幻想籠球録~低身長バスケ部の記録~   作:Uさんの部屋

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前回までのあらすじ
優による大量得点で巫魔は圧倒的大差で勝利する。しかし、現在の巫魔は優だけが強すぎて他の選手が埋もれるという致命的な問題があり………?


第29話 ふざけんなよ

試合から2日後、ゆう達は学校に登校した。しかし、彼は右足にテーピングをしており、松葉杖と万一の事態に備えて、春香が一緒にいた。

 

女子「ええっ!? その足どうしたの!?」

 

優の様子に慌てるクラスメイト。

 

優「ちょい、捻挫してしまってな。大丈夫、そんな長引く故障じゃないよ」

 

優は周りを落ち着かせようと事情を説明する。

 

男子「そっか、そこまで酷いものじゃないのか。良かったよ………」

 

それを聞いたクラスメイト達は落ち着く様子を見せた………

 

 

 

一方その頃、隣のクラスの廊下で明日香と伊吹の2人は優の捻挫について話をしていた。

 

明日香「監督が言ってたね。次の試合に優は出せないって」

 

どうやら、優の捻挫は酷いものでは無いが、怪我が悪化しないよう次の試合に優は起用できないようだ。

 

伊吹「仕方ねぇよ。幾ら優が圧倒的に強いとはいえ、再起不能になっちゃ意味ねえし………」

 

ゆうかの采配には2人も納得していた。

 

伊吹「それに、イバラキ三大王者に勝つには優がいなきゃ話にすらならないしな。それに、5回戦………事実上Cブロックの決勝戦は間違いなく爆速だ。4回戦くらいは優抜きで勝つしかない………」

 

2人は4回戦をどう戦うか、頭を悩ませていると………

 

??「や、やめて………!!」

 

下の階の廊下から聞き慣れた声が聞こえた。

 

明日香「え!? こ、この声って………!!」

 

2人は下の階へと走る………

 

 

 

下では、4人の不良から、優真が暴行を受けていた。

 

??「………お前さ、バスケ部入ったんだって? ………暫く見ないうちにムカつく事してんな、お前………」

 

不良を束ねる取り巻きが優真の髪の毛を掴んでそう呟く。

 

優真「あ………あう………」

 

優真は心が折れそうだった。

 

伊吹「な、何やってんだ馬鹿野郎!!」

 

そこに伊吹と明日香が介入し、優真の髪の毛から、取り巻きのトップの手を離させる。

 

優真「あ………先輩………」

 

優真は死にかけた目ながらも安堵していた。

 

??「………誰だよ、テメェら」

 

取り巻きのトップは睨みつけてくる。明日香は少し萎縮した。

 

明日香「ひっ………! ………って、あれ? この不良………名前なんだっけ………?」

 

だが、取り巻きの顔には覚えがあるようだ。名前は分からないが。

 

取り巻き「なんだと!? 姉御の名前を知らねぇとはいい度胸してやがるなゴラァ!!」

 

取り巻きは威圧をかける。

 

??「………いいよ、なら教えてやらあ。私は天野美矢。後は言わなくても………知っているだろうな?」

 

そして、トップは名乗った。どうやら学校では名が知れた不良のようである。

 

伊吹「天野………? なんかどっかで聞いた事あるような………」

 

一方、伊吹は不良としての名前というより、別の分野で聞いた事があるようなと言わんばかりの様子を見せる。

 

美矢「まあいいや、お前らが集まろうが関係ない。ここでボコしてやるよ」

 

トップの美矢はそう言うと、伊吹に殴りかかった。

 

明日香「い、伊吹!!」

 

明日香は伊吹を突き飛ばした。代わりに拳を受けた明日香は殴られた勢いで倒れてしまう。美矢はそのまま明日香の右足を踏み付ける。

 

明日香「あああっ!?」

 

明日香の右足に苦痛が走る。

 

伊吹「あ、明日香!!」

 

伊吹は青ざめる。すると美矢は………

 

美矢「………そういや、どっかで見た顔だと思ったけど………お前等バスケ部の人間じゃねえか。なら、尚更ボコしてやんねえとな………二度とバスケなんて出来なくしてやるよ………!!」

 

2人の顔を知っている様子を見せていた。

 

明日香「あああっ………!!」

 

明日香の右足はミシミシと骨の軋む音が聞こえた。だが、上履きで踏みつけられた右足は耐えられず………そして、骨は折れた。

 

明日香「あああああああああっ!!」

 

明日香は右足を押さえていた。

 

美矢「ふん、バスケなんてやってるからこんな目に遭うんだよ」

 

美矢は明日香を嘲笑っていた。同時にどこか寂しそうな様子を見せる………

 

取り巻き「あ、姉御!! う、後ろ!!」

 

美矢「ああっ? ふぎゃっ!?」

 

すると、そこへ松葉杖が飛んできて、美矢の顔面に直撃する。

 

優「なんかバスケ部の人間が巻き込まれているって聞いたけど………何してんだ………!」

 

美矢は一瞬意識が飛んだ錯覚をしていた。だが、彼女が松葉杖の飛んできた方角を目にすると、春香の肩を借りつつ、怒りの形相の優がいた。

 

美矢「へぇ………バスケ部の部長じゃん。大活躍中の………」

 

美矢は優達に近づく。

 

美矢「私に松葉杖投げるとはいい度胸してやがんな。ま、そんな事したら………」

 

美矢はそう言って煽ってくるが、優は口より先に手が出た。

 

美矢「ぐはっ!?」

 

美矢が気づいた時には、優に殴られていた。

 

優「ふざけんなよ………!!」

 

どうやらかなり怒り心頭の様子である。

 

春香「お、落ち着いてください!!」

 

春香は優の頬へ強烈なビンタをかました。

 

優「へぶらっ!?」

 

優は意識が一瞬吹っ飛んだ。

 

美矢「な、なんなんだ………?」

 

美矢は呆気に取られていた。優は少しして冷静さを取り戻したのか、美矢の顔を目にする。すると………

 

優「………あれ? アンタ………もしかして天野美矢………?」

 

優は取り巻きのトップである美矢を知っている様子を見せた。

 

春香「え? ご存知なのですか?」

 

春香は優が彼女を知っていた事に首を傾げていた。

 

優「うん。確か中学の時、神奈川では名の知れたバスケのスタープレイヤーだよ。チームはそこそこだったけど、名プレイヤーとして東京でもかなり名の知れた選手だったんだよ。」

 

優が言うには、なんと彼女はバスケット選手だったようである………

 

 

 

4回戦を前に優真のいじめの真実が発覚した。同時に、その主犯の天野美矢が優によるとバスケット選手だったという事も発覚する。果たして、主犯の美矢が優真をいじめたのは何故なのか………?

To Be Continued………




次回予告
美矢が優真をいじめていたのは、3年前の中学での出来事が原因だという。優は美矢の胸の内から、彼女のバスケに対する情熱は尽きていない事を見抜き………?
次回「未練タラタラじゃねーか」
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