遂に始まった予選大会。イバラキ三大王者のキャプテンとの邂逅を経て、ゆう達は1回戦の相手、川今高校と対決。積牙がいきなり4ファールを取られるというアクシデントこそあったが、春香のスリーで流れが変わり始め………?
ファールを貰った春香によるフリースロー。春香は慌てずにシュートを放ち、フリースローを沈めた。
優「よし、まずは4点だ。」
そして、試合は川今ボールで再開。
愛和「浜崎さん!!」
愛和が浜崎に向けてボールをパスする。しかし、浜崎の前に美咲が立ちはだかった。
浜崎「くっ………!」
浜崎は左に移動。すると美咲が自分の方へマークをしてきた。
浜崎「(ここで切り返す………!)」
これに対し、浜崎は上手く切りかえそうとする………しかし、それを見た美咲は、浜崎を上回るスピードで追いついた。
浜崎「(何っ!?)」
自ゴールのあるコートにボールが出せない………その間に、8秒ルールの壁が迫ってきた。
浜崎「くっ………! 愛和!」
浜崎は、愛和へのパスを試みる。しかし、そこへ春香が手を伸ばしてパスカット。
愛和「何っ!?」
春香「速攻!!」
春香はそう言うと、美咲に向けてボールをパス。美咲はボールを受け取ると、すぐさま浜崎との1on1に。
美咲「無駄だよ!!」
美咲はそう言うと、右に移動。浜崎も美咲が右に動く………という所までは予測出来たが、彼女はその予測すら無に帰す程の素早いスピードで浜崎をかわした。
浜崎「しまった………!!」
美咲「はあっ!!」
美咲は浜崎をかわすと、そのままレイアップを決めた。
優「よーし、いいぞ! 美咲〜!!」
これには優達ベンチ陣も声を上げて賞賛。巫魔が一気に流れを掴み始めた………
少し経ち、営夜のマッチアップとなったレイは営夜との1on1に挑む事に。
営夜「お前もアイツと同じようにしてやるよ!」
営夜はそう言うと、レイに向かって立ちはだかる。レイはボールを手にシュート体制へ………
営夜「打たすかー!!」
営夜はジャンプしてシュートコースを塞ぐ………だが、レイはシュートをせずに姿勢を低くした。
浜崎「フェイク………!?」
レイはそのまま営夜をかわすと、ジャンプシュートを放つ。レイのシュートは綺麗にゴールに吸い込まれた。
営夜「なんだと!?」
これには驚きを隠せない営夜。レイは冷静に相手ゴールに向かって走り出した。そして、その様子を見ていた優は………
優「春香、美咲、レイ………この3人が上手く機能している………!」
そんな事を呟いた。そして、監督のゆうかは………
ゆうか「巫魔の選手達は皆いい所がある。その長所を活かして戦うのが巫魔だからね。こういう臨機応変に対応出来るのもうちの強みなのよ。」
巫魔というチームをそう評していた………そんなうちに、第1Qが終了。スコアは24vs17で巫魔有利と、巫魔のオフェンス力が爆発する結果に………
そしてインターバル2分。ゆうかは次の手に出る事に。
ゆうか「ここで春香ちゃんも下げるわよ。」
結衣「春香先輩まで下げて大丈夫なんですか………?」
巫魔のオフェンス力ダウンからか、心配する結衣。そんな彼女に優は………
優「僕達がいなくても大丈夫さ。チームの事を信じているからこそ、出来る真似なんだよ。」
と、彼女を安堵させる為の言葉を口にした。
ゆうか「頼むわよ、あかりちゃん。」
あかり「はい!」
ここで春香からあかりへと交代。そして………
ゆうか「続く作戦だけど………インサイド中心で攻めるわよ。つまり、光一くんと伊吹ちゃん。2人が鍵になってくる訳ね。」
積牙「でも、伊吹先輩は抑えられているんじゃ………?」
積牙が首を傾げた様子でそう言うと………
伊吹「うるせー!」
積牙に蹴りを入れた。
積牙「痛っ!?」
伊吹「大丈夫だって。確かに第1Qは丸々やられたけどさ、ゆう程強い相手じゃねえから。」
続けて、伊吹はそう言った。すると、試合再開を知らせる笛の音が………
優「よーし、頼むぞ!」
優はそう言って選手達をコートへ送った。その直後、優は積牙の隣に座ると………
優「まあ見てなって。伊吹はやられっぱなしで黙ってる奴じゃないからさ。」
優はそう言って試合を見守る事に………
そして始まった第2Q。川今は浜崎に対し、美咲を徹底的につける作戦で、川今の戦略展開を留めながら戦っていた。
浜崎「くそっ………!」
浜崎はパスをするが、伊吹によってパスをカットされてしまう。
伊吹「よし!」
伊吹はそのまま速攻で走る。だが、そこに彼女のマッチアップ相手、島崎が立ちはだかる。
伊吹「はあっ!」
だが、伊吹は物怖じせずにダンクを狙う。島崎は伊吹の高さを上回るジャンプし、伊吹のボールを弾いた。
伊吹「ぐっ!」
積牙「伊吹先輩!!」
積牙は心配そうな様子を見せた。しかし、零れ玉を駆けつけた美咲が拾い、伊吹にボールを渡す。
島崎「(コイツら………俺に勝てないと分かって何故パスを繰り返す………!?)」
島崎は困惑する様子を見せた。そして、伊吹はもう一度膝を深くさせる。
島崎「(またダンクか………!)打たすかよ!!」
島崎は再び高くジャンプする………しかし、伊吹はタンクにはいかず、島崎をかわした。
島崎「………!? (しまった! フェイク………!!)」
伊吹はそのままジャンプし、右手によるダンクを炸裂させた。
優「よーし!」
伊吹のダンクが初めて炸裂し、巫魔の調子は一気に好調。その後も伊吹と島崎による1on1が繰り広げられる事となったが………
島崎「(くそっ………ダンクかフェイクか………どっちだ………!?)」
島崎の頭の中にフェイクという変化球が登場した事で、動きにキレがなくなってきた。
伊吹は再び膝を低くする。
島崎「2度も同じではくうか!!」
島崎はフェイクだと考え、ここは飛ばなかった。しかし、伊吹はそのままジャンプした。
島崎「何っ!? 今度はダンクだと!?」
島崎は反応できなかった。そして、伊吹のダンクがリングに炸裂した。
ゆうか「(これはもう貰ったわね………川今の主力選手が誰1人太刀打ちできなくなってる………! 7番のCだって、光一くんに抑えられている………!)」
ゆうかは、伊吹の二度目のダンクで勝利を確信した………
その後、第3Qの途中にて春香が交代で戻ってきた。その後は一層川今を相手にワンサイドゲームを繰り広げた。スピードで相手をかき乱す美咲、とにかくスリーポイントを量産する春香、冷静にゴールを射抜くレイ、ダンクでチームの調子を上げる伊吹、ゴール下を支配する光一の5人の活躍により、川今を圧倒していた。これには観客席からも驚きの声が………
客1「巫魔強え………!」
客2「あそこって例年1回戦負けじゃなかったか………? なのに、なんであんなに強くなってるんだ!?」
そんな客の声が次々と現れる中、先程優に興味を持っていた守城の戦記は、試合の流れを見ていた。
戦記「巫魔には圧倒的なオフェンス力があるようだな………しかも、キャプテンのアイツを抜きにしてあのスコアだ………」
戦記はスコアボードを目にする。そのスコアは125vs32。巫魔が圧倒的に点を量産していた。そして、試合は残り5秒………
美咲「春香さん!」
美咲のパスを受けた春香がボールを受け取る。しかし、そこへ春香へ対抗意識を燃やす営夜がマークについてきた。
営夜「打たすかよ!! せめてお前のシュートを止めて終わりにしてやらあ!!」
春香「………無理よ。」
春香はそう言うと、後ろに大きく飛んだ。
営夜「(す、スリーでフェイダウェイだと!?)」
春香はそのままシュート。距離が離れていた為に営夜に止められるわけがなかった。そして、春香のシュートは綺麗にリングの中へと入り………
審判「試合終了!!」
ブザーが鳴った事で試合終了。スコアは128vs32という、クアトロスコアで勝利した。
美咲「やったー!!」
明日香「2回戦進出だ〜!!」
巫魔のメンバーは喜んでいた。そして、優や春香も嬉しそうな様子を見せていた。
営夜「俺達が負けるなんて………くそっ!」
営夜はコートに拳をぶつける。そこに浜崎がやってきて………
浜崎「お前にはまだ次がある。俺には………リベンジする機会もないんだ………」
目に涙を浮かべながら彼を励ました。
営夜「………わかってらい。」
営夜は浜崎の心情を理解しながらも、いつもの態度を見せた。浜崎はそんな彼にどこか安心感を覚えたという………
ゆうか「取り敢えず1回戦は突破ね………この先、かなり苦しい戦いが続きそう………だけどね。」
監督のゆうかはこの先に待つ戦いの激しさをそう予感するのだった………
一方、今回スコア0、4ファールという不名誉な記録を残した積牙は………
積牙「ぐうっ………何も出来なかった………」
悔しそうな様子を見せた。そんな彼の近くに優がやってきて………
優「気にすんなって。まだまだ次があるさ。」
優はそう言って積牙を励ました………積牙の苦戦記録はまだまだ続くとは知らず………
何はともあれ1回戦を大差で制した巫魔高校。その快進撃はどこまで続くのか………!?
To Be Continued………
次回予告
続く2回戦の相手は杉上高校。巫魔は優を出さずとも快進撃を続けていた。しかし、積牙だけはいい所無しのまま、また4ファールとなってしまい………!?
次回「俺って役立たずなのか」