友力との練習試合により、心に火がついた巫魔高校バスケ部。そこに、バスケ部を見ていた積牙のクラスメイト、影美優真が現れる。臆病で運動神経もない中、センスを見出した優は彼女をバスケ部へ勧誘するのだった………
優真が入部して早1週間。優真は初心者だった為、基礎から徹底的に叩き込まれた。
優「まだまだ! 後3周!!」
優真「はあっ、はあっ………」
入部した優真にとって、体力が少ない事がまず第一の問題であった。無論、優や春香もスタミナには問題があるが、オフェンスの中心にならなければ40分は持つ。ただ、優真は走るだけでも体力が持たないタイプだった。優はマネージャーの結衣に協力してもらい、優真の事を徹底的に記録してもらった。
優真「ぜえ、ぜえ………はあ、はあ………」
そして休憩の時、優は優真の記録を見てみる。
優「うーん、色々問題だらけだな………それと、身長問題………まあ、身長問題は今に始まった事じゃない。どうにか対処していこう。それより、優真のユニフォームは届いたのかい?」
結衣「はい! 18番の白と黒のユニフォームを渡してます。」
優「それは良かった。監督がギリギリレギュラーに入れるって行ってたからな。ユニフォームが間に合ってよかった。」
優真「わ、私が………ですか!?」
優「うん、まあ大会は1週間後だからまだ優真の出番は無いかな。でも、出ないとは限らないかな。あの監督の事だ。いつ出ることになるかは分からねぇ。」
結衣「そうなんですか?」
優「ああ、僕がその典型的な例だ。僕は2年の中では1番遅くに入ったんだが、入って数週間で公式戦に出場させられたんだ。」
優真「ええ!?」
優真が驚いていると、同時に休憩に入った伊吹が面白そうに………
伊吹「そうそう、でもコイツ凄いんだぜ? 残り5分で出て………16得点。しかも全部ダンクで決めたからな………まあ、点差が開きすぎて負けたけど、コイツの才能が開き始めた瞬間だったって訳。」
優「あの時のダンクは荒削りだったのに、上手く決まるとは思ってもみなかったよ。」
伊吹「本当にな………そういえば、優真のポジションはどうするんだ?」
優「取り敢えずGにしようと思ってるんだけど………彼女、物覚えが早いからPGかSGにしようか迷ってるんだよね………」
伊吹「成程なあ………なら、PGがいいんじゃないか? 既にSGには優秀なスリーシューターが揃ってるし………仮にスリーが撃てるPGがいてもいいんじゃないか? 身長差によるミスマッチが日常茶飯事のうちに求められるのは圧倒的なオフェンス力だ。優真のパスにはセンスがあるんだろう?」
優「ああ、1発でアリウープに繋げられるのは相当だ。電光石火の速攻で攻める美咲、冷静な判断でチームを動かすのぞみ………優真には2人が持ってないプレイヤーになれれば………よし、分かった。監督にはPGとしてポジションを推薦しておこう。」
優がそう口にした時だった。監督のゆうかがご機嫌な様子で体育館へ入ってきた。
優「監督………ご機嫌だなあ。という事は………」
ゆうか「全員集合! 大会の話をするわよ!」
優達「はい!」
ゆうかはメンバーを集合させると、トーナメント表を見せる。
ゆうか「私達が戦うのはCブロック。1回戦の相手は川今高校よ。4番PGの浜崎くん、8番SFの営夜くん。この2人は要注意人物ね。」
優「まあ、大丈夫だ。僕が決めまくるから。」
ゆうか「あ、優くんは使わないから。」
優「ええ………!?」
ゆうか「伊吹ちゃん、貴女に出てもらうわ。」
伊吹「は、はい!」
優「出番が無い………そんなに頼りないのか、僕は………」
あずさ「いじけちゃった………」
優がいじけた事にやれやれと言った様子を見せるあずさ達。一方、春香はトーナメント表を見ていると………
春香「あら………? Cブロックの3回戦、条北高校がありますね。」
積牙「条北………確か昨年のベスト8チームですね。」
美咲「それもそうだけど………去年負けたチームが条北なんだよ。」
結衣「強いんですか?」
あかり「確かに強いチームだったけど………残り5分は優くんがガンガン決めてたわね。」
優「まあ………しかし、あの時はダンクができるようになって1ヶ月足らずの僕に出ろなんて無茶をよくもまあ言ってくれましたなぁ、監督………」
ゆうか「うふふ………」
春香「あら………? こ、これは………今年はイバラキ三大王者の一角、爆速高校もCブロックですよ!」
伊吹「な、なんだと!?」
結衣「あ、あの………イバラキ三大王者ってなんですか?」
鈴香「………ここ十数年、全国大会イバラキ県ベスト3を支配しているチーム。爆速高校は去年2位の高校。スピードとスタミナはイバラキ県で1番。」
ほのか「この間の力豪も三大王者に数えられているよ。力豪のオフェンス力は県1位とも言われてる。」
レイ「そして最後の王者、去年1位のイバラキ最強高校の守城高校。県予選じゃ力豪と爆速以外に得点を許さなかった程の圧倒的ディフェンス力を持っている。」
光一「改めて見るとやべえ面子だな………それに、お前ら本当に力豪に1点差だったのか?」
明日香「………」
優「まあまあ落ち着いて。相手がなんであろうと僕達は勝つぞ。修也達にコテンパンにされたままとか許せねぇからな………!」
のぞみ「燃えてるわね………」
優「よっしゃ、行くぞ巫魔!!」
春香達「おおー!!」
優の言葉で巫魔の気合いが入る巫魔高校。この日の練習はいつも以上にヒートアップしていたという。
優真「凄い………私も頑張ろう! ………キャプテン! 次の練習をお願いします!」
優「よーし、次はドリブルの練習だ!」
優真もまた、気合を入れて練習に望んだ………
その日の部活終わり、優は、春香、結衣と共に、ゆうかへ優真の事を報告していた。
ゆうか「ふむふむ………PGか。悪くないね。」
優「体力とかはまだまだ問題大ありで、パワープレイは無理だが、基礎はもちろん、レイアップ、ジャンプシュート、パスの3つは特に成長してますよ。まるで飲み込みが早いと言わんばかりに………」
ゆうか「ふむふむ………となれば………これは使える!!」
結衣「あの………監督?」
春香「大丈夫、いつもの事だから。」
ゆうか「………でも、少なくともしばらくは無しね。彼女は………うちの秘密兵器よ。」
優「秘密兵器ですか………今年も観察眼は絶好調か、それとも………」
迫る全国大会。果たして、巫魔の運命は………!?
To Be Continued………
次回予告
遂にやってきた夏の大会。巫魔高校1回戦の相手、川今高校が立ちはだかる。巫魔は初っ端から積牙がファールの沼に嵌ってしまい………!?
次回「行ってこい!!」
今作のバスケ用語解説
やっほー、はじめましてだね。私は巫魔高校監督の雷ゆうか。今回私からはメンバーのバスケ歴を解説していこう。まずは小学生から始めた子達はご覧の通り。
優、積牙、あずさ、美咲、明日香。
この辺は優くん以外は、小学生からやってるのが納得出来る強さの持ち主ね………続いて中学から始めたのはこちら。
春香、のぞみ、レイ、伊吹、あかり、ほのか、光一
この辺になってくるとスタメンになったことのあるメンバーが多いわね。因みにのぞみちゃんはあずさちゃんに、レイちゃんは美咲に影響されて始めたみたいよ。さて、最後に高校生から始めたのはこちら。
由香、鈴香、優真
由香ちゃんと鈴香ちゃんは意外にも高校から始めたのよね。優真ちゃんは前話でバスケ部に参加したからまあ言うまでもないわね。
さて、いかがだったかしら? 「この頃からやってたんだ!」っていう子はいた? さて、次回からいよいよ試合! 川今戦は優くん抜きで頑張るわよー!!