幻想籠球録~低身長バスケ部の記録~   作:Uさんの部屋

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前回までのあらすじ
諦める様子を見せない滝川。だが現実は非情なもので、滝川渾身の{炎のダンク(バーニングダンク)}は失敗に終わる。状況は更に絶望的なものへと変わり………!?


第115話 まだだ

守城のスローインで試合再開。山野から戦記にボールが渡ると………

 

戦記「まずは逆転からだ。トドメはそこから刺せばいい………!」

 

戦記はそう言うと、素早い動きでドリブルする。

 

優「速攻………!」

 

戦記の珍しい速攻。山田がブロックを試みるが、戦記にはあっさりかわされ、戦記はそのままスリーポイントシュート。ボールはゴールへ沈み、第3Q残り1分20秒。とうとう38vs36となり逆転。更にこの第3Qでの力豪の得点は0。王者同士の戦いとは思えないレベルの一方的な展開が続いていた。これには力豪監督由乃も驚きを隠せなかった。

 

由乃「(王者同士の戦い………ここ2年間はチームのレベル差はそこまででもなかった。けど今年は違う。戦記くんが1年生の頃から築いていた超防御戦術。それが完全に洗練されたものとなった事で、今、他の王者すら寄せつけない戦術として発揮されている………!!)」

 

そして同時に確信した。今や守城は他の王者を寄せ付けない最強の戦術が洗練されたものとなって、この絶望を生み出していた。

 

戦記「形勢逆転。そして始めるぞ………ここで力豪を無得点の網に引っ掛ける!」

 

湯津達「おー!!」

 

そして戦記もそのまま終わらせる気はなかったのだった………

 

 

 

その後、第3Qは第4Qへと移り変わるが、それから7分間、力豪の出る幕は完全に無かった。笹掛はまともにスリーポイントシュートが打てないし、月宮についても、マッチアップ相手の湯津が対処に慣れてしまったせいで、湯津の弱点を突けない。2年生コンビも、経験さから歯が立たず、キャプテンの滝川も戦記の罠に嵌められていた。

 

審判「プッシング、赤4番!」

 

月宮「よ、4つ目だ………!」

 

気がつけば滝川のファールは4つに増幅。退場一歩手前である。更にスコアは48vs36。これでは試合の結果など素人でも分かる。

 

美矢「終わりだな………」

 

それは優達にも伝わってくる。

 

のぞみ「大黒柱の滝川が4ファールなら周りの士気は嫌でも落ちる。幾ら王者でも勝負になるわけが無い………」

 

誰もが守城の完全勝利に頷こうとした状況。しかし………

 

滝川「………まだだ!!」

 

滝川は諦めようとしない。

 

滝川「確かにこの試合、勝つのはもう難しいだろう………だけどな、皆! 俺達がここで落ち込んでどうする! それじゃあ、明日の巫魔戦、優くん達相手に負けるぞ!!」

 

滝川もこの試合に勝つのは絶望的だと分かっていた。しかし、今のまま負けるつもりは無かった。同時に彼は好敵手の優を思い出していた。守城戦では絶望的な局面でも諦めずに挑み続け、遂に戦記を抜いた。そんな奇跡を彼は起こそうと言うのだ。

 

優「………滝川さん、最後に爪痕を残すつもりだな………!」

 

そんな彼の様子へ、優は面白そうに呟くのだった………

 

 

 

力豪が絶望的な状況の中でも、滝川は諦めない。残り3分。力豪は大きな爪痕を残せるのか………!?

To Be Continued………




次回予告
滝川は4ファールに思えない強気のプレイを見せ、守城のディフェンスをかわしていく。そして再度起きる戦記vs滝川。果たして、この勝負の行方は………!?
次回「ラストバトルだ」
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