ガンダムの取り留めのない物語たち   作:kurono20

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第2話

宇宙世紀0079、3月。雪山の山頂へ向けて、多数のザクがゆっくりと前進していた。

『いやー、抵抗激しいですねぇ。やつら一晩中撃ってきてますよ?』

「それだけ物資が潤沢なんだろう。…それより、頭出し過ぎだ。」

『おっと。』

慌てて頭をひっこめる。と、先程まで頭があったところを砲弾が飛んでいった。

『ひー、あぶね。』

『油断のしすぎだ。頭が吹っ飛ぶところだったぞ。』

「にしても遅いな…歩兵チーム、まだか?」

『申し訳ありません、要塞砲近くの守りが想定以上で…もう少し時間をいただければ。』

「分かった。だが急いでくれ。」

『…もう僕ら突っ込んじゃいます?もう飽きてきましたよ。』

『死にたければ勝手にしろ。』

「私の許可が出るまで勝手に動くな。歩兵隊も働いている。…はあ。」

高地に築かれた連邦軍の基地制圧作戦。ヘリコーン作戦は、いよいよ大詰めに入ろうとしている。この吹雪で下がっていた士気も、終わりが見えてきたことで大幅に回復し、作戦の成功を確信する。後方から更に支援の部隊も近づいてきているが…彼らの出番はないだろう。部隊員の損失数は少なく、常に優位に進められていた。…ジオン公国軍の栄光を飾る、赤絨毯はしっかり敷けたと言っていいだろう。

『MS隊、応答を求めます!』

「どうした。」

『敵がバリケードを設置しました。弾幕が激しく、我々がこれに近づくのは困難です。火力支援を求めます。』

「OK、各機、擲弾発射機用意。歩兵チーム、観測頼む。」

『了解。…地点、ジュリエットから西に約120mです。総員、退避!擲弾が飛んでくるぞ!』

「聞いたな?地点を入力して合図を待て。」

『はぁ。これで何回目かね。』

『つべこべ言うな〜。歩兵チームが前進出来てるんだからいいじゃないか。…それに、これで終わりそうだ。』

「今は私語を慎め。」

『歩兵隊、退避完了!』

「カウントダウン、スリーツーワン発射!」

ポポポポポン…。と擲弾が発射管から射出され、数秒の静寂の後に着弾する。

『着弾確認。…効果あり!総員、なだれこめ!』

「…そろそろ我々も動くぞ。機銃の最終確認を済ませておけ。」

『『了解。』』

ズダダ、ズダダと射撃音が何度も響き、雪山にこだまする。しかしそれもしばらくすると、止んだ。

『要塞砲、完全に制圧出来ました!待機します!』

「MS隊、突撃!」

『よっしゃ、ようやくだ!』

『後詰は私のザクについてこい!』

塹壕から一斉にザクが飛び出す。要塞砲からの砲撃が無くなり、基地にとりつけるようになった。対MS砲やミサイルでの攻撃もあるので一直線にとは言えないが、皆我先にと基地に突っ込んでいく。こうなるともう、後は時間の問題である。数機撃たれるが、ほぼ損害なく全機無事に基地に到着。投降の呼びかけを開始した。

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