人で戦々恐々としていたが、二人は意に介さずにノクトを連れていく。その後をタバサもついていくが、彼女は特にノクトに興味を示さずに本を読みながら歩いていく。

 

 

「おいお前らちょっと待て!! 何処に連れてく気だ!?」

 

「あんたは何も心配しなくていいわよノクティス」

 

「ええ、すぐ終わるから」

 

「「ただ決闘に立ち会ってもらいたいだけだから、怪我するかもだけど」」

 

「結構重要な一言だぞそれ!? 全然安心できねぇわッ!!」

 

 

他人にエスコートされながら歩いていくノクトの怒号は、どこにも届かなかった。

 

そしてノクトはそのまま連れていかれる。

 

これから待つ、『処刑台』へと。

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。