腐った上層部にキレたので、第三勢力を立ち上げました   作:しらたま大福

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第三章 後輩達
後輩


 個人携帯からダース〇イダーのテーマこと、帝〇のマーチが流れた。この音楽を設定している相手はただ一人、そう伏黒甚爾その人である。

 私は、一体何の用だろうと思いながら通話ボタンを押した。

 

『なぁ、死にかけの後輩拾ったがどうする?』

 

 電話でお決まりの「もしもし」を言うことなく、甚爾は率直に要件を告げた。しかもその内容は普通の内容じゃなく、気でも狂ったのかと聞きたくなるような内容だったのでぶっちゃけ電話を切りたくなった。だがあくまでも私は真摯な大人なのでグッとこらたので本当に偉いと思う。

 

「ちょっと、何言ってるか分からないですね……」

『おいおい、現実逃避すんな』

 

 いや、思わず現実逃避をしようと思ったのはしょうがない話だと思う。後輩拾ったでファーストインパクト、死にかけでセカンドインパクト、どうするでサードインパクト。はい、スリーアウトバッターチェンジで3回表終了です。ご清聴ありがとうございました! うん、気分はそんな感じ。

 というか、犬猫じゃないんだから拾ったという表現はどうかと思うのですが??

 

 思わずこめかみの辺りがズキズキと傷んできたような気がする中、私は甚爾に問いかけた。

 

「……甚爾って今回は産土神信仰の土地神案件の任務に行ったんだよね?」

『あぁ』

「どうして後輩拾ったの??」

『落ちてたから』

 

 んな訳ねーよ!! まぁ、怪我人だったら拾うのはいい事だけどさ!!

 

「後輩は落ちてる物じゃありません」

『まぁ、落ちたのは比喩表現だ。俺が行った先で、呪霊相手に死にそうになってんのを助けたんだよ』

 

 なるほど、高専の任務とバッティングしたか。それも、うちの方が到着が遅れたパターンか……。

 

『多分コイツらは2級呪術師って所だろう。大方、高専側で等級の判断ミスって1級案件に放り込まれたって所だな』

「あちゃー……出たよ高専の悪い所」

 

 高専は良くも悪くも、私達よりは遥かに人手が多い。そのため、同じ窓でもその能力は時に雲泥の差になる事がある。複数人で確認すればいい保険の作業も、1人でも多くの呪術師を現場に送るためにカットされることもある。

 多分きっと今回もそんな所だろう。近頃災害が多かったせいで、例年よりも呪霊の発生件数も多かった。高専もてんやわんやだったのだろう。

 

「……というか、死にかけって言ってたよね!! その子達大丈夫なの!?」

『応急処置はした。今、田中(管理・サポート課所属)がマッドの所に向かってる』

「そっか、じゃあ後はマッドさんに任せるしかないね……」

『まぁ、マッドだから何とかするんじゃねえか』

「それもそうだね」

 

 これは、また一波乱あるかもしれないな。そんな事を思いながら、私はマッドさん達に連絡するためにパソコンのメール画面を開き、メールを送った。

 

 

 その数時間後、マッドさんから彼らの容態について報告が来た。1人は命に別状は無く意識もある。だが、もう一人重症の子の方は――命は助かったが術式が死んだ。

 術式の死は、即ち呪術師としての活動に制限が掛かるということ。彼はもう――今までと同じように過ごすことは出来ないだろう。

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