幻想籠球録~低身長バスケ部の記録~   作:Uさんの部屋

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前回までのあらすじ
後半戦、部活内でも最強メンバーを抱える春香チームを相手に、優の実力は大きく爆発。ゲームは同点に終わり、優達は試合に向けて特訓をする事に………


第二章 戦友対決
第11話 アイツはまさか………!?


優達が練習をしていたある日の事………

 

優「試合を見に行く………ですか?」

 

ゆうか「そう、他県の方では既に県試合が始まっていて、速い所じゃ明日で決勝リーグが終わるところがあるらしいのよ。まあ、2位以下はまだ分からないけど、1位は既に決まったも同然とか言われているけどね。」

 

春香「では、監督の狙いは1位のチーム………ですか?」

 

ゆうか「友力高校………県大会ベスト4止まりだったのにも関わらず、去年において突然全国ベスト16にまでのし上がった………新規の強豪校よ。」

 

春香「友力………!」

 

優「………」

 

優はどこか浮かない顔をし、春香はまるで知っているかのような顔をして驚いていた。

 

ゆうか「これは、貴方達だからこそ、見に行って欲しいのよ。」

 

優「………わかりました。」

 

 

 

翌日、優達はトウキョウにある会場に来ていた………本当に今更だが、この世界での地名は、読み方はそのままだが、漢字は使われておらず、カタカナで表記される。なお優達巫魔高校があるのはイバラキである。

 

ゆうか「………まずったわね………バスが遅延して………第4Q最後が見れるかどうかになってしまったわ!!」

 

優「全く………ふざけてるぜ………!」

 

優達はバスの遅延によって、試合の大半を見られずじまいになってしまった。

 

優「な、何とか間に合った………」

 

春香「ええ………試合は………142vs41!? 友力が圧倒的に勝っているじゃないですか!?」

 

試合の流れは残り1分時点で完全に友力ペースだった。

 

観客「あっ! またボールが7番に渡ったぞ!」

 

観客の声にあった7番の男は、身長が190はある男であり、敵のディフェンスをかわして、力強いダンクをぶちかました。

 

観客「うおおおぉぉぉ!! またアイツのダンクだ! これで何回目だよ!?」

 

優「相変わらず強い………」

 

ゆうか「………確かにね。それに、今年は殆どのメンバーが一新されているわね。」

 

春香「優さん………」

 

優「………なんだい?」

 

春香「苦しくないですか………? かつての仲間の試合を見るなんて………」

 

優「苦しいよ………でも、僕は裏切ったんだ。文句は言わねぇよ。」

 

優がそんな事を呟いていた時、試合が終わった。結果は言うまでもなく、友力が勝利した………これにより、友力は決勝リーグ1位で全国大会、インターハイへの出場権を獲得した。

 

優「………帰ろう。ずっといるのは気分が悪くなる。」

 

優はそう言って帰ろうとした。しかし、ゆうかか優の服の襟を掴むと………

 

ゆうか「いいえ、彼等に会いに行ってもらうわよー!」

 

優「か、監督! それだけは嫌なんですー!!」

 

優達はいやいや引っ張られて行くことに………

 

 

 

優は春香と共に友力選手のいる会場の廊下を歩いていた。そしてゆうかはわざと来なかった。

 

優「あの監督め………人にこんな作業を押し付けやがって………」

 

優は愚痴をこぼしていた。すると、友力のユニフォームを着た選手数人が廊下を歩いていた。

 

??「………! アイツはまさか………!? ミドレーユ………なのか!?」

 

先程、ダンクをぶちかました男が優に近付くと………

 

??「おい! お前、ミドレーユなんだよな!?」

 

優「………その呼び方はやめてくれないか。僕はもうミドレーユじゃない。白宮優だ………修也。」

 

修也「………やっぱりな。この間のバスケ雑誌を見て、お前に似ている奴だとは思っていたけど………お前本人だったとはな。わざわざポジションまで変えてくるとは………そんなに自分を変えたかったのか?」

 

優「………ミドレーユとしての自分が嫌いだったからな。それに、バスケから逃げようとも思ってたよ。でも、僕は逃げなかった。バスケが大好きな仲間がいるからな。その仲間の為にバスケを続けた………それが悪いか?」

 

修也「その想いだけで、PFとして負けず劣らずの強さを得たという訳か………でも、それはSFの君から逃げているじゃねえか?」

 

修也と呼ばれた人物………天野修也(あまの しゅうや)は、詰め寄るように優に問いかける。

 

???「ちょっと、そんな詰寄るように言ったって、ユーを困らせるだけよ?」

 

先程から黙って話を聞いていた女子選手が1人、話に割り込んできた。

 

優「アリサ………!」

 

アリサ「あれ? 白宮春香もいる! 本物だー!」

 

話に割り込んできた少女、アリサ・ストライクはそう言うと、春香に近づき………

 

アリサ「えっと………このメモ帳でいいや、サイン頂戴! アリサ・ストライクちゃんへって書いてね!」

 

春香「え、ええ………」

 

春香はアリサへサインを書いた。それに続くように………

 

??「アリサちゃん、サインが欲しかっただけなんじゃ………?」

 

と、声をかける者が。彼女も優を見ると………

 

??「久しぶりだね、ミドレーユくん。いや、優くん? なんというか、全然定着しないな………」

 

優「芽衣………! というか、君達のユニフォームの番号………やはり、レギュラーになっていたんだな。」

 

芽衣「そうだよ。私達、頑張ってレギュラーの座を勝ち取れたんだよ!」

 

優「そうか………良かったな。」

 

優は2人目の少女、月渡 芽衣(つきわたり めい)がレギュラーになった事を、どこか素直に喜べない様子で語る。そう、彼等3人は優のかつての親友であり………優は、中学時代にトウキョウで名を馳せたという選手、ミドレーユ=ゴッドなのだ。ここまで言って、既に察しているだろうが、優の容姿から分かるように、優は日本人では無い。それを言うなら、アリサも日本人では無いのだが………

 

優「君達とまた会えたのは嬉しいけど………なんというか、合わせる顔がないと思っていたんだ。今も、心のどこかでそう考えている自分がいる………」

 

優はそう語る。すると、優達の会話に割って入って来るかのように、身長2mの男がやって来た。

 

??「おうおうおう、なんだ、コイツがミドレーユか!? 成程な………コイツが、例の女たらしのクソ野郎って訳か。」

 

春香「そ、それってどういう事ですか!?」

 

??「知らねぇのか? コイツはこんな可愛い幼馴染達を放置したクソ野郎なんだよ。」

 

優「………事実無根だ。第一、誰だお前?」

 

??「俺は林川 浩太(はやしがわ こうた)。トウキョウ最強のCだ。」

 

優「C………それで。なんでお前が僕を責め立てるのさ? 少なくとも、その権利は修也達にあるはずだ。」

 

浩太「それはな、俺はコイツらの味方だからだ。」

 

優「納得する訳ないだろ、そんな理由で。」

 

浩太「偉そうな事をいいやがって………! お前如きが偉そうな事を言うな!!」

 

優「………ブーメラン発言だよ、バカ。」

 

優は呆れるようにそう呟く。すると、浩太は優に掴みかかる。

 

浩太「てめぇ!!」

 

優「………殴りたいなら殴ってみろよ。お前が試合に出られなくなるけどな。」

 

浩太「ぐっ………言わせておけば………!」

 

修也「止めないか、浩太!

 

浩太「しゅっ、修也………!」

 

修也「そいつは何も悪いことはしていない。それに、お前が問題沙汰を起こせば、チームとしては問題だ。」

 

浩太「ぐっ………!」

 

浩太は悔しそうに、優から離れる………

 

優「県大会出場は素直におめでたいと思うよ。でも、僕達だって追いついてみせる。君達を相手に………!」

 

浩太「無理だな。俺達はトウキョウ1位。お前等には高いんだよ、全国のハードルは。」

 

優「乗り越えるさ。その全国のハードルとやらを。」

 

浩太「お前等のレベルなんてたかがしれている。俺達にバスケで勝負したら、ボコボコにされるだろうな。」

 

優「喧嘩をふっかけているつもりか?」

 

浩太「そうさ。」

 

優「………全国クラスが雑魚チーム相手に喧嘩とか………ダサいにも程があるぜ。」

 

浩太「そういうお前らこそ、もし俺達に勝てば、全国なんて余裕だろうな。」

 

優「ほう………いいだろう、敢えて受けてやるよ、その勝負。」

 

春香「しょ、正気ですか!?」

 

修也「まさかこんな形でお前と勝負をする事になるなんてな………楽しみにしてるぜ。」

 

優達は、かつての旧友、修也達との練習試合をする事になってしまった。しかし、今回の会話で出てきたミドレーユ=ゴッド………果たして、その過去は………!?

To Be Continued………




次回予告
巫魔vs友力の練習試合。ゆうかは第1Qは様子を見ようとするが、全国レベルの力を思い知らされる事になり………!?
次回「これが全国クラスだ………!」

今作のバスケ用語解説
やあ、第1話ぶりかな? 白宮 優だ。今回から、今作の用語について解説していこうと思う。まず、今作の特徴である、男女競合バスケというのは、男女関係無くバスケをプレイできるんだ。それ以外は実際のバスケと変わらない。つまり、ただ単に、男子のみ、女子のみになってない事だけしか違いが無いんだよね。え? それって体格的な差が出ないかって? 確かにそれはあるだろう。だからこそ、みんな努力しているんだ。僕だって身長は170cmしかないしね。さて、こんな感じで、次回からも作中の用語を語っていくぞ! では、また会う時に!!
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