幻想籠球録~低身長バスケ部の記録~   作:Uさんの部屋

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前回までのあらすじ
守城vs力豪の試合がいよいよ開幕する。だが、予想外にも試合は滝川が先制を奪い取り………!?


第110話 スリーが撃てないのに

力豪が先制したという事実が、月宮達の調子を上げるきっかけとなった。

 

月宮「よし、そこだ!!」

 

月宮は湯津を前にしても、得意のフックシュートを放つ。これにより、湯津は分かっていても止められずに得点を許してしまう。

 

湯津「くそっ………! (俺、フックシュートは苦手なんだよな………)」

 

どうやら湯津はフックシュートを撃たれると苦しいようだ。

 

光一「あの5番、フックシュート上手いな………今のは俺でも止めれたかどうか………」

 

月宮のシュートは湯津と同じCの光一も認める程に、厄介なフックシュートのようだ。それから20秒も経たず、守城の攻撃で、井間が放ったシュートがリングに弾かれる。

 

笹掛「滝川! 鈴木くん! リバウンド!!」

 

そうなればリバウンド勝負。湯津もリバウンドに加わろうとするが、滝川が湯津を相手に上手いスクリーンアウトを行い、徹底的に湯津を働かせようとしない。

 

湯津「く、くそったれ………!!」

 

湯津はなんとかかわそうとするが、滝川のマークがしつこくかわせない。その隙に鈴木がリバウンドを制する。

 

湯津「(くそっ………!? 俺が飛べなきゃ、あの8番の方が有利になっちまうって事か………!?)」

 

湯津は、自身が機能しないと、力豪相手にリバウンドが取れない事を痛感させられる。

 

戦記「(成程………確かにインサイドが強い力豪なら湯津を止めてしまえば、ある程度は善戦出来る。考えてきたな、滝川………だが………!!)山野! 6番を徹底マークだ。スリーシューターの対処は任せる」

 

戦記は力豪のアウトサイドを潰そうと、春香を散々苦戦させた山野で、スリーシューターの笹掛をマークさせる。

 

美矢「アウトサイドで攻めさせない気か………!」

 

戦記の戦略に美矢はそう呟く。そして、山野のマークで、PG山田は、笹掛にパスを出せない。オマケに相手は戦記。まともに戦えば、山田では完全に荷が重いが………

 

笹掛「山田くん! 月宮にパス! 月宮なら高さで有利が取れるわ!」

 

笹掛が山田に声をかける。山田は落ち着きを取り戻して月宮にパス。井間が対処しようとするが、月宮は高さの優位を活かして、滝川にパス。

 

滝川「よし! ならもう一発!!」

 

滝川は再び{炎のダンク(バーニングダンク)}を発動。湯津は懸命に止めようとするも、滝川のパワーに押し負けてしまい、得点を許してしまう。

 

積牙「また力豪のリードが一歩前進………ですね」

 

意外にも善戦している事に驚く積牙。

 

春香「それもそうだけど………優さん、笹掛さんがいい仕事をしていましたね。山野ちゃんの厳しいマークのせいで、スリーが撃てないのに………」

 

だが春香は、それ以上に笹掛のナイスアシストに驚いていた。

 

優「そうだな………でも、SGとしては理想的なプレイだよ、ありゃ」

 

優はそんな彼女のプレイを理想的と評した。すると結衣が首を傾げる。

 

結衣「あの、キャプテン。SGって、スリーポイントシュートが求められるボジションじゃないんですか?」

 

優に対し結衣が問いかけたのは、SGの役割についてである。

 

優「確かに、SGに求められるのは、長距離シュート………所謂スリーポイントシュートの成功率だ。でも、SGはいつだってスリーが狙える訳じゃない。だから笹掛さんは、こういう事態を見越して、SGに求められるもう1つの役割を担っているんだ………PGの補佐っていう、もう1つの求められるプレイをね。それによって、7番と8番。あの2年生コンビが伸び伸びとプレイ出来る環境を作り出しているんだ」

 

そう、スリーポイントシュートだけを狙うのがSGの仕事では無い。SGにはPGの補助という役割も求められる。それを理解している笹掛は、満足に動けない今は黒子に徹し、まだ未熟な2年生コンビをフォローしているのだ。それを見た春香は………

 

春香「(………私も、こういう時にフォローが出来るSGになれれば………チームにもっと貢献出来るかもしれないわ………!)」

 

自身も同じプレイを出来るようになりたいと考えるのだった………

 

 

 

力豪は、滝川、月宮、笹掛の3年生が大奮闘し、守城を相手に大健闘。果たして、この有利はどこまで続くのか………!?

To Be Continued………




次回予告
滝川達3年生の奮闘で、第2Q終了時点で守城相手に12点差をつける力豪。だが、前半のうちに今年度の力豪の戦術を理解した戦記は、反撃の手を打つ為に策を立てる………!
次回「後半こそ本番だ」
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