幻想籠球録~低身長バスケ部の記録~   作:Uさんの部屋

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前回までのあらすじ
練習試合の相手は、アメリカストリートバスケ最強格のチーム、スターデビルだった。全ニホンチームが試合に挑む姿勢の中、優だけはスターデビルの強さを感じ取っていたのだった………


第408話 格の違いを見せてあげる

今回の試合のスタメンは以下の通りである。

 

ニホンチーム(白)

PG 5番 戦記良太

SG 15番 山吹琴乃

SF 8番 十原清九郎

PF 10番 天野修也

C 4番 大牧大河

 

スターデビル(黒)

PG 9番 アマ・ルータ

SG 5番 フリエ・ブリザード

SF 6番 シュガー・ブレンド

PF 4番 メイヤ・デビル

C 10番 レッカ・ビグワ

 

両チームのCがセンターサークルに立つ。

 

大牧「(………相手さんのC小さくねぇか? あの5番の方が背あるぞ………?)」

 

大牧は、10番レッカの背の低さに首を傾げていた。女子としてなら無論高い方だが、フリエの方が背が高い事には驚いていた。そして、審判を務める守城のバスケ部員の1人は、手に持ったボールを高く打ち上げる。

 

大牧「もらった!」

 

ジャンプボールは、背の高さで当然大牧が制した。ボールは琴乃の方へ渡ると………

 

琴乃「攻めますよ!」

 

琴乃はそう言って、ドリブルでボールを運び始める。しかしその瞬間、琴乃の方へ走ってきたメイヤは、一瞬のうちに琴乃からボールをスティールした。

 

琴乃「なっ!? (いつの間に前へ………!?)」

 

琴乃は目の前の光景に驚いていた。メイヤはボールを地面にバウンドさせると………

 

メイヤ「行くわよ!」

 

そう言って攻撃に走った。

 

戦記「十原! 天野! ディフェンス!」

 

戦記はすかさず修也と十原の2人をメイヤのディフェンスにつかせる。しかし、メイヤは姿勢を低くさせると共に、一瞬の内に2人を抜いた。

 

修也「なあっ!? しまった!!」

 

2人は反応すらできなかった。そして、勝負は大牧とメイヤ、いきなりのキャプテン対決となった。

 

メイヤ「はあっ!!」

 

メイヤは初っ端からダンクを狙って跳躍する。

 

美矢「ダンク………!? あの感じ、キャプテンと同じ感じだ………!!」

 

美矢にとって、ダンクを狙いに行くメイヤの姿は優の姿を想起させた。大牧はこれを止めに行くが、メイヤは自身よりも遥かに大きい大牧を吹っ飛ばしてダンクを沈めてしまった。

 

優「大河さんっ!!」

 

優もこれには驚き、思わずベンチを立ってしまった。そして審判の笛が鳴り響く………

 

審判「………バスケットカウント、ワンスロー!!」

 

審判は大牧のファールをコールした。試合開始から12秒足らずでメイヤは3点プレイを形成させたのだった。

 

芽衣「ダンクしながら3点プレイ………! ニホンでも狙って出来るのはミドレーユくんだけなのに、それを大牧さん相手に易々とやって見せた………!!」

 

全ニホンプレイヤーでも優しか出来ない芸当を軽々とやって見せたメイヤ。その衝撃は全ニホン選手達にも驚きを与えていた。

 

シュガー「流石メイヤ。ミドレーユが得意としている3点プレイを軽々とやるなんてね」

 

シュガーはメイヤの神業的プレイを褒めていた。

 

メイヤ「でも白髪の彼は平然とこれをやるんでしょう?」

 

しかし、メイヤは優もこれが出来る事をシュガーに問いかけてきた。

 

シュガー「やってくると思うよ。ミドレーユは大型のCすら吹っ飛ばすパワーがある。レッカも女子Cとしてはアメリカでも定評があるけど、ミドレーユ相手は荷が重いかな。せめて彼女がいたら話は変わってくるんだけど、今回来なかったしね」

 

シュガーは優の力を高く評価していた。スターデビルとしては対抗出来そうな選手がいるにはいるらしいが、今回は欠場らしく、その選手を使った対策は取れないようだった。それを聞いたメイヤは足を止め、どこか興奮する様子を見せると………

 

メイヤ「………じゃあ引き摺り出すしかないわね。白髪の彼を………!」

 

そう言って戦記達へ視線を向けると………

 

メイヤ「聞きなさい、ニホンの選手達! 私達は今日、貴方達に世界レベルの厳しさを教えに来た! 貴方達は呑気に私達を倒そうとか考えてたんでしょうけど、私達は少なくとも貴方達に負ける気は微塵も無い………格の違いを見せてあげる!!」

 

戦記達に対して挑戦的な言葉を投げかけてきた。

 

大牧「な、なんだと!?」

 

これには大牧が驚きを見せていた。戦記も冷静な様子ながら、メイヤの言葉がハッタリとはとても思えない事を感じていた。そして、メイヤは優に視線を向けると、右手の人差し指を立てて手前に動かした。

 

メイヤ「(来なさい、ユウ・シロミヤ。シュガーが一目置いているその強さ、この試合で私に見せてみなさい………!!)」

 

それは優へ試合に出るよう促すサインであった。それを見た優は………

 

優「………三浦監督、やってくれましたね………この試合は僕達の強さを世界の選手に見せるものじゃない………僕達に現実を思わせる試合ですよね………?」

 

優はそう言って、三浦にこの試合の彼の真意を問いかける。

 

光一「何っ!? それは本当か!?」

 

これにはベンチに座っていた全ニホンの選手を驚かせた。三浦は優達の方へ視線を向けなかったが………

 

三浦「………当然だ。君達の個々のレベルは高いが、チームとしてのレベルは世界には遠く及ばない。この試合は私が君達を測ると共に、世界の現実を知ってもらう事が目的だ。先程大牧すらも吹っ飛ばしたメイヤ・デビルは現在の18歳以下の選手の中では大牧と互角………もしくは大牧すら上回る最強の選手だ。確かに大牧は基本的な実力なら優、君すら上回る事は確かだ………しかし、メイヤ・デビルは大牧より劣っている部分があるにも関わらず、センスやテクニックによって、総合的な面で大牧をも超越している………個人的な推測だが、彼女は優と同じ、体格では測れない強さを持った最強の選手だ………!」

 

この試合における狙いと、メイヤ・デビルという選手がどのようなタイプの選手かを口にした。それを聞いた優は………

 

優「大牧さんや戦記さん………彼等を持ってしてもその実力は高いというのか………!?」

 

そう言って、メイヤの強さを肌で実感させられるのだった………

 

 

 

スターデビルとの試合は、メイヤにいきなり格の違いを見せつけられる事で始まった。果たして、全ニホンチームはスターデビル相手にどう立ち向かうのか………!?

To Be Continued………




次回予告
試合が進み、第1Qが早くも終わるが、試合はスターデビルが完全に優勢だった。全ニホンチームは必殺シュートによるパワー推しでスターデビルから得点を奪おうとするのだが、そこにもメイヤの圧倒的な実力が立ちはだかり………!?
次回「大した事無いわね」
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