夜空は『大空の彼方』求める   作:書人

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10 流星

 

ー本日は近日珍しいほどの快晴です。ただ、日差しが暑いので熱中症に注意しましょう。

 

今日の朝、家を出る前に雲一つない空を見上げた時。

唐突にそんな言葉が思い浮かんだ。

 

あぁ、血が騒ぐ。こんな日はろくな事が無い。

 

 

 

昼休み、嵐は突然やって来た。

 

ばんっ!!

 

「澤田綱時は居るか!?」

 

勢い良くクラスのドアが開け放たれたかと思うと、女子にしては低めの声が良く響いた。長く伸びた黒い髪、瞳には輝く炎が見えそうなのはきっと気のせいじゃない。

 

「「星さん?」」

 

山本君と獄寺君がハモった。

 

「二人の知り合い?」

 

私は二人に聞いた。

 

「俺は並森中学校2年A組『笹川星』!」

 

二人が答える前に笹川先輩(らしい)が自分で自己紹介する。

 

……笹川!?

 

「ちょうどお前の従姉(いとこ)に当たる!よろしくな!!」

 

『従姉ぉぉおおおおおおお!!?』

 

似てなくね?

最強姉御の従弟がダメツナとかありえねー!

ってか今日もカッコいいです姉御!

 

とにかく私の従姉は、とても人気者で姉御な人のようです。

 

「よ…よろしくお願いします」

 

『ダメツナ』とこれまた真逆なで優秀そうな人。なんだろ、皆優秀な人ばっかりでなんか涙が……。

 

「さっそくだが、色々聞きたいことがあるから放課後『柔道場』に来い!」

 

そう言ってくるりと背を向ける。

 

「それじゃ!」

 

「えっ!?ちょっ!待ってくだ……」

 

バタン

 

「あの人、言いたいことだけ言って出てっちゃったよ……」

 

「星さん……相変わらずなのな」

 

「……ツナ、悪い人じゃないんだ」

 

二人共もあきれ果てて苦笑いをしていた。

 

まるで嵐が過ぎ去ったような静けさがあった……。

 

その後、正気(?)に戻ったクラスメイトに、一体どういうことだ!?

と問い詰められたのをここに追記しておこうと思う。

 

 

****

 

 

放課後、俺たちは柔道場を訪ねる事になった。

獄寺君と山本君も一緒に来てくれた。

目の前には柔道着を着て腕を組んだ笹川先輩が一人、仁王立ちしていた。

 

「良く来たな!」

 

「えっと……他の人は?」

 

「従姉同士ゆっくり話がしたかったから、今日は臨時で休みと連絡して皆には帰ってもらった。そういえば綱時、従姉っていきなり知らされた割には落ち着いてたな」

 

なっ!!この人……鋭い。

 

「えっ!?あの時はもう、何かいっぱいいっぱいだったと言うか……」

 

「そうだったのか!いやてっきり知っていたのかと思ったわ」

 

鋭い……のか?

 

「それで何所まで話聞いた?」

 

「話?」

 

「ボンゴレ……マフィアについて」

 

「んなっ!星さんも知ってたんすか?」

「星さん知ってたのか!?」

 

「父さんに聞いてたからね」

 

「……一応オレが『沢田』で父さんがボンゴレって言うマフィアのボスで、オレが時期ボス候補と言う話は聞きました」

 

「ふーん……で、なる気あるの?」

 

「マフィアのボスなんかになる気無いですよ!!」

 

ふふふっ

 

「コリャまたはっきり言うね。好きよ、そう言う子は」

 

そう言ってクスクスと笑う笹川先輩。

 

……さっきから笹川先輩の意図が分からない。

 

「でもなるんだけどな、11代目のボスに」

 

後ろから一際高い声が聞こえる。

 

「リボーン!!?」

「「リボーンさん!?」」

「アルコバレーノ?」

 

「言ってるだろ!?俺はマフィアのボスになんかならないって」

 

「その覚悟が決まらない駄目っぷりは父親譲りだな」

 

ぐふっ!?

 

小さな靴が綺麗に頬に食い込む。

 

「ちゃおっす。初めましてだな、星」

 

俺の上で挨拶をし始めるな!!

 

ぐふっ!?

 

余計に力を入れられた。

 

「初めまして、貴方はコロネロさんと同じアルコバレーノ?」

「あぁ、リボーンだぞ。コイツを立派なボンゴレボスにするための家庭教師だ。コイツを呼び出してなんか用でもあったか?」

 

「従弟って興味があったし。あと、ちょっと勝負してみたいから」

 

「えっ?」

 

獄寺君が少し青ざめた。え?何で?

 

「勝負か、ツナ受けて立て」

 

「おう!ガンバレよツナ!!」

 

山本君応援しなくていいから!!

 

「全力でお断りさせていただきます!!!!」

 

そう言って頭を下げて逃げようとした、が。

 

ガシッ

 

捕まった――――――!!?

 

「あっちに柔道着用意してあるから」

 

引きずられていく私を見て獄寺君が合掌していた。

 

「悪ぃ」

 

助けてー!?

 

 

****

 

 

引きずられていく私を見て獄寺君が合掌していた。

 

「悪ぃ」

 

(俺じゃあ、その人は止めらんねぇわ)

 

そんな心の声がこっちに漏れてきた。

 

 

 

「制限時間は10分。寝技は無し、一本でも取ったら綱時の勝ちだから」

 

「審判はオレがするぞ。始めっ!!」

 

絶対勝てなっ!?!?!?

 

ダンッ

 

「一本だぞ」

 

「っ!?」

 

強いこの人!!絶対勝てるわけない!

 

「さぁ立て綱時!!」

 

次はかろうじて見えたがあっという間に畳に叩きつけられた。

 

こ…こんな人に勝てるわけ無いよ!!

 

「星さん手加減しねぇからな……」

「そうなのか?」

「俺も一回だけやったこと在るが、もう勘弁だぜあれは……」

「……頑張れツナ!!」

 

ダンッ

 

また笹川先輩の綺麗な背負い投げが決まった。

 

「……ツナ、お前この勝負負けたら『柔道部』入って鍛えてもらえ」

 

いきなりリボーンがそんなことを言い出した。

 

「なぁ!?」

 

「おう、いいよ!びしばし鍛えてあげる」

 

「!!!!」

 

ぜったいこの人スパルタだよ!何でもいいから一本取らないと!!

けど、どうやって!?

 

「なら死ぬ気でしやがれ」

 

ズガンッ

 

「「「ツナ・綱時!?」」」

 

「大丈夫だぞ『死ぬ気弾』だからな」

 

そんな声を聞きながらオレはむくりと立ち上がった。

 

ボッ!!

 

 

****

 

 

身体が温かい。

 

「死ぬ気弾ってボンゴレに伝わるって言う伝説の!?」

 

獄寺君がビックリしながら私とリボーンを交互に見ていた。

 

「ほう!いい目になったな!それじゃあ本気で行かせて貰おう!!!」

 

そう言うと笹川先輩がさっきより倍くらい早くなった。

やっぱり今まで彼女は手加減をしていた。

 

けど

 

「死ぬ気で勝つ!!」

 

笹川先輩の掴もうとする手を避ける。

 

「!?」

 

驚愕した一瞬の隙を突いて、さっき自分が投げられた記憶を頼りに背負い投げを掛けた。

 

ダンッ

 

「背負い投げ一本、だぞ」

 

「「すっげー……」」

 

な、なんとか勝った。

 

 

 

「いやぁ、凄い綺麗に決められたわ」

 

そう言って頭をかく笹川先輩

 

「こりゃ修行のやり直しかな」

 

「えっと……」

 

ガシッ

 

「綱時さ、本気で柔道しない?」

 

「え?」

 

「さっきの一本背負い凄かったし、磨けば絶対全国踏破いけるから!!一緒に柔道しよう!!と言うことで柔道部入りなさい!」

 

「えぇ!?」

 

「星さん、いきなりな上に無理やりすぎなのな」

 

「むぅ……それもそうか、まぁ考えといて!!」

 

そう言って山本君が何とかなだめてくれて、ほっとした。

けど、滅茶苦茶目が輝いてます、先輩。獲物を狙う猛獣の様です。

 

(絶対に柔道部に入れてみせる!!)

 

…………。

 

「お前の柔道も凄かったぞ、ツナのファミリーに入らないか?」

 

「リボーン!?何逆スカウトしてるのさー!」

 

「ん?ボスが綱時なら全然OKだよ!!」

 

「笹川先輩も受けないでください!さっき俺ボスにはならないって言いましたよね?!」

 

 

 

 

ー新しく舞台に上がったのは太陽の子。

ー同性にして異性、鋭いのは嘘か誠か。

 




このお話では、黒川花と笹川良平が結婚しています。
口調は良平寄りだったけど、あまりにも女らしく無いと花が怒りました。
そして矯正?されたと言う設定があったりします。
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