優の活躍で19vs12の有利で戦う巫魔。しかし、優のペース配分の関係から監督のゆうかは優を一時的にベンチへと下げ………
優を下げた巫魔。代わりのPFとして伊吹が入るものの、伊吹では嶋川を押さえる事は出来なかった。事実、試合再開後、天川が放ったシュートが弾かれ、リバウンドとなった際には、伊吹は嶋川にポジションを取られてしまっていた。
伊吹「く、くそっ………!!」
嶋川は伊吹を全く飛ばそうとしなかった。
積牙「伊吹先輩!」
しかし、天川のマークから外れた積牙が咄嗟に走りこんでジャンプ。光一や大牧もいる中で真っ先に指先でボールに触れ、リバウンドボールのタイミングを狂わせた。
光一「ナイスだセッキー!!」
光一は着地後にすぐさまジャンプしてリバウンドボールを取った。積牙は伊吹の元に駆け寄ると………
積牙「伊吹先輩、大丈夫ですか?」
伊吹に対し心配の声を投げかける。
伊吹「私の事は気にすんな。さっさと上がれよ」
伊吹はそう言って積牙へ前線に上がるよう指示。しかし、伊吹は自分の実力不足に悔しそうな様子を見せており………
伊吹「(積牙や光一………性格に難ある問題児共だけど確かに全国クラスの実力がある………私程度じゃ今更通じねえ領域の相手なのか、魔帝は………!)」
内心悔しさを吐露していた。その悔しそうな様子は優や優真にも伝わってきた………
優「………今の伊吹の気持ち、とてつもなくよく分かる。とっても悔しそうだ………」
優は同情するようにそう呟く。優真も同情する気持ちを向けるが、今のままではインサイドがどうにもならない。そう直感すると………
優真「………監督、私を使ってください! 美矢さんにインサイドに入ってもらってキャプテンが抜けた穴をカバーするべきです!!」
優真は美矢をインサイドに回す作戦を提案。
ゆうか「………そうなると優真ちゃんに伴う責任も重くのしかかるわよ?」
ゆうかは生半可な気持ちで行かせる気はないと言わんばかりの様子でそう呟いた。しかし、優は優真の頭に手を置くと………
優「行けるから言ってるんだよな、優真?」
優真に覚悟を問いかけた。一見すると優もゆうかの意見に近そうな様子を見せていたが、優真は分かっていた。優は自分の背中を後押ししてくれている事を。
優真「………行けます!!」
優真は力強くゆうかに対して言い返した。
ゆうか「………」
ゆうかはすぐに返答をしなかった。
優「監督、僕からもお願いします。優真は伊吹を傷つける残酷な判断だって分かってて提案しているんです。それに、コートにいる連中やベンチにいる皆がこの試合に勝つ為の思いを持っているんです」
そんなゆうかに対し優は後押しの言葉を投げかける。そんな優の言葉を証明するようにコート上では積牙や光一がインサイドに入り込み、ボールを持つ美矢もインサイドへ入り込んだ。
大牧「インサイドを固めるぞ! 優が抜けた今、数的有利で対抗出来る!」
大牧はインサイド中心のディフェンスにシフトしてきた。
美矢「(そう来ると思ったぜ………!)春香!」
しかし、美矢は突如後ろの方へノールックでボールを投げる。美矢の後ろには春香が立っており、魔帝は完全に虚をつかれた。
春香「優さんが抜けたから楽勝ゲームになると思ったら大間違いです。今度は私達の番です!!」
春香はノーマークでスリーを放つ。これにより、一気に3点を追加した。
赤薔薇達「ナイスシュート、春香ちゃーん!!」
これにより赤薔薇達応援団の歓声は大きくなり、会場中に響いた。そして春香達のプレイを見たゆうかは優達の覚悟を読み取り………
審判「巫魔、交代です!」
審判団に交代を申し出た。交代の申請後にベンチへ戻ってきたゆうかは………
ゆうか「優真ちゃん、行きなさい。自分なりのプレイングでいいわ。巫魔を勝利に導きなさい」
この局面で優真の出場を認めた。
優「よし、行ってこい、優真!」
優は優真に声援をかける。それを聞いた優真はジャージを脱ぎ、ユニフォーム姿でベンチを離れた。
優真「はい!!」
過去に彼女からは見られなかった一番大きな返事と共に………
優が抜け、インサイド弱体化の状況に陥っても、巫魔のメンバーは諦めずにリードを繋ぐ事を模索していた。果たして、春香達の想いはリードの維持に繋がるのだろうか………!?
To Be Continued………
次回予告
優真の登場で巫魔の流れはまた大きく変わる。優真がPGとして奮起する事で、美矢がインサイドに手を回す余裕が現れるようになり………!?
次回「優真のお陰で」