夜空は『大空の彼方』求める   作:書人

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風紀と言えば、あの人です。
似非BLタグが輝きます。きっと。


05 風紀委員

二人が友達になった日の次の日、リボーンが携帯で放課後に屋上へ来いとメールをよこして来た。

 

……ここは中学校なんだが、なんで居るのかな。

 

それも今更な話かも知れないけど。

 

「どうしたんすか?リボーンさん」

 

そういえば、獄寺君は今日の朝からリボーンさんになっていた。

あとその敬語……ちょっと野球少年入ってない?

 

「そろそろアジトを確保しようと思ってな」

 

「ホントっすか!?」

 

「おおー!いよいよ本格的になるんだな!」

 

二人が目を輝かせた。

 

「それで『応接室』を使おうと思ってんだ」

 

「「「………」」」

 

痛い沈黙が落ちた。

 

「風紀委員か…あいつら昔っから、偉そうでむかついてたからな」

 

そう呟いて獄寺君はニヤリと笑う。

って嘘!?獄寺君行く気満々!?

 

「おい颯、さすがに風紀委員はまずいのな、あいつが居るし」

 

山本君はあまり賛成じゃないみたい。良かった……。

 

応接室はあの20年前(げんさく)から現在も風紀委員が使用している。ちなみに現在の風紀委員長は雲雀 翔也(ひばり しょうや)で、おそらく雲の守護者の息子だろう。

 

自分が群れるのは言語道断。ただ、五月蝿くしたり風紀を乱しさえしなければ、他人が群れていても手は出されない。……機嫌が悪く無ければ。と言う事らしい。

 

ほぼ『雲雀恭弥(ちちおや)』のままの様だ。

 

『咬み倒す』…殺しはしないらしい。

 

「オレもそう思う!風紀委員長に咬み倒されちゃうよ…」

 

「チッ。何だ、情けないなお前達」

 

《知ってやがったのか》

 

おーい……。心がこっちに漏れてるよリボーン。

しかも今あからさまに舌打ちしやがったよね。

 

……はぁ。

 

と言うか今『切ってる』はずなんだけど。緩んだ能力制御と、リボーンの本心を合わせてため息をはいた。

常に心を見られない様に気を張ると、少し気疲れするだけで、覗く方の制御が弛む。

 

「仕方ない。もう一つ候補があるからそっちにいくとするぞ」

 

「おっ準備いいのな」

 

「ちぇ、久しぶりに暴れたかったのに」

 

(よかったぁ……)

 

全力でほっとする私だった。

 

 

****

 

 

さっきから人気が、無い?

 

俺達はある部屋の前に着いた。

 

「ちょっとまって!!」

 

はっとしたが、気がつくのが遅かった。

 

ここ『応接室』!!!!

 

「よさそうな部屋なのな!!?」

 

もう山本君と獄寺君が中に入ってしまっていた。

そして獄寺君は好戦的に笑っていた。

 

って獄寺君気が付いてたの!?

 

「何?君達」

 

この声って風紀委員長ー!?

 

「すみません。部屋を間違えたみたいなので、すぐに出ます」

 

部屋の主を見たらしい山本君が、そう言って頭を下げる。

 

山本君ナイス!!

 

「ちょっとこの部屋を戴きにきたんだよ!!」

 

そう言って獄寺君がパチンコを出す。

ってパチンコ何所にもってたの!?

 

「「颯・獄寺君!?」」

 

こうなったら覚悟を決めるしかない!!

 

怖いから絶対に前は見ない様にして、部屋にいる二人の前へ飛び入った。

 

「ごめんなさい!!すぐにこの人つれて出て行きますから!!今は見逃してください!!」

 

頭を90度下げて叫んだ。

 

「彼は風紀委員に宣戦布告したんだ。敵をここで見逃すほど馬鹿じゃないよ」

 

「「ツナ!!」」

 

二人の声に反応して顔を上げたら、トンファーが迫っていた。

 

「うわぁぁあああああ!?」

 

目をつむって衝撃を待つ。

 

…。

……。

………あれ?

 

何時までも衝撃はやってこなかった。

 

恐る恐る目を開けると目の前でトンファーが止まっていて、それがゆっくりと引いていく。

その後ろには明らかな驚きの表情をした雲雀さんが居た。

 

「……ナツ?」

 

 

****

 

 

………え?

 

「雲雀…先輩?」

 

どうして貴方が(おんな)の呼び名を知って!?

 

「翔也」

 

「「「?」」」

 

「翔也で良いって、あの時僕は言ったはずだよ。ナツ」

 

「え?……え!?」

 

え?私どこかで雲雀さんと会った!?

 

……はぁ。

 

パニくっている私を見て、ため息をつく雲雀さん。

 

こっちに近づいてくる。

 

ぎゅっ

 

「僕にこんな事したのに、忘れたのかい?」

 

「ひゃっ!?!?!?!?!!?!!!」

 

耳元でそう呟かれ、全身を震えが走った。

 

「「「……」」」

 

その瞬間私の中で何かがフラッシュバックする。

 

 「そういえば君って中身のほうが年上なんだ」

 「だけど……フフフ……まだ私より小さい♪」

 

 「わかった。ばいばい翔也」

 

 「またね、ナツ」

 

………思い出した!!!!!!

 

グイッ

 

あの時とは逆で私が押しのける。

 

そして良く目の前の彼を見る。

恨めしいほど、サラサラの黒い髪。

 

「…翔……也?」

 

あの時から大分あどけなさが抜けて、年の割に雰囲気が大人びていた。

 

「やっと思い出した?」

 

クスリ

 

そう悪戯っぽく笑った顔は、ものすごく色香がやばかった。

 

中身は女なので結構精神的にやばい。風の音が聞こえそうなくらい勢い良く顔をそらす。ヤバイ。顔赤い絶対!!

 

「えっと……二人はどういう関係なんだ?」

 

山本君が恐る恐る聞く。

 

「さぁね、さっきみたいな?」

 

獄寺君と山本君がさっきのを思い出したのか真っ赤になる。傍から見れば、私も翔也も男なのだ。

二人の脳内ではバラが大輪を咲かせているだろう。

……全力で見たく無い。

 

「アレは事故だよ!?

っていうか、せ「翔也」…翔也も二人をからかわないで!!」

 

ヤバイ、パニくりすぎて(おんな)の口調が出かけてる。

 

「お前ら知り合いだったのか」

 

リボーンがすごく嬉そうに笑った。

 

「ナツ、何その赤ん坊?ここは中学なんだけど」

 

翔也は、今リボーンに気が付いたらしい。おそらく気配を消していたのだろう。さすが世界最強の殺し屋。

 

「……気にしないでください」

 

「コイツの家庭教師だぞ」

 

普通それで信じるか!?

 

「で、ナツは何でここに来たの?」

 

翔也がスルーしてくれたのは凄くありがたかった。

 

「ここをアジトにしようかと思ってな」

 

リボーンが勝手に話を進めようとする。

 

「悪いけど、ここは風紀委員が使ってるから他を当たってよ」

 

はぁ……久しぶりだしうまくできるか。

 

日本に来てから久しく使う事が無かったから、慎重に行かないと。

 

「ほらリボーン!見逃してくれてる内にでるぞ!」

 

そう言って、リボーンから翔也を隠す。

 

一呼吸

 

暖かい水に触れている様な、自分の持つ能力が伝えて来る感覚を、背中の方へ広げた。慎重に自分のそれで、別の暖かみを伝えて来る彼のそれそっと包んで自分と繋ぐ。その後少しだけ『私』を彼の中に入れて必要な事を確認した後、小さな壁を作っておいた。

 

『聞こえる?』

 

そうして私は直接翔也の心に語りかける。

 

ビクッ

 

『ナツ?』

 

反応があった。

よし。うまく繋がった。

 

『リボーンは読心術が仕えるから、勝手に保護をかけたから。

この三人は私が女って事知らないから、翔也もばれないようにして。

協力してくれるんでしょ?説明はまた夜にしに行くから』

 

『分かった』

 

「戻ろう。二人共」

 

リボーンを抱えるとそう言った。

 

「え?あっ…おう」

 

「説明が欲しいのな……」

 

 

 

きちんと説明はした。

きちんとお酒による暴走事故だと説明した。

 

「まさか覚えてたなんて……」

 

本当に覚えてたなんて……。

 

「アイツもファミリーに誘うぞ」

 

「リボーン!?」

 

「「リボーンさん!?」」

 

何故かは分からないけど、翔也なら軽く受けそう。何となくそんな気がした。

……釘を刺しておこう。

 

 

ー再開したのは待ち続けた少年。

ー自己嫌悪をしても確認せずには居れなかった。

 




主人公の乙女分が発揮されました。
雲雀親子はイケメン。

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