幻想籠球録~低身長バスケ部の記録~   作:Uさんの部屋

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前回までのあらすじ
周りが見えなくなっていた優と春香自身の弱さが怒りの原因だった。春香の言葉で冷静さを取り戻した優。そして、そんな彼を見た戦記は残る13分に注目する様子を見せていたのだった………


第380話 僕は巫魔のキャプテンだ

審判「タイムアウト終了!!」

 

タイムアウトが終了し、両チームの選手がコートに戻る。

 

大牧「(スコアは41vs63。後13分で巫魔にこの点差が何とかなるとは思えないが………俺は手を抜く気はない。まだ良太が試合に注目している理由が分からない。だからこそ………思わず身構えちまう………!)」

 

大牧は戦記に対し視線を向けていた。

 

美矢「キャプテン、行くぞ!!」

 

美矢は優に対しボールをパス。優は何も言わずにボールを受けるとドリブルで上がっていく。

 

大牧「おっと、行かせねぇよ!」

 

大牧は優の前に立ちはだかった。

 

優「ふうっ………」

 

優は息を漏らした。しかし先程より落ち着きを取り戻したのか呼吸が変わっている。

 

大牧「(20点差をつけられたはずなのにこの落ち着きよう………)………お前、タイムアウト中に殴られていたな。何があった?」

 

大牧は様子見をしながら優へ声をかける。優は何も言葉をかえさず、ボールをバウンドするばかりだった。

 

大牧「(とうとう喋れなくなったか? )」

 

大牧は思わず心配を隠せずにいた。

 

優「………僕は愚かだった。1人で貴方を倒そうだなんて考えてた。そのせいで春香達を追い詰めてしまったんだから………」

 

優は目に涙を浮かべた。

 

大牧「お前さっきから様子がおかしいぞ? どうしたってんだよ?」

 

大牧は優の様子に首を傾げた。

 

優「貴方の総合的な実力は僕よりも上だ。今の段階じゃそれは覆る事は無い………だけど、僕には仲間がいる………! 100%力を使ってもなお………僕について来てくれる仲間が………!!」

 

優は大牧に対し独り言のようにブツブツと呟く。

 

大牧「俺に対する皮肉か? それを時間稼ぎに利用したいだけか? ………俺を舐めるな!!」

 

大牧はそう言って優の持つボールに手を伸ばす。

 

修也「まずい! ミドレーユ!!」

 

観客席の修也は慌てる様子を見せていた。しかし優は至って冷静なままで………

 

優「………僕は巫魔のキャプテンだ。自分で攻めるだけじゃない………皆を活かすキャプテンだ!!」

 

大牧の手が届く前にノールックでボールをパスした。ボールが飛んだ先に立っていたのは、優のパスを信じて待っていた春香だった。

 

大牧「何っ!?」

 

大牧は優の狙いを知り動揺。春香は迷わずスリーポイントシュートを放つ。ボールは綺麗な弧を描いてリングの中へと沈んだ。

 

アリサ「入った!! 春香のスリー!!」

 

アリサは喜ぶ様子を見せていた。そしてスコアは44vs63。巫魔が第3Qで初めてシュートを決めた瞬間だった。

 

大牧「お前………これを狙ってやがったのか………!! 俺を出し抜く為に………!!」

 

大牧は全力の自分が優に出し抜かれた事に驚いていた。

 

優「僕達は諦めてなんかいない。残り12分48秒で残る19点差を返してやる。そして、魔帝に勝つ!!」

 

優は大牧に対しそう言い放つ。それを聞いた大牧は戦記が優を警戒していた理由を身をもって知ったようであり………?

 

大牧「ならやって見ろ! 俺はお前が良太と同等の強さのつもりで当たる! 手は抜かねぇぞ!!」

 

優を戦記クラスの選手と見なし、全力で戦う事を宣言するのだった………

 

 

 

立ち直った優は、仲間達と共に逆転を狙うつもりでいた。13分足らずで44vs63の19点差。果たして、巫魔にこの逆境を覆せるのか………!?

To Be Continued………




次回予告
大牧がまだはっきりと止められない中、巫魔はスリーを狙う戦術を展開する事に。ここで優と春香の2人が攻撃の主軸となり………?
次回「2人の3点プレイヤー」
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