幻想籠球録~低身長バスケ部の記録~   作:Uさんの部屋

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前回までのあらすじ
巫魔の追い上げに動揺する魔帝選手達。特に大牧への精神的動揺が強い中、巫魔は大牧対策に更なる動きを見せようとしていたのだった………


第385話 私達の作戦です

審判「第4Q始めます!」

 

審判の言葉で第4Qの開幕が宣言される。コートに両チームの選手が戻り、巫魔ボールで試合が再開させる事に。

 

春香「行きますよ!」

 

春香から美矢へボールが回り試合再開。美矢は素早い動きで前線へとあがり………

 

美矢「キャプテン!」

 

優へボールを回した。

 

大牧「させるかよ!」

 

優の前へと立ちはだかる大牧。優は大牧の全体を見ながらゆっくりと頭の中で考えを巡らせていた。

 

優「………春香! 美矢! 前線に上がれ! まだまだスリーを狙って行くぞ!」

 

優は春香と美矢へ上がるよう指示し、その狙いがスリーである事を大牧の前で口にした。

 

大牧「(まだスリーを狙う気か………!? なら………!)………莉奈! 美幸! 5番と12番をマー………!」

 

大牧は春香と美矢のマークを指示。しかし、その指示をする真っ最中に優はドライブをかけ、大牧の左脇の方へと潜り込んだ。

 

芽衣「ドライブ………!!」

 

優はそのまま大牧を抜き去った。

 

大牧「な、何っ!?」

 

大牧は指示に気を取られていた為に隙を突かれてしまった。すかさず嶋川が優のディフェンスに回るが、優は嶋川をダブルクラッチでかわし、レイアップで2点を加えた。

 

観客「うおおっ!! 大牧を抜いたー!!」

 

大牧が抜かれた事に会場は大きく盛りあがっていた。

 

戦記「情報を提示して相手を手玉に取る作戦か………今の大河相手なら有効打だろうな」

 

戦記もこの戦術については有効打であると考えていた。

 

大牧「(してやられた………でもまだ、巫魔には根本の問題点がある。俺を止められないっていう問題がな………!)」

 

大牧も抜かれた事には動揺していたが、まだ自身がオフェンスで敗れていない事を考えていた。そして鮎川から大牧へボールをパス。大牧は素早い動きで前線へと走ってきた。

 

優「行くぞ!」

 

巫魔は優を前の方へ置き、大牧とマッチアップさせるディフェンスを敷いた。美矢達3人がインサイドで小さいゾーンを作っていた。

 

芽衣「(随分偏ったディフェンス………ボックスワン? でもそれだと春香さんの位置が不自然………幾ら今の大牧さんにパスが無いからって何を考えているの………?)」

 

芽衣は首を傾げていた。そして優と大牧がマッチアップした。

 

大牧「(ぐっ………! とことん優にやらせる戦術か………? でも無駄な事は分かってるはずだ………! さっき必殺のディフェンスで俺を止められない事は証明したはずなんだが………!!)」

 

大牧は不思議と焦っていた。

 

優「はあっ!」

 

そんな彼の隙を狙うかのように優はボールのスティールを試みる。

 

大牧「くそっ………!」

 

大牧は優が右手を伸ばしてきたのを目にし、優の右横からかわそうとする………だが、優の右横へと走った大牧の前に1人の手が伸びた。その手は大牧の持っていたボールを叩き落とした。

 

大牧「………え? は………?」

 

大牧は目の前の光景に言葉を失っていた。何故なら大牧のボールをスティールしたのは彼にとってノーマークだった春香なのだから………

 

戦記「何っ………!?」

 

これには戦記すら驚いていた。ボール自体はコートのラインを超えてしまったが、春香が大牧をスティールした事実は誰もを驚かせていた。

 

戦記「優は囮だったというのか………!? 真の狙いは5番、白宮春香によるスティール………!!」

 

戦記は優すら囮にした巫魔の戦術に驚いていた。そして春香はこれまでスリーが強く、PGの補佐をするくらいの認識をされていたので、それを覆すような春香のナイスディフェンスは戦記にすら認識を改めさせられるものだった。

 

戦記「………白宮春香。俺達すら完全にノーマークだった彼女を軸にした戦術。優の実力が抜きん出ている為に俺達は彼女をディフェンスの主軸にする事はないと勝手に決め付けていた。その前提を覆すとはな………」

 

戦記は春香の事を完全に認め始めていた。そして春香にスティールされた事へ動揺する大牧に対し………

 

春香「………これが私達の作戦です………!!」

 

ただ一言、そう言い放つのだった………

 

 

 

春香が提案した、優すら囮にするディフェンスにより、とうとう大牧からディフェンスをする事が出来た。これにより、魔帝の不安は一気に現実のものとなり始めるのだった………

To Be Continued………




次回予告
春香が見せたディフェンスは{ステルスディフェンス}と名付けられた。そしてこの春香の新技が、大牧の頭に対し完全に混乱を与える事となり………!?
次回「後手になり始めたな」



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どうも中の人です。私事ですが本日7月16日は私の誕生日でして、この後午前8時から誕生日回と言えるか分からない話を公開しますので興味のある方がいるかは分かりませんが是非見てください!
それともう1つ、現在最終章を迎えている本作、『幻想籠球録』ですが………8月1日から新章突入します!! 所謂第2期です! あらすじについては近日公開予定ですのでお楽しみに!!
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