俺の激似姉妹はこんなに血迷うほど可愛いわけがない   作:騎士見習い

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これが来栖家の日常

兄は偉大である。

弟よりも妹を持つ兄はもっと偉大である。

だが、妹が二人いれば仙人の域に達する。俺はそうかんがえている。

 

この世の中には何千何万もの兄姉妹がいるだろか?

俺は、三人兄姉妹の長男兼一番っ子である。

兄は妹に舐められてはいけない。かといって厳し過ぎてもいけない。飴と鞭を器用に使い分けてこそ、本当の兄と呼べるだろう。俺みたいな。

 

「アニキ〜コンビニでアイス買ってきてくれな〜い。加奈子食べたくなっちゃ〜た〜」

リビングにあるソファーにだらしなく横たわりスマホを操作している我が来栖家の末っ子、来栖加奈子である。

 

先ほども言ったとおり、兄は妹に舐められてはいけないのである。

「りょ〜か〜い。いつものハーゲンダッツのバニラでいいよね」

やっぱり今までの訂正である。長く語るのもめんどいので一言。

 

『妹を甘やかさない奴は皆爆ぜろ!!!!』

 

 

 

 

 

 

俺の名前は来栖 剣一(けんいち)22歳

 

名前に剣と入っているが別に剣道とかやっているわけではない。

ただ普通の進学校に通う高校二年生だ。容姿普通。成績は上の下。部活は帰宅部。何もない高校生。

 

まぁ、他と違うとすれば俺は高校を留年しているということだ。高校一年生を三回味わい、二年生を二回味わって、もう一回二年生を味わっている。

え?成績がいいのになぜ留年したかって?

 

そんなの決まっている。

 

『我が妹を守るためである!!』

 

俺の妹、来栖 彼方は二人いる妹の一人である。歳は俺の一つ下、漫画家である。

彼方ちゃんは可愛い。だから、そこらへんのみじんこ共の魔の手から守るためにがんばって留年したのだ。

 

おかげで無事に俺よりも早く卒業していった。そろっと進級しないとヤバいのでこれからは真面目に取り組むつもりだ。

 

 

 

 

 

 

「兄上!コーヒーを私は所望する!」

 

彼方ちゃんはネームをテーブルで書きながら女の子には珍しい口調で俺にコーヒーをおねだりした。

彼方ちゃんはいくつものキャラを使い分けており、キャラに応じて口調、性格、絵のタッチが変わる。

最近では、担当の編集者がついたので素で漫画を描いていたが、本人曰くたまにキャラを変えればアイディアが出るらしい。

 

ここで妹たちのスペックを教えよう。

来栖 加奈子。身長は148cm、体重39kg、スリーサイズは上から70・51・77である。容姿は可愛い、仕草は可愛い。

 

来栖 彼方。身長は150cm、体重41kg、スリーサイズは上から72・54・78である。容姿は可愛い、仕草可愛い。

 

妹のスペックを知ることは兄としては一般常識だろう。

今も俺は加奈子ちゃんと彼方ちゃんは義妹であることを強く望んでいる。

 

とまぁ、妹の話はこの辺にして、さっさと彼方ちゃんにコーヒーを出さなければ。

コーヒーは微糖と決まっているのでちゃちゃと彼方ちゃん愛用のコップに注ぐ。

 

「できたよ〜」

コーヒーが入ったコップを彼方ちゃんは受け取り。感謝すると一言言ってから口をつける。あ〜〜かわええ〜〜。

「ただいま〜」

 

時計を見ると6時を過ぎていた。加奈子ちゃんは日曜日なので、友達と遊んでいっていた。

うんうん青春してるね。

「おかえり加奈子ちゃん」

 

ん、と自然な動作で荷物の入ったカバンをを俺に渡す。言葉を交わさなくても言いたいことが分かる。

これが愛というやつなんだな。

 

「加奈子ちゃんは今日どこで遊んでいたのかな?」

 

「アニキにそれ、関係なくね」

 

「いい〜や関係ある。加奈子ちゃんの遊び場所を把握して偶然を装い一緒に帰りたいんだから」

 

「うぇぇ〜。シスコン過ぎてキメェェ」

 

シスコンは俺にとっては褒め言葉だ。シスコンで何が悪い?妹に冷たいぐらいなら、俺のありったけの愛を捧げた方がいいに決まっている。

 

「剣兄もその辺にしときましょう」

また、キャラが変わった彼方ちゃんが玄関に来る。

 

「おかえり加奈子ちゃん」

 

「ただいま」

 

二人そろうとやっぱり似ているな〜。

あ〜〜二人が義妹だったら両方と結婚してたレベル。でも、日本は一夫多妻制じゃないからアフリカ辺りに引っ越ししなければいけないよな。

「つがれた〜。剣兄、コーラ」

 

ソファーにグダ〜と倒れこみながらおねだりしてくる。

加奈子ちゃんチラチラと太ももとか色々見えてるよ。襲って欲しいの?襲っちゃうよ?

 

「ふんっ!」

 

ドン!と鈍い音が響き渡る。

 

壁に思いっきり頭を叩きつける。

これ、理性を保つための百八の方法の一つ、壁ドンだ!

 

何回もやっているので壁が俺の頭にフィットしてきた。

 

「はい、加奈子ちゃん」

 

「さんきゅ〜」

 

グビグビと一気飲みし、ぷは〜と一息つける加奈子ちゃん。

 

そんな仕草がマジ天使の加奈子ちゃん。

「剣兄、このネームどう?」

 

さっきまで描いていたネームを俺に渡してくる彼方ちゃん

昔から彼方ちゃんら描いたネームを俺に見せてから、編集者に見せるというやり方をしている。

なんでも、素人の意見を聞きたいとかなんとか。

漫画に関しては素人だが妹に関しては玄人だと自負できる。

 

「ここら辺、ちょっと分かりにくいです」

 

「やっぱりか〜。どうしたらいいかな剣兄?」

 

上目遣い!?ここで本気出さなきゃ兄が廃る!

 

「我は汝の契約者なり。よりもここは、我は汝に従えし血よりも濃い盟約による契約者である!とかどう?」

 

うん、恥ずかしい。

 

「その案いただき!ありがとね剣兄」

我が痛いセリフに一片の悔いなし。

 

「剣兄、痛過ぎww」

 

クスクス笑っている加奈子ちゃん。一般人なら殴り倒しているが妹だから許す!

妹は国宝ですから。

 

「そうそう、ご飯できてるけど、二人とも食べる?」

 

料理は兄には必須のスキルである。ソードスキルよりも重宝するよ。マジで!

 

「「食べる〜」」

パパッと食卓に剣兄特製の和風ハンバーグを並べる。

匂いに惹かれたかのように自然と席に着く二人。待たせまいとサラダ、スープ、さっき洗ったコップを並べて準備完了。

 

「では」

 

「「「いただきます」」」

 

小さい頃から一緒にご飯を食べるこれが来栖兄姉妹のルールである。

 

「うめぇ、剣兄いいお嫁さんになれるんじゃね?」

 

「加奈子ちゃんのお嫁さんだなんて照れるちゃうじゃん」

 

「剣兄色々間違えてるよ」

 

いつものように仲良く会話をしながら食べる。

 

このひと時が俺の幸せだ。

 

ごちそうさまを済ませ食器を洗っている。彼方ちゃんはネーム、加奈子ちゃんはスマホをいじっている。

 

俺も食器を洗い終わると部屋に篭って勉強を始める。

 

そのまま寝落ちしたのは秘密ということで。

 

 

 

 

 

 

 

 




初めまして騎士見習いです。
俺妹の加奈子ちゃん彼方ちゃん可愛いですよね。そんな加奈子ちゃん彼方ちゃんに兄がいたら……そんな想像で書き始めた小説です。
短い後書きですが、また次回で。
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