優でも大牧には適わず、20点以上の点差を付けられてしまう巫魔。更に優が焦りから周りが見えなくなってしまうという絶望的状況となってしまう。だが、そんな彼に突如として春香は怒りを顕にしたのだった………
優「は、はる………か?」
この直前まで優は大牧の攻略方を模索する事で頭がいっぱいだったが、春香に頬をひっぱたかれた事で思考が止まり、困惑していた。
春香「私があまり偉そうに言える訳じゃないですけれど………私は中学のあの日、初めて対戦した時から優さんのキャプテンシーを尊敬しているんです。周りに気を配って、時には自分も攻める優さんのリーダーシップ。私には無い貴方のキャプテンとしての実力は私達巫魔に必要なもの………けれど今の貴方は周りが見えていない………私の憧れとは程遠い愚かな人です!!」
春香は優に怒りをぶつける。優は驚きこそしていたが春香の言葉にしっかりと耳を傾けており、特に反論もしなかった。これには春香の様子が大きく関係していた。
優「(春香の手が震えている………僕の為に怒ってくれているんだ………無理をしてまで………!)」
春香は震えた声で話しており、手も震えていた。実際目には涙も浮かんでおり、相当無理をしている事が伺える。
春香「貴方が熱くなるのも分かるし尊重はします! でも私達周りにも目を向けてくださいよ!! 貴方は………貴方はキャプテンなんですから!!」
春香は泣きながら優を諭していた。そしてそこまで言い切った後に春香は耐えきれず地面に崩れ落ちるように座り込んだ。優は優しく駆け寄ると………
優「………ごめん。皆の事に目を向けられていなかった。ありがとう、僕の為に怒ってくれて………」
優しい声で春香へ謝罪と感謝の言葉をかけた。すると春香は………
春香「いえ………優さんを頼ってばかりの弱い私達だからこそ優さんを追い詰めてしまった責任もあります………突然怒ったりひっぱたいたりしてすみませんでした………」
優を頼らざるを得ない自分達の弱さに絶望していたようであり、苦しそうな様子を見せていた。この言葉は美矢達の心にも大きく突き刺さった。
優「………何言ってんだよ。君達が弱いわけあるか。逆に感謝してるよ。君達がチームメイトでいてくれて………本当にありがとう………!」
優は春香の背を優しく撫でた。春香の涙はついに堪えきれず、無数にこぼれ落ちた。巫魔ベンチにいる選手達以外の人物は首を傾げていた。しかし、優が冷静さを取り戻した表情を見せた事に気付いた戦記は………
戦記「………湯津、この試合はここからが注目どころだぞ」
湯津に対し、試合への期待を見せる。
湯津「おいおい………正気で言ってるか?」
冷静沈着な戦記がまだ試合に期待する言葉にかけた事に対し、湯津は首を傾げたのだった………
春香の言葉で冷静さを取り戻した優。そんな彼の様子に期待を見せる戦記。いったい、戦記は何を期待してその言葉を口にしたのか………!?
To Be Continued………
次回予告
試合へと戻ってきた優は再び大牧と対決する。未だ絶好調の大牧を前に優は………?
次回「僕は巫魔のキャプテンだ」