ー本日は近日珍しいほどの快晴です。ただ、日差しが暑いので熱中症に注意しましょう。
今日の朝、家を出る前に雲一つない空を見上げた時。
唐突にそんな言葉が思い浮かんだ。
あぁ、血が騒ぐ。こんな日はろくな事が無い。
昼休み、嵐は突然やって来た。
ばんっ!!
「澤田綱時は居るか!?」
勢い良くクラスのドアが開け放たれたかと思うと、女子にしては低めの声が良く響いた。長く伸びた黒い髪、瞳には輝く炎が見えそうなのはきっと気のせいじゃない。
「「星さん?」」
山本君と獄寺君がハモった。
「二人の知り合い?」
私は二人に聞いた。
「俺は並森中学校2年A組『笹川星』!」
二人が答える前に笹川先輩(らしい)が自分で自己紹介する。
……笹川!?
「ちょうどお前の
『従姉ぉぉおおおおおおお!!?』
似てなくね?
最強姉御の従弟がダメツナとかありえねー!
ってか今日もカッコいいです姉御!
とにかく私の従姉は、とても人気者で姉御な人のようです。
「よ…よろしくお願いします」
『ダメツナ』とこれまた真逆なで優秀そうな人。なんだろ、皆優秀な人ばっかりでなんか涙が……。
「さっそくだが、色々聞きたいことがあるから放課後『柔道場』に来い!」
そう言ってくるりと背を向ける。
「それじゃ!」
「えっ!?ちょっ!待ってくだ……」
バタン
「あの人、言いたいことだけ言って出てっちゃったよ……」
「星さん……相変わらずなのな」
「……ツナ、悪い人じゃないんだ」
二人共もあきれ果てて苦笑いをしていた。
まるで嵐が過ぎ去ったような静けさがあった……。
その後、正気(?)に戻ったクラスメイトに、一体どういうことだ!?
と問い詰められたのをここに追記しておこうと思う。
****
放課後、俺たちは柔道場を訪ねる事になった。
獄寺君と山本君も一緒に来てくれた。
目の前には柔道着を着て腕を組んだ笹川先輩が一人、仁王立ちしていた。
「良く来たな!」
「えっと……他の人は?」
「従姉同士ゆっくり話がしたかったから、今日は臨時で休みと連絡して皆には帰ってもらった。そういえば綱時、従姉っていきなり知らされた割には落ち着いてたな」
なっ!!この人……鋭い。
「えっ!?あの時はもう、何かいっぱいいっぱいだったと言うか……」
「そうだったのか!いやてっきり知っていたのかと思ったわ」
鋭い……のか?
「それで何所まで話聞いた?」
「話?」
「ボンゴレ……マフィアについて」
「んなっ!星さんも知ってたんすか?」
「星さん知ってたのか!?」
「父さんに聞いてたからね」
「……一応オレが『沢田』で父さんがボンゴレって言うマフィアのボスで、オレが時期ボス候補と言う話は聞きました」
「ふーん……で、なる気あるの?」
「マフィアのボスなんかになる気無いですよ!!」
ふふふっ
「コリャまたはっきり言うね。好きよ、そう言う子は」
そう言ってクスクスと笑う笹川先輩。
……さっきから笹川先輩の意図が分からない。
「でもなるんだけどな、11代目のボスに」
後ろから一際高い声が聞こえる。
「リボーン!!?」
「「リボーンさん!?」」
「アルコバレーノ?」
「言ってるだろ!?俺はマフィアのボスになんかならないって」
「その覚悟が決まらない駄目っぷりは父親譲りだな」
ぐふっ!?
小さな靴が綺麗に頬に食い込む。
「ちゃおっす。初めましてだな、星」
俺の上で挨拶をし始めるな!!
ぐふっ!?
余計に力を入れられた。
「初めまして、貴方はコロネロさんと同じアルコバレーノ?」
「あぁ、リボーンだぞ。コイツを立派なボンゴレボスにするための家庭教師だ。コイツを呼び出してなんか用でもあったか?」
「従弟って興味があったし。あと、ちょっと勝負してみたいから」
「えっ?」
獄寺君が少し青ざめた。え?何で?
「勝負か、ツナ受けて立て」
「おう!ガンバレよツナ!!」
山本君応援しなくていいから!!
「全力でお断りさせていただきます!!!!」
そう言って頭を下げて逃げようとした、が。
ガシッ
捕まった――――――!!?
「あっちに柔道着用意してあるから」
引きずられていく私を見て獄寺君が合掌していた。
「悪ぃ」
助けてー!?
****
引きずられていく私を見て獄寺君が合掌していた。
「悪ぃ」
(俺じゃあ、その人は止めらんねぇわ)
そんな心の声がこっちに漏れてきた。
「制限時間は10分。寝技は無し、一本でも取ったら綱時の勝ちだから」
「審判はオレがするぞ。始めっ!!」
絶対勝てなっ!?!?!?
ダンッ
「一本だぞ」
「っ!?」
強いこの人!!絶対勝てるわけない!
「さぁ立て綱時!!」
次はかろうじて見えたがあっという間に畳に叩きつけられた。
こ…こんな人に勝てるわけ無いよ!!
「星さん手加減しねぇからな……」
「そうなのか?」
「俺も一回だけやったこと在るが、もう勘弁だぜあれは……」
「……頑張れツナ!!」
ダンッ
また笹川先輩の綺麗な背負い投げが決まった。
「……ツナ、お前この勝負負けたら『柔道部』入って鍛えてもらえ」
いきなりリボーンがそんなことを言い出した。
「なぁ!?」
「おう、いいよ!びしばし鍛えてあげる」
「!!!!」
ぜったいこの人スパルタだよ!何でもいいから一本取らないと!!
けど、どうやって!?
「なら死ぬ気でしやがれ」
ズガンッ
「「「ツナ・綱時!?」」」
「大丈夫だぞ『死ぬ気弾』だからな」
そんな声を聞きながらオレはむくりと立ち上がった。
ボッ!!
****
身体が温かい。
「死ぬ気弾ってボンゴレに伝わるって言う伝説の!?」
獄寺君がビックリしながら私とリボーンを交互に見ていた。
「ほう!いい目になったな!それじゃあ本気で行かせて貰おう!!!」
そう言うと笹川先輩がさっきより倍くらい早くなった。
やっぱり今まで彼女は手加減をしていた。
けど
「死ぬ気で勝つ!!」
笹川先輩の掴もうとする手を避ける。
「!?」
驚愕した一瞬の隙を突いて、さっき自分が投げられた記憶を頼りに背負い投げを掛けた。
ダンッ
「背負い投げ一本、だぞ」
「「すっげー……」」
な、なんとか勝った。
「いやぁ、凄い綺麗に決められたわ」
そう言って頭をかく笹川先輩
「こりゃ修行のやり直しかな」
「えっと……」
ガシッ
「綱時さ、本気で柔道しない?」
「え?」
「さっきの一本背負い凄かったし、磨けば絶対全国踏破いけるから!!一緒に柔道しよう!!と言うことで柔道部入りなさい!」
「えぇ!?」
「星さん、いきなりな上に無理やりすぎなのな」
「むぅ……それもそうか、まぁ考えといて!!」
そう言って山本君が何とかなだめてくれて、ほっとした。
けど、滅茶苦茶目が輝いてます、先輩。獲物を狙う猛獣の様です。
(絶対に柔道部に入れてみせる!!)
…………。
「お前の柔道も凄かったぞ、ツナのファミリーに入らないか?」
「リボーン!?何逆スカウトしてるのさー!」
「ん?ボスが綱時なら全然OKだよ!!」
「笹川先輩も受けないでください!さっき俺ボスにはならないって言いましたよね?!」
ー新しく舞台に上がったのは太陽の子。
ー同性にして異性、鋭いのは嘘か誠か。
このお話では、黒川花と笹川良平が結婚しています。
口調は良平寄りだったけど、あまりにも女らしく無いと花が怒りました。
そして矯正?されたと言う設定があったりします。